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【インタビュー】14歳のボーカルそれいゆを擁するバンドSOLEIL、素顔に迫るインタビュー! (2/3)


大人が思う14歳を現役の14歳が歌う

──歌詞について触れさせて頂きたいんですが、今回の収録曲の中から特に好きなフレーズを教えてください。

サリー久保田:僕は『ごめんね、テディベア』の「傷つく為にドアを開けて」が好きです。思春期の子供から大人になるっていう感じが出ているかなって。初恋から告白的な、大人と子供の狭間がありますね。知り合いのプロデューサーさんと話をしたときに「14歳ぐらいが一番面白い」って話をしたんですけど、13歳だと子供で15歳だと大人なんですよね。でも14歳って揺れ動く感じがして。それいゆちゃんはぴったりだなと思っています。


中森泰弘:『ごめんね、テディベア』にはキュンとなりますね。自分たちは女の子じゃないんで、俯瞰してみる感じではあるんですけど、「ごめんね」って言ったときにその子がどういう気持ちだったか?という所を考えると…。あと『恋するギター』の「今この時のときめきよ鳴り止まないで」とかは、いつまでもそれが続いて欲しいなって思うかな。その時の自分はわからないんだけど、ちょっと振り返ったときに「あれ?凄い楽しい時間だった」って思うと思う。大人な歌詞だからかもしれませんね。



──14歳に戻りたいなという感情は、大人になってからもありますか?

中森泰弘:ありますね。嫌だなって思う事もありますけど、戻れるんだったら戻ってみたいなって。ただ覚えているのは、そのくらいの歳の時ってもっと大人な歌詞に憧れていたかなって。やっぱり下より上に憧れるじゃないですか。



──わかってないくせに、浅い経験の中から共感だと勘違いしてることってありますよね。

中森泰弘:そうそう(笑)。歌詞は大人がそういう気持ちに書いたっていうのが全体的にそうかな?って思いますけど、歌った本人がどう思ったのかは知りたいですよね。

それいゆ:どういう気持ちで歌ったかは、『青いインクのラブレター』では傘をさしている気分で歌っていました。本当にそういうのしかないです。


──頭の中でMVのようなものが流れていて、その主人公になりきって歌うという感じなんでしょうか?

それいゆ:割とそんな感じです。


──傘を差しながらどんな風に歩いているんですか?

それいゆ:細かい事を言うと、歌詞をそのまんま頭に浮かべてという感じです。


──私「上手に隠していたから滲んでしまったの」の部分の跳ね上げるような歌い方が可愛いなと思いました。

それいゆ:あれなんでやっているんだろう…。

中森泰弘:ポイントですね。歌録りして思ったのが、ちゃんとこの歌詞に沿った感情が歌に出ているなって思ったんで。




──それいゆちゃんは完全に感覚肌なんですね。

それいゆ:凄く細かく喋ればイメージはあるんですよ。『青いインクのラブレター』の最初の一かたまりは、下駄箱なんですよ。雨降ってて傘さして出る所で。次のかたまりは坂道で、うちの近所にあるいなげやとかの近くを想像しています。


──かなりローカルなんですね!

中森泰弘:めっちゃローカル。


──では『ごめんねテディベア』の中から気になるイメージを教えてください。

中森泰弘:そもそもテディベアって持ってるの?

それいゆ:持ってますよ。LINEのくまだけど。ブラウンかな。


──それいゆちゃんがイメージしているくまはそのブラウンだったり?

それいゆ:いやミスタービーンのくまですね。


それいゆの好きなフレーズ

──それいゆちゃんは好きなフレーズはありますか?

それいゆ:『夢見るフルーツ』の歌詞が好きですね。可愛いから。これは二階建ての一軒家を想像して歌っています。ちなみに白い壁があるスタンダードな家。私は二階で寝てて、起きて階段を走って学校にいき、学校から帰ってきてリビングで話して終わる感じを想像しています。


──面白い想像ですね。

それいゆ:『姫林檎 GO GO!』はとくに意味はないです(笑)『キャンディの欠片』はドアが三つあるんですけど、全部小っちゃいんです。小っちゃくて重くて、そのドアからサリーさんしか出てこないんです。「一つ、二つ、三つ」のところはレコーディングの時のサリーさんがどうしても浮かんでくる (笑)。

サリー久保田:こういう風に歌ってって言ったもんね。それいゆちゃん、歌う時絵を書いていましたよね?モノクロの絵だったような。

それいゆ:そうです。靴だけ赤にして書いてました。



──レコーディングの際にリクエストされた事は他にもあるんでしょうか?

サリー久保田:そんなに色々は言ってないですね。20年くらい前にそれをやって失敗しているんで。(笑) 最初デモを作って今回色んなタイプの曲があったんですけど、本当に元気よくとかアンニュイとかそんな程度でお願いしました。でも本人から色んなものが曲によって出てきたんで、こっちから色んな発見がありました。


──『魔法を信じる?』の「Hm Hm Hm」ってハミングする部分がとても良いなと思いました!

それいゆ:これ、どんな風に聴こえているのかわからないんですよね。音が出ているのかすらわからないんです。


──そういう感覚なんですね。一曲目にかなりパンチが効いているといいますか。

中森泰弘:それいゆもこの曲が一番好きなんですよ。

それいゆ:好きなポイントはわからないんですけど、好きなんです!

サリー久保田:『魔法を信じる?』は実は白雪姫の詞を引用しているんです。これジョンレノンが子供のときに、ジュリアとお母さんが子守唄替わりに歌っていたっていう詞なんですよ。


──白雪姫の詞を引用している曲があったり、リンゴをかじるって歌われている曲があったりしますが、曲同士の共通点ってあったりするんですね。

サリー久保田:偶然だったんですよ。


──「青いインク」というフレーズも2曲に使われていますが、意味があったりするんでしょうか?

中森泰弘:僕の青春のイメージだったりするんですよね。だからそれが共有しているのかな。青いインクが昔流行っていた事もあります。黒じゃないんですよね。


──そうなんですね、背景を知らない世代この歌詞を読むことに関してはどうお考えですか?

中森泰弘:自分たちの子供の頃に大人の歌詞を聴いて「これなんだろう?」って思うことがいっぱいあって、それを自分で調べたりするっていう作業も楽しかったから、この「青いインク」を調べてそういう事か!って面白いなって思ってもらえればいいなって。14歳の彼女に合わせた歌詞を書くと、それだけになっちゃうから、背伸びするのにちょうどいいんじゃないかな?って思ったんです。


──背景を知らないけれどこの曲にハマるこの感覚のはなんでしょうね、大人になりたいからなんでしょうか…。

中森泰弘:自分はものすごい大人ですけど、未だにそれっぽい曲聴くと大人になったみたいでいいなって思います。そういう感覚があってもいいなって感じるし、いつまでたっても大人に憧れるのは素敵です。

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SOLEILは、たんきゅんデモクラシーのメンバーとして活動していた それいゆ が、元ザ・ファントムギフト、les 5-4-3-2-1のサリー久保田(B)と、ヒックスヴィルや ましまろ で活躍する中森泰弘(G)と共に結成したバンド。 2018年3月21日に1stアルバム「My Name is SOLEIL」、9月19日には2ndアルバ···

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