2月14日に行われる「ビクターロック祭り2016」の番外編となるイベント「Dog Run Night vol.1」が、1月14日(木)と15日(金)の2日間にわたって、東京・下北沢GARDENにて開催された。
“国内のロックアーティストのフレッシュな息吹を感じてほしい”という趣旨のもとにスタートした本イベント。その第1回目となった今回の公演には、2日間で計6組におよぶ新進気鋭のアーティストが出演し、その勢いを見せつけた。
◆DAY 1 ( 1月14日 “Dog Run Night vol.1 plus”)
トップバッターとして登場したのはSHE'S。2011年に結成された、大阪出身の4人組ピアノロックバンドだ。
日本語詞と英語詞が絶妙に混ざり合う美しいナンバー「Night Owl」でスタートを飾ると、2月3日にリリースする最新ミニアルバム『She’ll be fine』からの新曲「Un-science」や「Evergreen」など、爽快なパフォーマンスで観客を沸かせながら、コール&レスポンスを楽しむ場面も見られた。
その後のMCで井上が「今日は、雨のパレード、LILI LIMITと、新しい時代を作っていく同世代の3バンドでこうして集まってライブが出来ることを誇りに思っています。今年は僕、厄年なんですけど(笑)、そんなこと関係なく“自分の年”にしたい」と新年への決意を口にしたところで、ラストナンバー「Voice」へ。「SHE'Sでした!ありがとうございました!」と客席へ深々一礼し、ステージを去っていくメンバーに、止むことの無いあたたかな拍手が贈られた。
続いて、スタイリッシュな衣装を身に纏いステージに現れたのは、山口県で結成され、現在は福岡から東京に拠点を移して活動中の男女5人組バンド・LILI LIMIT。
Vo.牧野の「“ビクターロック祭り番外編”二番手、LILI LIMITです!よろしく!」の一声で始まったのは、サビでリフレインされる“アニュマニデイズ”のフレーズが印象的な「Girls like Chagall」。自身の代表曲とも言えるナンバーだ。「みんな、まだまだ行ける?」と観客を積極的に煽りながら、疾走感溢れる「h.e.w」から、「Boys eat Noodle」へと繋いでいく。この「Boys eat Noodle」は、元々ファンからの人気が高いクールなナンバーで客席からは「待ってました!」と言わんばかりの歓声が沸き起こった。そして「zine line」をしっとりとパフォーマンス。
ラストは最新作からの先行シングル曲「Festa」。心地よいリズムとコーラスを楽しむフロアに、「ありがとうございました!またヨロシクお願い致します!」と丁寧な挨拶を残し、ステージを後にした。
この日のトリを務めたのは、雨のパレード。サウンドメイキングや演奏を手掛ける4人に加え、ファッションデザイナーやペインターなど音楽以外の活動を担う3人もメンバーに含まれているという、まさに“五感で感じさせる”ロックバンドである。今年2月からスタートする「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2016」への抜擢、さらに3月にはビクター・SPEEDSTAR RECORDSからメジャーデビューすることも発表し、注目度が高まっている。
そんな彼らが一曲目に選んだのは、「epoch」。ステージ上で発された言葉はVo.福永の「雨のパレードです。どうぞよろしく」というごくシンプルな一言のみで、「揺らぎ巡る君の中のそれ」や「10-9」と畳み掛け、昨年のアルバムの表題曲でもある「new place」へ。ミラーボールやストロボが煌めく中、フロア全体を幻想的な世界へと変えて行く。
インディーズ最後のシングル「Tokyo」を披露。現在の彼らを象徴するような、郷愁溢れる旋律と歌詞に、オーディエンスも最後の一音に至るまで真剣な表情で耳を傾ける。最後は「ありがとうございました、雨のパレードでした」と静かに挨拶し、ほぼMC無しで純粋に楽曲を届けるという彼らならではのスタイルで、イベントのラストを飾った。
◆DAY 2 ( 1月15日 “Dog Run Night vol.1”)
2日目のスタートは、ヒステリックパニックによるライブアクトから。昨年メジャーデビューを果たし、活動拠点の名古屋に留まらず全国にその名を広めている5人組バンドだ。
メジャーデビューシングルとして昨年発表した「うそつき。」でライブをスタートさせると、早速モッシュ&ダイブがフロアのあちこちで巻き起こり、いきなり会場のテンションは最高潮に。Vo.ともの「2016年暴れ始め!下北、みんなで飛び跳ねろ!声あげろ!」という更なる煽りに、観客も負けじと手を高く挙げて応える。メンバー、客席共にヘッドバンキングする激しい光景が繰り広げられた「スイーツダンス」の後は、「ファッキンホット」「masquerade」と、観客とコミュニケーションをとりながら、アッパーなナンバーを次々に繰り出し、「今日のイベントは“Dog Run Night”だけど、俺は犬より猫が好き!」と叫び「ねこ地獄」へ。
「今日みたいな“異種格闘技戦”のイベントの時は、正直どんな雰囲気になるかわからなくて不安もあったんだけど、みんな音楽大好きな人達ばかりで、こんなに楽しいライブになって良かったです」と笑顔を見せると、観客からもあたたかい拍手が贈られた。そして再び激しいナンバー「ライジングさん」。「踊れー!」の声に合わせて、フロアにもサークルモッシュが発生する中、メンバー・観客一体となった大合唱で、最初から最後まで会場を興奮の渦に巻き込んだまま、そのエネルギッシュなステージを締めくくった。
