テレビ東京「超⚡️超音波」に出演決定!
ガールズラウドグループ「闇雲-yamikumo-」が、テレビ東京系音楽番組『超⚡超音波』の7月17日(金) 放送回に出演し、最新曲「憎悪」のライブパフォーマンスを披露する。
「憎悪」は、同番組のエンディングテーマにも起用された楽曲だ。
すでに番組を通じてその名を耳にした視聴者もいるかもしれないが、ライブハウスを中心に活動を拡げてきた闇雲-yamikumo-が、地上波の音楽番組に届いたこと自体、大きなトピックだった。
そして今回、EDテーマ起用に続き、ライブパフォーマンスでも出演が決定したことは、彼女たちがライブアイドルシーンの中だけでなく、より広い音楽シーンから注目され始めていることの表れと言えるだろう。
独自の世界観と、ライブアイドルならではの身体性が一体となったステージは、テレビの画面上でどう炸裂するのか。今回の出演は、その本領を目撃する機会になりそうだ。
よりライブパフォーマンスを楽しめるよう、海外バズを起こしまくり、ライブアイドルならではの自由さから、闇雲-yamikumo-が提示する新たなガールズラウド像を読み解いていこう。
結成3周年、国内外で存在感を増す新鋭ガールズラウド
ライブアイドルシーンで今、闇雲-yamikumo-は乗りに乗っている。2025年12月に開催されたワンマンライブは、チケット発売即日にSOLD OUT。
さらに、2026年3月からは全国9会場を巡るツアーを実施し、累計1,000人以上を動員。
2026年6月に開催された東京キネマ倶楽部での3周年ワンマンでは、グループ史上最高動員を更新するなど、シーンの中で着実に存在感を強めている。
音源面でも反応は大きく、今年1月にリリースされたシングル「憎悪」は、MVがYouTube公開後まもなく12万回再生を突破。SNSを中心に国内外で話題を広げた。
特に注目したいのが、海外ユーザーからの反応だ。その大きなきっかけのひとつが、Instagramのリール動画である。
「In Japan We Don’t Say」というミーム文脈に乗せ、ライブ版「ジャック・ザ・リッパー」冒頭の「○ね、バーカ!」を絶叫する映像が拡散された。
記事執筆時点で、同動画は13万件以上のいいね、167万回以上の再生を記録している。コメントの多くは海外からのもので、反応もかなり好意的だ。
この反応は、単なる一過性のバズとしては片づけられない。背景には、日本発の“アイドル×ラウド”表現を受け入れる海外リスナーの存在がある。
BABYMETALの登場以降、「ジャパニーズアイドル×メタル」を求める海外リスナーは少なくない。実際、アンダーグラウンドな日本のライブアイドルのMVに英語コメントが寄せられている場合、その背景にはBABYMETAL、PassCode、BROKEN BY THE SCREAM、花冷え。などの海外ファンがいるケースも多い。
さらに、闇雲-yamikumo-は今年11月には台湾公演も控えている。
台湾には、国際的に知られており、現地でも高い人気を誇るブラックメタルバンド「CHTHONIC」のような存在もあり、ラウド/メタル表現を受け止めるカルチャーの土壌がある。闇雲-yamikumo-のサウンドや世界観が、そうした海外リスナーにどう届いていくのかも注目したい。
では、なぜ闇雲-yamikumo-はここまで強いインパクトを放ち海外ファンをも惹きつけるのか。その理由は、単にラウドな音楽性だけでは説明しきれない。
闇雲-yamikumo-の魅力は、ライブ演出の異様さと、サウンドの設計が密接に結びついている点にある。
ライブアイドルの自由さが生んだ“異世界空間”
闇雲-yamikumo-を語るうえで、「ライブ」は欠かせない。音源やMV、SNSでのバズだけでは、その魅力は説明しきれない。ライブでこそ、彼女たちの表現は完成する。
公式プロフィールにある「圧倒的異世界空間」という言葉は、誇張ではない。実際のライブでは、視覚、音、フロアの動きが一体となり、現実から切り離されたような空間が立ち上がる。
まず目を引くのが、ステージ中央に鎮座する真っ黒なドラム缶「烈怒楽舞(レッドラム)」だ。
このドラム缶、なんとメンバーである。
何を言っているかわからないかもしれないが、実際にメンバーとして扱われている。
当然、ドラム缶なので自力では歩けない。対バンライブなどでは、メンバーが入場SEとともに肩に担いで登場し、ステージ中央に設置するところから始まる。
