2025年9月、東京で響く戦後80年の祈り:琉球舞踊『真木の会』が紡ぐ魂の物語
2025年、私たちは第二次世界大戦終結から80年という大きな節目を迎えます。この特別な年に、沖縄の地に深く根ざした伝統芸能、琉球舞踊が、東京の地で特別な輝きを放ちます。2025年9月12日、渋谷のセルリアンタワー能楽堂にて開催される『琉球舞踊 真木の会』は、人間国宝・志田房子氏と、その継承者である志田真木氏が舞い紡ぐ、歴史と祈りの舞台です。激動の時代を乗り越え、現代へと受け継がれてきた琉球の魂が、東京の観客の心に深く響くことでしょう。
母から娘へ、世代を超えて受け継がれる「いのち」の舞
琉球舞踊は、かつて琉球王朝の宮廷で花開いた格式高い芸術です。しかし、その歴史は平穏なだけではありませんでした。王朝の終焉、そして筆舌に尽くしがたい沖縄戦の苦難を経て、この尊い舞は今日まで「祈り」と「生命力」の象徴として受け継がれてきました。今回の公演では、琉球舞踊重踊流二世宗家を襲名した志田真木氏が、戦後80年への深い想いを込めて舞台に立ちます。彼女は「祈りの舞である琉球舞踊の真髄に今一度想いを致し、琉球舞踊のいのちの輝きを未来へ紡ぐひととき」と語り、その言葉には歴史への敬意と未来への希望が凝縮されています。
この舞台の核心には、志田真木氏と、特別出演する母・志田房子氏、重要無形文化財「琉球舞踊立方」保持者(通称:人間国宝)の存在があります。幼少より母から直接指導を受け、沖縄県立芸術大学大学院で研鑽を積んだ志田真木氏の芸は、「妥協なき芸の継承」と評され、文化庁芸術祭新人賞、優秀賞、大賞、そして芸術選奨文部科学大臣賞といった数々の栄誉に輝いています。これは、彼女が琉球舞踊の芸術的価値を深く追求し続けてきた証です。親子二代にわたる舞踊家が、技術の伝承を超え、魂の継承として織りなす琉球舞踊の真髄は、観る者の心に深い感動と、伝統が生き続ける尊さを刻むことでしょう。
能楽堂で紡がれる琉球の音色と舞の融合
今回の公演会場は、東京・渋谷に位置するセルリアンタワー能楽堂です。能楽堂という日本の伝統芸能の殿堂で琉球舞踊が披露されることは、非常に稀有であり、また両者の持つ厳かな美しさが互いを一層際立たせる特別な組み合わせとなるでしょう。沖縄の地で育まれた舞踊が、日本の伝統空間で輝きを放つ瞬間は、観客にとって忘れがたい体験となるはずです。
舞台を彩るのは、志田真木氏、志田房子氏の二人の舞踊家だけではありません。宮城秀子氏、金城盛松氏をはじめとする実力派の地謡(じうた、歌三線や笛、太鼓などの伴奏隊)の皆様が、その音色で舞踊にさらなる深みと躍動感を与えます。彼らが奏でる調べは、観客を琉球のいにしえの世界へと誘い、魂を揺さぶる感動を生み出すことでしょう。
琉球舞踊の真髄に触れる、特別な一夜への誘い
この貴重な舞台を間近で体感できる機会を、ぜひお見逃しなく。
- 公演名称: 琉球舞踊 重踊流『琉球舞踊 真木の会』
- 公演日時: 2025年9月12日 (金)
- 開場:18時15分
- 開演:19時00分(終演予定:20時30分)
- 会場: セルリアンタワー能楽堂
- 東京都渋谷区桜丘町26-1
- 出演:
- 志田真木
- 【特別出演】志田房子(重要無形文化財「琉球舞踊立方」保持者)
- [地謡]宮城秀子、金城盛松、新垣俊道、仲村逸夫、仲村渠達也、大城貴幸、入嵩西諭
- チケット料金:(全席指定・税込)
- 正面:13,000円
- 脇正面:8,000円
- 中正面:8,000円
- 学生席:4,000円
琉球舞踊という、普段なかなか触れる機会のない伝統芸能に、学生席が4,000円という価格設定で触れることができるのは、若い世代にもこの貴重な文化を体験してほしいという主催者の深い願いが込められているように感じられます。人間国宝とその継承者が紡ぐ、戦後80年の祈りの舞をセルリアンタワー能楽堂という最高の空間で体感する価値は、計り知れないものがあるでしょう。
チケットは、カンフェティにて発売中です。
詳細および購入はこちらから。
カンフェティ チケット販売サイト
公演の詳しい情報や志田真木氏の活動については、琉球舞踊重踊流の公式ホームページもぜひご覧ください。
琉球舞踊重踊流 公式ホームページ
伝統が未来へ輝く、琉球舞踊が示す「いのち」の尊さ
琉球舞踊は、ただ優美なだけでなく、苦難の歴史を乗り越えてきた人々の「いのち」そのものを表現する舞です。2025年9月に東京で開催される『琉球舞踊 真木の会』は、私たちに伝統の尊さと、未来へ紡ぐべき文化の輝きを改めて教えてくれるでしょう。この舞台が、単なる鑑賞を超え、深く心に響く体験となることを心から願っています。ぜひこの特別な一夜に足を運び、琉球の魂が織りなす感動に触れてみてください。