続いては、演奏、楽曲だけでなくデザインや映像など全てを自身のチームで制作を手掛け、ステージメンバーと裏方メンバーも含めたクリエイター集団として活動中のXmas Eileen。
「お待たせ!Xmas Eileenです。最後まで一緒にぶっ飛んでいけますか?」と観客へ投げかけ、最初のナンバー「Kiss me Kill me tonight」へ。「みんなでダイエットしませんか?」の煽りから、「Escape to Paradise」「FATE」とアグレッシブなナンバーを続けた後は、「“ビクターロック祭り番外編”なんて会社の冠が付いたイベントに僕らみたいなカスを呼んでくれるなんて、多分ビクターはバカなんでしょうね(笑)でも、自分達が進むべきメジャーという道に、そういう人達がいてくれることを嬉しく思います。みんなのおかげで、普段ならクソつまらん金曜日が楽しい一日になりました。ありがとうございます!」と独特のMCで会場の笑いと拍手を誘い、「No justice in this world」、更にレゲエの要素も盛り込んだ「March」ではファンと一緒にタオルを回して一体感を生むなど、多彩なステージングを見せた彼ら。
ラストナンバー「Love the life, you live」で大興奮のライブは終幕。「またお会いしましょう!ありがとうございました!」と丁寧に挨拶しながらも突如客席に水をかけるなど、ステージを後にするその瞬間まで、オーディエンスを楽しませた。
2日間にわたるイベントのラストを飾ったのはGacharic Spin。多数のメンバーが楽器講師の経験を持つほどの実力派で、その幅広い音楽性や各メンバーのイメージカラーを基調としたド派手なビジュアル、そして常に全力投球のパフォーマンスが話題を呼んでいる。
いきなりパワー全開で登場。FチョッパーKOGAが「ビクターロック祭り番外編、Dog Run Night!ぶっ飛ばしていくぞ!」と叫ぶと、昨年リリースしたアルバムのタイトルナンバーでもある「MUSIC BATTLER」を披露。観客も拳を突き上げてステージにパワーを届ける。パフォーマー2人のフラッグを用いたクールなダンスと、光る手袋を用いた振り付けが印象的な「夢食いザメ」に続けて披露された「赤裸ライアー」では一転、Vo.&Dr.はなの力強いドラミングとボーカルを中心に、激しくもクールなパフォーマンスで会場を魅了する。
「ダンガンビート」を披露し、ステージを後にすると鳴り止まぬ「ガチャピン」コールに応え、再び登場したGacharic Spin。アンコールでは、会場一体となって“5分間一本勝負”のもも上げランニングを行う、彼女たちのライブでは恒例のナンバー「WINNER」を、ヒステリックパニック、Xmas Eileenのメンバーと共に全力パフォーマンス!最後は「これだけでは終われませんよー!みんな踊れるよね?」と、こちらも恒例の「GS Gacha 2012」の振り付けを全員で踊り、この日の出演者・観客の心を一つにしたところで、2日間にわたるイベントに幕を閉じた。
(写真:緒車寿一)
<関連イベント情報>
「ビクターロック祭り2016」
日程:2016年2月14日(日)
場所:幕張メッセ国際展示場
時間:開場AM9:00 開演AM10:30 終演PM20:30(予定)
出演者:Awesome City Club、Gacharic Spin、くるり、go!go!vanillas、サカナクション、SAKANAMON、THE BACK HORN、THE BAWDIES、サンボマスター、DJダイノジ、DJやついいちろう(エレキコミック)、Dragon Ash、ヒステリックパニック、藤原さくら、レキシ
チケット料金:前売9,180円(税込)/当日9,670円(税込)
チケット発売: 一般発売 1月9日(土)AM10:00~
■チケットぴあ
【WEB】http://w.pia.jp/t/rockmatsuri16-t/【TEL】0570-02-9999(Pコード:285-056)
■イープラス
【WEB】http://eplus.jp/rockmatsuri/
■ローソンチケット
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■GET TICKET
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■楽天チケット
【WEB】http://r-t.jp/victorrock
■Yahoo!チケット
【WEB】http://r.y-tickets.jp/rockmatsuri1601
主催: 株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント / 株式会社テレビ朝日 / ライブマスターズ株式会社 / 株式会社ディスクガレージ
企画制作: 株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント/Dog Run
協賛: 株式会社セブン-イレブン・ジャパン / ぴあ株式会社/Eggs supported by株式会社NTTドコモ・タワーレコード株式会社・株式会社レコチョク
オフィシャルサイト:http://rockmatsuri.com