売れたい、それ以外ない
──そういうスキルの部分で言うと、4人ともすごくスキルフルじゃないですか。演奏も歌も、すごくうまい。4人:(いえいえ、と首を振るしぐさ)
ゆーやん:まだまだというか。もっとうまくなりたいし、もっと出来ることがたくさんあると思うし。
──そうですよね。ただ、そのスキルでまったく勝負しようとしていないのが、このバンドの魅力だと思うんです。じゃあ、どういうものを目指しているのか、と。
山吹:目指す……目標。売れたい……って感じ。それ以外は考えたこと無い。
星野:そこは、結構、りょうがキーポイントだったりするんです。バンド作った時、やっぱりたくさんの人に見てもらいたい。じゃあ、どうしたらたくさんの人に見てもらえるのかって考えた時に、テレビに出るとか、もっと大きな会場でライブが出来るようにならないと……って考えていって。じゃあ、ニッチなものにしないようにしよう、と。逆算みたいな考え方なんですけど(笑)。
当時、りょうが言ってたのは、アニソンの中でもロックっぽいのがやりたい、と。出してくるバンド、出してくるバンド、もう本当にめっちゃ売れてるバンドばっかりだったんですよ。
山吹:あんまり覚えてないけど(笑)。確かに具体的にバンド名は言ってた気がする(笑)。
星野:誰でも知っているアーティストばかりで。バンドだけどポップで、ギターロックでっていう。その中でもりょうが「こんな感じの曲やりたい」って出してくるのが、めちゃめちゃそのバンドの中でもキャッチ―で、歌詞がよく聴きとれる曲ばかりで。だったら、最初からそういう楽曲作ろうよ、と。それで、そういう楽曲を作ってくれて、なおかつバンドとしてサウンドプロデュースもしてくれる人を探そうってなって、小田内さんにお願いしたんです。
何でも出来る環境を作る
──ちょっと、つっこんでいいですか?星野:はい(笑)。
山吹:はい。
──ありがとうございます(笑)。皆さんにとって“売れる”ってどういうこと?もっと具体的に教えてください。
山吹:え、もう、全部(笑)。ホールツアーが出来たりとか、もっと大きな会場をソールドアウトさせたりとか。テレビとかメディアもたくさん出たいし。本当、全部やりたいって思ってます。
星野:私は、例えばメンバーとかスタッフとかと「次は、こういうことをやりたい」って話したり、思ったりするわけじゃないですか。サウンド面でも、ライブでもなんでもいいんですけど。その「やりたい」って思ったことを、自分たちの知名度がないから出来ない、お金が無いから出来ないっていう環境を作りたくない。例えば「東京ドームでライブをやりたい」って言っても、今は、知名度も無いから出来ない。そういう状況を無くしたい。それが出来た時に、売れたなって思えるんじゃないかな、と。
──やりたいことをやり続けられる環境を作り続けることが、売れるって解釈してるんですね。ここクリアしたら、次もっと上って、自然になっていきますもんね。
星野:そうだと思うんです。でも、まだ全然自分のイメージには達して無い。まだまだ足りない。
山吹:あとは、やりたいことが無くなったら、売れたって思えるのかな。
常に笑顔な気がする
──なるほど。ちなみに、音楽に関わることで、何をやっている時が1番楽しいですか?ゆーやん:ライブですね。やってる間、ずっと。お客さんの笑顔を見ながら叩くのが1番好き。
みくる:バンドとして、4人で何かをやらせてもらってる時。バンド自体が夢だったので、4人で活動出来てることが、常に嬉しいです。ありがたいなって思っていますね。4人で音を合わせた瞬間に“あぁ、幸せ”って。新曲とかやる時にそう思うことが多いですね。新しい曲を4人でやるたびに、今でも感動することがある。ライブ中にもあぁいいなぁって思うこともあるし。本当、日々、感謝です。
──りょうさん、いかがです?
山吹:……質問は、音楽をしてて、1番楽しい瞬間、でしたっけ?
──はい。もっと言えば、高揚する瞬間でもいいです。
山吹:ありがとうございます(笑)。やっぱりライブをしてお客さんが喜んで、楽しんでいるところを見ること。
──お客さんはどんな表情をしてますか?
山吹:結構、常に笑顔な気がする。
──それはやっぱり、エルフリーデの曲がそうさせているのでは?
山吹:そうだといいなと思いますね。
──では、星野さんはどうですか?
星野:セッションした時に、自分が想像出来なかったことをしてくれたりた時。演奏してる人って、合わせた瞬間に、その人がどんだけ努力してきたかとかわかるんですよ。そうやって相手の努力がすごくわかった時に、すごく嬉しい。メンバーのバックボーンが見えたりとか、それまで出来なかったこととかが、ある日、突然出来るようになる瞬間とかを見れる、そこに立ち会えるのが、すごく嬉しいと思いますね。音って言葉よりも顕著にわかるから。その瞬間、「めっちゃいいじゃん」って、いつも思います。