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LAMP IN TERREN 野音でファンと一緒に大きな光を創る【ライブレポート】

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4人組ロックバンドLAMP IN TERREN(ランプ イン テレン)。活動再開後、復活のワンマンライブ『ARCH』が2018年8月19日、日比谷野外大音楽堂で行われた。ボーカル松本大の声帯ポリープ切除手術を経て、生まれ変わったバンドとファンがつくりあげたライブの模様をUtaTenがレポートする。

公開日:2018年8月22日 更新日:2018年8月22日


この記事の目次 []
  1. ・復活の舞台は初の日比谷野音
  2. ・「全部メロディーと演奏に乗せて届けます」
  3. ・アコースティックセットで歌う『花と詩人』『multiverse』
  4. ・「この場所からひとつずつ積み重ねていきたい」
  5. ・たくさんの微かな光が集まって大きな光に

復活の舞台は初の日比谷野音


LAMP IN TERRENは物語をつむぐバンドである。“この世の微かな光”を意味するバンド名が示すように、松本大(Vo & Gt)という傑出したストーリーテラーが歌うその物語は、あなたや私一人ひとりに向けられている。

松本の声帯にできたポリープを切除するため、LAMP IN TERRENは2018年4月21日のワンマンツアー2018『MARCH』ファイナル公演をもって一時的に活動を休止した。声を失う可能性もある中で活動休止を決断したLAMP IN TERRENの4人。その決断はすべて、ふたたびステージに戻ってくるためにあった。

復活の舞台は日比谷野外大音楽堂。ステージに4人が登場すると大きな歓声があがる。「こんばんは!LAMP IN TERREN 夏の野外ワンマンライブ『ARCH』をはじめます!」口火を切ったのは『New Clothes』。

活動休止タイミングに発表されたシングルは過去と決別し自身を全肯定する力強いナンバー。ギターを頭上に掲げる松本の姿にガッツポーズでこたえる客席。余韻に浸る間もなくドラムのイントロから『キャラバン』へ。この日を待ち望んでいたメンバーとファンの歓喜が弾ける。



川口大喜(Dr)の刻む前のめりなビートが目の前の風景を塗り替えていく。ギターの大屋真太郎(Gt)はこの日のために「野音への道企画」と称して愛用のカブで約800kmを走破。行く先々で草の根のプロモーション活動を展開してきた。バンド結成以来のメンバー中原健仁(Ba)が全身で喜びを表現する。

ライブの定番ナンバー『ランデヴー』。歌詞に合わせて客席もいっせいにジェスチャーを返す。最後のサビでは演奏を止めてシンガロング。帰ってきた4人を迎えるファンの思いが野音の森に響いた。

「全部メロディーと演奏に乗せて届けます」


客席からの「おかえり!」という声に「ただいま」と返す松本。「積もる話もあるけど、オレたちはミュージシャンだから、言いたいことも全部メロディーと演奏に乗せて届けます」。ピアノのイントロから万感の思いを込めて歌う『Dreams』。

ドラマチックに盛り上がった勢いのまま『林檎の理』へ。歌いたくてたまらないというようなエネルギーがほとばしる松本のボーカルに客席も手拍子とコーラスでこたえる。


会場が十分に温まったところで松本の歌い出しから2ndアルバム『LIFE PROBE』収録の『ボイド』へ。焦がれる思いを託した音はステージから放たれて、客席に見えないアーチ(ARCH)を架けていく。

16ビートのヘビーなリズムが印象的な初披露の新曲『亡霊と影』。地を這うようなAメロからサビでは一転してドラマチックな展開へ。一瞬静まり返ってから沸き返るような拍手が送られる。

アコースティックセットで歌う『花と詩人』『multiverse』


「調子はどうですか?」ここでMC。「活動休止しておりましたが今日復活しました!」復活宣言に続いて松本自身の口から経過報告がされた。手術後しゃべれない期間もあり、一度は「死んだ」喉はすぐにもとの調子には戻らなかった。

それはまるで「今まで25年間一緒に生きてきたやつがいなくなった」ような感覚だったと語る。そんな状況でも今日の野音に向けて準備を重ねてきた。アコースティックセットもその中のひとつ。二度とない時間をいとおしむように奏でられる『花と詩人』。ピアノとアコースティックギターの柔らかい音色が夕暮れの淡い空気に混じって溶けていく。

