4月14日(日)に1000 clubで行われたイベント「iDOL on-line POWERED BY UtaTen 2024 Alter」。出演したのが、BLACKNAZARENE・戦国アニマル極楽浄土・メタモル!!!・かげつ・ヲドルマヨナカ・負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。・♮リアスクライブ・唯美人形・DINKY JUNK・SAI²Rium・100万ドルのフェアレディ・君とセレンディピティ・スーパーベイビーズ・ハレとハレ!・Agrand×Aglowの計15組。当日の模様をお伝えします。
かげつ
だからかげつと一緒に、まだ見ぬその先の景色を見たくなってしまう。
福岡発6人組アイドルグループの「かげつ」。未来へ向かって歩み続ける6人の強い意志を示すように、かげつのライブは『Glory』からスタート。メンバーたちは力強い楽曲に乗せ、みずからの生きる様を歌詞に乗せて歌っていた。笑顔の裏から見え揺るぎない意志と決意に触れていると、魂が奮い立つ。この歌、触れた人の気持ちにもあきらめない勇気を与えてくれるのが嬉しい。だから彼女たちと一緒に、夢を描きたくなる。
歌始まりの『だぶるすたんだ~ど』でも彼女たちは、舞台の上で目一杯はしゃぎながら。でも、女の子の本心をシリアスに、赤裸々にぶつけていた。ノリ良い楽曲のように一緒に楽しく騒ぎながらも、意外と辛辣??な言葉の数々も投げつけることから、思いの一つ一つが印象深く胸に届いていた。
かげつのライブは、曲を重ねるごとにパワーと激しさ、華やかさを増してゆく。『まるちょん』でも6人は、フロアにいる人たちを、攻めた歌声を通して煽りだす。いや、とても愛らしいパフォーマンスだけど、彼女たちの歌声に気合や気迫が漲っているからだろう。一緒にはしゃいでいると、いつしか気持ちが熱くたぎりだす。一緒に、楽しい気持ちを膨らませたい。共に、笑顔でアガっていきたい。わちゃわちゃした楽しさ、もっともっと一緒に求めあい(愛)たい。
切なさも覚えながら。でも、『セツナドル』でも彼女たちは、観客たちの騒ぎたい気持ちに熱いエナジーを注ぎ込む。だから、フロアから熱い声が上がっていた。けっして激しい曲ではない。むしろ、愛らしく弾けたポップチューンだ。それでも、弾む音色に気持ちを寄り添えていると、6人と一緒にステップを踏みながら踊り騒ぎたくなる。メンバーらと一緒にクラップをしながら笑顔ではしゃぐ。この時間が、とても愛おしい。
最後にかげつは『後天性シンデレラ』を歌唱。楽曲が始まるのと同時に、これまで以上のパワーで騒ぎだす観客たち。その姿を見ながらも、6人はけっして笑顔を絶やすことなく、夢に向かう自分たちの気持ちを奮い立てるように歌っていた。ただ前向きに思いをぶつけるのではなく、自分たちの中にあるネガティブな感情も認めたうえで、輝く未来を見据えて歌う。その姿に勇気をもらえる。だからかげつと一緒に、まだ見ぬその先の景色を見たくなってしまうんだ。
▷かげつ公式X
♮リアスクライブ
3人と一緒に、 煌めく素敵な物語りを綴りたい。ともに、胸に植えた夢や希望の種を芽吹かせ、眩しい笑顔のように満開の思いを花咲かせさたい。
「この世界には人それぞれの物語りがある アイドル×物語り より深く、心に、寄り添うプロジェクト」をテーマに活動をしている♮リアスクライブ。この日、♮リアスクライブが綴りだした物語り。その始まりを告げたのが、キラキラとした輝きを放つ、ときめいたポップチューンの『365日のシンフォニー』。華やいだ、しかも希望に満ちた彼女たちの歌声と、愛しい人へ向けた温かな思いに触れていると、身体中が眩しい光に包まれてゆく気持ちになる。舞台の上の3人と一緒に、 煌めく素敵な物語りを綴りたい。ともに、胸に植えた夢や希望の種を芽吹かせ、眩しい笑顔のように満開の思いを花咲かせたい。
メンバーらの熱い思いを込めた歌として誕生したのが、『僕らのメロディー』。曲が始まったとたん、フロアのあちこちから熱した声が飛び交いだす。その声も力にしながら、彼女たちは言葉のひと言ひと言へみずからの感情を重ねあわせ、強い想いを詰め込んだ歌として伝えてきた。3人とも、フロアの先に広がる未来を見つめて歌声を響かせていた。3人の歌声から揺るぎない意志が伝わるからこそ、その想いを受け止めるたびに気持ちが揺さぶられる。力強い、でも晴れ渡るその歌声が、心に強い光を差してゆく。
止まることなく『記された言葉』へ。楽曲が激しさを増すのにあわせ、メンバーのパフォーマンスも力強く躍動する。♮リアスクライブが綴るどの物語りにも、メンバーの心の奥底に潜む挫けることのない強い意志と、夢をつかむ決意が綴られている。それらの気持ちを、いろんな曲調に乗せて伝えてゆく。3人の口にする生きた言葉のひと言ひと言へ魂が揺さぶられ、心が奮い立つ。だから手を振り翳し、その場で高く高く飛び跳ねたくなる。
3人の温かいハーモニーを合図に、『Fantasy Summer Quest』へ。跳ねる楽曲に合わせ、彼女たちも気持ちをドキドキ弾ませながら、ひと夏の物語りが呼び込む魔法の虜になり、眩しい青春物語りを観客たちの目の前へと映し出す。乙女たちが飛び込んだ、ひと夏のロマンチックでファンタジックな物語りの中へ一緒に飛び込み、そのストーリーをともに色付けたい。そんな愛しい青春物語りを、この曲に触れている間中、勝手に頭の中へ映し出していた。
