会場は超満員!ドラマストアのワンマンファイナル!
ドラマストアが7月7日、Shibuya WWWにてワンマンライブを開催した。同公演は1stフルアルバム『DRAMA STORE』のリリースを記念して開催された全国14ヶ所を巡るツアー「ドラマチック・ミュージックショー」のファイナルにあたるもの。
チケットは即日ソールドアウトし、会場は超満員となった。
オープニングは「エンドロール」
定刻になると、長谷川 海(Vocal & Guitar)、松本 和也(Drums & Chorus)、鳥山 昂(Guitar & Keyboard)、髙橋 悠真(Bass)が登場。4人揃って深くお辞儀をしてから『DRAMA STORE』のオープニングナンバー「エンドロール」で演奏をスタートさせた。----------------
聞こえる? 始まりの合図さ
目を閉じたその先で また 朝が呼んでる
≪エンドロール 歌詞より抜粋≫
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「至上の空論」、「流星群」と続け、バンドサウンドが躍動するなか、「行くぞ、東京!」と呼びかける長谷川の声にも、歯を食いしばってギターを掻き鳴らす鳥山のプレイにも気合いが滲む。
「みんなの音楽を聴かせてと全国各地で言ってきましたが今日は違います。全員俺たちの仲間です。全員俺たちの家族です」(長谷川)と語りながら、会場後方まで笑顔で見渡すメンバーは充実の表情。
松本がビートで曲間を繋ぎ、髙橋が手拍子を煽るなか、「ガールズルール」の軽やかな旋律へと繋げた。
「超えていくような日にしたい」
最初のMCでは長谷川が「今日楽しみやった人?」と観客に尋ね、挙がった手の数の多さに「わあ、すごーい!」と無邪気に喜ぶ場面も。そして「みんなの熱量も分かったのでみんなの期待を超えていくような日にしたいと思ってます。雨に濡れてもいいやと思えるくらい楽しい時間をみんなと共有したいと思ってますので」と「イミテーション・ミュージックショー」で演奏再開だ。新曲「Work&Work」をサプライズ披露!
その直後には新曲「Work&Work」をサプライズで披露。「Work&Work」は、新米社会人が言われがちな「お前の代わりならいくらでもいる」という言葉に対する解をユニークな視点から提案するポジティブなナンバー。ライブ初披露にもかかわらずフロアからたくさんの腕が上がり、会場は大きく盛り上がった。
メンバーの加入や脱退があったり、鳥山が制作に加わって以降ピアノロックサウンドに舵を切るようになるなど音楽性における大きな変化もあったり、長谷川の入院によりフルメンバーでライブができない期間もあったり……と、結成してからこの日を迎えるまで、様々な出来事に見舞われたドラマストア。
5年を振り返り…
2度目のMCでは、紆余曲折の5年間を長谷川が「5年という月日をドラマストアと一緒に歩いてきたなかで楽しく平穏に過ごせた年は1年としてありませんでした。そのなかで嫌だなあって思ったこと、悔しいな思うこと、生まれ変わりたいなあって思ったこと……みんなと同じようにその回数は1、2回じゃ収まりきらなくて。それでも俺が好きな俺たちでいるために、みんなが好きな俺たちでいるために、できることを考えて歩いてきたつもりです」と振り返った。
そのうえで「今だからこそ昔より上手く歌えるんじゃないかなと思ってる曲があります」とセットリストの折り返し地点で演奏されたのは、“変わらないために変わること”をテーマにした曲「バースデー」だ。
<弱い僕のままで生きてる あの頃より 胸を張り>というフレーズには、初のフルアルバムを形にし、その作品を携えたツアーをまわることによって、この4人で鳴らす決意を固くした今だからこその説得力がある。
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弱い僕のまま生きてる あの頃より 胸を張り
ここにいること 前を向くこと
≪バースデー 歌詞より抜粋≫
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胸熱パフォーマンスが炸裂!
初期の頃のレア曲「東京無理心中」のあとは、静寂と激情を行き来するアンサンブルで深い爪痕を残した「Lostman」、浮遊感のある音像が新鮮な「きえないまぼろし」とバラードを2曲連続で演奏。それまでは手拍子をしたり腕を上げたりしていた観客もこの2曲では食い入るようにステージを見つめており、バンドの新境地をその目に焼き付けていた。
3度目のMCでは、目の前の光景を前に感動したのか、気さくな性格で喋りも達者な長谷川が「ダメですね、(言葉が)何も出てこうへんわ」と笑うという珍しい場面も。
その後「ここがゴールじゃないしまだみたい景色もある」とし、「その瞬間がどんなものかまだ見つけられていないけど、でもそれはみんなと一緒に見るものだと思ってます」と等身大の気持ちを告白。
そして「みんなを信じて自分を信じて、これからも人生というドラマを彩る曲を書いていきたいと思います」と宣言した。
ラストに向けて再加速!
ラストのブロックに突入してもバンドの演奏は勢いを増すばかり。「あさきゆめみし」では松本、髙橋、鳥山によるソロ回しに観客が熱狂。「三文芝居」ではユニゾンによる冒頭のフレーズも、観客による<ワンチャンです>コールもバッチリキマる。「スイミー」では照明が激しく点滅を繰り返すなか、4人のサウンドが活き活きと溢れ出した。
そうして本編最後の曲「世界はまだ僕を知らない」へ。長谷川のボーカルがなおも力強さを増していくなか、観客を鼓舞するようにマイクに向かって叫ぶ松本、ギターを弾き倒したあと勢い余って空を殴るようなしぐさをする鳥山、嬉しそうにフロアを見てピョンピョン飛び跳ねる髙橋――とメンバーは演奏のみならず身体全体でその衝動を曝け出していく。
熱気が収まる気配が一向にしないまま、本編は幕を閉じたのだった。
アンコールツアーも発表!
アンコールでは9月11日に2ndシングル『ラブソングはいらない』をリリースすること、そして同シングルのリリースツアー&「ドラマチック・ミュージックショー」アンコールツアーとして9月から再び全国をまわることを発表。ツアーファイナルがドラマストア史上最大規模の会場・渋谷CLUB QUATTROであることも明かされた。
フロアから喜びと驚きの歓声が上がるのも束の間、ここでニューシングルの表題曲として収録される新曲「ラブソングはいらない」を披露。長谷川の得意とする女性目線の歌詞によるこの曲では、ドラマストアが提案する“新しいプロポーズの形”が描かれているとのことだ。
その後「冒険譚」、「三月のマーチ」でアンコール終了――かと思いきや、終演後BGMが流れ始めても鳴り止まない拍手に応えてメンバーがステージに戻り、2時間に及んだライブを「アンサイクル」で締め括った。
なお、この日の模様は、2ndシングル『ラブソングはいらない』の初回限定盤に付属されるDVDに収録される。今回残念ながら会場に来られなかった人もぜひチェックしてみてほしい。
(TEXT:蜂須賀ちなみ)
ドラマストア ファイナル公演セットリスト
M1エンドロールM2至上の空論
M3流星群
M4ガールズルール
ーMCー
M5イミテーション・ミュージックショー
M6 Work&Work<新曲>
M7紫陽花が咲く頃
M8秘密
M9ディストピア
ーMCー
M10バースデー
M11東京無理心中
M12 Lostman
M13きえないまぼろし
M14グッバイ・ヒーロー
M15 Stand by You
ーMCー
M16 あさきゆめみし
M17 三文芝居
M18スイミー
M19世界はまだ僕を知らない
ーENー
EN1ラブソングはいらない<新曲>
EN2冒険譚
EN3三月のマーチ
ーWENー
WEN1アンサイクル