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【インタビュー】May J.が平成最後に贈るラブソング、好きな歌詞はあの名曲…!? (1/2)

歌手のMay J.が平成最後の4月17日に、カバーアルバム『平成ラブソングカバーズ supported by DAM』をリリース。通信カラオケ「DAM」監修のもと、平成を彩ったカラオケ人気曲が15曲セレクトされた。一つの時代を締めくくるカバーアルバムに込めた想いを聞いた。

平成はMay J.の人生そのもの

──今回の15曲は誰もが知っている人気曲ばかりですが、こうしてずらっと並べると、平成って実にいろんなことがあったんだなと思いますね。

May J.:ホントそうですよね。「平成」とはいっても、プリンセス プリンセスの『M』や中島みゆきさんの『糸』、藤谷美和子さんと大内義昭さんの『愛が生まれた日』などは、まだ昭和の匂いが残っていますしね。


──80年代から90年代の移り変わりの時期でしたね。

May J.:そうですよね。平成の30年間とちょっとの間って、短いようでいて、これだけ音楽の雰囲気が変わるんだなって、改めて感じました。


──短いようで、とおっしゃいますけど、May J.さんにとっては、平成の約30年はご自身の人生そのものじゃないですか。

May J.:そうです!そのものです(笑)。平成の前の昭和が64年まであるから、比較すると平成は短いって言われがちですけど。実は平成だけでもこれだけの変化があるんですよね。


──May J.さんにとっては、平成はどんな時代でした?

May J.:私が感じるのは、デジタルになったなっていうことです。色々なことが進化して、便利になっていく今だからこそ、ひとの温かみが感じられるような歌を届け続けなきゃいけないなって思いますね。


──今回セレクトされた15曲は、どれも温かみを感じますね。それに、May J.さんの歌い方は歌詞がスッと耳に入ってくるから、中には「えっ、この曲ってそういう歌だったの?」って思ったものもありました。

May J.:その曲を聞いていた当時と今では、皆さんの心境も変わっていると思うので、新しい発見をしていただけるのは嬉しいですね。


──今までもカバー曲はたくさん手がけていらっしゃいますが、歌詞の言葉の響きは意識しますか?

May J.:結構、曲ごとにいろんな意識はしていますね。アレンジを結構変えたものもあるので、元の曲の良さを残しつつも新しいアレンジに変えていくところは、いろいろと計算したり考えたりして歌うようにしました。


──そうですね。今回もガラッとアレンジが変わった曲がいくつかありますが、中でもGReeeeNの『キセキ』はみんなびっくりするでしょうね。

May J.:はい。私もびっくりしました!めっちゃかっこいいなって思いました。ジャズオーケストラ風の編成にアレンジされていて、実際にジャズバンドの人たちと一緒にレコーディングをしたんですがすごくかっこよくて。もう、その音だけでも私は満足でしたね。


──サウンドに注目したい「キセキ」も、すごく歌詞が届いてきました。

May J.:カラオケに行った時とか一人でも歌っていただけるように、歌モノっぽくしたんです。なので、よりメロディーを大切にして歌いました。



──そのボーカルが、あのジャズオーケストラ編成のサウンドに、映えていますね。

May J.:スイングしながら歌いました。本当に気持ちよかったです。今回のアレンジのデモを聞いたときから、これはカッコよくなりそうだな、本番が楽しみだなって気持ちが高まっていました。実際のレコーディングでは、音の重厚感に圧倒されましたね。やっぱりカッコよかったです。


──一青窈さんの『ハナミズキ』は、ストリングスが流麗ですね。

May J.:そうですね。『ハナミズキ』は、私がカバーアルバムを作ろうと思ったきっかけとなった曲でした。テレビ番組で歌うことになって、カラオケに行って練習したんです。

その頃の私はR&Bを中心に歌っていたので、「ハナミズキ」を歌うということは新たなチャレンジでした。実際に歌ってみると、自分の歌い方がすごくこの曲にマッチしているということをカラオケで知って。こういう曲をもっと歌いたいなって思ったのが、カバー作品を作る最初のきっかけになりました。




──ビリー・バンバンの『また君に恋してる』は、落ち着いた大人のムードですね。

May J.:この曲は坂本冬美さんのバージョンがすごく好きで、よく聴いていました。歌詞が大人ですよね。私のイメージでは、熟年のカップルの歌なんです。

子どもが結婚して独立して、夫婦だけの時間がまたできて、ふたりで一緒に旅行とかしながらまたお互いにときめいたり。そんな熟年カップル。自分の親がきっとそんな感じなんじゃないかなとか思って、想像しながら歌いました。

▼May J. / また君に恋してる (Music Video)


──プリンセスプリンセスの『M』は、いっそう切なさが際立ちますね。

May J.:これは平成元年の曲なので、私は当時聴いてなかったんですが。


──その当時は1歳ですものね?