「かけがえのない未来を握りしめて、この先の未来もずっと」の言葉に続いて、最後に歌ったのが新曲の『桜色クロスロード』。新しい夢を描くために走りだそうとする、今の時期にとても似合う、心に熱い想いをたぎらせる楽曲だ。何かしら迷いが生じたとき、この曲に触れると、今までの自分を肯定しながら、その先に輝く景色に向かって顔を上げ、前を向いて走り出せる気持ちになれる。この曲が、どんな人の心も桜色の輝きで照らしてゆく。3人と一緒に高く手を掲げ、広げたその手で「進むべき道」をつかみたい。
▷♮リアスクライブ公式X
唯美人形
しばし時を忘れた素敵なライブを唯美人形は魅せてくれた。
SEを耳にした瞬間から、心は現実を離れ、異世界へトリップした気分に。唯美人形のライブは、幻想浪漫でプチダークな舞台劇を描くように『薔薇と魔術』からスタート。2人がステージの上から掛けた素敵な魔法に‥いや、魔術に見せられ、視線はずっとその動きを追いかけていた。1曲の中で次々と転調するたびに、まるで魔術にかけられたように、2人の描き出す摩訶不思議な、でも胸を躍らせる妖美で幻想的な楽曲の虜になり、一緒に心を弾ませてゆく。
ホイッスルを合図に、唯美人形歌いだしたのが『さんさんろんど』。まるで学園祭や体育祭で、憧れの人とドキドキしながらダンスに興じる、そんな気分にもしてゆく楽曲だ。とても親しみやすく童謡チックな曲調なのに、しっかり妖しい香りを漂わせているところが嬉しい。弾むそのリズムに触れていると、一緒に童心に戻って無邪気にはしゃぎたくなる。終盤、とんどんテンポが上がっていく様も、胸をドキドキさせる素敵な展開だ。
ギチギチと螺子を巻く音から物語はスタート。ちょっと影を帯びた、でも、そこからは幻想浪漫な世界が広がりだす。『影と影のランデブー』でも唯美人形は、現実から遠く離れた摩訶不思議な世界へと観客たちを連れ出し、2人が舞台の上に描きだす、影を背負った古の浪漫ポップな音楽物語の虜にしてゆく。舞台の上で軽やかに舞い躍るその様は、乙女たちの秘めた宴を覗き見ているよう。親しみやすいのに、触れたら壊れそうな繊細な物語が、次々と目の前で繰り広げられる。
続く『小さな楽園』でも彼女たちは、生を授かり、ガラスケースから飛びだした人形たちのような様で、舞台の上で可憐に。でも、秘めた情熱を振りまくように歌い躍っていた。2人の歌声が美しく重なりながら。ときに甘くかけあい、目の前に幻想ファンタジックな世界を描き出す。触れてはいけない絵本のページをめくるたびに夢中になり、彼女たちの魅力へどんどん溺れてゆく。ライブに触れながらそんな感覚さえ覚えていた。
最後に届けたノスタルジックな香りの漂う『鳥籠の中の空』でも、彼女たちは微睡みを覚える楽曲と甘く優しい歌声に乗せ、見ている人たちの心を釘付けにし、唯美人形の描き出す世界から抜けだせなくなるほどに魅了してゆく。とても繊細な、触れてはいけない乙女たちの心の扉を開けたら、影を背負った幻想ダークでファンタジーな世界に魅了され、ますます物語の沼にはまってしまった。しばし時を忘れた素敵なライブを唯美人形は魅せてくれた。
▷唯美人形公式X
負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。
負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。と一緒に拳を高く突きあげ、ともに熱くなりながら現状を蹴散らし、未来へ向かって駆け出したい。
いつもは4人だが、この日は3人で登場。メンバーらが舞台へ姿を現すのと同時に、観客たちを熱く熱く煽りだす。負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。のライブは、自分たちがこの場で歌い躍る意味を、アイドルとしてこのシーンで戦い続ける意志を示すように『僕らがここにいる証明』からスタート。歌詞には、彼女たちがアイドルとして生きる意味や理由、決意が、強い言葉の数々を通して並べられている。その生きた言葉たちを、3人は強い意志を持った歌声と躍動したパフォーマンスを通して突きつける。凄まじいエナジーを抱いた彼女たちの歌声やパフォーマンスに触れ、気持ちが熱く奮い立つ。だから拳や手にしたペンライトを高く突き上げ、声を張り上げずにいれない。なんて熱い生きざまを示すライブだ。
歪む激しいギターの音が炸裂。攻撃的な牙を剥いた激しい曲調を示す『メメント・モリ』に乗せ、3人は舞台の最前線まで踊り出て、観客たちへ熱情した歌声をぶつけてきた。気迫漲る‥いや、気合や気迫に満ちた歌声やパフォーマンスは、彼女たちにとってはスタンダード。そのうえで、どれだけ観客たちと熱いぶつかりあいが出来るかが、負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。にとってのライブ。どの曲も気持ちを熱く奮い立てる。だから、3人と一緒に拳を高く突き上げ、ともに熱くなりながら現状を蹴散らし、未来へ向かって駆け出したい。今の自分を超えたい!
