NMB48はれっきとしたアイドルグループです。AKB48の姉妹グループであり、「会いに行けるアイドル」と公式に銘打っています。しかし彼女たちの13thシングル「Must be now」、この曲だけはもしかしたらアイドルの曲ではないのかもしれません。
そう思ったのは、この曲の披露をテレビで見たとき。
この曲はダンスがカッコいいんですよ。たぶん公式でもそこを推しているのでしょう。NMB48の公式YouTubeチャンネルに上がっているこの曲のミュージックビデオも「Dance ver.」となっています。
山本彩を始め、この楽曲で選抜メンバーとして選ばれた彼女たち9人、聞いた話だと全員ダンススクールに通ったことがあるんだとか。さすが。
実際見てもらえれば分かると思うんですが、めちゃくちゃメンバー全員でシンクロさせる必要がある、難易度MAXのダンスなんですよ。そんな難しいダンスを、この日もセンターの山本彩は力強く踊ります。一方、渡辺美優紀は少し女らしい振り付けもあり、この2人の対照性は特に美しいものになっていました。
あと照明もセットもこの日かっこよかった。そんなためか、カメラも全体のカットが多く、アイドルらしいカメラ目線だったり、可愛さを強調させるようなアップのカットがあんまりされないんですよね。これはなかなかアイドルとしては斬新な印象。
もちろん歌詞とシンクロさせた撮影・セットは見られます。例えば。
"閉ざされてた 闇の中で
探すものは 光じゃない"
「光」。このとき映されたのはLEDの光に彩られた全体像でした。
"叫んでいる 心の声
その想いは どこに向かう?"
「声」。ここは口に手を当てる振り付けがされており、しっかりそれがわかるようにヨリで山本彩が映されていました。一応こういった部分では、ちゃんとアイドルグループらしい撮り方がされていましたね。
とはいえ、個人のカット数がアイドルグループとしては異常に少ない印象でした。ファンの人からするともしかしたら、「もっとあの子の顔が見たいのに!」なんて複雑な気持ちにもなったかもしれませんね…かっこいいのは間違いないのですが。
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