May J.:はい(笑)。でもいろんな人がカバーしたのを聴いていたので、曲は知っていました。オリジナルはやはり歌い方がロックで、切なさと同時に女性の強さみたいなものも表現されているように感じるんですが、ここは、あえてバラードとして滑らかに歌いました。より悲しさというか、切なさを出そうかなと思いました。

▼May J. / M (Music Video)


──華原朋美さんの『I’m proud』は、May J.さんバージョンだと優しさと強さがありますね。

May J.:弦楽器がすごく効いていますよね。この曲は20代前半のときにレコーディングしたんですが、その頃の自分の心境に凄くぴったりな曲だったんですよね。

デビューしてなかなかうまくいかない時期でもあって。自分の居場所を探しているんだけど、なかなかそれがどこにあるのかもわからずに彷徨っている少女の気持ち。そこにすごく感情がフィットしていました。



May J.は過去の恋愛を引きずらない…?

──『I LOVE YOU』は、クリス・ハートさんの作品ですね。

May J.:これね、クリス・ハートがアレンジしてくれたんです。この曲自体大好きだから、歌いたかったんです。カラオケですごくヒットしてるんですよ。リリースから何年もかけてずっと歌われている曲。若い子たちがよく歌うので、トップテンに入っていました。


──でも男性の歌だから、難しい部分もあったのでは?

May J.:そこなんです。男性目線の曲を女性目線で歌うというのは、工夫のし甲斐がありました。男性って、恋愛を結構引きずるイメージがありませんか?男性はひとつの恋が終わってもなかなか次に進めないんだけど、女性は結構きっぱりと、“はい次!”って切り替えができる人種だと思うんです。なので、そういう違いを意識しました。



──ということは、May J.さんご自身も、過去の恋愛は引きずらないタイプなんですか?

May J.:…そうです(笑)。


──なるほど(笑)。中島美嘉さんの『雪の華』は、May J.さんのバージョンだと温かい気持ちにさせてくれるラブソングになっていますね。



May J.:個人的に、中島美嘉さんが大好きで凄く影響を受けました。中島さんの原曲は語りかけるように優しく歌っていますが、私らしさってなんだろうなって考えました。やっぱり響かせる歌い方なんじゃないかなと思って、胸のあたりから響かせて歌ってみました。語尾を響かせてビブラートをかけたり。そういう工夫をしました。


──最初にも言いましたけれど、言葉がとてもすんなりと耳に入ってくるので、歌詞の意味を改めて味わいながら聴かせていただきました。

May J.:ありがとうございます。


──宇多田ヒカルさんの『First Love』も、May J.さんの世代のかたは特に大好きな曲ですよね。

May J.:はい。私が一番影響を受けた曲ですね。小さいころ、ずっとCDを聴いていました。
アルバムの曲順も、次にどの曲が来るかわかるくらいに繰り返し聴いていましたね。私だけじゃなくて、学校の友達みんなで聴いていました。大好きでした。




──今井美樹さんの『PRIDE』もガラッとアレンジが変わりましたね。

May J.:はい。ボサノヴァ調にしました。ボサノヴァって、あまりハキハキ発音しないイメージなんですが、やっぱりこの曲の良さって芯の強い女性の純粋な想いを歌っていることだと思うので、その歌詞がしっかりと伝わるように工夫しました。

今井美樹さんの歌声はすごくピュアに聴こえるから、アレンジがボサノヴァだからってボサノヴァっぽく歌ってしまうと、曲の良さが半減しちゃうような気がしたので、しっかりと歌うことをまず心掛けました。だけどアレンジも素晴らしいので、ボサノヴァの空気を感じながらしっかり歌う、というふうに意識しました。



──力強さとしなやかさが絶妙です。

May J.:そうです。そのバランスですね。

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日本、イラン、トルコ、ロシア、スペイン、イギリスのバックグラウンドを持ち、幼児期よりダンス、ピアノ、オペラを学び、作詞、作曲、ピアノの弾き語りをもこなす。 圧倒的な歌唱力とパワフルかつ澄んだ繊細な歌声、そして前向きでポジティブなメッセージが共感を呼び、幅広い世代から支持を受···

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