エンタメ系総合オフィスのユニオンエンタテインメント所属アーティストが、一堂に会して行われるライブイベント『UNiON STAR'S 2018』が、8月11日、12日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて行われた。
昨年も『UNION STAR'S 2017』として行われたこのイベント。今年は2日開催と大幅にパワーアップし、11日に実力派シンガーやガールズバンドを集めた「RED STAGE」。さらに12日はソロシンガーに加えダンスボーカルグループ、アイドルとバラエティに富んだ布陣を擁した「BLUE STAGE」として、それぞれ白熱したステージを展開し、会場に訪れた観衆を魅了した。
今回は12日に行われた「BLUE STAGE」の模様をレポートする。(※一部のグループに関しては、ステージ前または後に、イベントへの思いや意気込みなどを語ったコメントをうかがっています)
この日のオープニングを飾ったのは、イケメン7人の男子たち、Super Break Dawnによるダンスパフォーマンス。ロックバンドQUEENの名曲「We Will Rock You」をスパイスとしたワイルドなダンスナンバー、そのサウンドをバックに、クールでハードなパフォーマンスを披露する7人に、早くも観衆の目は釘付け状態だ。そしてあの地鳴りを表現するかのような「We Will Rock You」のリズムが、この日のエキサイティングなステージの予感を、観衆一人ひとりの胸に植え付けていった。
甲斐ゆいか
いよいよ訪れたイベントのスタートの時。この日のトップバッターは、歌手、タレント、女優とマルチに活躍する甲斐ゆいかが務めた。昨年行われた『UNiON STAR'S 2017』にも登場した彼女は、この日は真っ白なドレスに身を包んだ清楚な雰囲気でステージに登場、挨拶代わりに大塚愛の代表曲として有名な「さくらんぼ」を披露した。
そのチャーミングな雰囲気に、会場も徐々に活気を帯び始める。一方MCでは「上から読んでも、下から読んでも!?」「甲斐ゆいか(かいゆいか)!」などと観衆と掛け合い、ステージとフロアの距離を縮める様子も見せ、和やかな空気を会場に吹き込む。ポップな曲調にピッタリな、キュートな声も魅力の甲斐。最後は松浦亜弥の「Yeah! めっちゃホリディ」を、楽しいダンスと共に熱唱で披露、会場を大いに盛り上げていった。
千葉CLEAR'S
甲斐に続いたのは、お掃除ユニットCLEAR'Sの1グループである千葉CLEAR'S。平均年齢15歳という若いグループだが、彼女らも昨年『UNiON STAR'S 2017』に引き続いての出演となる。緊張した様子も見せず、アップテンポな楽曲に乗せて堂々のパフォーマンスを披露した彼女ら。3曲目の「Stand Up!!Hands Up!!」では、アクロバットが得意というみやびが、曲のクライマックスでバク転を決めるなど、見せ場もしっかりと決め、エキサイティングなステージを演出する。
また、ステージ終わりには突然メンバーも聞かされていなかったという大きな発表が。それは年末に初ワンマンを敢行、動員が100名に満たなければ無期限活動停止、超えれば新曲を発表というもの。突然の発表に戸惑う様子の彼女らだったが、「おめでとう!」「1000人はいける!」という観衆の掛け声に後押しされ、今後のさらなる躍進を力強く誓った。
ゆずコメント
「今日のステージは、この夏一番のイベントといっていいくらい、一番力を入れたいと思っていたイベントだったので、(ステージ前は)緊張やドキドキが止まりませんでした。だけどステージに行ってみると、やっぱりすごく楽しかった!女の子も結構いて、すごく楽しかったです。重大発表はあると聞かされてはいたんですが、何かは聞かされていなくて。ワンマンライブは嬉しかったけど、気合いは入れなきゃと思いました!千葉CLEAR'Sは、今後さらに成長を遂げて、見てくださるみなさんには絶対に損をさせないライブをしていきます!だから気になった方は、是非ライブに来てください!待ってます!」
Wa:Mi
3番手として登場したのは、ソロシンガーのWa:Mi。昨年愛知で行われたボーカルオーディションで優勝した経歴を持つ実力派シンガーで、この日もレイドバックした楽曲「Love On Me」でソウルフルな歌声を披露し、観衆をうならせる。続く「ヒカリの花」ではピアノによる弾き語りを披露するなど、多彩な実力を発揮。