ノンストップで走り続ける負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。のライブ。『STURGEON MOON』でも3人は、気迫に満ちた歌声を武器に、身体中から沸き立つ熱情を、会場中へすべて解き放つように歌い躍っていた。この場で、汗振り乱し、全力で挑みかかることが自分たちの生き方であり、生きる意味だと言うように、吹き出したマグマのような熱く強烈なパワーを持った3人の歌声が身体中を浸食していった。
激しい曲調に乗せて、でもキャッチーな歌を魅力に、負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。は『路地裏マスカレイド』『RED BLIZZARD』を熱唱。舞台の上で掲げた手を左右へ大きく振りながら、観客たちと熱情一体化した景色を作りあげる。ともに拳を突き上げ、一緒に身体を大きく揺さぶり、ヘドバンをしながら、気持ちを一つに熱情したライブをこの場に作りあげていった。
▷負けない僕等は、雨の降る世界で猫と踊る。公式X
ヲドルマヨナカ
ヲドルマヨナカが心を一つにせまりゆく歌声とパフォーマンスに気持ちと視線が引き寄せられる。
「中毒性の高いステップに揺れる水面。いつも誰かの為に踊り続ける。色鮮やかで個性あふれる16人が送る「Funny Dance Rock」が君の景色を彩る」をコンセプトに活動中のヲドルマヨナカ。この日のヲドルマヨナカは13人スタイルで登場。登場時にメンバーらが魅せる個性的なパフォーマンスも嬉しい見どころだ。ライブは、躍動したビートに乗せ、一体化したパフォーマンスを見せながら『フェアリーダンス』よりスタート。みんなで綺麗に揃えた動きはもちろん、気持ちを一つに重ねあわせた歌声を届けながらも、一人一人が異なる色も出してゆくことで、全体の動きはもちろん。一人一人の動きもしっかり追いかけたくなる。大人数だからこそ、心を一つにせまる歌声とパフォーマンスに気持ちと視線が引き寄せられる。
『クラン』が流れだしたとたん楽曲が一気に弾ければ、メンバーらの歌声にも凛々しさが漲りだす。大人数にも関わらず、ここまで綺麗に歌声やパフォーマンスを揃えた技量の高さには素直に感動を覚える。曲によって伝わる感情の色が異なるのも、みんなで楽曲ごとに意志を共有しているから?!だからコンビネーションダンスも含め、とても華やかな存在感を出してゆくわけだ。
止まることなく、『両片想い』へ。華やかさを持った楽曲の上で、彼女たちはもどかしい乙女の恋心を歌にして届けてきた。サビ歌で、手を左右に大きく振り、飛び跳ねて歌う姿に合わせ、フロアでも同じ動きをしながら楽しむ人たちも大勢登場。楽曲も華やかだが、13人の綺麗に揃えたパフォーマンスには、ずっと視線を逸らしたくないインパクトと、胸をキュンと騒がせるときめきがあふれていた。
熱気を掻き集め、一気に駆けだすように『ミライカクレンボ』が登場。彼女たちは、最初から気持ちのアクセルを思いきり踏み込み、身体中から沸きだす熱いエナジーや、楽しい感情。何より、キラキラと煌めく輝きを、舞台の上からたくさん降り注いできた。1曲の中、全員で動きを揃える場面もあれば、一体化した動きの中、歌詞にあわせた芝居のように異なる動きを見せるメンバーもいるように、細かい表現の差異にも視線が惹かれる。
止まることなく、どころか、さらに晴れた気持ちへみんなのハートも連れ出すように、ヲドルマヨナカは元気いっぱいに『手を叩こう』を歌い躍っていた。彼女たちが気持ちを一つにしようと呼びかけるたびに、メンバーらと心を重ねあわせたくて、思いきり手を叩きたくなる。彼女たちと一緒に手を叩きながら、ともに心を熱く重ねあわせていたい。
『故に僕は望む』でヲドルマヨナカは、ダイナミックなパフォーマンスと熱を抱いた歌声を魅力に、見ている人たちの気持ちを熱く騒がせる。舞台の上で力強く躍動する様は、華やかな無数の花たちが思いきり咲き誇るようにも見えていた。曲を重ねるごとに、胸を熱く揺さぶるメッセージを込めた歌たちをヲドルマヨナカは届けてゆく。だから、熱情したその歌たちに触れ、騒がずにいれなかった。
最後にヲドルマヨナカは、『SAKEBI』を熱唱。全員が高く拳を突き上げ、歌い叫ぶ姿に触れ、魂が熱く奮えた。だから、一緒に力強く拳を突き上げ、高ぶる想いを舞台の上へ届けたかった。ステージとフロアに物理的な距離はあるが、この曲に触れている間中ずっと、同じ地平に立ち、ともに気持ちを高ぶらせていた。一緒にいろんな感情を共有しながら、一つに燃え上がれる。だから、彼女たちと一緒にずっと叫び続け、ここにいることを示していたかった。
▷ヲドルマヨナカ公式X
Agrand×Aglow
Agrand×Aglow、激しさを押し出したグループと思われがちだが、こんなにも歌心や歌詞に込めた想い、エモい感情を魅力にしているグループはなかなかいない。
「夢に向かって壮大な輝きを…」をコンセプトに活動中のAgrand×Aglow。荒ぶる、攻撃的なSEに乗せ、メンバーらが舞台へ登場。力強くクラップを始めた。ライブは、この空間に黒い熱風を巻き起こすように『Skeleton』からスタート。激しい楽曲の上へ、メンバーたちはエモーショナルでメロディアスな歌の絵筆で、胸を揺さぶる熱情した景色を描きだす。曲調は激しいのに、 彼女たちの歌声は、みんなエモさを持っている。言葉尻に強さも覚えるが、ただ熱くせまるのではなく、歌心を大切にしたうえで、激しく揺れ動く感情に情熱というグラデーションを与えてゆくところに、心が強く惹かれた。
