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【インタビュー】石崎ひゅーいが放つ美しき死生観、ピリオドを打つ事で始まる第二章

シンガーソングライターの石崎ひゅーいが3月28日に、ベストアルバム『Huwie Best』をリリースした。今回UtaTenでは『Huwie Best』を軸に置きながら、彼が持つ独自の音楽表現について話を伺った。

2018年3月27日

Interview

橋本美波


この記事の目次
  1. ・歌詞を書く原動力として死んだ母親に対して歌を歌うっていうのがなんとなくあるんです
  2. ・ストーリー性のある感じにしていこうって考えていきました
  3. ・好きなフレーズは「あれは本当の恋だった」
  4. ・プレゼント応募について
  5. ・石崎ひゅーい 最新情報
  6. ・ライブ情報
  7. ・リリース情報
  8. ・石崎ひゅーい Profile
3月28日にリリースされた『Huwie Best』は、ファン投票によって選ばれた楽曲でアルバムを構成。亡き母に向けて歌ったデビュー作『第三惑星交響曲』を始め、名ラブバラード『花瓶の花』、そして新曲『ピリオド』を含む全14曲を収録。今作に対し石崎は「今までの石崎ひゅーいとこれからの石崎ひゅーいが詰まったアルバムになった」と想いを語っている。


ベストアルバム『Huwie Best』

石崎の歌詞には、どこか儚い死生観のようなものが存在しており、その中に包み込む優しさと美しさがある。新曲の『ピリオド』でも、春をテーマに置きながら大切な君との別れを嘆き悲しむバラードだ。彼がこんなにも美しく切なく言葉を連ねる想いは一体どこから来るのか?

石崎ひゅーいの音楽表現その物の核心に迫った。


歌詞を書く原動力として死んだ母親に対して歌を歌うっていうのがなんとなくあるんです

──石崎さんの音楽には、繊細で力強い歌声、赤裸々な日常、その中に隠されている死を纏う儚さ、それらを一つにまとめる美しさがあると感じています。ご自身では自分が魅せる音楽表現をどのようなものだと捉えていますか?


石崎ひゅーい:恥ずかしい歌ばっか書くなーって思いますね。なんか恥部を晒しているような書き方をするなと感じています…。でもなんでそうなっちゃったかはわからないです(笑)死生観みたいなものが多いのは、母親が亡くなってから『第三惑星交響曲』という曲を作ったんですけど、この曲は、母親の葬式の日に僕が見た景色とかを全て詰め込んだ歌なんです。僕の中では、歌詞を書く原動力として死んだ母親に対して歌を歌うっていうのがなんとなくあるんです。だから死生観とかが多いのかもしれないですね。



──死生観を書かれていますが、その中でも美しい言葉選びをされますね。幻想的な歌詞に惹きこまれます。

石崎ひゅーい:そうですね。昔からそういった幻想的なものが近くにありました。家には天体望遠鏡がいっぱいあったりとか。母親がすごくファンタジーな人だったんですよ、宇宙人みたいな人かな(笑)地上から少し浮いているような事を表現する母親だったので、そういう影響がかなりあります。


──デビューして5年半が経ちましたが、作詞や作曲の仕方はデビュー時と比べて変化されましたか?


石崎ひゅーい:このベストアルバムを出した理由でもあるんですが、自分の中から純粋に生まれたものを今まで世に出してきたんです。でもそういうやり方をずっとしていくうちに、自分がすり減っているなって3rdアルバムの『アタラズモトオカラズ』の時ぐらいから気付いちゃって。元々音楽人生の中で、そんな事は考えた事がなかったんですよ。自分の中から自然に言葉やメロディーが出てくるものだったけど、だんだんそれがネズミにかじられた人参のようになってしまっていて。だから最新曲の『ピリオド』では書き方を変えましたね。