「全員でいっしょに歌おう!」と呼びかけて歌う『multiverse』。歌い終えると客席に「ナイスシンギング!」と声をかける。LAMP IN TERRENのもつグッドメロディーと軽やかなリズムに心も身体も温まるスペシャルな時間となった。

「この場所からひとつずつ積み重ねていきたい」


すっかり日が暮れた野音。後半戦1曲目は3rdアルバム『fantasia』に収録されている『innocence』。ダイナミズムと疾走感が増したライブ仕様のアレンジによって曲に新しい命が吹き込まれる。心臓の鼓動のようなバスドラムが印象的な『heartbeat』では声をからしながら最後まで歌いきる。

この日会場より販売開始となった復活第一作の『Water Lily』。孤独の底からあなたへの思いを綴ったミドルテンポのナンバーは、空間を生かしたアレンジがバンドの新機軸といえる1曲だ。心地よさそうにリズムに身をまかせる松本。大屋の奏でるギターソロが水面の波紋のように広がっていった。4人が顔を見合わせてはじまったのは『緑閃光』。




「帰ろう 夕暮れの後で迷子にならぬように」。歌詞の情景が夕暮れの空と重なってノスタルジックな光景を演出する。ステージ上に設置されたランタンが宵闇の空に光を投げかける。客席と一体となって歌い上げる『涙星群の夜』。

いつの間にセミの声から虫の鳴き声に変わっている。「喉の手術をして、ぶっちゃけそれまでの自分と全然違う自分になったという感覚がある」と松本。「去年、精神的に心が生まれ変わっていくような一年だったなと思って。今年は体も生まれ変わるような一年になったなって」と語る。

ファンへの感謝を伝えながら「LAMP IN TERRENとして、その前にいち人間として、松本大として」、「またこの場所から、ひとつずつ積み重ねていきたい」と決意を述べると会場からさかんな拍手が送られた。

たくさんの微かな光が集まって大きな光に


最後に演奏されたのは『地球儀』。マイクを持ったままステージを駆け下りると客席中央に設置されたセンターステージへ。「世界を変える気でまたはじめようと思います。戦おうぜ!」と叫んでエンディングへ。「オレらのことを好きでいてくれるみなさんを全員幸せにするつもりでバンドをしていくので、ここから先もよろしくお願いします」と言い、深々と礼をしてステージを降りた。

アンコールでふたたび登場した4人。あらためて松本が今日までの思いを語る。「自分たちのありとあらゆるものをさらけ出す一年にしたいと思っているので、思ったことは全部言っておきます」と語る。「いろいろ3か月会わない間に考えた」。

それは「自分でいることをやめると結局いっしょに生きるってことにならない」。そして「せっかく同じ世界の上で出会えたので、違う命で、違う光量の、違う強さの光でいっしょに生きていきたい」と。“この世の微かな光”としてこれからも歌い続けるという意思がストレートに伝わる言葉だった。「オレはすぐ隣でずっと生きていたいと思っているので。すぐ隣にいると思ってください。いつも隣にいます」。そして「あなたが『僕』の証明」と歌詞を言い換えて『メイ』を歌った。



演奏し終えるとメンバーを呼び寄せて並んだまま礼をし、拍手に見送られて野音のステージを後にした。

去り際に松本から年内のアルバム発売が告げられたほか、この日の模様はクラウドファンディングによる映像化プロジェクトとして進行中である。また10月からはじまる『SEARCH+ #007』で7ヵ所のツーマンツアーも予定されている。

初の日比谷野音ワンマンでファンとともに大きな光をつくりあげたLAMP IN TERREN。生まれ変わった彼らの行く先にこれからも消えることのない光が見えた夜だった。


TEXT:石河コウヘイ
PHOTO:浜野カズシ

2006年、長崎県で中学校2年生の中原と大屋が結成したバンドに同級生の松本が誘われる形で参加。その後、進学の都合で大屋と当時のドラムが脱退。2011年、地元の友人だった川口が加入して3ピース編成となる。 2012年、バンド名を「LAMP IN TERREN」に。ラテン語の「terra(星、大地)」を捩った造···

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