メンバーらの歌始まりで幕を開けたのが、『希望の咲く方へ』。歌詞に込めた一つ一つの想いを大切に伝えながらも、Agrand×Aglowが魅力にしている激しくダイナミックなパフォーマンスを武器に、彼女たちはフロアにいる人たちの熱情したい気持ちにもしっかり火を付け続けていった。激しさを押し出したグループと思われがちだが、こんなにも歌心や歌詞に込めた想い、エモい感情を魅力にしているグループはなかなかいない。
「声を聞かせてください」と煽る声を合図に飛びだしたのが、『Restart』。気持ちも、身体も弾む、とても解放感を持った楽曲だ。未来を向いた内容であり、希望に満ちた歌詞だからこそ、駆ける楽曲や、光を携えた彼女たちの歌声に触れていると,気持ちがキラキラ輝きだす。彼女たちは歌っていた、「かけがえのない仲間がいる」と。その言葉の中には、Agrand×Aglowのライブに触れて心動かされた人たちも加わっている。一方的に想いをぶつけるのではなく、つねに仲間たちと一緒にライブという空間を作りあげる、その姿勢が格好いい。
少し切なさを抱いて歌いあげる声から始まったのが、『promised myself』。この曲でも、根底には熱さや激しさを抱いている。その爆発しそうな感情を、今にも心が壊れそうな様も見せながら、あえて破裂寸前の思いでメンバーたちは歌い躍っていた。楽曲自体も次々と転調し、いろんな感情の変化を見せてゆく。その変化に合わせるように。いや、彼女たちの色を変えていく歌声に合わせて楽曲も色を変えてゆくようにも聴こえるくらい、舞台の上の5人は、感情の揺れが伝わる歌を届けていた。だから、その想いの行方を追いかけたくて、ときに拳を振り上げながら、彼女たちの揺れ動く心模様を追いかけていた。
最後にAgrand×Aglowは、ふたたび『Skeleton』を熱唱。『Skeleton』から始まったこの日の物語、曲を重ねるごとにいろんな感情の変遷を描き重ねてきたからこそ、最後に改めて『Skeleton』へ触れたとき、この日一番の熱情エモーショナルな歌声の魅力に気持ちがすっかり支配(魅了)されていた。
▷Agrand×Aglow公式X
戦国アニマル極楽浄土
華麗で華やかなパフォーマンスを示しつつ、根底に熱情した思いが漲っているからだろう、戦国アニマル極楽浄土のライブに触れている間中ずっと気持ちが騒がずにいれなかった。
この会場を熱狂渦巻く戦乱の地に染めあげようと、戦国アニマル極楽浄土のライブは、触れた人たちの騒ぎたい感情に火を付ける『輪廻転生』からスタート。雅な音色の背景で、激しく躍動するダンスロックナンバーだ。気持ちを揺さぶる楽曲の上で、メンバーたちは声にエモさを染み渡らせながらも、凛々しい表情で歌を届けてきた。華麗で華やかなパフォーマンスを示しつつ、根底に熱情した思いが漲っているからだろう、気持ちが騒がずにいれない。熱狂する観客たちを視線にとらえ、ときに熱唱しながらも、メンバーたちは歌心を大切に、歌詞に込めた想いを一人一人の胸にしっかりと伝えていた。
戦国アニマル極楽浄土は立て続けに『戦果』を歌唱。荒々しく、いきり立つ雅でロックな楽曲の上で、彼女たちは軽やかにステップを踏み、これまで以上に歌声に熱を注ぎ、舞台の上で華やかに踊りながら、観客たちの騒ぎたい感情にしっかりと火を付け続けていった。フロアのあちこちにツーステップを踏む観客たちが現れたのも、お馴染みの景色だ。
その様を見ながら、メンバーたちは「拳を掲げろ」と煽り、みずからも拳を高く突き上げ、『差した光は』を歌いだした。彼女たちが舞台の上で突き上げる拳からは、観客たちに眩しい輝きを降り注ぐ光が放たれていた。強く生きる意志を示すように、思いを一つに歌うメンバーたち。キラキラとした煌きを放ち、華やかに疾走する楽曲の上で、熱い生き様を記したメンバーたちの歌声が、眩しい輝きを持って胸に突き刺さる。その強い意志を持った歌声に心が熱く揺さぶられる。だから、その輝きをつかみたくて観客たちも高く拳を突き上げてゆく。終盤には、メンバーと観客たちで拳を戦わせあう場面も生まれていた。
歌始まりの『篝火は消える刹那』でもメンバーたちは、強い意志を抱いた拳を高く突き上げ、歌を通して自分たちの心の素顔を伝えてきた。眩しいだけではない。そこには迷いや惑いなどの影も渦巻いている。その弱さを認めたうえで、彼女たちはその先の光をつかもうと高く拳を掲げ、新しい自分になることを歌に乗せて誓っていた。
最後に戦国アニマル極楽浄土は、雅な心模様を魅力に『契-ちぎり-』を歌いだした。ゆらゆらと揺らめく気持ちへ寄り添うように、彼女たちは荒ぶる楽曲の上で思いを込めて歌っていた。ときに激しく煽る様も見せながらも、『契-ちぎり-』に込めた願いを叶えると誓うように。一人一人の心にも『契-ちぎり-』に込めた願いが届くようにと声を響かせていた。彼女たちが「届け」と歌うたび、その想いを胸の内で受け止めた観客たちが身体を大きく揺さぶり、その願いを高く高く空へと舞い上がらせていった。
▷戦国アニマル極楽浄土公式X
100万ドルのフェアレディ
100万ドルのフェアレディ、嬉しいくらいに巻き込み方のライブを見せてくれるグループだ。だからともに拳を突きあげ、一緒に声を張り上げて騒ぎ続けたい。
「100万ドルの輝きをアナタに」をコンセプトに活動中の100万ドルのフェアレディ。彼女たち、華やかなSEに乗せて登場したとたん、観客たちを「Oi!Oi!」と熱く煽りだす。その勢いへ拍車をかけるように、100万ドルのフェアレディのライブは『Re:mind』からスタート。一人一人の歌声の中には、確かな気迫が満ちていた。彼女たちは躍動するカラフルな曲調の上へ、歌声の絵筆で妖艶で華やかな色を塗り重ねる。とても華やぐパフォーマンスだ。でも、歌声の端々から気迫にも似た力強さも覚えるのは、彼女たち自身が舞台の上から全力で思いを降り注いでいたからだ。
