Crack6 長大な物語の始まりを成す歌『カナリア』
最新シングル『カナリア』を手に6月よりスタートした、Crack6の全国ツアー「カナリア〜prologue 序章〜」。『カナリア』という作品自体が、これから千聖が描き上げる物語の序章を成す音源。簡単に触れるなら、「カナリア 最後の愛を誰のために歌ってる」と歌いかける表題曲の『カナリア』が、物語の全体を示した楽曲。
「すべてが見えなくなってた人間関係 絶望」と歌いだす『アオイユメ』からが、これからCrack6が綴る長大な物語の始まりを成す歌となる。気になる方は、シングル『カナリア』を手に取っていただきたい。
同作品を手にしたツアーのファイナル公演が、7月6日(土)にTSUTAYA O-WESTで行われた。これから続く物語の序章を成す最初のエピソードを刻んだライブの内容を、ここにお伝えしよう。
最新シングル『カナリア』から幕開け
MSTR(千聖)のギターが高鳴ると同時に、ライブは最新シングル『カナリア』から幕を開けた。身体を射抜くように響く切っ先鋭いギターの音へ飛び乗り、沸きだす感情を絵の具に、MSTRは会場中の人たちの心のカンバスへ激情した想いを描きだした。
嘆く気持ちをあえて痛く突き刺すことで、『カナリア』へ込めた想いが抉るように心を刺した。華やかなデジタル音を振りまきながら、MSTRは沸きだす熱情と愛情を『Loveless』に乗せ歌いだした。
「君は何を求めているの」と強く問いかけられるたびに心が疼けば、熱く沸き上がる気持ちが身体を揺さぶり続ける。『770R』をMSTRは挑むように歌唱。
お立ち台に片足を乗せ、手にしたタオルを振りまわし、次々と言葉を吐き捨てながら観客たちを挑発し続ける。雄々しい歌声はもちろん、相手を射抜くような鋭い視線で攻められたら熱狂で対抗するしかない!!
「死ぬほど盛り上がっていこうぜ!!」、煽る声を合図に飛び出したのが、ザクザクとしたキターの音が身体へ刺激を突き刺す『CODE NAME"666"』だ。2STEPを踏みながら演奏をするTENZIXX、対してMSTRはドシッと舞台に構え、雄々しい姿のもと「もっと騒げ」と観客たちを挑発し続けていた。
MSTRと観客たちとの熱した声のやり取りを介し、フロアに熱が溜まりだす。演奏は、止まることなく『Brilliant Life』へ。火のついたロックンロールナンバーを相棒に、MSTRは観客たちを挑発し続ける。身体が騒ぎだす。火照る身体の熱を、爆走するロックンロールな演奏に乗せフロア中へ吹き飛ばさずにいれない!!
これまでの熱狂を黒く塗り潰すように響いた、重厚な演奏。熱を抱いたまま奈落へ突き落とすように突きつけたのが、『Catastrophe 666』だ。身体の内側へ内側へと音がとぐろを巻いて伸しかかる。そのまま意識は、心地好く引きずられるよう重厚な黒い音のうねりに身を落としていた。
嘆くフライングVの音色が『~Re-Born~』を通し引き寄せたのは、むせび泣く感情。悲痛なギターの叫びへ新たな命を与えるように、楽曲は光を集めて駆けだした。
MSTRは、ここからふたたび空へ、その先の景色へ飛び立とうと『ZEROから始めよう』を歌いかけた。MSTRと一緒に、終わらない夢を探す旅へと突き進む。沸く気持ちへ、この歌が心を染め上げる。共に歌声を上げながら、MSTRと一緒に次の物語へ心のページを開こうか…。
最新ナンバー『葵夢』からスタートのブロック
次のブロックは、最新ナンバー『葵夢』からスタート。ライブという場を通すことで、音源以上にアグレッシブさを増した演奏が襲いかかる。ギターを置いたMSTRは、時にメガホンも用いながら、心の奥底から沸き上がる情熱を雄々しい歌声に投影。
手を伸ばしたらバチバチとショートしそうなほど熱を持った演奏だ。MSTRの中から沸きだすアグレッシブな熱意を全力で受け止めたい。その刺激を、熱情に変えて投げ返したい。
跳ねた演奏に乗せ、気持ちを弾ませるように届けたのが『CYBER ROSE』。アコギを用いて奏でるSHIGE ROCKSのラテンな演奏が身体中から熱を掻き立てる。ステップ踏みたくなる演奏の上で、踊り子と化した観客たちが心地好く身体を揺らしながら熱情した歌を両手で抱きしめていた。次々と心の奥底から沸きだす情熱を、MSTRと一緒に炎に変えて燃やしたい。騒ぐだけが熱狂ではない。心を掻き立てる熱情も魂を揺さぶる熱源だ。
MSTRは甘い歌声を魅力に、心を解き放つように『記憶の匣』を歌唱。MSTRの手の動きに合わせ、会場中の人たちが掲げた右手を翼に変え、大きく振りながら大空へ向かって心を羽ばたかせてゆく。そんな風に開放した気持ちへ導いてくれたのが嬉しいじゃない。
「手を鳴らせ 音に合わせ」、MSTRの優しい誘いへ導かれるまま心を解き放ち、飛び跳ねればいい。ユニゾンでフロア中に響き渡ったギターの音色から、JIRO 6の軽快なドラムビートへシフト。「Get Away」と叫ぶMSTRの声を合図に飛び出したのが、『Decay』。
