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結成1年目the whimsical gliderが1st mini albumに詰め込んだ強い衝動。【インタビュー:関西バンドの輪!】 (2/2)




1st mini album「Calling」



――4月20日にリリースされたミニアルバム「Calling」についてお伺いします!こちらはどのような作品になりましたか?

岡本冬馬:1年かけて作ったくらいの気持ちです。曲を作るのが遅いって話をさっきしたんですけど、あんまり計画的ではないんですけど、火事場の馬鹿力というか。無理やりレコーディングの日決めて、リリースもここ!って決めて、もうそこに向けてがむしゃらにやった感じで。この1年4人でやってきたことが、一気にバーッて出せたアルバムだと思っています。

木ノ下大貴:後半の追い上げがすごかったよね。でもその追い上げていった後ろのほうにできた曲がよくて。

岡本冬馬「キャスター」だけ前のe.p.レコ発の7月に、初披露して。新曲やりまーすって言ってやった曲で、ツアー中もずっとやってた曲です。僕ら的には新曲ではないので、もうお客さんとかもわりとお馴染みな感じで浸透している曲ですね。

バカンス鈴木:ついに音源化!みたいな感じ(笑)

木ノ下大貴:これ音源化してほしいなーって、Twitterで見た。

岡本冬馬:めっちゃ言ってくれる人が多かったです。やっと叶いました。



バカンス鈴木:それとほぼ同時期に「ユートピア」ができて。でも、この曲はライブではやらずにって感じでした。

――「ユートピア」いいなって思いますね。1曲目にこれがガンッて来て、おおっ、カッコいい!みたいな。

木ノ下大貴:これ一番好き。

岡本冬馬:その時は、自分らのスキルが曲に間に合ってなかったというか、ちゃんと表現できひんっていうのを自分らで感じていたんです。だからこれは温めようというか、ちょっとずつ育てていこうみたいな感じで。

木ノ下大貴:はよやりたい。

岡本冬馬:結構、今までの曲とは違う感じのテイストなんで、余計にですね!



岡本冬馬「ヨル」「ハロー、グッバイ。」は、ほんまに最後。直前に出来て。スタジオで1回しか通してないぐらいの感じでレコーディングしました。

「ヨル」って曲は僕、SOCORE FACTORYでやってる「Last Monday」っていう弾き語りのイベントに出ているんですけど、全員同じ歌詞で曲を作るっていう企画があって。レギュラーメンバー7人+毎月ゲストを招いて、それぞれが課題曲として事前にもらっていた歌詞で曲を作る、みたいな感じ。そのイベントの他の出演者とかに「めっちゃよかったやんあれ、バンドでやりーや」とか言ってもらったりして。う〜ん……ぐらいの感じに考えてたけど、自分的にはどっかのタイミングでやりたいなあとは思ってて入れるなら今じゃね?ってなって、歌詞書き換えて作ったっていう感じですね。



岡本冬馬:で、「ハロー、グッバイ。」は、元を作ってるのがバカンスなんですよ。

木ノ下大貴:出たで(笑)

岡本冬馬:待ってました!

バカンス鈴木:僕自身このバンドに入る時に、曲も作りたいし作詞もしたい、って。「それができひんなら僕はドラムを叩きたいだけじゃないからこのバンドじゃないのかもね」みたいな感じの話はずっとしてて。何個かデモを投げたりはしてたんですけど、ちょっとこれは……みたいな感じで色々ありまして。で、このサビのメロディーが降りてきて、「ハローグッバイ」っていう歌詞も同時に降りてきたんで、メロディー的にこうかな?っていう歌詞とメロディーができて最後の展開をこうしたい、っていうのをなんとなくの状態で送ったら、ようやくみんなでスタジオでやろう!って叶った曲です。僕自身の第一歩目でもありますし、このバンドでこんなこともできるんだっていう新しい発見もあります。



バカンス鈴木:今まで冬馬はずっと自分の曲を作ってきて、それを歌うっていうことが当たり前というか、それでいきたいということやったんで、僕がそこに割って入るっていうのはすげー不安もあったと思う。僕自身も人に曲を作って歌ってもらう、バンドでやるってことも全然やったことなかったので、お互い不安だったと思うんですけど。「あ、いい感じにできたなあ」っていうことは僕は実感としてあるので、これをきっかけにもっとこれから色々可能性を広げて、僕自身も楽曲制作に取り組んでいけたらなあと思いますね。