止まることなく、『ララリルラ』へ。「行くよ」の声を合図に楽曲がさらに熱気と速度を上げるのに合わせ、5人も感情のアクセルをさらに深く踏み込み、沸き立つ思いを気迫漲る歌声に乗せて届けていた。たとえ気迫に満ちていようとも、歌心を魅力にした楽曲の色をくすませることはない。むしろ、気持ちを前に前にと突きつける歌声に触れ続けていると、感情を高ぶらせつつも、彼女たちのエモい姿の魅力に溺れたくなる。曲中、メンバー同士でじゃれ合うような様も見せながら歌っていた姿も印象的だ。終盤には、観客たちと一緒に声を張り上げ、一つになる場面も登場。100万ドルのフェアレディ、なんて気持ちを熱く騒がせるグループだ。
キラキラと眩しいエレクトロなダンスロックナンバー『逆襲ティーンブレイク』で5人は、晴れた明るい歌声を魅力に、自分たちの生きざまを、言葉のひと言ひと言へしっかりと詰め込み、舞台の上から次々と投げつけてきた。疾走する楽曲に乗せて、ステージの上で自由奔放にパフォーマンスをする姿も魅力だが、どんな曲調だろうと、触れた人たちの気持ちをエモく刺激する5人の一体化した歌声に触れていると、心が騒がずにいれなくなる。
熱情した観客たちの感情へ、さらに熱狂を注ぎ込むように、彼女たちはマシンガンのように早口で言葉を撃ち続けながら『確変Wedding Road』を激唱。爆裂した楽曲の上で、気持ちをHAPPYに導くエモい言葉を次々と撃ち放つ彼女たち。この曲に触れていると、一緒に幸せと熱狂のその先にある景色を見たくなる。
最後に100万ドルのフェアレディは、荘厳シンフォニックでエモく爆裂した、パーストロックチューンの『キラキラ*ファンタズマ』をぶっ放した。自分たちの生きざまを、思いきり弾けた姿を通して彼女たちは伝えてきた。いや、それ以前に、5人のハリケーンのようなパワフルな姿に巻き込まれ、一緒に頭をからっぽに騒がずにいれなかった。100万ドルのフェアレディ、嬉しいくらいに巻き込み方のライブを見せてくれるグループだ。ともに拳を突き上げ、一緒に声を張り上げて騒ぎ続けたい。場内のあちこちで飛び跳ねる人たちが誕生していたのも、素敵な景色だった。
▷100万ドルのフェアレディ公式X
スーパーベイビーズ
幸せを思いきり全身で味わえるワンダーランドのようなスーパーベイビーズのライブ。だから夢中になってはしゃいでゆく。
「アイドルパワー×SUPER MUSICで地球のハートを救うアイドルヒーロー」として活動中の、スーパーベイビーズ。華やいだSEが流れた時点で、この場にいる人たちを異世界へ連れ出すのが嬉しい。
冒頭を飾った『ア・レ・ソ・レ』の楽曲に乗せて、気持ちを一つにした5人の歌声がフロア中へ響き渡る。その様を合図に、この場がめちゃめちゃ華やぎだす。まるで、オモチャ箱の中から命を授かり飛びだしたキュートな人形のようなメンバーたちが、思いきりはしゃがなきゃと5つの色を混ぜ合わせ、この場をカラフルな世界へ染めあげる。舞台の上で無邪気に飛び跳ねるなどわちゃわちゃした様で歌う姿と、キラキラとしたポップチューンに触れていると、気持ちがどんどん華やいでゆく。
華やぎ、ときめいた気持ちへ、歌声を通してさらにドキドキの魔法をかけるように、5人は『トキメキばぶりー』を愛らしく歌っていた。メンバー一人一人が、キラキラとした眩しい輝きを持っている。舞台の上で無邪気にはしゃぐメンバーたちの仕種の一つ一つが、見ている人たちを夢中にしてゆく。だから、一緒に声を上げて騒いでしまうんだ。
キュートでポップなロックンロールチューンの『NICONICO』でもメンバーたちは、舞台の上からハートをドキドキ騒がせる"夢中や熱中"の弾丸を次々と撃ち放ち、観客たちを虜にしてゆく。スーパーベイビーズのライブが始まったときからずっと、この空間が、HAPPYでカラフルな色のあふれる世界に染まっていた。5人の愛らしい、まさにアイドルらしい姿に、ハートがドキドキしっぱなしだ。アイドルらしさを思いきり楽しんでいる5人だからこそ、そのパフォーマンスへグイグイ引き込まれる。
5人がせ~ので「まえむいてみる」と上げた声を合図に、『まえむいてみる』が飛びだした。躍動したダンスビートの上で、5人が夢見る乙女に心を染めあげ、気持ちが華やぐままにはしゃいでいた。サビ歌では観客たちも巻き込んで、一緒に飛び跳ね、この空間をさらに華やいだ景色に染めあげる。ときには、全員で横を向いて一列になり、前の人の肩に手を置いて飛び跳ねる姿も見せながら、ときめいた気持ちを大きく膨らませるように舞台の上ではしゃいでいた。「せ~ので、ジャンプ」の駆け声にあわせて、みんなで飛び跳ねる。一体感を持ったこの楽しさが、最高だ。
最後にスーパーベイビーズは、とてもファンタジックで浪漫にあふれたシンフォニックなキラキラポップチューンの『星の夢』を愛らしく歌唱。スーパーベイビーズのライブには、現実を忘れ、夢や恋など、ときめいた思いを胸に無邪気に青春を謳歌できる歌がたくさん並んでいる。だから、彼女たちと一緒にファンタジックでマジカルでドリーミーな世界の住人になって、一緒にはしゃいでいたい。まるで、幸せを思いきり全身で味わえるワンダーランドのようなスーパーベイビーズのライブ。だから、夢中になってしまうんだ。
▷スーパーベイビーズ公式X
ハレとハレ!