さながら、Vシネマのワンシーンのような光景であり、特に対バンの場では異色さが際立つ。
もちろん、ただ置いてあるだけではない。ライブ中にはメンバーがお立ち台のように乗り、バットで叩くパフォーマンスも挟まれる。常識外れではあるが、ここまで振り切れているからこそ、闇雲-yamikumo-の世界観に説得力が生まれている。

フロアまで巻き込んで完成する異世界空間
この異世界感は、ステージ上だけで完結しない。闇雲-yamikumo-のライブでは、メンバーのパフォーマンスに呼応するように、フロアのパラノイア(ファンの名称)たちも独自の動きを見せる。例えば、楽曲によっては、「土下座崇拝」と呼ばれる動きが行われる。
観客がステージに向かって正座し、メンバーを崇め奉るように一体となる光景は、一般的なアイドルライブのイメージから大きく外れている。また、ヴィジュアル系文脈におけるモッシュのように、フロア全体が前後左右へ一斉に移動する場面もある。
ワンマンライブでは、体をぶつけ合う通常のモッシュやリフト、ウォール・オブ・デス、サーフなど特に激しいフロアが展開される。
ライブアイドルは、大手事務所のアイドルと比べて、音楽もパフォーマンスも自由度が高い。その自由さが魅力のひとつだが、闇雲-yamikumo-はその自由さを、フロア全体を巻き込む儀式性へと昇華している。
ライブハウスは、日常から離れる場所だ。仕事や学校や社会的な立場をいったん置き、フロアの中だけはただの観客、ただのアイドルファンになれる。
闇雲-yamikumo-のライブは、その非日常性を極端な形で提示していると言えよう。
「集団の圧」と「絶叫」がアイドルに接続する
ドラム缶のパフォーマンスを目撃した際、メタルに詳しいリスナーならSlipknotを連想するかもしれない。闇雲-yamikumo-の面白さは、その連想が見た目のインパクトだけにとどまらない点にある。
Slipknot的な「集団圧」
Slipknotは、1995年にアメリカ・アイオワ州で結成された9人組メタルバンドだ。通常のバンド編成に加えて、パーカッション、DJ、サンプラーなどを含む大所帯の編成で知られている。
特徴的なのが、いわゆるドラムセットとは別に、金属製の樽のようなパーカッションをバットで叩くような暴力的なパフォーマンスだ。強烈なギターリフ、破壊的なドラム、そこに金属音が混ざるサウンドは、まるで工事現場の真ん中にいるような音圧を生む。
闇雲-yamikumo-のドラム缶パフォーマンスは、そうしたSlipknot的な視覚的・音響的インパクトを想起させる。しかし接点は、ドラム缶の存在だけではない。サウンド面にも、Slipknot的な感覚を見出すことができる。
「集団芸」を「集団圧」に
闇雲-yamikumo-サウンドのキーワードは、集団が一斉に押し寄せてくるような「圧」だ。例えば、「Howling」の冒頭はその特徴がわかりやすい。
低音で細かく刻むギターリフから始まり、歌い出しから、神楽麗紗と深淵狂流によるツイン・スクリームと爆速ツービートのドラムが衝突する。その破壊的なサウンドからは、Slipknot的な“音の塊として襲ってくる”感覚を聴き取ることができる。
さらに、9人という大人数でのパフォーマンスも重要だ。もちろん、これは単に「9人組」という人数がSlipknotと共通しているという話ではない。
アイドルグループは、もともと複数人がステージ上で同時に動き、歌い、役割を分担する表現形式である。その人数の多さは華やかさにつながる一方で、ともすれば一人ひとりの存在感が薄れ、没個性的に見えてしまう危うさもある。
ここで重要なのは、Slipknotが9人という大所帯を、単なる人数の多さではなく、音圧と視覚的インパクトに変換してきたバンドだという点だ。複数のメンバーが同時に音を鳴らし、動き、ステージ上で暴力的なイメージを増幅させる。その集団性そのものが、Slipknotの圧倒的な迫力を支えている。
闇雲-yamikumo-の場合も、9人がステージに立つことの意味は、単なる華やかさにとどまらない。歌、スクリーム、ダンス、煽り、そしてドラム缶を用いたパフォーマンスが一体となることで、人数の多さが威圧感、儀式感、異世界感へとうまく変換されている。個々の存在感が埋もれるのではなく、集団としての迫力が増しているのだ。
