SIX LOUNGEの魅力って?
筆者とSIX LOUNGEの出会いは、2017年に行われた「長田大行進曲」。青春パンクバンドブームを牽引した「ガガガSP」が主催するフェスです。
当時の出演者は、2000年代のバンドブームで活躍したバンドたちばかり。筆者の目当てはそちらだったので、「若手か・・・興味ないな。」とスルーしていました。
しかーし!空き時間、呑気にビールを飲んでいた時に聞こえてきたのが「メリールー」。
なんだこのいい曲!
なんだこの色っぽい声!
こんなバンドいたのか!
・・・と、慌ててスマホで検索したのをよく覚えています。(笑)
その日からもう、SIX LOUNGEにゾッコン。筆者がまず虜になったのはボーカル・山口優盛の艶っぽい声でしたが、聴けば聴くほどに様々な魅力があったのです!
ゴリッゴリのロックンロール
ここ最近はコミックバンドやテクノバンドなどの活躍が目覚ましいですよね。また、中性的な声を特徴とするバンドなど個性豊かなバンドが増えています。
そんな中でも、SIX LOUNGEはゴリゴリのロックンロール!ギター、ベース、ドラムとシンプルな編成で、小細工は一切なし。それでいて厚みとパワーに溢れたサウンド。久々にこういうのきたーーー!と嬉しくなるほどのロックです。(笑)
そしてSIX LOUNGEが奏でるサウンドの特徴であり魅力でもあるのが、「ヴィンテージ感」。
いい意味で古い感じが、”ロックンロール”な雰囲気をさらに盛り上げるのではないでしょうか。
このどこからともなく感じる哀愁、そして色っぽい声が絶妙に合うんですよね・・・。
他のバンドには決してない魅力です。
歌詞の世界観もまた独特
君は君らしくいればいいんだよ!
前向いて頑張ろうぜ!
最後には笑える日が来るはずだ!
・・・なーんて前向きな元気ソングを持たないのが、SIX LOUNGEの特徴。
歌詞はややミステリアスなものが多いです。山口優盛さんの独特な世界観が全面に出ています。
でも、ラブソングは少なくないんですよね。甘い言葉も多用されています。しかし、ラブソングもどこかミステリアスで寂しげな要素が多々・・・。
「んん?どういうこと?」と少し疑問が残るから、繰り返し聴きたくなるのかもしれませんね。
SIX LOUNGEの代表曲をチェック!
”ザ・ロックンロール”なバンド「SIX LOUNGE」。上記ではややダークな楽曲が多いとご紹介いたしましたが、下記ではボーカル・山口優盛の色っぽい声が存分に生きたラブソングを中心にご紹介いたします!
メリールー
まずご紹介したいのがこちら。筆者のハートを射抜いた名曲です。(笑)思ったより甘い!と思った方も多いのではないでしょうか。そうなんですよ、基本的に甘い言葉が並べられています。
そしてそれを色っぽい声で歌うのがいいんですよね。さらっと聞いている分には甘さ満点のラブソングです。
でも・・・。じっくり考えるとなんかおかしいですよね?誰の話なのかよくわからなくなってくるんです。
それもそのはず。
実はこの曲、男女両方の視点から描かれています。サビは男性からの視点、それ以外は女性の視点。
それを踏まえてもう一度ご覧いただくと、なんとなくストーリーが掴めるのではないでしょうか。
恐らく、これは現在離れ離れの状況にあるか、これから離れる恋人同士の曲。ここも謎なんですが、女性の視点は男性と一緒にいることを思わせるのに、男性の視点では女性は遠くにいるんですよね。そしていきなり「大人になりたくない」という唐突な発言。
考えれば考えるほどよく分からなくなってくるのですが、確かに感じるのは2人の愛。
それならそれでいいかーなんて思いつつ、謎を解き明かすため何度も聴きたくなってしまいます。(笑)
是非みなさんも色々なストーリーを考えてみてください!
ふたりでこのまま
こちらも甘めのラブソング。しかし、サウンドはロックンロール。
この「甘さ×辛さ」がいいんですよね・・・!
ラブソングって何となく登場人物の年齢がわかると思うんですが、SIX LOUNGEに限っては全くわかりません。(笑)
この曲では、
・会社に向かっている人をどこかからみている
・若くて何も見えていない
・でも、お酒は飲める年齢
という3つの点が人物像を探る鍵になります。
って、この3つが挙がったところで全然見えてこないんですよ・・・。
でも、年齢や生活環境が自分に合うかわからなくたって、心に響く部分はあるはず。
それならそれでいいと筆者は思います。
ちなみに、そんな筆者が一番好きなのは下記の部分。
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ああ、ここで僕らはまた
酒飲んで、はにかんで、君だけと今
≪ふたりでこのまま 歌詞より抜粋≫
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慣れ親しんだ場所で、好きな人と2人っきりでお酒を飲みながら笑う。
最高じゃないですか・・・!(笑)
みなさんはどの部分が気に入りましたか?
天使のスーツケース
こちらは2019年にリリースされた最新シングル。SIX LOUNGEの独特な世界観全開ですよね!何の歌?ラブソング?どういう意味?と疑問だらけです。
でも、そこがSIX LOUNGEの魅力。無理に答えを探さず、ご自身の思うストーリーで楽しんだらいいんです。ついでながら、筆者は失恋ソングなのではないかと思っています。
そう感じたのは、下記の部分。
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あなたが置いてった
白い小さなアネモネの花には水をあげるよ
来世もきっと一緒だよ
≪天使のスーツケース 歌詞より抜粋≫
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アネモネの花言葉は多々ありますが、よく言われるのが「儚い恋」。
そう、男がアネモネを置いていったわけですよね。それに女性は水をあげ続けているんです。
つまり、儚い恋を大切に大切に育てている。そしてその状況で呟いた一言が「来世もきっと一緒だよ」。
・・・えぇ、薄々お気づきかと思いますが、ややストーカー気質な女性が主人公なのではないかと思います。それを踏まえ下記の部分を見てみましょう。
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綺麗事ばかりだから
嘘みたい もう泣きたくはない
あなたの身体で染めてよ
真っ赤にして忘れないで
≪天使のスーツケース 歌詞より抜粋≫
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ここでいう「綺麗事」っていうのは、別れの理由として男性が発した言葉であると推測します。
で、もう泣きたくない。真っ赤になってとろけるまで愛して欲しい・・・。
はい、これ以上はちょっと怖いですね。あくまで筆者の見解ですが・・・。
みなさんも是非考えて見てください♪
まだまだ成長中!今後に期待です☆
以上、SIX LOUNGEの魅力や楽曲についてご紹介いたしました!
ヴィンテージ感のあるロックンロールを奏でる彼らですが、実は1996-7年生まれの彼ら。
あんなに色っぽいのに、驚くほど若いんです・・・!つまり、まだまだ伸び代がたっぷり!
次回はどんな楽曲・歌声で我々を魅了してくれるのか楽しみですね。
今後の活躍に期待しましょう!
TEXT ゆとりーな
2012年に結成された大分出身の3ピースバンド。 ストレートなロックサウンドと妖艶さ、荒々しさも持ち合わせており高音域から低音域までしっかり歌いきるVo.ヤマグチユウモリの圧倒的な歌唱力が特徴である。 メンバー全員が大分県立芸術緑丘高校音楽科出身。(卒業生:リリー・フランキー、錦野旦···