お祭り系のように触れた人たちを瞬時に巻き込み、一緒に華やいだ空間を描き、彩る仲間にしてゆくのがハレとハレ!のライブ。
「キミと過ごせば毎日がハレの日!」をコンセプトに活動中のハレとハレ!。舞台の上に現れた7人は、華やいだSEに乗せて大きくクラップをしながら観客たちを、これから一緒に描き出す世界へ誘い込む。
ハレとハレ!のライブは、舞台の上でわちゃわちゃとはしゃぐ『ガチハレ口上』からスタート。ポップでカラフルなダンスチューンの上で、7つの輝きを振りまくように歌い躍る彼女たちに触れていると、一緒に眩しい輝きを放つ仲間になって、ともにこの空間を華やいだ宴の場に染めあげたくなる。間奏では、ガチ恋口上が飛びだすのも、メンバーと観客たちが一体化していける嬉しいやりとりの場面。ハレとハレ!自体が「輝き」の象徴のよう。だからその姿に、ハートが一瞬で落ちてしまった。
続く雅な音色も取り入れた『コイハナビ』でも、7色の彩りを放ちながら夜空へ舞い上がる花火のような様で歌い躍る彼女たちの姿にハートがずっと奪われていた。お祭り系のように、ハレとハレ!は触れた人たちを瞬時に巻き込み、一緒に華やいだ空間を彩る仲間にしてゆく。いつしか大勢の人たちが、手にしたペンライトを振りながら、7人と同じ動きをしていたのも納得だ。
『怒り新党』も、最初からテンションを上げ上げにしてゆく、和要素を活かした華やいだお祭り曲。7人が舞台の上で見せるパフォーマンスは、空の上で華麗に飛び散る花火のようなカラフルさを持っている。一人一人が強烈な色を放ちながらも、それを一つにした姿を見せてゆくからこそ、華やぐ×華やぐ様となって眼前にせまれば、一緒に宴の一員になってはしゃぎたくなる。いや、実際にみんな、満面の笑顔ではしゃいでいた。歌詞に記されたピリッとスパイスの効いたメッセージも、気になるポイントだ。
とってもゴージャスにバーストした極上のポップチューンだ。メンバーたちが超絶かわいくせまる姿にも、ハートがメロメロになる。『みーちゅー!』でもハレとハレ!は、ポップとキュートを混ぜ合わせてカラフルにデコレートした楽曲の上で、無邪気な仕種と愛らしい様を魅力にせまってきた。今のアイドルファンたちが夢中や虜になる要素を、ぎっしり満載したグループだ。だから、ステージという花壇の上で、ひと際華やいだ7つの花を咲かせ、甘い香りで触れた人たちをメロメロにしていけば、観客たちも、その様へずっと夢中になっていた。
凛々しい口上から、楽曲はスタート。曲調が華やぐのにあわせ、7人の気持ちも華やぎ、この空間を色鮮やかな世界へ塗り上げる。最後にハレとハレ!は、ふたたび『ガチハレ口上』を届け、この空間を熱情した宴の場に染めあげた。7人が舞台の上で、満面の笑顔で弾ける姿が強烈に心へ焼きついた。だから彼女たちの誘いにあわせ、ガチ恋口上を口にしてしまう。7人と一緒に、ずっとずっとはしゃいでいたかったよ。
▷ハレとハレ!公式X
君とセレンディピティ
君とセレンディピティの歌う恋や夢へ向かう物語の中へ飛び込むたびに、彼女たちへ夢中になる。止まらないよ、この気持ちは‥。
「偶然出会った幸せを掴むこと」を大切にしながら活動している、君とセレンディピティ。彼女たちのライブは、触れた人たちをいろんな眩しい青春の景色の中へ連れ出してゆく。だから、その姿を追いかけたくなる。
冒頭を飾った『夏は恋』でも、6人は愛らしい歌声を夏の扉を開く鍵にして、目の前にいる人たちと一緒に眩しいひと夏の恋物語を描きだした。夏の海辺へたたずむ6人のヒロインに向け、夏の扉をくぐった一人一人が、いとしい君となって、ドキドキするいろんな恋物語を描きだす。そんな素敵な気持ちに染めあげてくれるから、君とセレンディピティの歌う物語の中へ飛び込み、心を夢中にしてゆく。歌詞の一節じゃないが、止まらないよ、この気持ちは‥。
物語の舞台を塗りかえるように、彼女たちは少しダークでファンタジックな世界へと曲を染めあげた。6人は『ファントム』を歌いながら、切ない恋に心濡らす乙女になり、もどかしい恋心を、少し心苦しさも覚える歌声に乗せて伝えてきた。眩しい乙女心や、夢に思いを馳せる歌の似合う君とセレンディピティだが、影を背負った心模様を歌う曲も、彼女たちの隠れていた別の表情を垣間見るようで嬉しい。
「みなさんと出逢えて本当に幸せです」の言葉を合図に歌いだしたのが、『翼』。6人は歌声という翼を広げ、これまでに積み上げてきた歩みを未来へ羽ばたく力に変え、舞台を力強く蹴り上げて飛び立った。別れと出逢いが巡る春の季節に、『翼』はとても似合う。まるで、この季節のユニフォームのようだ。歌に込めた思いを感じながら、明日や未来を、叶えたい夢を彼女たちと一緒に見続けていたい。6人が気持ちを一つにして歌う声も、観客たちが心に広げた翼を羽ばたかせる力になっていた。
ここから華やいだ熱狂の景色を一緒に描きだそうと、6人は眩しい笑顔を浮かべ、目の前にいる一人一人をデートへ誘うように、晴れた声で『人生はBeautiful!!!』を歌っていた。この曲も、ちょっと臆病な気持ちを消し去り、眩しい世界へ飛びだしたくなる気持ちにしてゆく。彼女たちの誘いに乗って、少しの勇気を振り絞り、小さな一歩を踏みだそう。そこにはきっとキラキラ眩しい世界が広がっていくはずだ。そのチャンスを、彼女たちの歌に乗せてつかんでみようじゃないか。
最後に君とセレンディピティは、踏み出した君へ向けてエールを送るように『チャンスは廻る』を歌唱。舞台の上の6人は、ときおり舞台劇を演じるような様も見せながら、サビ歌では手をくるくると大きく廻し、その先に待っているチャンスを手にしようと自分たち自身に、そして、この場へいる人たちにエールを送っていた。ほんと元気になれるよね、君とセレンディピティのライブに触れていると。
▷君とセレンディピティ公式X
DINKY JUNK
目の前にいるすべての人たちを喰らい尽くす勢いと姿勢で、騒ぎ倒す観客たちさえ無限ポケットなその胃袋へ無尽蔵に飲み込んでいった。ヤバいよ、DINKY JUNK。人間でいることを忘れそうだ。
冒頭から、感情のアクセルを全開でせまりだしたのがDINKY JUNK。最初から場内中にたくさんの拳が突き上がる。その勢いをさらに加速するように、彼女たちは『NOROSHI』を武器に観客たちをガンガンに煽りだす。舞台の上の4人も、ときに軽やかに舞う姿も見せるが、つねに相手を射る姿勢のもと、凛々しい姿でせまっていた。歌と煽り声が交錯するDINKY JUNKのライブ。彼女たちが上げた狼煙が示していたのは、熱狂という合図。天高く何度も何度も拳を突き上げるその姿に触れ、冷静でなどいれない。
続く『Heavy Mental』でも4人が雄々しい声を張り上げて煽れば、刺々しい声を突きつけ、観客たちから理性や現実を次々と奪い去る。今ここに必要なのは、振り上げた拳と、絶叫する声と、熱情した感情だ。とても攻撃的な姿勢なのに、エモくメロい歌だからこそ、歌詞に込めた挑発するような言葉の数々も心地好く受け止められる。相撲の突っ張りではないが、ガンガン気迫で押し込み、相手を魅了してゆく。それこそが、DINKY JUNKらしいスタイルだ!!!!
