【ライブレポート】“なんか良い感じ”な、お部屋系男子バンドGOOD ON THE REELが創造する独特な世界観。【UtaTenライブレポート】
公開日:2015年8月20日
同じ学校で出会った5人で活動するGOOD ON THE REEL。見た目は草食系ならぬお部屋系。部屋で一緒にまったりしたくなるような雰囲気の彼らだが、ライブで自分たちを主張する力強い姿にはバンド名の意味通り”なんかいい感じ”で男女問わず惹かれるものがある。
独特の世界観が魅力で話題を呼んでいる彼らのアルバムや曲のタイトルにはどんな意味が込められていて、どんな歌になっているのか。
7月31日、彼らのワンマンライブには幅広い年齢層の男女がオールスタンディングの会場に溢れ返る程集まった。今回のワンマンライブのタイトルは「GOOD ON THE REEL presents HAVE A "GOOD" NIGHT vol.32」。会場となった恵比寿LIQUIDROOMの天井にはカラフルなビニール傘が敷き詰められ、彼らの独特な世界観が表れていた。
まだ薄暗く朝霧がかかった夜明けのような幻想的な演出の中、一人ずつ登場したメンバーが拍手で迎えられる。
ドラムの振動が全身に響き渡ると共に1曲目「迷子センター」が始まり、Vo.千野隆尋(以下、千野)の優しくどこか切ない歌声が更に聴く者の身体を包み込んだ。一見物静かそうなお部屋系男子が想いの丈を全身で表現する肉食な一面にはどうしても心を奪われてしまう。
3曲を終えてのMCでは、6月3日にリリースされた「七曜になれなかった王様」について解説し、聴く人の日々を歩き出す足がかりになれたら嬉しいと「自分にしか見えないものを見て、自分しか感じられないものを感じて」という言葉を送った。
彼らの曲は決して特別な経験について綴ったものではなく誰しもが体験するであろう日々の生活に寄り添った曲が多ので、聴く側もそれぞれの世界観を持って聴いているというような雰囲気であった。
そして今回の会場の天井にビニール傘が敷き詰められた意味であろうか、「今ぼく達は、みんなは、見えない傘に守られています。」と法律や秩序、道徳がある世界で生活をし、時にそれらを恨んだりすることも幸せであると語り「限りなく透明な」と「透明な傘の内側から」を続けて披露。
7曲を終えてのMCではBa.宇佐美友啓が今回のワンマンツアー中のエピソードで会場を盛り上げ、10曲目「シャワー」ではみんなで手を回したりクラップをしたりと、これまでの聴き入っているような雰囲気とは違った盛り上がりを見せた。
13曲を大熱唱した彼らは「ありがとうございました」と拍手の中ステージを去ったが、すぐにアンコールが起き「アンコールありがとうございます」と再びステージに現れる。
ここでライブグッズの紹介をするが、彼らの創造物であるグッズひとつひとつにもエピソードや意味があるようだ。
アンコールの3曲は会場の温度が急上昇し、会場も一緒になって歌ったり手を振ったりした。メンバーもこの日一番の笑顔を見せ、大きな拍手で見送られたのだった。
メディアの露出が少ないにも関わらず、今回のワンマンのチケットは即日完売だったGOOD ON THE REEL。心に刺さる歌詞にファンは”答え”を求めてライブに足を運ぶのだろうか。今後も現場で起きている自体から目を離せない!
TEXT:愛香
-メンバー-
Vo.千野隆尋
Gt.岡崎広平
Gt.伊丸岡亮太
Ba.宇佐美友啓
Dr.高橋誠
-セットリスト-
1.迷子センター
2.夜にだけ
3.夕映
4.トワイライト
5.ドア
6.限りなく透明な
7.透明な傘の内側から
8.アイスランド
9.ホワイトライン
10.シャワー
11.ヒツジと花の戦い
12.ゴースト
13.エターナル・サンシャイン
EN1.それは彼女の部屋で二人
EN2.ハッピーエンド
EN3.素晴らしき今日の始まり
■7th Mini Album 『七曜になれなかった王様』
GOOD ON THE REEL
・発売日 2015年6月3日 (水)
・品番 UPCH-2037
・定価 1,700 + 税
【収録曲】※全6曲
1. 夜にだけ
2. 限りなく透明な
3. ドア
4. 迷子センター
5. エターナル・サンシャイン
6. ヒツジと花の戦い
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