木ノ下大貴:最初のデモくれたのが9月とかやったっけ。結構前かな。

岡本冬馬:サビの歌詞は彼が書いて、それ以外は僕が書いてるんです。

――なるほど。ふたりで作られた感じですね。

バカンス鈴木:はい。こんな情報の少ない中、冬馬は僕の書きたいようなことを全部書いてきたんで、こいつすげー!って思いましたね。

岡本冬馬:僕も元々、あんまり深く考えて歌詞書かないんですよ。ほんまに思いついた感じで書いてたりとか、スタジオでデモ作ってた音源とか聴きながら、思いついた言葉をポンポンポンってはめてるだけみたいな感じで。で、後から気づくことがめっちゃある、みたいな感じ(笑)

――メロディーができてから歌詞をつけるっていう感じですか?

岡本冬馬:メロディーが出てきてる時に、だいたいのテーマみたいなのは出てきてることが多いです。

「シング」とかはせーので合わして。曲作りって基本的に僕が全部作っていってとかじゃなくて、スタジオでこんな感じ、こんな感じ、せーの!みたいにやるんですけど、その時、適当に歌っているので、歌詞もだいたい当てはまってることが多くて。ほぼ同時が多いですかね。

――最後ラララーって部分メンバーが歌ってるんですか?ライブでもみんなで歌えそうですね。

岡本冬馬:そうですそうです。

木ノ下大貴:めっちゃ緊張したー(笑)

岡本冬馬:あんまりそういうのやってこなかったんで、ちょっとやりたいなと思って。ライブもツアーとか行ったり色んな対バン見てる中で、自分らとしてライブハウスで一体感というか、僕らが発信するだけじゃなくて、なにかしらのアクションをもらえるタイミングがほしいなっていうのはずっと思っていたので。そういうのをテーマに考えて作った曲ですね、「シング」は。でもライブでどうなるかはまだわかってないです(笑)

木ノ下大貴:ファイナルではみんな歌ってくれると……。でも初めてちゃんとしたコールアンドレスポンス的なのができるような曲やから、楽しみですね、これから。

――ライブの定番曲になるかもしれないですね!

岡本冬馬:なってほしいですね(笑)



岡本冬馬:自分で思うのは、周辺でやってるバンドの中では、飛び抜けてCDの曲とライブが違うバンドかなって。テンション全然違うんで。でも、狙ってやってるんです。歌録りする時とかも、ライブのテンションでは歌わずにできるだけきれいにというか、音源は音源として、ライブはライブとして楽しんでほしい。ライブの熱をそのままCDにするっていうのも大事やとは思うんですけど、例えば普段聴ける用の「キャスター」と、ライブで聴ける用の「キャスター」とはやっぱ違うかなと思います。だから、YouTubeとか観て、よかったーとか言ってもらえても、いやもうまじでライブも観てくれ!って思う(笑)

木ノ下大貴:あははは(笑)全然違うよね。

岡本冬馬:曲はいいから!知ってるから!ライブを観てほしいんです。違う楽しみがあるから、それも知ってほしいなって。

バカンス鈴木:CDで聴けるものをわざわざライブに足を運んで観に来てくれる人って、ライブを観たいからやと思うんで。ライブならではの熱さだったりとか見ごたえだったりとか、そういうものをライブでは出していきたい。音源は音源でしっかりと作り込んだものを聴いてもらって、みんなの生活の一部で楽しんでもらえたらと。

岡本冬馬あと僕、結構ライブで歌詞変えるんで(笑)そんなごっそりは変えないですけどちょこちょこ変えるんで、そういうのとか、音源を改めて聴いたときに「あっ、ライブと言ってること違う!」みたいになってくれたらうれしいなと思います。

木ノ下大貴:ちょいちょい語り口調になるのめっちゃ好き(笑)

岡本冬馬:熱量系バンドありがちの歌わない、しゃべる、みたいな。あんまりそっちメインにならんようにはしようと思ってるんですけど。ちゃんと歌を伝えながらライブ感も。

木ノ下大貴:明日もがんばろうってなって帰ってほしいですね、やっぱ。

現在リリースツアーを敢行中!