「さぁいくぞ!!」の声を合図に、DINKY JUNKは『拝啓、エキストラ』でも攻めた凛々しい歌声を突きつけ、観客たちからどんどん理性を奪い去り、熱狂の僕へと変えてゆく。なんて気迫に満ちたライブ姿だろう。生半可な気持ちで触れたら、一発で土俵の外へ飛ばされそうだ。だからこそ場内にいる人たちも、声を張り上げ、拳やペンライトを思いきり突き上げ、4人に熱狂のバトルを挑んでいた。
アクセルを一切緩めることなく、DINKY JUNKのライブは爆走し続ける。『最高速度ふたり』でも挑むような歌声でせまりつつ、サビ歌ではエモい声を一つに重ねあわせ、観客たちをアゲアゲな気持ちに染めあげる。熱狂と熱情という宴の場へ巻き込む力を魅力にしているDINKY JUNK。一人一人の放つ言葉の圧が、いい感じで熱狂のその先まで連れだしてゆく。だから限界を超え、イケるところまで共に全力疾走し続けていたくなる。
ラウド/ヘヴィ/シンフォニックな轟音ロックナンバーの『Are You Ready?』でも彼女たちは、荒ぶる野獣に魂を染めあげ、目の前にいるすべての人たちを喰らい尽くす勢いで、騒ぎ倒す観客たちさえ、無限ポケットなその胃袋へ無尽蔵に飲み込んでいった。ヤバいよ、DINKY JUNK。人間でいることを忘れそうだ。
最後にDINKY JUNKは、ポップでエレクトロかつカラフルな要素も組み込んだラウドな攻撃ダンスロックチューンの『longing 'girl'』を熱唱。愛らしいアイドルの仮面をかぶりながらも、ときおり仮面を脱ぎ捨てガツガツにせまりゆく。途中には、メンバーと観客たちが一緒に舞台とフロアを民族大移動。ともに声に張り上げながらも、DINKY JUNKらしい傍若無人だけどかわいいアイドルとしての姿を見せながら、この場を狂い咲く空間に染めあげていった。
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SAI²Rium
元気いっぱいに、無邪気な笑顔でSAI²Riumに誘いかけられたら、ドキドキが止まらなくなるのは当然だ。
登場した姿を目にしたとたん、胸がキュンキュンしだした。SAI²Riumのライブは、この場をきらめくカラフルなパーティー空間へ染めあげるように『界隈毎回BeAllright』からスタート。途中にガチ恋口上も組み込み、7人(いつもは8人)は愛らしい姿を魅力に、目の前にいる人たちへ恋のアプローチを仕向けてきた。舞台の上で元気いっぱいに、しかも無邪気な笑顔で誘いかけられたら、ドキドキが止まらなくなるのは当然だ。照れた気持ちを隠したくて、サイリウムを振りながら熱情した思いをぶつけてゆく。確かに、そうなるよね。
『だいすきループ』でもSAI²Riumは、エールや口上をぶつけたくなる、胸をキュンキュン弾ませる楽曲を魅力にせまってきた。彼女たちに「ずっとずっと好きでいるね」と大好きアプローチをループするように受けるたびに、ハートが破裂しそうになる。「もっともっと好きになって」と彼女たちに言われて、「うん」の返事変わりに、7人に熱くなった思いを熱情した姿で返さずにいれない。それってなんか、嬉しい罪だよね。大好きの誘い、何度だって思いきり味わいたい。
熱狂した空間をこの場へ作りだそうと、SAI²Riumは熱度の高い激甘チューンの『Live moment』を歌い、これまで以上に挑発するようなパフォーマンスも見せながら、かわいくも情熱的にせまってきた。7人は華やかに躍動する楽曲に乗せ、積極的に攻める姿で思いを伝えてきた。心を一つにして大騒ぎしたいとき、この手の楽曲があると嬉しい。なぜなら、最強で最高の気持ちに染めあがれるんだもの。
キラキラと弾けた音符の音色たちが、輝きを持って舞台の上から降り注ぐ。SAI²Riumは煌めくラブリーチューンの『置いていったガラスの靴は拾ってもらえない』を、愛らしくも温かく優しい歌声を魅力に、この曲でも恋に恋する乙女に心を染めあげ、少し奥ゆかしい様で歌いかけてきた。言いたくても言えない、伝えたいけど伝えられないもどかしい乙女の心模様を、7人は舞台の上で軽やかに舞い踊り、告白するように歌っていた。でも、そんなもどかしい乙女の姿を、何時だって等身大で見せてくれるから、舞台の上の彼女たちの姿を瞼や心に焼きつけたくなる。
ハートをもっともっと熱くときめいた色に染めあげたい人たちに向けて、SAI²Riumは最後に、チャーミングさ全開で『#Myfavツインテール』を届けてくれた。ちょっと甘えた素振りも見せながら、乙女の本心を、好きな人にアプローチするような仕種で歌い躍る彼女たち。後半には、弾け、はしゃぐ姿も見せながら、最後まで7人は甘い恋の誘いをかけ続け、観客たちをメロメロにしていった。また、ツインテールの彼女たちに逢いたい。
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メタモル!!!
