──一話を戻しますが、『弘前公園』は合唱曲ようなメロディを感じさせますね。
佐々木陽吾:もう、合唱コンクールで歌ってほしいんですよね。
──もうずるいぐらい、エモーショナルなメロディじゃないですか!
佐々木陽吾:これ、そうっすよね!
吉田理幹:自分、一番最初にメロディを作った時に、この二行から始まったんです。ただ、ほんとに一番心が落ち込んでいた時に書いていたので、あんまり盛り上がるような、Aメロ、Bメロがあってサビがバーンってくるような、すごい盛り上がる曲じゃなくて、あまり起伏のない、サビのない曲でも作ろうかっていうぐらいな感じで作ってて。結果的にこの二行がサビになっているんですけど。出来上がったら、「あ、このフレーズ、すごい綺麗にできたなー」っていう。
──何メロまであるんだろうという風に感じさせます。
吉田理幹:そうですね。サビから入って、A、B、Aでサビいってくるっていう感じですからね。
佐々木陽吾:これ合唱コンクールでやってほしいな。
──いいですね。合唱コンでのテーマ曲目指していきましょうよ!
吉田理幹:そうですね。
佐々木陽吾:マジで!まあ、卒業式でも歌えますしね。歌詞的に。俺はそう思います。
──あまりに恋に限定し過ぎてない感じも、すごいちょうど良かったかもしれないですね。
佐々木陽吾:そうですね。恋というか、学生時代の思い出を表現したっていう感じの部分なんですよね。手を繋いでって書いたのは、やっぱ、当時の恋ですけど。
──ほんとに誰でも想像しやすいですよね。
佐々木陽吾:そうですね。あと、歌詞に出てくるこの祭りは、やっぱり青森だとねぶた祭りで、全国にある七夕祭りでも、博多どんたくでも、みんな意外と地元の祭りって、思い出が1、2個絶対あると思うんですよ。それも思い出して欲しいんですよね。
──でも、あえてタイトルで『弘前公園』って、かなり限定的じゃないですか。内容は誰にでもあてはめられるようにしていますよね。
佐々木陽吾:これは、ふるさとの曲を作ろうと思った時に、ふるさとの地名をとにかく使いたくて。渡良瀬橋とか、青森駅っていう曲もマニラバさんにあるんですけど、そういうのにも挑戦してみようかなと思って歌詞を書いてたんですよ。青森の地名が歌詞に出てくるパターンと、地名をタイトルにして地名は絶対歌詞に出さないパターンをいろいろ書いたんですよ。5パターンぐらい。みんなで話し合った結果、やっぱ歌詞に出すより、タイトルだけに出したほうが良いんじゃない?っていうことになったんです。
──タイトルにくるから、すごいがっつりそこのことを歌った曲なのかなって思って聴いてみたら、全然違いましたね。
佐々木陽吾:そういう、いい裏切りをしています。
情景が浮かぶ歌詞とメロディのマッチ感がすごい良い
──ラストサビの「変わらない場所変わる自分を大切に生きれるように」って、とても良いフレーズだなと思ったんですけど、ここに込められた想いというか、ご自身の体験と交えて、お聞かせください。佐々木陽吾:正月とかお盆に青森に帰ると、当然、もうあった小学校はなくなっているし。自分が通っていた小学校はなくなっているし、中学校も建て直されているし。いつも行っていた公園とかも、逆に綺麗になってたりとかもする。だけど、いつも行っていた銭湯がまったく変わっていなかったりとか。そういうことが、本当に嬉しくて。そこに住んでいたらわかんないと思うんですけど、でも、自分はちょっとずつ、東京に来て変わっているからこそ、そういうのに気づいて感動できて、そういう気持ちをマジで大切にしないとなって思ったんですよね。まさしく、丸々そのまま書いた感じです。
──変わらない場所って、確かにあってほしいですね。変わることも大切だと思うけど。
佐々木陽吾:はい。実家はいいですよね。ほんとに。
──吉田さんはいつでも帰れる距離に実家があると思うんですけど、この全体の歌詞を受けていかがですか?
吉田理幹:そうなんですよね。だから、自分は横浜なので「都会で舞終えた花が 皐月には見頃だろう」っていう5月に満開になるその青森の感じとかは正直全然わからないし、でも、この歌詞を見た時に、情景が浮かんだんです。直ぐに「弘前公園」って調べて、見たらすっごい桜が綺麗なんですよ。なんか、そういう情景が浮かぶ歌詞とメロディのマッチ感がすごい良いなーと思って。というのと、あとは、さっきも言ってくれたんですけど、最初の二行だったり、後半に出てくる「ただがむしゃらに夢を追う 毎日」だったり、やっぱり故郷のことを思うとか、そういうことだけじゃなくて、フレーズごとに自分の中でグッとくるようなフレーズがたくさんあって。だから聴く人によって、ほんとに感じ方がそれぞれだと思うので、自由に解釈してもらえたらいいなっていう、そんな気持ちで歌っています。
──ありがとうございます。この曲に関して、ここはこういうことがあったんだよっていうポイントとなる箇所はありますか?
吉田理幹:そうですね。『Second』が派手なので、『弘前公園』をもっと派手にするのかっていう部分とか。例えば「失って初めてその大きさに」っていう最初の一行目って、二人でハモっているのは、最後だけなんですよ。他全部ユニゾンなんです。同じ音を歌っているんですけど、これ、もしかしたらハモった方が、より華やかにパッとなんのかなーとか。でも、二人で声は同じところを歌うっていうユニゾンの素朴さだったり、それがこの世界観に合うような気がして、それもたくさん試してやってみた中で、ハモリは最後にだけ出そうってことになって。そういう部分もこだわりましたね。
──ありがとうございます。では、最後に今回のシングル『Second』がどんな1枚になったかをお聞かせください。
吉田理幹:そうですね。自分の中ではやりたいことだったり、今表現したいことが全部詰められた1枚になったなと思っています。『Second』で新しい挑戦ができて、新しいテーマの世界観も歌うことができて、歌声もそうだし、サウンドも、すべてにおいて新境地に行けたなっていう部分と、『弘前公園』みたいにずっと路上ライブでやってきた、ピアノとギターのアコースティック感、そういうものが詰まった曲もできて、今やりたいことが全部詰められたので、一番好きなシングルですね。ダントツに自信のあるものができました。よろしくお願いします。
佐々木陽吾:前回のアルバムを作ったことで、改めて自分たちがやりたい音楽とか表現したいことって、ファーストアルバムを作った時はそう思ってんですけど、終わってから、時間が経っていくと、もっとこうしたい、もっとこうしたいっていうのがいっぱいでてきて、それを、詰め込めた感じがします。だからすごいスタッフさんたちにも、いろいろ意見したし、それでも僕は曲げたくないっていうところは沢山あったし、それが、大変だったけど、しっかり詰め込めたシングルになってるかなと思います。
TEXT:愛香
PHOTO:橋本美波
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某メジャーレーベルのオーディションで出会った二人は2013年に結成し、都内のライブハウスや路上ライブを中心に活動。2015年7月にミニアルバム『The Super Ball』をリリース。流通にはのせず、手売りのみで約3000枚を完売させた。同年12月にはshibuya duo MUSIC EXCHANGEで ワンマンライブを行い、···