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HYDE、上海で行われた< ACOUSTIC CONCERT TOUR 2018 -黑ミサ ASIA->初日公演ライブレポート


HYDE アジアツアー上海にて初日公演開催!進化した麗らかなパフォーマンスと儚くも力強い歌声で上海公演大成功!

HYDEが5月2日、上海にて<ACOUSTIC CONCERT TOUR 2018 -黑ミサ ASIA->の初日公演を開催した。HYDEの“黑ミサ”は、もともと冬の北海道・富良野でひそやかに開催される、アコースティックなファンクラブイベントである。その特別編が、昨年12月23日および24日の2日間、千葉・幕張メッセ国際展示場4・5・6ホールにて開催されたことも記憶に新しい。それから約半年後の開催となる<-黑ミサ ASIA->は、タイトルが示す通り、上海、北京、香港、クアラルンプール、台北と、5ヵ所6公演の規模で行われるアジアツアーとなる。

初日公演の会場は上海Luwan Gymnasium (上海卢湾体育馆)。開場の遙か前からできていたオフィシャルグッズ販売の長蛇の列は本番ギリギリまで途切れることなく続き、現地の熱量の高さをまざまざと感じさせてくれる。上海公演は、VAMPSとしてもL'Arc-en-Cielとしても開催経験があり、HYDEの存在は現地に広く知られているが、HYDE単独名義では初。会場には、満員の3000人が訪れ、開演前から熱烈歓迎ムードこの上ない。そして、ライヴは「WHITE SONG」からスタートした。

HYDEを中心に、9人編成によるオーケストレーションは荘厳にして濃厚。開演前から既にライヴが始まっていたかのような歓声は、その一音が鳴らされる前にピタリと止み、HYDEの歌声と奏でられる流麗なサウンドに身を任せる姿が印象的な光景となった。ツアーはまだ始まったばかりゆえ、演奏曲の詳細をここで明らかにはしないが、2017年末の幕張メッセ公演をモチーフとしたセットリストは、ピアノの調べや弦楽奏がフィーチャーされたもの。HYDEの儚くも力強い歌声が場内に響き渡り、ソロ曲を核に、VAMPSの「VAMPIRE'S LOVE」、L'Arc-en-Cielの「HONEY」や「flower」といったナンバーの数々がオーケストラアレンジで展開されていく。

その途中では北京語による挨拶も披露。現地ファンとのダイレクトなコミュニケーションがライヴをより濃密なものにしていくワンシーンもあった。ステージ上のHYDEは時に激しく時に麗らかなパフォーマンスをみせ、最高潮を迎え続けた中で、上海公演が終了した。名残惜しいファンが最後までスタンディングオベーションでHYDEの名前を叫び、すべてを出し切った爽快感と初日公演大成功の充実感を抱えながら、HYDEはステージを後にした。

<ACOUSTIC CONCERT TOUR 2018 -黑ミサ ASIA->は、5月3日に上海2日目、5月6日に北京、5月9日に香港、5月12日にクアラルンプール、5月14日に台北で開催されるほか、日本では<HYDE LIVE 2018>と題したツアーが、6月29日のZEPP TOKYOを皮切りに5都市18公演の規模で行われる予定だ。

【国内ツアーに向けて】
やはり彼が立ち止まることはなかった。VAMPSの活動休止から約3ヵ月、およそ10年ぶりとなるHYDEのソロ活動がいよいよ本格的に再開されようとしている。再開といっても10年前に戻るのではなく、かつてのソロ、さらにはVAMPSを踏まえた上での現在地を新たなスタート・ラインとして未だ辿り着けていない理想の地を目指して航海の続きを始める、そんなニュアンスに近い。目指す場所とは、すなわち世界。VAMPSの活動でも一貫して追い求めてきたワールド・スタンダードなロック・サウンドであり、海外に通用するその表現だ。VAMPSが休止中だからといって、みすみす夢をやり過ごす理由にはならない。ひとりになっても歩みは止めない、むしろ進んで目指すその道を突き進んでいこうという強い意志と覚悟が今回のソロ活動再開に垣間見える。