自然と一生バンバン出てくる訳ではないなって、水と一緒で。(笑)無くなるんだという事をちゃんと受け入れて、色んな書き方を出来ないとダメだなって思ったんですシンガーソングライターとして。様々なアプローチの仕方を持っていた方が、すごく強くなれるそんな思いがあってこの『ピリオド』を書きました。出てきたものをどうやったらみんなに届くかな?とか、どういう表現なら伝わるかな?とか自分から出てきた歌詞に考えるようになりましたね。



──石崎さんが作る歌詞は、主に実体験だと伺ったんですが『Huwie Best』に収録された曲たちはほとんどが実体験から書かれたものなんでしょうか。

石崎ひゅーい:実体験もあるし、ファンタジーもあるし、比喩的に何かを置き換えている部分もあります。だけど根っこは実体験や、今まで経験してきた事を引き出しているという場合が多いですね。だから歌詞が尽きてきちゃう(笑)歌にできる日が毎日あったら良いけど、毎日歌にできる素敵な日がある訳じゃないので。今は、そういう書き方を上手く変えていかなきゃなって思う状況になっています。


──アーティストの方は精神的に悩んだり、病まれた感情の方が良い曲を書きやすいと聞いたことがあるのですが、石崎さんはそういったタイプですか…?


石崎ひゅーい:そういうタイプだと思います。結構みんなそんな感じなんじゃないですかね。幸せな事って歌にしずらいっていうか…なんででしょうね(笑)音楽やっている友達と話していても大体そんな事を言っていますね。


──そうなんですね。負の感情を抱いたときは、真っ先に歌詞を綴りますか?

石崎ひゅーい:色んなパターンがあるんですけど、調子いい時は勝手に歌詞が出てきます。


ストーリー性のある感じにしていこうって考えていきました

──3月28日にリリースした『Huwie Best』はファン投票で収録された作品ですね。


石崎ひゅーい:みんな良く考えてくれたなーって思いますね。代表曲が沢山並んでいて、後は音源になっていない曲とかも入っていたりしたので、僕の5年半を表すには凄く最適な曲を選んでくれたなと。普通マニアックな曲を選んでくるのかなー?って思っていたんですけど、そういう訳でもなくバランスの良い所をファンの皆さんは考えてくれたんだなって。優しさを感じましたね。(笑)


──曲順はどのように考えられたんですか?

石崎ひゅーい:曲順は僕が決めました。最初は楽曲を発表した順にしようかなって思っていたんですけど、それで並べたら不親切だなって気がして。『ピリオド』を入れることは決まっていたので、ピリオドを打つに向けてストーリー性のある感じにしていこうって考えていきました。


──一番最初には、メジャーデビュー曲の『第三惑星交響曲』を持ってきたんですね。

石崎ひゅーい:そうですね。この曲から石崎始まりましたっていう事を伝えたくて。個人的な話なんですけど、5年半やってきて成長した部分もあったし、こういう風にしなきゃいけないんだって思う所もあったんです。そういう事を考えたとき、一回区切りみたいなものをアルバムでつけたかった。だからこのアルバムの最後に『ピリオド』を付けるのが重要だったんです。



──タイトルの『Huwie Best』は石崎さんが考えられたのでしょうか。

石崎ひゅーい:みんなで考えました。わかりやすいものにしようっていうのはあって。他にも色々考えたんですけど、堅苦しくもしたくないし、今まで聴いてきてくれた子たちもそうだけど、僕の事を知らない人にも聴いて欲しいなって思っていたので、THEベスト盤!みたいなタイトルを付けました。

──新曲の『ピリオド』は涙腺を崩壊させる美しい楽曲ですね。とても感動させられました。

石崎ひゅーい:嬉しいです。すごく悩んで何回も書き直して出来上がりました。今までは吐き出した言葉をそのまま作品にしてました。回りの人にこの言葉そのまま使っていいの?って注意されても、これは純粋に出てきた言葉だからそのままいきます。みたいにはねのけてまで。(笑)それはそれでアーティストとしても音楽としても良い事ではあるんですけど、『ピリオド』で頑張ったのはそういう素敵なものが出てきたとき、どうやったらみんなの心の中に直接的に響いていくのか?っていう所を考えてやったんです。だから大変だったー(笑)


