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【ライブレポート】和楽器バンド たまアリを歓喜で彩る決意の大新年会!


2019年最初のステージはたまアリ大新年会!

「詩吟、和楽器とロックバンドを融合させた新感覚ロックエンタテインメントバンド」(公式HPより)として2014年にデビューした和楽器バンド。

セカンドアルバム『八奏絵巻』はオリコン週間ランキング1位を記録するなど、斬新かつ意欲的なサウンドでワールドワイドに活躍している。

結成から5年を経て迎えた2019年最初のステージはさいたまスーパーアリーナ(以下、「たまアリ」)。

和楽器バンドの8人と新年を祝うために集まった幅広い年代のファンで会場は大入りの大盛況。



海中を模した舞台にメンバーを乗せたゴンドラが降り立つ。「和楽器バンド、大新年会!行くぞー!!」黒流(和太鼓)のかけ声から宴はスタート!さざめく光にシルエットが浮かび上がる1曲目は『光の中で』。

炎に照らされて歌う『儚くも美しいのは』、いぶくろ聖志(筝)と蜷川べに(三味線)のかけ合いからはじまる『雪影ぼうし』と最新アルバム『オトノエ』収録ナンバーを続けて披露すると会場の温度も急上昇する。



花道から会場前方のセンターステージへ向かうフロントメンバー5人。


町屋(Gt)と神永大輔(尺八)による息の合ったユニゾンが熱気をさらに高める。

「芯から染めてゆけ」と鈴華ゆう子(Vo)が歌い上げると白い衣装が真紅に染まった。

座が温まりきったところではじまったのは『千本桜』。



和楽器バンドの名を世に知らしめた定番曲で新年会は早くも最初のクライマックスを迎える。

「竜宮ノ扉へようこそ!」

「新年あけましておめでとうございます!」(鈴華)。

ここで伴奏に乗せてメンバーから挨拶。

「竜宮ノ扉を開いて深海へようこそ!最後まで楽しんでいってください!」と伝えると、最初の扉『景ノ扉』を開いてステージに現れたのは亜沙(Ba)。

スティックを使ったタッピングとチョッパーベースに合わせて神永の尺八が宙を舞う『EinzelKampf』。

異種楽器バトルに酔いしれたところで、雪景色をバックに番傘を手にした鈴華が舞い歌う『雪よ舞い散れ其方に向けて』。

昨年の『オトノエ』全国ツアーからステージプロデュースを導入した和楽器バンド。視覚と聴覚をフル動員する演出によって異次元の世界にいざなわれる。

続いて山葵(Dr)によるジャジーにスウィングするビートが印象的な『シンクロニシティ』



ステージ上の8人はまるでひな壇に並んだ天人天女のよう。

いぶくろの筝に合わせて鈴華が舞う『前世の記憶』。

モノトーンのステージに幽玄の美が繰り広げられる。

間奏でロックバラードに様変わりする『砂漠の子守歌』では、通常と異なった角度から和楽器の世界に光を当てることで斬新な表現を生み出していた。

伝統とモダンを自在に行き来する卓越した技量を感じるひと幕だった。

センターステージから届ける和楽器のアンサンブル



続いての『憂ノ扉』ではセンターステージに8人が登場!

至近距離から弦と鼓の振動が伝わってくる『細雪』。

たまアリ2daysが決まったときから「どうにかこの場所に8人で来られないか」と思案を重ねこの日の演出が実現した。

センターステージから届ける配信限定シングル『オキノタユウ』。

互いの音を感じ合う豊潤なアンサンブルがアリーナに響きわたる。


一息ついてMCではメンバーそれぞれが今年の目標を発表。

「上腕二頭筋を鍛える」(山葵)、「貯金」(亜沙)、「行ったことのない和歌山と徳島に行きたい」(神永)、「南米ツアー」(蜷川)、「時間割を厳守する」(町屋)、「老けない」(黒流)など自由なトークに会場の空気もしばし和む。

町屋と蜷川の弦楽器バトル『Finite limits』からスタートした『舞ノ扉』。

ドライヴのかかったギターと乾いた三味線の音色がステージ上で火花を散らすと、続く『Strong Fate』では刀を手にした剣士たちが次々と登場。

伝統芸能「吟剣詩舞(ぎんけんしぶ)」の壮心流宗家を従えるのは、自身もひと振りを手にした鈴華。

剣舞の中を歩む迫真の演舞に思わず息を飲んだ。




日本を代表するバンドとしての決意

「さいたま!ついてこれるか!」(鈴華)。

宴はこれからが本番。急き立てるようなドラムと和太鼓の連打が内に秘めた烈しさをあらわにする『白斑』。

和太鼓とマーチングバンドが技の応酬を繰り広げる『相反融合』では、黒流と山葵が空中で華麗なスティック捌きを披露。

2人のかけ声に合わせて会場も一体となって拍子を奏でる。広いステージを生かした2人1組の異種楽器バトルは音楽の根源的な楽しさを感じるひとときとなった。

金屏風をイメージした豪華絢爛な『拍手喝采』、この日初披露の『義風乱舞』で大新年会はクライマックスへ。

戦国の世を駆け抜けた武将の想いが勇壮な和太鼓と尺八にのって会場に広がる。



『星月夜』『地球最後の告白を』と続けて最後は『暁ノ糸』で本編をしめくくった。



満場の大合唱に応えて登場したアンコールの『華火』。会場に語りかける鈴華。

「めまぐるしく5周年を迎えてきたがこれからもこの場に立つのにふさわしい日本を代表できるバンド」になるため進んでいく決意を語った。

前途を祝す号砲とともに新曲『あっぱれが正義。』そしてアンコールラスト『空の極みへ』を演奏し、大新年会初日は大団円を迎えた。

「出会ったことが奇跡であり心の財産」という8人の奏でる音は日本の伝統と調和の精神を体現するもの。

洋の東西を超えた音の玉手箱をたずさえて、和楽器バンドは2019年も新しい扉を開いていく。



TEXT 石河コウヘイ

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