イベント後半に登場したスペシャルユニット「Dream Dance Unit」にも登場するなど、ダンスでも秀でたものを持つ彼女だが、このステージはあくまで歌で勝負。初のピアノ弾き語りバラード「ヒカリの花」や、8月公開した映画『RYOMA 空白の3か月』の主題歌「最愛なるフレンド」と、インパクトのある派手さよりも、敢えて胸に残るメロディをしっかりと歌い上げ、その歌の実力の片鱗をアピールしていた。
覇汝家(HANAYA)
前半最後の刺客として登場したのは、異色のガールズAirバンド・覇汝家(HANAYA)。リーダー・総長ダリアのジャケットの袖に織り込まれた「喧嘩上等」の文字からも、そのステージに向けた彼女ら自身の意気込みや、イベント出場に向けた気合いのほどがうかがえる。
この日はダリアと、オリジナルメンバーである特攻隊長アマリリスのほかに、新たに加入した副総長ブルースター、雑用隊長トリカブト、お洒落番長マグノリア・ココといった新メンバーのお披露目、さらにはタイマンコーナーと題した体を張った茶番など、ステージの盛り上げ方を心得たパフォーマンスで、ステージを猛烈に盛り上げる。ステージ最後には、アマリリスの「ちょっと待ったぁ!!」という掛け声と共に、サプライズによるダリアへの誕生日のお祝いを披露するなど、最後の最後まで心の底から「楽しい!」ステージを披露していた。
総長ダリアコメント
「いや〜!めちゃくちゃ良かったです!あちこちいろんな担当の方が、わざわざ控え室に『マジ来年、CD出しましょう!』って話をしに来たくらいに盛り上がりました!(笑)それは全体にというよりは、やっぱり本当に新メンバーが初ステージで、それぞれのキャラクターをしっかりやれたというところですかね。メンバー個々にいろんなキャラがあるので、本当にそこを何処まで見せられるか?という部分もあったけど…それにしても、やっぱり大所帯って良いですね!メシを食う時も、遊ぶ時も、寝る時も大勢の方が楽しいっていうか。マブダチが増えると、やれることも増えるというか。今後具体的にどんな活動を、というのはそんなに明確には決まっていないけど『ヤンキーアゲイン』、つまり“もう一回やろうぜ”というサイトを立ち上げていて、そこでいろんな展開をしていきますので、是非ツイッターなんかと合わせてチェックしていただければと思います。え?今後も取材してくださる?エアーバンドなんですけど、大丈夫ですか?ではロックでお願いします!
LovRAVE
イベントも中盤に差し掛かり、本格的なボーカル&ダンスを披露するグループが続いた。その先陣を切ったのは、関西出身の同級生により構成された4人の女子によるグループ・LovRAVE。この日は「デートに着て行く服装」をイメージしたそれぞれのスタイルで登場、キュートな装いを見せつつも、グッと大人っぽいイメージのサウンドに合わせ、セクシーな歌と共にキレのあるダンスを披露し観衆を魅了した。
11月には東京・大阪にて行うワンマンライブを控え、今後の活動にさらに意気込む4人。「Love Line」では「一つになりましょう!」とばかりに観衆と振りで一体になり、イケイケなリズムが快感なラストナンバー「浪花ナデシコ」では、詞の端々に登場する心地よい関西訛りが、観衆の気持ちをグングンと持ち上げて、イベントのクライマックスに向けたお膳立てを作り上げていった。
Super Break Dawn
さらに続いたのは、この日唯一の男性グループSuper Break Dawnだ。2017年9月ファッション雑誌JUNONに掲載された「ダンスヴォーカルユニットデビュープロジェクト」にて選ばれた7人の男子により構成されたこのグループは、TAKUYA、HIRO、TAKAとそれぞれに独自の個性を持ったボーカルの声に合わせ、MASAYA、KOHEI、PEI、KOTAという4人がダンスにて変幻自在のパフォーマンスを見せる。
あくまでもスタイリッシュに、そして時には激しく。近年の男性ダンスボーカルグループの王道を行くようなそのステージに、彼らを目当てに会場に現れたファンをはじめ女性客はトキメキも止まらない様子。最後もカッコよく、そして再会をたがわぬようにラストナンバー「See You.」でしっかりとそのステージを締めくくった。
TAKUYAコメント
「いつものライブは対バンなんかが多いけど、今回はアットホームな感じがすごく印象的で、一体感があるというか。僕たちのファンじゃない方もすごく応援してくれる感じがすごく良かったです!今後の夢は、何といっても武道館ライブ!4年以内に武道館という目標を持って活動をしていますので!」Dream Dance Unit
