岸田繁 「交響曲第二番」を制作。初演決定!
くるりのフロントマン、岸田繁が「交響曲第二番」を制作、広上淳一と京都市交響楽団によるその初演を京都、名古屋、そして東京で開催することが発表されました。
京都出身のロックバンド、くるりでボーカル・ギターを務める岸田は50分を超える「交響曲第一番」を2016年に完成させ、同年12月その初演がロームシアター京都と東京オペラシティで披露されました。生涯に1曲を作り上げるだけでも至難といわれる交響曲ですが、岸田は新たに壮大な制作へ挑みます。
「交響曲第二番」初演は12月に京都コンサートホール、愛知県芸術劇場コンサートホールにて、そして2019年3月に東京オペラシティコンサートホールで開催されます。
また合わせて、2016年発表の「交響曲第一番」の楽譜がレンタル楽譜として8月3日より出版されます。
岸田繁コメント
音楽を作り出すことについて考えています。何も考えず頭を真っ白にして、感覚だけを頼りに、ただ歌っていくことが、私にとっての作曲の第一歩です。それは自分自身の心を発見する作業でもあります。そして、それらを編んで完成させることは、人々の想いやその役割を学ぶことにより、時代や歴史を発見する作業だと思っています。私にとって、オーケストラ作品の作曲とは、伝統的なクラシック音楽の形式を学びながら、ポップスの楽しさ、各地で歌い継がれる民謡の美しさ、ロックのエネルギー、ジャズの味わい深さ、レゲエの優雅さ、DAWによる最新の音作りなど、全てを動員することができるとても楽しい作業です。どんな時も、作る音楽はソウルミュージックでありたい、と思っています。夢や希望、悲しみや苦悩、誰かを想う気持ち、それらを魂から滲ませて、広上先生や京都市交響楽団と一緒にキラキラと輝くような音にしていきたいと思っています。
広上淳一(京都市交響楽団 常任指揮者)コメント
「交響曲第一番」の制作過程で、私は「第一番では採用されなかったフレーズは消さずに溜めておいてほしい」と伝えておりました。何故なら、彼が届けてくれた様々なフレーズは、たまたま第一番の背景の登場人物にならなかっただけで、その時点でキャラクターの立つ情熱と緻密さを伴っていたからです。第二番。脚本(作曲)岸田繁の新しい登場人物(フレーズ)が描きだす音楽ドラマにとても期待しています。これは第二章ではなく、新しい「クラシック・オーケストラ音楽の未来」第一章と確信して。新曲はいかなる時も難敵ですが、オーケストラに最大の敬意をもって向き合ってくれる岸田さんの新しいドラマを「京都市交響楽団」とともに紡ぎだし、楽譜を越えた音楽ドラマを完成させます!!