角川から独立した後も、「私をスキーに連れてって」、「落下する夕方」など数々の名作に主演しています。
そんな彼女のもう一つの一面は、歌手。
自身が主演した作品の主題歌を歌ったり、CMソングも数多く歌い、オリジナルアルバムだってもう20枚ほど、出しているんです。
今回取り上げるのは、そんな彼女が「時をかける少女」と同時期にリリースしていた、「ダンデライオン~遅咲きのタンポポ~」という楽曲。
時をかける少女と同様、ユーミンこと松任谷由実が作詞作曲をしている名曲です。
原田知世の「ダンデライオン」
失恋した直後って、心がかなり傷ついているし、別れた相手のことばかり考えてしまいますよね。
月日が経てば、その傷も少しずつ癒えていくものですが、ときには消えない傷痕のように長く残ってしまう、そんな恋愛だってあります。
そんな人に思い出してほしいのが、この部分の歌詞なんです。
きみはダンデライオン
傷ついた日々は 彼に出逢うための
そうよ運命が用意してくれた
大切なレッスン
今素敵なレディになる
好きな人と過ごした日々は、決して悪いことばかりではなかったはず。
たとえ傷ついた日々しか思い出せなくても、そこから学んだことはたくさんあると思います。
その人との経験は、次にあなたが出会う人とのために用意された、大切なレッスンだったのです。
次に付き合う人とは、前回から成長した付き合い方ができるはず。だから、彼との日々は、決して無駄ではないんです。
そう思うと、なんだか気が楽になりませんか?
失恋で傷ついた心を温めてくれる名曲
きみはダンデライオン本当の孤独を今まで知らないの
とても幸せな淋しさを抱いて
これから歩けない
私はもうあなたなしで
歌詞にある「本当の孤独」と「幸せな淋しさ」。それはきっと、愛する人と離れ離れになることなのでしょう。
ただ一人でいた時より、愛する人と別れた後の寂しさのほうが辛いですよね。
この歌詞の彼女は、悲しい恋愛を経て、その人なしでは歩けないくらいの人に出逢うことができたんですね。
さて、次はあなたの番です。年も新しくなったことですし、新しい気持ちで前に進みたいですよね。
前の恋愛で傷ついたぶんだけ、人に優しくできるようになったあなたは、きっと「素敵なレディ」になっているはずですよ。
TEXT:遠居ひとみ