さて、具体的な活動の第一弾としてまったく趣を異にする2本のツアーが発表された。ひとつは昨年12月に11年ぶりのソロ・コンサートとして開催され大好評を博した“HYDE Christmas Concert 2017 - 黑ミサ TOKYO -”に続いて5月に行なわれるアコースティック・コンサート・ツアーであり、しかも海を渡ってアジアの各都市を回る“HYDE ACOUSTIC CONCERT TOUR 2018 - 黑ミサ ASIA -”。そして、もうひとつは現在、国内4都市18公演の開催が告知されている6月からのライヴハウス・ツアー“HYDE LIVE 2018”だ。ちなみに“CONCERT(コンサート)”と“LIVE(ライヴ)”の違いについてHYDEは自身の名前を引き合いに「ジキルとハイドのようなもの」と解説し、「そうした二面性はひとつのテーマにしていきたい」と語る。これまでの活動を通じてありとあらゆるライヴ・スタイルを具現化し、また、音楽性に関しても静と動の両極を自在に往き来するHYDEだからこそ、ほぼ同時期に、正反対とも言えるスタンスのツアーを実現できるのだろう。なお、“CONCERT”がジキル、“LIVE”がハイドであることは言うまでもない。前者の“- 黑ミサ ASIA -”ではHYDEが近年新たに開眼したアコースティック・スタイルのステージをゆったりと心ゆくまで堪能し、大本命と呼ぶべき後者の“HYDE LIVE 2018”では思う存分、肉弾戦を楽しむのが正解ということか。

気になる新曲については“HYDE LIVE 2018”に向けて鋭意制作中とのこと。昨年リリースされたVAMPSのアルバム『UNDERWORLD』で培った経験やそこで学んだことを最大限に活かし、より進化した楽曲を追求しつつ、できれば10曲程度は披露できる形に仕上げたいという。それら新曲を軸にVAMPSにて彼の手掛けた楽曲および過去のソロ楽曲から世界観に添うものをピックアップ、全体像はまだ朧げながらもこれまで以上にダークかつハードなライヴが展開されそうだ。サポート・メンバーに関しても詳細はまだ明かされないが、バンド形式での編成になることは変わらないようだ。どんなステージになりそうかとHYDEに問えば「激しくなるね!」と力強く断言、オーディエンスにも「覚悟してきてほしい」と挑発的にメッセージ。どうやら落ち着くつもりなど彼にはさらさらないらしい。自分の欲求に忠実に、まっすぐ音楽と向き合えているのだろう、その表情からは充実が伺える。ならば、こちらも全力で受けて立とうではないか。

ところで“HYDE LIVE 2018”の名古屋(ZEPP NAGOYA)、大阪(ZEPP OSAKA BAYSIDE)公演では各1日ずつ、“- BEAUTY AND & THE BEAST -”と冠されたスペシャル・デーも設けられている(名古屋7月14日、大阪7月28日)。通常とは異なり、1階のスタンディング・フロアを男性客限定、2階の座席指定席を女性限定とした企画イベントだ。ヘヴィで暴れられる楽曲が多く揃っていることもあり、より大勢の男性に観てもらいたいというHYDEのたっての希望であり、これによって少しでも男性が足を運びやすくなればとの想いもある。フロア一面が野太い声で埋め尽くされる様は間違いなく圧巻だろう。これまで躊躇していた男性はぜひ、この機会に参戦してみてほしい。緻密に構築されながらもディープにしてダイナミックなHYDEの世界に触れればたちまち虜となるはず。そして女性はその特別な光景の目撃者だ。

HYDEとして再び大海原に漕ぎ出した彼の前途に広がるのは洋々たる未来。もちろん楽な冒険ではないだろうが、目的地にたどり着くまでその船は加速し続けるだろう。この先に何が起こるかは蓋を開けてみなければわからない、けれど、まずは自分が信じることに挑みたい。少年のそれにも似たシンプルな初期衝動を原動力にどこまで行けるのか、HYDEの旅路を追いかけたい。

文/本間夕子

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