浜崎貴司GACHIスペシャルで、奥田民生・斉藤和義・トータス松本・田島貴男らと共演!
浜崎貴司が新しい歌との出会いを目指し、ギター1本と歌のみで対決する弾き語り共演ライブイベント「GACHI」。浜崎貴司と親交の深い奥田民生・斉藤和義・トータス松本・田島貴男が出演した『熊本市民会館復活記念!浜崎貴司GACHIスペシャル』が、1月8日(月祝)・9日(火)の2Daysにわたり市民会館シーアズホーム夢ホール(熊本市民会館)にて開催された。(2016年4月に発生した熊本地震により、熊本市民会館は大きな被害を受け、復旧作業が続けられていた。会館名も「市民会館シアーズホーム夢ホール」へ一新し、その復活記念のこけら落としとも言える、リニューアル第一弾として本ライブが開催された。)
9日のライブ本編は出演者5人そろっての『GACHIのテーマ』から。「馬肉を食べたので、元気」と歌唱・演奏・トークともパワフルに始まり、2曲目は「空前絶後の男性5人のユニゾンで」と『接吻』を披露。「みんなギターだから」と斉藤和義が初めて演奏したというカホン、奥田民生がベースとスペシャルな編成でライブはスタートした。
トップバッターで登場したのは、一昨年の熊本城・二の丸広場で行われたGACHIスペシャルにも登場したウルフルズ・トータス松本。1曲目に披露された曲は、「イェーイ」から始まる名曲『バンザイ~好きでよかった』。浜崎貴司から「みんなを明るくするのは、切り込み隊長のトータス松本!」と紹介された通り、会場のテンションは頭から最高潮に。
曲の途中で『ワンダフル・ワールド』を歌い出すライブならではのサプライズも集まった観客を喜ばせた。その後『サムライソウル』を歌い、浜崎貴司が登壇。2人で『笑えれば』を歌唱。復活したこの会場で歌詞を聴き入る観客が印象的会場全体がサビに合わせて手を挙げ、会場一体となって歌うその雰囲気が熱気に包まれていた。
続いて、GACHIスペシャルは今回が初参戦となる田島貴男が呼び込まれ登場。田島貴男が発する「ソウルパワー」の声に観客も大きなハンドクラップで応え、会場は2階席後方まで一体に。『BODY FRESHER』『フリーライド』と2曲を大いに歌いそして弾き、客席を盛り上げに盛り上げた。浜崎とは、マーヴィン・ゲイの代表曲でもある『I want you』が元歌である『欲しいのは君』を披露。先ほどまで強烈なグルーヴに巻き込んだ客席を一転、じっくりと聞かせた。浜崎から「歌う発酵食品」と紹介された通りに聞けば聞くほどに引き込まれるステージを魅せた。
ライブ中盤になり、浜崎から「声が小さくて、かわいい」と紹介されて登場したのは斉藤和義。「自分以外の出演者の声が大き過ぎるだけ」と笑いを誘いながら、『やさしくなりたい』のイントロが弾き始められると客席からは待ってましたと拍手が上がった。そのまま『歌うたいのバラッド』で会場を一つにまとめ、浜崎と『オリオン通り』を歌唱。同郷の二人が青春時代を過ごしたという栃木県宇都宮市のアーケード型商店街を歌ったこの曲は、GACHIに幾度となく出演をしてきた斉藤和義ならではの、何度も共演してきた2人だからこその味わいがあった。
続いては「遅れてきたアフロざすらい」と謎の紹介を受けて登場した奥田民生。地元・広島と熊本の路面電車など共通点を語りながら観客を盛り上げつつ、『俺のギター』を披露。その後の『The STANDARD』では歌詞を一緒に口ずさむ声が多く聞かれた。力強くそして高音も高らかに歌い上げる奥田民生の姿に、観客からも熱い拍手が送られた。浜崎とは浜崎貴司×奥田民生で音源化もされている『君と僕』を熱唱。2人の共作ではあるが、浜崎が「曲を聞いて泣いた」と語ったという曲に会場全体はしっとりと包まれた。
最後に、GACHIの主催である浜崎貴司のソロがスタート。今日登場した4人のアーティストに感謝を述べつつ、まずは結成30周年を迎える自身のバンド・フライングキッズの『風の吹き抜ける場所へ』を熱唱。
続いて、「復興に頑張る熊本の人々に幸せがあるように」と『幸せであるように』を披露。厚みのある歌声で会場を魅了した。ちなみに前日8日の公演時に浜崎は熊本県のPRマスコットキャラクター・くまモンと共演。『くまモンもん』を浜崎が歌唱し、くまモンがキレキレの動きをするというコラボレーションが見られた。
そして再び浜崎貴司・トータス松本・田島貴男・斉藤和義・奥田民生がステージへ上がり、全員で『歩いて帰ろう』を、そしてで同年代で気心が通じる間柄ならではの、軽妙なトークで曲をつなぎ『イージュー★ライダー』を披露。歌・演奏・トークに観客は総立ちで応え会場の盛り上がりはピークに。最後は再び『GACHIのテーマ』を歌い、本編を終了した。
アンコールでは出演者5人に加えて、このイベントのキーマンである今野多久郎をパーカッション、大西一史熊本市長をドラムとして迎えフルメンバーで『ガッツだぜ!!』を演奏。熊本市のイメージキャラクター・ひごまるも登場し、イベントはクライマックスへ。最後は再び5人で笑に包まれたトークから『勝手にしやがれ』のカバーを披露。復活した熊本市民会館にいるすべての人が一体となった最高のライブで幕を閉じた。
なお、8日のライブ本編前には会館の再開を祝い、地元で創業100年を超えるという”米白餅本舗”四代目田尻氏より、三段鏡餅の贈呈式が行われた。特大の鏡餅だが、丸い餅は人の心臓、つまり人の気持ちに例えられるという言い伝えがあるようだが、その餅を積み上げることで熱い気持ちを重ねることに例え、熊本の復興へつなげたいという想いを込めたと四代目は語った。
1968年1月6日に開館した本会場も震災で傷つくことなどあったが、今年で50歳を迎え、熊本の復興へ向け堂々たるリニューアルを遂げた。今後も様々な名演が繰り広げられていくであろう。