フロア中の人たちが手拍子を送れば、熱を吐きだしながら歌うMSTRの挑発を受け、共に拳を振り上げ騒ぎ続けていた。MSTRは螺旋を描くように熱狂を巻き上げ、観客たちの気持ちを大空へ連れ出していった。
次のブロックも、最新ナンバー『Rain Dance』からスタート。物語の幕間ごと、新曲を通して新しい物語をMSTRは描き出す。ハードエッジなギターリフが身体中へグサグサと突き刺さる、なんて挑発する威圧的な楽曲だ。MSTRも言葉をまくしたて、観客たちを暴走した演奏の中へぐいぐい巻き込んでゆく。
激しい熱狂の嵐の中、心素直に騒ぎ狂え。ハード&ロックンロールな演奏に火照った身体の疼きが治まらない。フロア中に沸いた熱をさらに攪拌するように、Crack6はラウド&ロックンロールな煽りナンバー『Crazy Poker Face』を通し、さらに挑発を重ねだす。煽れ、騒げ、叫べ、狂え、理性を壊せ。
舞台から溢れ出るロックな洗礼に身を任せ、暴れることが正義だ。理性も理屈もいらない。挑発し続ける歌と演奏に刺激を受け、沸きだす声をぶつけあえばそれでいい。
お立ち台に足をかけ、タオルを大きく左右に振りながらMSTRが歌いだしたのは、心にたくさんの輝きを注ぎ込む『マリーゴールド』だ。光を持って疾走する楽曲の上で、MSTRは雄々しい声を上げ歌いかける。サビ歌では、MSTRとフロア中の人たちが大きくタオルを振りながら心を一つに溶け合わせていた。情熱を抱いた宴にはしゃぐ気持ちを抑えられない。さぁ、共に熱狂の中で咲き誇ろうか!!
本編最後にCrack6は、躍動する雄々しきビートナンバー『Set Me Free』を演奏。沸き立つ感情を叫びや歌声に乗せ、ぜんぶぶち蒔けろ。魂を無邪気に開放するロックナンバーに身を任せ、思いきり全力で身体をシェイクしな。その楽しさが、すべての答えだ。くしゃくしゃな笑顔でロックなパーティに溺れてしまえ。その楽しさこそが、何よりも確かな正義だ!!
アンコールは『BANG!』からスタート
アンコールは、観客たちをラップで煽る『BANG!』からスタート。雄々しさと躍動した演奏が絡み合い、野生の血を熱く沸き起こす。荒れ狂う演奏の上で煽るように声をぶつけ、雄々しく言葉を突き刺すMSTR。エナジーあふれるパワフルなステージングに魂が熱く燃え盛る。MSTRに挑発されるままに沸き立つ感情を蒔き凝らし、ただただ騒ぎまくれ!!
駆けるJIRO 6のビートに飛び乗り、Crack6は『Zion』を演奏。火花を撒き散らし疾走する刺激的でハードエッジなロックンロールが、ゾクゾクッとした興奮を呼び起こす。牙を剥き出しに暴れる演奏の上ではしゃぎまくれ。そのまま熱狂の中へ飛び込んでいけ!!
「ROCKしてるか!?」、MSTRの煽りを受け飛び出したのが、会場中の人たちを野獣に変え、雄々しきロックンロールな宴の中へ誘い込んだ『Can you Rock!?』だ。胸をスカッとくすぐるロックな洗礼を受け、無邪気に騒ぐ観客たち。開放した魂よ、燃え尽きるまで炎を上げていけ!!
やまない熱した声を受け、メンバーらがステージへ。今宵のテーマが最新シングル『カナリア』を通して描き出す物語ということから、次の章へ続くためにと、MSTRはふたたび『カナリア』を披露。熱を蓄えた会場へ想いを解き放つように飛び出した歌に触発され、胸が熱く騒ぎだす。
MSTRも、冒頭時以上に雄々しさと情熱を撒き散らしていた。スリリングかつハードエッジな演奏も刺激的だ。間奏では、MSTRとSHIGE ROCKSのツインギター演奏も炸裂。心地好い緊張感を持った演奏が、終始気持ちを熱く掻き立てていった。
最後にCrack6は剥き出しのエナジーを満載した『NEO』を叩きつけ、フロア中に狂乱生み出す景色を描き出した。大きなフラッグを振りまわし、観客たちをけしかけるMSTR。彼の気迫を激しく後押しする演奏陣。
理性を解き放ち、剥き出しの感情と感情をぶつけあう、その様へ溺れてこそCrack6のライブ。くしゃくしゃの笑顔で飛び跳ね騒ぐ観客たち。その姿を嬉しそうに見つめながらも、煽ることをやめないMSTR。
この熱狂、ずっとずっと味わっていたい。その楽しさが忘れられない。そうか、この快楽を求めたくて、みんなCrack6のライブへ集うんだ。
Crack6は、秋にお馴染み「Crazy Monsters~HALLOWEEN PARTY 2019~」を開催する。「Crazy Monster」シリーズの中でもとくに人気のイベントだけに、チケットも毎回争奪戦になっている。
気になる方は、急いでチケットを手に入れることを心がけるのはもちろん。ハロウィンシーズンが近づくほどに通販も、衣装やメイクの依頼も混み合うので、参加したい人は早めの準備をお勧めしておく。要はMSTRと一緒に今年も現実を忘れて楽しもうってことさ。
PHOTO 堅田ひとみ
TEXT 長澤智典
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