最速で楽曲を完成させたゴールデンボンバーの想いとは?
『女々しくて』が大ヒット、紅白出場も果たしたゴールデンボンバーの認知度は高く、彼らを一言で表すなら“底抜けに明るいバンド”だ。派手なパフォーマンスで観る者を惹きつけ、聴き手が楽しい気持ちになれるノリの好い楽曲が多い。
新元号がそのままタイトルになった楽曲『令和』もノリが良く、一度聴くと頭から離れない中毒性がある。しかし、それこそが彼らがこの楽曲を制作した一番の狙いなのだ。
“1人でも多くの人が早く新元号になじめるといい”という想いから、「令和」がこれでもかと言わんばかりに繰り返されるサビを中心に、新元号に親しみを持てる楽曲となっている。
また、「平成」が終わることに寂しさを感じている人が、明るく前向きな気持ちで新時代を迎えられそうな気持ちにさせてくれる歌詞にも注目したい。
「平成」への未練を断ち切る
令和
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三十年続いた時の呼び方が
変わるだけで大騒ぎは何故なんだろう
平成最後!ヘイセイサイゴ!
Hey!Say!平成最高!
聞いてると何故か不安になるんだ
それはこの時を生き抜いた自信がないから
次は変えよう 僕を変えよう
飛び込め歴史の渦へ
≪令和 歌詞より抜粋≫
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今まで慣れ親しんできた元号が変わるのだから、世間が騒ぐのも無理はない。騒ぎの中1つの時代が終わることに対して、個々で想うことは違うだろう。
“「平成」を生きた自分は、上手く生きれていたのだろうか“。中には、そんな風に自分の今までの生き様について考えてみる人もいるのではないだろうか。
「生き抜いた自信」はなくとも、「生き抜いた」ことに変わりはない。終わる時代に名残惜しさを感じることはそこそこにして、これからどう生きるかについて考えた方が新時代にも希望を持つことができる。
元号が変わっても世の中は回る
これまでも、日本では何度も元号改正が行われてきた。元号が変わったからといって、世の中の流れや自分の日常生活が急に大きく変わることはない。----------------
伊達に何代も引き継いだ今日じゃないから
大丈夫 回ろう 共に 回ろう
みんな一つの塊
≪令和 歌詞より抜粋≫
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“新たな時代に向かうのは1人だけじゃない。何も恐れることはない。”元号が変わることへの抵抗がある人や未来を不安視している人に向けたゴールデンボンバーからのメッセージがこの歌詞に表現されているのだ。
来る新時代を明るく迎えるには
元号が「令和」に変わり、世の中の動きも年数を経るごとに少しずつ変わるだろう。
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令和 時が流れて
令和 歳を重ねて
令和 変わる世界に
君は何を残すだろう?
令和 新しい時代
令和 胸は騒めき
令和 ほんの僅かに
残る悔いは未来じゃもう要らない
≪令和 歌詞より抜粋≫
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「平成」であることが当たり前だったように、今はまだ「令和」と口に出してみることも慣れず、こそばゆいが、いつしか元号が「令和」であることが浸透し、当たり前になる時が必ず来る。
「平成」で何か悔いることがあったとしても、時は戻ってはくれない。過去に悔いた気持ちをバネにして、新しい時代に飛躍する為に自分なりの夢を描いてみるのもいいかもしれない。
TEXT 蓮実 あこ