──大変だったんですね。(笑)『ピリオド』のテーマ性はどのようなものなんでしょうか。


石崎ひゅーい:テーマは“春”だけだったんです。ベストアルバムの話をしてもらっているときに、新曲を入れようっていう話になっていたんですけど、僕の中でベストアルバムってヒット曲が沢山入っていてというイメージなんですよ。90年代とか2000年代とかの日本の音楽を聴いて生きてきた人間なので。でも「ひゅーいあんまり、ヒットソングってなくない…?」(笑)みたいなおこがましさが、正直ベストアルバムにあったんで、どうやったら次に行くことができるだろう?と考えたときに、ピリオドを打つんだっていう所に結びついたんです。そして“春”と“ピリオド”が失恋の歌になりました。


──切ない楽曲にも関わらず、石崎さんの歌声はあたたかいです。

石崎ひゅーい:歌っているときも迷ったんです。聴き手の人を突き放した歌い方もできるなって思いながらレコーディングをしていたんですけど、どっちが合うんだろう?っていう事をすごく考えながら歌っていました。最終的には、どっちが良いかわからずレコーディングをしたんですけど、多分優しさがあったんでしょうね。最後の歌詞の表現が強いから逆に良いバランスになったと思います。


──『ピリオド』には、悲しい歌にならないように本当の恋を願う歌だと思いました。

石崎ひゅーい:そうですね。どうしようもない男の歌ですね。(笑)あっ!これ俺らしい、俺っぽいって思った所が「僕を撃ち殺してぎゅっと抱きしめてそのまま君のこめかみに突き付けて撃て」という所で。ピリオドを自分で打てよっていう話なんですけど、結局最後には、自分じゃどうにも出来ないから相手に撃たせているんです。最初は「自分で撃つ」っていう歌詞にしていたんですよ。「君を撃って君を抱きしめて僕のこめかみにピリオドを撃つ」事かなって最初は思っていたんですけど、「ん?そんな事俺には出来ない」って思って(笑) すごく自分が反映されているなって思うんです、男のどうしようもなさが出せたというか。今までだったらそういう事に気づかずに、世に出していたと思うんですけど、今回はより聴く人の心に寄り添って書きたいと意識しました。


──『ピリオド』の物語では幸せになった訳ではないんですよね。

石崎ひゅーい:バッドエンドですね。バッドエンドが元々好きじゃないタイプで、今までの曲とかは上を向いて終わる曲とかが多かったんです。最終的に光が見えるものがどこかにあったら良いなって思っていたんですけど、この曲は最後撃ったあとに蘇るというか次への展望も入れて良いかなって考えたんです。でもちょっと待てよと。バッドエンドも芸術じゃんって思ったんですよね。その先を考えてもらえるようなものにしてもらえればいいなと。


──『ピリオド』のような歌詞は、今まで経験してきた恋愛などが活かされていますか。

石崎ひゅーい:そうだと思います。恋愛もですけど、音楽以外には映画とかも出させてもらったりとか、舞台や、誰かに曲を提供したりとかしていく中で、色んなものが5年半吸収されたんだと思います。


──『ピリオド』はストリングスとピアノの音色が美しくて、涙を誘う楽曲ですが、作り方にコツはあるんでしょうか。

石崎ひゅーい:ないですよ。僕自身もそういう切ないものに触れてきたんだと思うんですよ。メロディーが綺麗だったり、綺麗なものが好きですし、人間味のある曝け出している音楽が好きで。オケは、いつも編曲してくださるトオミヨウさんがしてくださったんですけど、歌詞が一見重いから、何か開けてるものにしようっていう風には話し合いました。


──春をイメージして作曲されたりとかは?

石崎ひゅーい:それもあります。トオミさんは歌詞を気にしてくださりながら色々アレンジを詰めていってくれるので、ところどころ春らしいアレンジになっていますね。



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