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LUNA SEA結成30周年!!「MOTHER」をSLAVEが語る!

2019年で結成30周年を迎える、LUNA SEA。90年代を嵐のように駆け抜けて、2000年に一度終幕を迎えるも、2010年に活動を再開。 伝説を更新し続ける彼らの”最高傑作”について歌詞を中心に迫ります。

ノンタイアップでオリコン初登場2位!?



1994年の日本のメジャーな音楽シーンは、小室哲哉プロデュース作品が席巻、B'zを始めとする、ビーイング系のアーティストが人気を博し、Mr.Childrenが傑作『Atomic Heart』で大ブレイクを果たすなど、活況に満ちておりました。

そんな時代に、LUNA SEAは通算4枚目となるアルバム、『MOTHER』を世に送り出します。本作は、何とノンタイアップでオリコン・チャート初登場2位を記録し、約70万枚という売上を達成。

しかも、当時はあまり市民権を得ているというわけではなかった、いわゆるヴィジュアル系と呼ばれるバンドが、メジャー・デビュー3年目にして、このような快挙を成し遂げたのです。

私(筆者)も中学3年の時に本作に出会い、LUNA SEAの魅力に開眼しました。LUNA SEAのファンはSLAVEと呼ばれ、非常に熱狂的であることは有名ですが、バンドを知らなかった層にまで、その熱を浸透させたからこそ、数字の上でも結果を出せたと言えるでしょう。

代表曲にして、多くの若いバンドマンをも虜にした「ROSIER」

『MOTHER』の魅力を語り出したら、文字数がどれだけあっても足りません。何はともあれ、彼らの名前を世間に知らしめた、この楽曲をまずは紹介しましょう。

ライブ定番曲であり、原曲を担当したベーシストのJ氏が、曲中盤の英詞(過去の自分に対する”遺書”とされている)を読み上げた後で、マイクスタンドを勢いよく後方に投げ飛ばすパフォーマンスは、それ自体が伝説となっております。

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揺れて揺れて この世界で
愛することも出来ぬまま
哀しい程 鮮やかな
花弁の様に
≪ROSIER 歌詞より抜粋≫
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「揺れて」という、特にヴィジュアル系というジャンルにおいて、最重要キーワードと呼びたい言葉が突き刺さります。非常に攻撃的でハードなナンバーでありながら、アルバムの先行シングルとしてリリースされ、オリコン・チャート初登場2位をマークしました。

第36回日本レコード大賞最優秀プロモーションビデオ賞に選ばれたMV映像の、狂おしい程の激情を放つ5人の勇姿も必見です。その姿に憧れて、楽器を手にしたのは何も私だけではないはず(笑)。


オリコン1位!! 「TRUE BLUE」


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壊れそうな程
狂いそうな程
切ない夜には
そっと「抱きしめて」
≪TRUE BLUE 歌詞より抜粋≫
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『ROSIER』と同じく、先行シングルとなった『TRUE BLUE』は、何とノンタイアップにしてオリコン1位を記録。激しくも切ない、それでいて鮮烈なサビが耳に残る、LUNA SEA流儀の楽曲となっております。
サビのメロディをなぞる、ベタなギター・フレーズも含めて、随所にキャッチーなフックが盛り込まれているところに、彼らの楽曲作りの上手さを感じさせますよね。

愛なき世界から、母なる愛へと

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キミよキミよ貴方よ 愛に満ちた微笑みで
キミよキミよ貴方よ この世界を救って
loveless lovemaking 秒読みの中
loveless lovemaking 大切なものを
loveless lovemaking 秒読みの中
loveless lovemaking キミよ離さないで…
≪LOVELESS 歌詞より抜粋≫
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本作は、『LOVELESS』から始まり、表題曲の『MOTHER』で幕を閉じます。前者は、LUNA SEAのライブの歴史の中でも、度々オープニング曲として披露され、原曲を担当したギタリスト兼バイオリニスト、SUGIZO氏自身が、「この曲よりも、始まりにふさわしい曲はない」と述べている程に重要な曲なのです。

SUGIZO氏と共にツイン・ギターの片翼を担う、INORAN氏による、イントロで鳴り響くアルペジオのフレーズを耳にしただけで、ライブの情景が目に浮かぶような人も、多くいるのではないでしょうか。

12弦ギターやトリプル・ネックのギターなどを駆使し、重厚なリズム隊がしっかりと土台を支えるドラマティックなサウンドの中で、愛なき世界に、愛を渇望するように歌い上げる、フロントマンにしてヴォーカリスト、RYUICHI氏の歌声は、聴く者の心を震わせる程に、カリスマティックな魅力に満ちております。

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Mother of love
奇跡よ今 僕を救え 何処へ行けば 何をすれば
夜明けよ今 僕を救え 何処へ行けば 何をすれば
夜明けよ今 僕を誘え 愛が欲しい 愛して欲しい
≪MOTHER 歌詞より抜粋≫
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ラスト曲の『MOTHER』は、一際スケールの大きさを感じさせ、大いなる母という存在に対する、男女間の愛を超えた、救済を求めるような祈りが込められたナンバーです。

原曲を担当したINORAN氏が曲のタイトルを提案する前に、仮のタイトルとして、RYUICHI氏も『MOTHER』という曲名を考えていたという逸話があるそうですが、そのような偶然も、今となっては“必然であったのかな”と思わせる程に、壮大で奥深い名曲と言えましょう。

色褪せることのない”愛”

最高傑作と呼ばれるだけでなく、後続のバンドやアーティストに多大な影響を与えたLUNA SEAの『MOTHER』。25年間聴き続けている方も、まだ未聴という若い音楽ファンも、改めて本作に込められた色褪せぬ”愛”に、じっくりと向き合ってみてはいかがでしょうか。

TEXT KOH-1

1989年、RYUICHI(Vo)、SUGIZO(Gt/Violin)、INORAN(Gt)、J(Ba)、真矢(Dr)のメンバーにて、町田プレイハウスを拠点にライヴ活動を開始。(当時の表記はLUNACY) 1990年にバンドの表記をLUNA SEAに変更し、翌1991年、エクスタシー・レコードより、1stアルバム『LUNA SEA』をリリース。 1992年、···

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