1. yonige「さよならプリズナー」は過去の”愛の牢屋”での日々を彷徨う囚人になってしまった自分への決別宣言

yonige「さよならプリズナー」は過去の”愛の牢屋”での日々を彷徨う囚人になってしまった自分への決別宣言

大阪寝屋川出身の牛丸ありさ(Vo.&gt)とごっきん(Ba.&cho)による二人構成のバンドyonige。今もっとも注目されているガールズバンドである。現代っ子らしい風貌の彼女達だが、曲を聴いてみると、ボーカル牛丸ありさの独特な感性が光る歌詞に耳を疑う。理解しやすいサウンドと理解しずらい歌詞との絶妙な楽曲のバランスがあるからこそ、yonigeの音楽が成り立っているのだ。彼女達を支持する男女比率が興味深いことになっている。ガールズバンドといったら、大抵男性ファンばかりが目につくが、yonigeは女性ファンから絶大な指示を得ている。

2017年11月12日


この記事の目次
  1. ・yonigeのさよならプリズナー
  2. ・「なんにもない」という歌詞からみえる本音
  3. ・「なんでもある」けど心は空っぽ
  4. ・真っ直ぐな言葉が心に響くyonigeの音楽
  5. ・yonige Profile

yonigeのさよならプリズナー



“なんにもない”二人の部屋、日々、時間。そこに君がいただけだった――。
“なんでもある”一人の部屋、日々、時間。そこに君だけがいなかった――。


yonigeはなぜそんなにも若い女の子の心を動かすのか。それには牛丸ありさが織り成す歌詞にヒントが隠されていた。yonigeの楽曲の歌詞のほとんどがノンフィクションであり、本人が実際に体験してきた恋愛について赤裸々に書かれ、生々しい感情を歌った歌詞に多くの女子達が共感しているのである。

その中身は、彼氏と喧嘩して投げつけたアボカドの事を歌った曲や、彼氏と別れた後悔を歌った曲など幸せとは思えないエピソードばかり。

また、タイトルに“さよなら”という言葉が使われている曲が多い。オーストラリアと日本のハーフという可愛らしいルックスからは結びつかないような、とても綺麗な恋愛とは言い難い着飾らない失恋ソングだからこそ聴く人の心に突き刺さるのだ。

さよならプリズナー」は、9月20日にリリースされたメジャー1stアルバム『girls like girls』にも収録されており、過去に付き合った人との日々を歌っている。

このタイトルにも“さよなら”が含まれている。何度も繰り返される“なんでもない”と“なんでもある”というワードに隠された心情を紐解いていこうと思う。



「なんにもない」という歌詞からみえる本音

なんにもないなんにもないなんにもないなんでもない日々です
なんにもないなんにもないなんにもないなんでもない部屋で
なんにもないなんにもないなんにもないなんでもない時間に君がいただけだった


1番は“なんにもない”ことを綴っている。幾度と無く繰り返される二人の時間は、これと言って特別なものではなく当たり前にあるただの日常であって、些細なことの積み重ねでしか無かった。

そんな当たり前が突然消えた。相手を思うが故についてしまった嘘で大好き人の心に傷をつけてしまった大きなことでも、“なんでもない日”と言い切って強がる姿が眼に浮かぶ。

自分にも嘘をついている事に気づかないフリをして、傷つけてしまった相手にも弱い自分にもさよならを告げているかに思わせながらも、続くサビの部分では「君といた日々が愛おしい」「明日は何か変われているだろうか」と自分がしてしまったことに後悔をしているという本音を覗かせてくる。

「なんでもある」けど心は空っぽ

なんでもあるなんでもあるなんでもあるなんでもある日々です
なんでもあるなんでもあるなんでもあるなんでもある部屋で
なんでもあるなんでもあるなんでもあるなんでもある時間に君だけがいなかった


2番になると“なんでもある”という表現に一変する。『今まで一緒に住んでいたところから、なんでもある不自由の無い家に戻り、顔色ひとつ変えず当たり前だった生活を送り始めた』という風に動向を読み取ってみると、空っぽになった心が浮き彫りになってくる。

忘れようとしても消えることのない相手への思いと償いの気持ち。今更になって許してほしいだなんて思わないけれどこの大きな罪だけはどうにかしたいという願い、反省の意味が歌詞を通して伝わってくる。

真っ直ぐな言葉が心に響くyonigeの音楽

君がいる君がいる君がいると思ってた日々です
どうせずっと愛されてると思ってたんだ
君がいない君がいない君がいない君がいない日々は
牢屋のがましかもな


タイトルにもなっている“プリズナー”は、日本語に略すと“囚人”を指す。これを踏まえた上で、プリズナーの意味を知るとこの曲の全体像がはっきりとしてくる。

「牢屋のがまし」の“がまし“は“〜のよう”と言う意味があり、付き合っていた時の事を思い出すと、別れた後の暮らしは、過去の過ちに縛られ、檻に閉じ込められているように生き苦しかったという気持ちを読み解くことができる。

「さよならプリズナー」はそんな辛い経験を歌っているのだ。曲の終盤に向かっていくとその恋愛がトラウマになり、「もう二度と人を好きになれない気がしている」と言っているが、最終的には“次に会う時は他人でいる事が唯一の償いである“というひとつの答えを見つけるのである。

どんなに辛い経験があっても、前向きになろうとしているyonigeの歌の数々は、一見すると煌びやかなものには見えないが、嘘がない真っ直ぐな言葉達がキラキラと輝いている。

誰だって女の子は女優やモデルのような美人になりたいと願っている。あの人には叶わないと口に出しても、その裏では様々な悩みやコンプレックスと戦って努力をし続けている。

そういう頑張る女子を高みの見物で見守るのではなく、同じ目線に立って音楽を鳴らしているyonigeだからこそ、同性からも共感されるのだ。


yonige Profile

大阪寝屋川出身。2013年結成。牛丸ありさ(Vo&Gt)、ごっきん(Ba&Cho)の2人からなる日本語ロックバンド。10~20代を中心に口コミとSNSで大きな支持を広げ、YouTubeでもMV「アボカド」の再生回数が400万回を突破、同世代から大きな注目を集める。今年4月発売のEP『Neyagawa City Pop』では、リード曲「さよならプリズナー」が全国各地のラジオやCSのパワープレイに選ばれ、オリコン総合デイリーチャート初登場8位にランクイン。年間100本以上に上るライブを全国各地で行い、今年は大型フェスにも出演が続々決定、度々入場規制になるなど、ますます目が離せない!9/20(水)にワーナーミュージック内のレーベル、unBORDE(アンボルデ)よりメジャーデビュー第1弾作品となる1st full album『girls like girls』をリリース!10/12から全国33都市をまわるアルバムツアー「girls like girls tour」が行われる。

【関連リンク】
■yonige オフィシャルHP
http://www.yonige.net

■yonige オフィシャルTwitter
https://twitter.com/_yonige

■ショートフィルム『点』公式サイト:
http://www.ten-film.com/

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