――4月末からスタートした「"Caling you" Tour 2018」についても教えてください!

岡本冬馬:メインで行くところは、前のツアーで行って、また会おうな!って言ったところに。

木ノ下大貴:新しいところもちょいちょいは。

岡本冬馬:やっと行ける!みたいなとこもあるんで、何かしらの縁があるところには行く予定です。

――場所的にはどこが楽しみですか?

岡本冬馬:尾道楽しみ(笑)

――6月16日の広島ですね!

バカンス鈴木:そうね、尾道楽しみですね。尾道は中々こう前のツアー以外では行けてないんで、結構時期が空いたので楽しみっていうのもありますし、尾道の雰囲気がすごく好きで。近くにはきれいな海見えるところあったりとか。あの町並みの感じとかもすごい好きですし。

岡本冬馬:僕ら3人奈良出身なんで、基本的に海を見るとテンション上がるタイプの人間なんです。さらにその海沿いの町って感じがすごい強くて。絶対ここに生まれてたら毎日海で遊んでたよなみたいに思うと、うわ〜いいな〜ってなる。

――海の近くにライブハウスがあるんですか?

岡本冬馬:めっちゃ近いです。そんな近いと思ってなくて。その時東京のkoboreってバンドと一緒に行ってて、みんなで散歩しようっつって歩いてたら、もうすぐそこ海やで!行こや!つって行って、めっちゃ遊んだ(笑)

木ノ下大貴:あと、香川楽しみ。

岡本冬馬:楽しみやなー。

――運転は順番にされるんですか?



末吉真彦:僕は免許持ってないので助手席で(笑)

バカンス鈴木:基本3人で回すんですが、彼(木ノ下大貴)は大阪から東京ワンマンしたりします(笑)

木ノ下大貴:運転めっちゃ気合入ってる。サービスエリアに寄らないっす。トイレ行きたいって言われたらああ行くわつって寄るぐらい。それ以外は全然寄らないんで。

岡本冬馬:それほんまにすごいと思う(笑)

木ノ下大貴:前までそんなことなかったんですけどね。

岡本冬馬:覚醒したよな(笑)

木ノ下大貴:だからもう、基本遠征行ったら自分はお酒飲めへん。バカンスさんは飲まされるし、帰りん時は冬馬も飲むんで。

岡本冬馬:自分の出番終わったらすぐ飲むんで(笑)

木ノ下大貴:どっちかっていうとそういうのをしっかり増やしていってもらって、じゃあ俺、仕事(運転)しよって形になりました(笑)

最後に。



――では、最後にボーカルの冬馬さんから、UtaTenを読んでいる方にメッセージをいただきたいと思います。

岡本冬馬:the whimsical gliderをもっといろんな人に知ってもらいたいなって思っています。周りでやってるバンドもそうですけど、いい音楽やってると思うし、自分たちもthe whimsical gliderの曲めっちゃ好きやし。それでも知られてないっていうことはすごい大きいと思うので、どんどん知ってもらって、自分たちもそれを糧にしてまた新しい曲を書いて、もっといい歌詞を書いて…。で、またファイナルを迎えて、新しいリリースに向けてみたいな感じで、どんどんライブを重ねて進んでいけるバンドになればいいなと思っています!

――ありがとうございます!

岡本冬馬:あと、今回タイトルになってる「Calling」の意味……、「Calling」ってだいたい呼びかけるとかそういう意味で使われることが多いんですけど。
「強い衝動」っていう意味もあるんです。
「呼ばれている」っていうその感覚。なんて言うんですかね、音楽好き!!みたいな。その感じを表現したいなって思ってつけたタイトルです。そういうのも是非ツアーで、ライブを観に来てもらえたらわかってもらえると思います!

TEXT:すずさや
Photo:安川 翔麻

the whimsical glider(うぃむじかるぐらいだー。) whimsical=気まぐれ。 ちょっと読みにくい名前です。 が、一度覚えればもう大丈夫。 優しく、力強く、あなたと音楽。 公式HP https://www.thewhimsicalglider.com/

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