5月よりスタートする新ドラマ『都立水商!〜令和〜』(MBS、TBS)の制作発表会舞台挨拶イベントが22日に東京にて行われ、主演を務める竜星涼と、共演の松井玲奈、常松裕理、瀬戸利樹、伊藤萌々香(フェアリーズ)、大原優乃、飯窪春菜、小野寺晃良、バンダリ亜砂也と、メガホンを取った山本透監督が登壇。
撮影の様子やストーリー、テーマに対する印象を語る一方で、メインキャストとなる竜星、松井が“大人な”一面を見せて会場を沸かせていた。
なお、この日は共演の小倉優香の登壇も予定されていたが、都合によりキャンセルとなった。
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人気小説をリニューアルし映像化
本作の元となった作品は、作家・室積光の小説『都立水商!』。2001年に年に発表され発行部数250万部超を超えた人気作品で、後に漫画、ドラマにもなった。今作は以前の作品から設定を一新、舞台を現在に移し近年の風俗事情などもふんだんに盛り込まれた作品となっている。ストーリーは、水商売専門教育を施す「東京都立水商業高等学校」に赴任してきた教師が、水商売を教えるというシチュエーションに戸惑いながらも、生徒に寄り添いながら困難に立ち向かい、ともに成長していく様を描く。
竜星は、この高校の実態を知らないまま赴任してくる教師・石綿直樹、松井は銀座から六本木まで、数々の名店でナンバーワンを獲得してきた元カリスマキャバ嬢で、キャバクラ科実習教師の乾千花役を担当する。
キャストにはほかに升毅、濱津隆之、永尾まりや、堀田茜らが名を連ねている。また本作のエンディングテーマには、サイダーガールの新曲「クローバー」が採用される。
ちなみに東京、大阪での地上波放送の連続ドラマタイトルに新元号が使われることが明らかになったのは、今作が初めてとなる。
「水商売を教える学校の教師」役への戸惑いや興味
これまで学生の役をやることが多く、教師をやることが一つの目標だったと語る竜星。以前も教師役をやったことはあったが、その際は生徒役が全員年齢が上と、特殊な設定での役だったこともあり、オファーを受けた際に“念願”の先生役を得たことに関して感慨深く思ったことを語る。
しかし台本を読み進めていくうちに「水商売を教える学校の教師」役であることを理解する一方で「なかなか普通の学校には就職させてもらえないんだなあ、と…」と、一風変わった設定に戸惑った様子を振り返りつつも、そのストーリーの展開に引き込まれていった様子を回想する。
そして「水商売という仕事のイメージを払しょくできる作品で、『令和』という新しい時代にピッタリの、新しい学園モノという作品が誕生したかなと思う。(普通の)学校では習えないような、人生で一番大事なものなどを『水商売』というところからヒントを得られるようになって、いろんなものがちりばめられた作品になっている」と作品をアピールしながら、早くも「パート2も望んでいます!」と続編への期待を付け加えた。
一方、松井は自身のことを「人前に立ってしゃべるというのは、わりと馴れているほうだと思った」と語る一方で「いざ先生となって教壇に立つと、プレッシャーが全然違うのだなと思いました」と苦戦した様子もありながら「キャバクラとかホストとか、自分の知らない世界の中のシステムを知ることができて楽しかった」と、劇中で触れた水商売の世界に新鮮さを感じたようだ。
まさに“兄貴”的存在でキャスト陣を支えた竜星涼
竜星が演じる教師に役柄に関し山本監督は「例えば『GTO』や『ごくせん』のように暴れたりしないし、彼自身に必殺技はないけど、生徒たちが悩んでいるとき並んで一緒に考えてくれるようなキャラクターだったんですが、実際の竜星くんがそんな人で、本当に生徒たちの兄貴的存在として常に寄り添ってくれたと思う」と、自身の描いたイメージが竜星とピッタリ重なった印象があった旨を語る。そんなフレンドリーな印象が撮影中にもあったようで、恒松も「本当に兄貴的な存在で一緒にいてくださったりしたので、それは私たちの支えになったし、お芝居の勉強になった」と、その存在が大きな支えになった様子。
また伊藤が「撮影してない間も、休憩時間みたいな雰囲気があって、みんなでワチャワチャしゃべりながら写真を撮影したりしていた」と撮影の雰囲気を振り返る中で「竜星さんが、差し入れに駄菓子をたくさん持ってきてくださって。だから休憩時間には駄菓子屋さんに走って行く、みたいな楽しみな気持ちになりました。“駄菓子屋・竜星”っていうコーナーを作ってくださって」と、女優陣にはかなりの好評だったようだ。
緊張気味のホストたちをねぎらった松井の「ひと際いい匂いのする美しい姿」振りに期待
一方、この日はドラマの大ヒット祈願としてシャンパンタワーを用意、さらに歌舞伎町のクラブで働く本物の人気ホスト2名を呼び、“本場”のシャンパンコールを全員で実施。ところが最初にホストが例を見せたところ、緊張で若干噛み気味に。その様子を見て沸く登壇者一堂の中で、松井は「しょうがないですよね、普段ステージに上がることないし、昼間だし」と優しくフォロー。大人な一面を見せる。
さらに松井は、会場からの質問より「今回キャバ嬢を目指す生徒役を演じる女優陣の中で、だれがこの職(水商売)に向いているか?」と問われると、ギャバ嬢グループのメンバーに対し「全員素質があると。生徒のみんなは才能があるというか、人を引き付ける魅力があるなと思いました」と、こちらもそつのない回答。
そんな松井の演じる教師の役柄に関し山本監督は、当初台本のト書きに「ひと際いい匂いのする、美しい千花先生」と表現されており、当初このイメージ実現には悩んだことを明かしながらも「楽しみにしていただければと思っています」と映像のイメージへの期待をにおわせた。