メタモル!!!はこの空間を、自分たちが作り上げる舞台劇の場へ染め上げる。だから身体は大きく揺れながらも、5人が描き出す物語の中へ気持ちを寄り添えていた。
「僕らは何度だって生まれ変われる」をコンセプトに掲げて活動中のメタモル!!!。一人一人が華麗にパフォーマンスを見せながら舞台に登場。ライブは、情熱/歌劇/妖艶/ダーク/シンフォニックな香り抱いた『Re:birth!!!』からスタート。世界観やメッセージを明確に打ち出した曲たちを最大限に活かす形で、メンバーたちは歌い、パフォーマンスしてゆく。『Re:birth!!!』でも攻めるような歌声でせまりつつも、ときに凛々しく、ときに妖艶にパフォーマンスをする様を見せながら、メタモル!!!はこの空間へ舞台劇の場を作り上げる。だから身体は大きく揺れながらも、5人が描き出す物語の中へずっと気持ちが引き寄せられていた。
勢いと攻めた姿勢を増すように、メタモル!!!は『Infidelity』を歌唱。揺れ動く気持ちのままに力強く歌う声に、ダイナミックなパフォーマンスが示すメッセージへ、視線や心が魅了される。彼女たちが楽曲に込めた思いの真意を知りたくて耳を傾けつつ、でも、圧倒的な存在感を放つ姿からも目が離せない。
止まることなく『METAMOL FOURZE』へ。エレクトロ/チップチューンな要素も組み入れた情熱的なダンスナンバーの上で、メンバーたちは、ときにくるくると大きく腕をまわし、拳を高く突きあげ、胸の内から沸き立つ感情を凛々しい声に乗せて伝えてきた。彼女たちがパフォーマンスしてゆく姿や、歌に込めた思いが描くその先の景色を、ずっと追いかけたくなる。とてもエモく胸を揺さぶるライブ姿を見せ続けるメタモル!!!だからこそ、舞台劇にも似た激エモかつ情熱的な物語をずっとずっと見続けていたい。
轟音を撒き散らして飛びだしたのが、『狂愛ディストピア』。ダークで妖艶な、影を背負いながらも、その中から、熱情した思いも伝わる楽曲だ。荒々しい音を撒き散らし爆走する曲の上で、彼女たちは境界線の上で理性をぎりぎり保ちながら、凛々しい歌声を響かせていた。まるで荘厳なドラマを味わい続けている感覚だ。次々と転調しながら、気持ちを揺さぶるドラマチックな展開を楽曲は見せてゆく。そこへ感情的なドラマを、5人が歌声の絵筆で描いていった。
最後にメタモル!!!は、沸き立つ熱い思いへ揺れ動くドラマを作り出すように『村人M』を熱唱。どの曲もそうだが、楽曲に詰め込んだ思いやメッセージ、物語を、彼女たちはよりドラマ性を強めて伝えてゆく。だから、感情を熱く揺さぶる楽曲に魂を奮わせながらも、ライブしていく姿からずっと視線を外せずにいた。いや、外したくなかった。
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BLACKNAZARENE
胸の内を、いや、魂の奥底に疼く黒い感情を引きずり出し、そこへ火をつけるライブをBLACKNAZARENEはぶつけていった。
イベントのトリを飾ったのが、貫祿あふれるBLACKNAZARENE。メンバーが登場するのと同時に、6人と観客たちによる熱いシンガロングの光景が広がりだす。ヤバい、胸が熱く騒ぎだした。
BLACKNAZARENEのライブは、『Official fake』からスタート。魂を熱く騒がせる楽曲を冒頭から叩き付けてきた理由もあるとはいえ、6人の鬼気せまる気迫に煽られ、気持ちが奮い立つ。巧みに緩急をつけた楽曲の上で、6人それぞれに剥きだした感情をぶつければ、ときに気持ちを一つ熱情した声を突きつける。胸の内を、いや、魂の奥底で疼く黒い感情を引きずり出し、そこへ火をつけるライブをBLACKNAZARENEは最初からぶつけてきた。
舞台の上から流れだす旋律に触れ、心が戦慄した。『BAD END』でも彼女たちは、刺々しく痛々しい感情を露に、荒々しい歌声とパフォーマンスでせまってきた。心や身体に消せない傷があるのなら、それを剥きだし、痛々しく晒してこそ、そこへ本当に心を揺さぶる歌やパフォーマンスが生まれる。観客たちも生々しく剥きだした感情を晒して、その姿へ向き合う。そこで生まれるものが何かをわかっているからこそ、彼女たちは全身全霊でライブという場に立ち向かっていた。その本気度に、感情が吠え立つ。
止まることなく、『未完成』へ。舞台の上から観客たちを荒々しく煽るメンバーたち。切れ味鋭くもダイナミックなパフォーマンスも見せながら、6人は一切着飾ることなく、ヒリヒリとした感情的な歌声を突きつける。6人が裸を晒すなら、こちらだって裸で向き合わなきゃ失礼だ。剥きだした魂と魂を交わすそのライブ、本気で胸をハンマーで叩きあうようだ。
『WILL』では、低音の効いた野太い声を武器に歌いだすが、曲が進むごとに、そこへ刺々しい熱が加わりだす。どの曲でも、そう。巧みに感情の揺れを歌声に現しながら、そこへ魂という色を塗り重なることで、その感情が生を持ち、生きた一つの存在として心の中へ飛び込んでくる。歌っている内容は様々なれ、芯の部分に揺るがない意志と思いが生きているからこそ、それを感じ取りたくて、彼女たちの歌声をつかみたくて、舞台へ向けて思いきり手を伸ばしていた。
『Hearts』では、エモーショナルでメロウな歌声も見せるが、それはけっして甘さではない。剥きだした感情を、異なる面から晒し、よりハートに届きやすくしているだけのこと。どの曲でもBLACKNAZARENEは、弱い自分の気持ちを晒し、傷ついた自分の心を認め、そのうえで未来を見据えようとしてゆく。その気持ちに共鳴した傷人たちがBLACKNAZARENEのライブへ集い、一人一人が弱く傷ついた心をさらけだし、共に弱い自分を認めあい、生きる意味をここで得てゆく。
一切止まることなく爆走し続けたBLACKNAZARENEのライブは、最後に『BLACK SUPERNOVA』を通して互いに熱狂を分かち合おうと、観客たちを巻き込むように飛び跳ね騒ぎながら、生きる強い意志や光を、訪れた一人一人の胸の中へ突き刺していった。いつしか誰もがキラキラとした眩しい笑顔を浮かべ、元気いっぱいに飛び跳ねていた。胸の奥から忘れていた自分を取り戻し、誰もが無邪気で素直な少年や少女に戻って輝いていた。
▷BLACKNAZARENE公式X
PHOTO 井野友樹
TEXT 長澤智典