同じ和楽器を使った『華mist』
──『華mist』の方は同じ和楽器を使っていても、また違ったテイストで春らしい曲になりました。佐々木和也:春と言ったら明るいイメージを持つこと多いと思うんですけど、切ない感情を歌っているこのギャップが僕は好きですね!
──『華mist』では特に、切ない感情を声に乗せられている感じがグッときました。2番の「何故こんなに胸焦がれる」という歌詞の「焦がれる」の表現とか、2番サビの「あまりにも暖かい」の「あまりにも」とか…
向山毅&手島章斗:ありがとうございます!
──レコーディングで、こう言う細かいところに意識を置いた部分があれば教えてください。
手島章斗:「あまりにも暖かい」は、ちょうど意識したところです!
佐々木和也:レコーディングってやっぱり難しいよね。僕はライブとレコーディングは別だと思っていて。ライブは表情だったり、歌っている時のリアルタイムな感情が乗ったりするけど、CDって立体的なものを詰め込むので、手島が言ったみたいに細かいところを意識しないと"ただの歌"になるというか。
だから意識したところが伝わっているとすごく嬉しいです!
──皆さんに自分のパートでそれぞれ特にこだわったところ、聴いてほしいところを教えていただきましょう!
シュネル:僕は2番サビの後半の「空に咲く 花のように 君のこと 包みたい」っていう歌詞の部分はライブで、抱きしめるような手振りをしているので見てもらいたです!
佐々木和也&手島章斗:レコーディングじゃねぇじゃん(笑)!
──では、ライブでも大丈夫です(笑)。
佐々木和也:僕は2サビの「愛しいあなたを離さない 夢ならば 今だけは 覚めないで」っていうところが、さっきも話した"どうしようもない感情"を歌ったパートなんですよ。
そのどうしようもない気持ちをいかに伝えるのかっていうことで、「愛しい」と「あなたを」とでファルセットを使い分けることで繊細さを表現しています。
──「愛しい」でファルセットからの「あなたを」でコブシを使われるのは難しそうですね…。
佐々木和也:「あなたを」のコブシの部分は、手島にも言われたんですけど沖縄民謡っぽいコブシの入れ方をしたんです!沖縄民謡のコブシが好きなんですよね。最近の言葉で言うと、エモい。…あ、エモいって言葉はSOLIDEMOが作ったんですけど(笑)。
佐脇慧一:誰だよ(笑)!
佐々木和也:とにかくエモく感じるんですよね〜。SOLIDEMOの楽曲では初めてこのコブシを使いましたね。
佐脇慧一:僕は2番の初めの「雨上がり花霞」の部分を歌っているんですけど、この曲って古語を多く使っているじゃないですか。古き良き日本の恋愛を歌っているので僕のパートも短歌の中で歌われるような情景をイメージしながら歌っています。
手島章斗:超わかるわ!バジリスクっていうアニメがあるんですけど、『華mist』で歌われている時代とぴったりのイメージで。
シュネル:確かに!
佐々木和也:バジリスクわかるわ〜!
手島章斗:敵同士の恋愛なんですよ!
山口智也:マジでバジだ!
全員:(笑)!
──『華mist』もバジリスクのタイアップ狙っていきましょう(笑)!では、続いて…
木全寛幸:はい!僕は慧一くんの後の「夢にまで見てた あなたとここにいる」っていうところを歌っているんですけど、この歌詞ってただ嬉しいだけじゃない想いがこもっていると思うので、嬉しいと切ないの間を表現しています。
山口智也:僕は2番の初めの「君がため詠みし 春日の花言葉」ってフレーズを歌っているんですけど、スッと2番に入ってもらえるようになるべくクセをつけずにシンプルに歌うようにしてます。
歌詞の言葉も派手なので、本当にシンプルにという感じで。
向山毅:僕は、「何故こんなに胸焦がれる」を言っていただいたので、大サビの「咲き誇る花の中 君のこと抱きしめて」っていうフレーズを挙げます。大サビ前の「浅き夢 見しや 決めたのにな」の部分って曲調も変わるんですけど、ここから夢の中の世界にシーンが変わっているんじゃないかなって思っていて。
なので夢の中であなたのことを抱きしめて離さないっていう夢心地な感じも出しつつ、映像もイメージしながら歌っています。
中山優貴:僕は2番の「天つ風にのせ 遥か君の元に」のところを歌っているんですけど、ここは僕の中でアニメのカット割りのようなイメージを持ちながら歌ってます。
「天つ風にのせ」で男性がお花を持って揺らすんですけど、次のカットでちょっと強い風が吹いて女の人が髪の毛を押さえるんですその次のカットで男性が持っていた華が女の人の横をフッと飛んでいくような。
シュネル:エモみ!!
もう一度原点に立ち返ってヴォーカルに重点を
──ありがとうございました。では、今作2曲通してSOLIDEMOさんにとってどんな1枚になったか、最後にお聞かせ下さい。シュネル:桜menさんとのコラボで初めて和楽器が入ってきたので、SOLIDEMOの新しいサウンドを知っていただける1枚になったんじゃないかと思います。音の数も多いので、たくさん感じ取ってもらえたらと思います。
木全寛幸:だんだんはなつまってきてない!?
手島章斗:花粉症の歌書けばいいんじゃない!?
佐々木和也:『鼻mist』!
全員:(笑)
手島章斗:鬼共感ソングになるよね(笑)。
──来春、楽しみにしています(笑)。では、4月21日に控える5th ANNIVERSARY LIVEに向けても一言お願いします!
向山毅:何と言っても5周年ですから、一番はやっぱり支えてくださったCollarsの皆さんに感謝を伝えたいですし、6年目が始まるにあたって高い目標を持って活動していくんですけど、これからも応援し続けたいと思ってもらえるようなライブにしたいです。
昨年まではパフォーマンスの部分も見せていきたいと視野を置いてきたんですけど、もう一度原点に立ち返ってヴォーカルに重点を置いてどれだけ勝負できるかという部分をお見せできたらと思っています。
──楽しみにしています!ありがとうございました!
全員:ありがとうございました!
TEXT 愛香
PHOTO 片山拓