いよいよイベントも佳境に突入、続いて登場したのはダンサーの山本夢プロデュースによる、『UNiON STAR'S』の選抜メンバーで披露するダンスパフォーマンスステージ。Yuno、Raika、Kokoro(千葉CLEAR'S)、Miyabi(千葉CLEAR'S)、Nanami(LovRAVE)、Kasumi(LovRAVE)、Wa:Mi、Yuna、Risa(Carat)、Yume(Carat)といった豪華な面々は、まさしく“夢”のような組み合わせといえるほどのハイレベルなパフォーマンスを披露し、観衆を圧倒した。
池田彩
ここでさらに歌の実力派・歌手・タレントの池田彩が登場。人気アニメ「プリキュア」シリーズの主題歌の数々を担当し人気を博している彼女は、今年で活動10年を迎え、7月にはベストアルバム『ベストにリメイク』をリリースするなど、大きな節目の時を迎えている。この日披露した「ハロー!ハロー!ナマステ!」では、MVにゲストとして登場したLovRAVEの面々もダンサーとして再びステージに現れ、池田のパフォーマンスに花を添える。
さらにベストアルバムにも収録されているという「池田彩 プリキュア YoseatsuMedley」では、根っからの「プリキュア」ファン、池田ファンたちが奮闘、池田の熱唱に大きく応えるかの様にステージを盛り上げる。まさに池田自身が築き上げた道の片鱗を垣間見るかのようなステージだ。そしてラストは、池田自身が大事に歌い続けてきたという曲「Road」を歌い上げ、自身の存在感をしっかりと示していた。
池田彩コメント
「今回は2回目の『UNiON STAR'S』出演。お客さんは今日初めてという方も沢山いらっしゃったんですけど、みなさんは本当にすごく盛り上がっていただいて、こちらもすごく楽しかったです。ありがとうございました!この10年間を振り返ると、過ぎ去った年月はあっという間ですけど…一つ一つの出来事を「あんなことあった」「こんなことあったな」って。最初はユニットで活動をしていて、そこから一人になった時なんかには「ああ、みんなに頼ってたな」とか、そんなこともありつつ、底から路上ライブをしたり、いろいろやって「ああ、今につながっているな」としみじみと感じます。でもその中で、自分一人が頑張ったんじゃなくて、支えてくださった家族やスタッフさんはもちろん、ファンのみなさんのおかげでここまでまで来られたと感謝しています。
さらに10年、20年と活動できるよう頑張りたいので、みなさん、応援よろしくお願いいたします。頑張っていけるように何でも歌って生きたいと思うし、これまで海外にもいろいろ行ったけど、場所は関係なくいろんなところで歌っていきたいです。頑張ります!」
Carat
『UNiON STAR'S 2018』もいよいよ終盤、このイベントのトリを飾ったのは、DJ&ダンスヴォーカルというユニークなスタイルを持つグループCarat。登場から大きな歓声を浴びていた彼女らだが、この日はグループにもゆかりのあるラッパー・ダンサーのKEN+ENOYUを迎えた編成で奥行きのあるスペシャルなステージも披露。キレのあるテクニカルなダンスを披露したかと思うと、あるタイミングで観衆とのコミュニケーションを意識したライブ感のあるパフォーマンスを見せるなど、個性的な展開を見せるパフォーマンスで観衆を魅了するCaratは、サウンドでも“Caratサウンド”と呼ばれる新感覚EDMサウンドにて、イベントのラストを存分に盛り上げた。
Caratライブ前コメント
Rina「今回のイベントでは、新曲披露に重大発表(来年3月に東京、大阪にてワンマンライブ開催)と重なっていたし、私たちはこの日のために沢山準備してきたので、それを楽しんで欲しいと思います!」Risa「応援してくださっているみなさんや、周りの方が本当に私たちのことを支えてくださっていることに、深く感謝しています。この夏、これからもっといろんなライブも控えているし、その機会もっといろんな方に、私たちCaratのことを知っていただけたら嬉しいです!」
かくして大盛り上がりのうちに幕を下ろした『UNiON STAR'S 2018』。来年はどんな“スター”が登場するだろう?この日見た興奮のステージからは、早くもそんなことを期待してしまったところだ。
Photo&Text:桂伸也