ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝とは?
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※本記事は、一部映画のネタバレを含む箇所がありますのでご注意ください。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、世界中で大人気のアニメ作品である。
物語に登場するC.H郵便社では、主人公・ヴァイオレットが自動手記人形として働いている。
自動手記人形は、作中ではドールと呼称。
依頼者が、手紙を送る相手に伝えたいことの意味をドールたちが思いをくみ取り、代筆していくことを指す。面と向かって普段伝えられないことを「手紙」という形にして相手に届けるのだ。
2019年9月に3週間限定(一部地域では4週目以降も上映された)で公開された作品が『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』である。
劇場版は、新たな依頼主である大貴族の娘・イザベラとヴァイオレット・エヴァーガーデンが心を通わせていく。
生きることや未来に希望を見失っているイザベラが、ヴァイオレットに依頼をして、手紙を通して届けたい相手に思いを伝えるのだ。
人と人を結ぶ「手紙」が生きる希望になっていく心温まる物語である。
映画の主な登場人物は、イザベラ・ヨークとテイラー・バートレット。そして、CH郵便社で働くヴァイオレット・エヴァーガーデン、ベネディクト・ブルーなどのお馴染みのキャラクタ―も登場する。
生きる希望を失った姉目線の世界
----------------夜空に光る「ふたつ星」は、離れ離れになった姉妹を指している。
鎖で繋がれていた 一人ぼっちの僕達
今宵もあなた懐う 永遠に光る ふたつ星
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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姉・イザベラが、妹・テイラーとの楽しかった過去を星空を眺めながら思い出しているのだ。
女学校の寮で1人で暮らすイザベラは、離れて暮らす妹のことを考えると寂しさがこみ上げてきている。
----------------「四角い空眺め」とは、寮の部屋の窓から見る狭い空のことを指しているのだろう。
"元気ですか?" "笑ってますか?" 四角い空眺め
ふわりよぎる おどけた顔 甘い香り
僕の宝物
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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窓から見る空を眺めていると、妹のテイラーの香りや笑ったときの表情など、一瞬で様々な思い出が走馬灯のように頭の中に映し出されていることが分かる。
妹・テイラーは、姉のイザベラにとって大切な宝物であることが分かる。
編み続けた願いとは?
----------------ここでの「編み続けた願い」とは、ヴァイオレットとイザベラの関係を表しているようだ。
編み続けた願いが届きますように
生きる意味をくれた希望よ
巡り廻る季節に 負けないように
いつでも この名前を 呼んで欲しい
call my name
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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“手紙だと普段伝えられない思いも届くのです“と教えてくれたヴァイオレットが、イザベラにとって生きる希望を与えてくれた人物なのかもしれない。
イザベラの想いが込められた「手紙」をテイラーに送ったことが分かる。
「編み続けた願い」とは、イザベラがテイラーのことを思い、ヴァイオレットが代筆して完成させた「手紙」となり、強く結ばれた絆と願いがテイラーに届くのだ。
テイラーの夢が見える
----------------テイラー目線でここの歌詞を見てみよう。テイラーに届いた手紙は、生きる希望となっていた。
心踊る あぁ、私も 幸せ運びたい
くるくるまわる 風に舞うステップ
花束を抱いて旅に出よう
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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手紙を届けてくれた人がテイラーにとって幸せをくれた人となった。
テイラーの生きる希望が見えるような歌詞になっているのだ。
“幸せを運ぶ人になりたい“という強い思いがあり、旅に出ようとしているのではないだろうか?
どんなに遠く離れていても思いは届く
----------------ここでは、「編み続けた願いが叶いますように」という歌詞になっている。
編み続けた願いが叶いますように
魔法かけて 逢いに行くから
遠く遠く離れた場所にいても
聞こえる この名前が 響いている
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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「届きますように」から「叶いますように」に変わっている。これは、テイラー目線での歌詞になっていると考えられる。
テイラーの最終的な目的は、姉のイザベラに会うことだ。どんなに遠くの場所にいても、たくさんの人に幸せを届けながら会いに行くのだろう。
成長したテイラーとイザベラが会える日はそう遠くないのかもしれない。
----------------ヴァイオレットから教えてもらった星々の話を思い出しながら、テイラーも夜空に輝く満天の星を眺めながら「願いが叶いますように」とお願いをしているようだ。
満天の星空 もう離れないように
寄り添って瞬く ふたつ星
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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未来へ歩き出した姉妹
----------------「編み続けた想い」とは、「手紙」に綴られている想いのことである。
編み続けた想いが届きますように
歩いて行く 僕も 私も
巡り廻る季節に 負けないように
魔法を唱えてみよう 永遠に愛しい
call my name
≪エイミー 歌詞より抜粋≫
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どんなに長い年月が経過をしてもヴァイオレットが代筆をした「手紙」を読むたびに、遠く離れて暮らす姉妹の強い絆が結ばれていることが分かる。
姉・イザベラと妹・テイラーが歩み始めた新たな未来を描いているのだ。
永遠に愛おしいという思いは、2人とも変わることなくお互いの名前を呼ぶ=「魔法を唱えてみよう」という歌詞へとつながる。
「call my name」と「call your name」
歌詞に登場する「call my name(私の名前を呼んで)」は、姉・イザベラが遠く離れて暮らす妹のテイラーに向けた言葉である。
離れ離れになったお互いの名前を呼び合えば、いつでも傍にいるような実感ができる魔法の言葉なのだ。
そして「call your name(あなたの名前を呼ぶ)」は、あなたの名前を呼べば、“会いたい”という気持ちがより強くなる。
自分の思いが名前を呼ぶことでどんなに遠くにいる相手であっても気持ちが届くと感じられる。
タイトル「エイミー」の意味とは?
ある理由がきっかけで離れることになってしまった姉・イザベラと妹・テイラー。
電話が無い時代に心を通わせる手段として使っていたモノは「手紙」である。
物語のキーになる「手紙」が彼女たちの強い絆を結んでいるのだ。
「エイミー」とは、姉妹にとって大切な合言葉のような存在。
これは、どんなに年を重ねても変わることはないだろう。
曲のタイトルにもなっている「エイミー」の意味は、劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』を見れば、“なるほど!そういう意味なのか!”と全てが繋がるようになっている。
劇場版の作品とリンクしている部分が多くあり、曲を聴くだけでも涙が出るに違いない。
劇場版は、テレビアニメ版を見ていなくても楽しめるストーリーになっている。
そして、エンドロールでは、ある仕掛けが隠されている。キャストの名前を追っていくと答えが分かるだろう。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌「エイミー」
作詞:茅原実里 作曲/編曲:菊田大介(Elements Garden)がYouTubeにて MV Full Sizeが公開中。是非、聴いてみて欲しい。
TEXT pooh_nm77