つまり闇雲-yamikumo-は、アイドル的“集団芸”を、メタル的“集団圧”として機能させている。ここに、Slipknot的な迫力がアイドル文脈で成立している理由がある。
「憎悪」はその完成形に近い一曲
最新曲「憎悪」は、闇雲-yamikumo-の魅力を端的に表した一曲だ。
まずタイトルから惹き込まれる。アイドルソングで「憎悪」。あまりにも真っ直ぐで、逃げ場がない。
サウンドも非常に直線的だ。重いリフと速いビートで、一気に突っ込んでいく。複雑な展開で聴かせるというより、短い尺の中で感情と音圧をまとめて叩きつけるタイプの曲である。
ここには、先ほど触れたSlipknot的な“音の塊として襲ってくる”感覚がある。メロディをじっくり聴かせるというより、リフ、ビート、叫びが一体となり、曲全体が前へ前へと突進してくる。
曲尺が3分に満たないことも、現代の音楽シーンに合っている。
長く引っ張るのではなく、「憎悪」を連呼するイントロで掴み、メロディで引き戻し、叫びで壊し、最後まで一気に駆け抜ける。余計な説明を削ぎ落とした構成だからこそ、楽曲の衝動がより強く伝わってくる。

しかし、「憎悪」はただ激しいだけの曲ではない。
通常のアイドルソングであれば、怒りや痛みや生きづらさは、綺麗でエモーショナルな言葉に変換され、「それでも前を向く」方向へ回収されることが多い。もちろん、それはそれで音楽の美しさである。
一方で闇雲-yamikumo-は、その前向きさへ向かう前に、一切取り繕うことなく、まず一度ちゃんと憎む。ちゃんと怒る。ちゃんと叫ぶ。
その感情を成立させているのが、深淵狂流によるスクリームだ。
闇雲-yamikumo-におけるスクリームは、単なる「ラウドっぽさ」を演出するための装飾ではない。アイドル的なクリーン歌唱とメタル的な絶叫の落差によって、楽曲の中にある痛みや怒り、生きづらさといった感情を一気に噴き上がらせる役割を担っている。
闇雲-yamikumo-が掲げる「生き辛い世の中で悩んでいる皆の救世主」というコンセプトを考えても、この絶叫は大きな意味を持っている。言葉にできない苛立ちや、誰にも届かない痛みをステージ上で表現する深淵狂流のスクリームは、闇雲-yamikumo-の攻撃性を象徴する要素であると同時に、聴き手の奥底にある感情の代弁でもあるのだ。
メロディとスクリームが同じ曲の中で何度も交錯することで、「憎悪」という感情は単なる攻撃性ではなく、ひとつのドラマとして立ち上がる。痛みや怒りを隠さず、むき出しの言葉・むき出しの表現で見せるからこそ、そこから生まれる「救いの言葉」には説得力が宿っている。
闇雲-yamikumo-の音楽は、ライブでこそ完成する
その音楽性やビジュアルから、周囲からは“メタル的”、“V系的”と語られることも多いが、闇雲-yamikumo-の表現は特定のジャンル名だけで括りきれるものではない。「辛い」「痛い」「孤独」といった感情に寄り添いながら、最後には聴き手を前へ進ませる応援歌として響かせることが、彼女たちの大きな軸になっている。
今、海外で見つかり始めているのも、決して偶然ではないだろう。
見た目のインパクトで足を止めさせ、攻撃的なサウンドで圧倒し、その奥にある繊細な歌詞で心をつかむ。ライブに行くと異世界へと誘われ、気づけば彼女たちの魅力の沼に落ちていく。不器用ながらも真っ直ぐな表現は、言語や国境を越えて届く力を持っている。
彼女たちはまだまだ進化の可能性を秘めている。11月には初の海外公演も控え、闇雲-yamikumo-の表現はさらに海を越えて広がっていくだろう。
その真価を、ぜひライブハウスで確かめてほしい。
〈ライター:しらす ゆかり〉
番組情報
「超⚡️超音波」ステージには今ホットなバンド、アイドル、ダンスボーカルグループ、シンガーソングライター、ラッパーなど多彩でジャンルレスなアーティストを招き、LIVEパフォーマンスをお届け!トークではMC二人の軽快でゆるめなトークでゲストの人柄を紐解いていきます!
さらにアーティストの現場から「リアル」をお届けするロケ企画などコーナーも盛り沢山!
MC:増子直純(怒髪天)、ファーストサマーウイカ
放送日:テレビ東京 7/17(金) 27:15〜
見逃し配信:7/18(土)12:00〜7/25(土)11:59
※TVer、ネットもテレ東での見逃し配信を配信予定