聞こえてくる君の鼓動
ZARDの『息もできない』は1998年にシングルとして発売され、アニメ『中華一番!』の主題歌に起用されました。ZARDの名曲として語り継がれる楽曲のひとつで、坂井泉水の透明感のある美しい歌声と、ときめく恋模様を描いた歌詞が魅力のナンバーです。
歌詞に登場する"月の照らすジェットコースター"というフレーズは、どんな意味を持つのでしょうか?
歌詞の内容を考案していきます。
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耳をすませば
聞こえる君の鼓動
世界中で私だけが
聴いている音
一人でいる時間も
友達や家族と
たわいなく話す話題も
大切な時間だけど
≪息もできない 歌詞より抜粋≫
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"君の鼓動"というのは、君を身近な存在に感じていることを表しているのではないでしょうか。
"世界中で私だけが聴いている音"は、歌詞の主人公にとって君が特別な存在ということを表しているように思います。
友達や家族との時間も大切だけど、主人公が君に夢中になっているのが伝わってきますね。
過去の失恋を乗り越えて
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息もできないくらい
ねえ 君が好きだよ
ときどき過去の失恋に
臆病になるけど
夕陽に横顔のシルエット
ずっとそばにいたい
限界なんてまだ遠い
この恋を叶えてください
≪息もできない 歌詞より抜粋≫
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"息もできないくらい"というフレーズから、胸が締め付けられるほどの恋をしているのが伝わってきますね。
しかし、過去の苦い失恋がときどき主人公の心を不安にさせているようです。
それでも君のそばにいたいという気持ちは変わりません。
過去の失恋を乗り越え、この恋を叶えることはできるのでしょうか?
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恋の相談を
しているうちに
あの時 笑顔がすべてを
受け入れてくれた
疑う心 迷う気持ち
口に出せない
君から見た私は
どんな風にみえるの
≪息もできない 歌詞より抜粋≫
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君は元々、恋の相談を聞いてもらっていた友人。
話をしているうちに君の笑顔に心を奪われたのではないでしょうか。
そんな聞き上手で笑顔の素敵な君に対して抱いた気持ちに、慎重派の主人公はまだ半信半疑のようです。
とてもピュアな恋愛のように感じられますね。
また、主人公は自分の存在が、君にとってどんな風に見えているか気になって仕方ないようです。
恋のジェットコースター
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息もできないくらい
ねえ 君に夢中だよ
月の照らす
ジェットコースターが
闇をつき抜けていく
明日の予定なんて全部
キャンセルしてもいい
今度こそは本物だって
神様 信じていいですか
≪息もできない 歌詞より抜粋≫
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息もできないくらい夢中な恋は加速していきます。
"月の照らすジェットコースター"は、そんな勇気を振り絞り踏み出した恋のドキドキ感を、スリルのあるジェットコースターで表しているように思います。
夜眠りにつく前に、君のことを考えてときめいている主人公の姿が思い浮かぶ歌詞ですね。
明日の予定をキャンセルしてもいいと思うくらい、主人公にとって君と一緒にいる時間はかけがえのない特別なものなのです。
今度こそ運命の出会いであることを、神様にお願いする主人公。
"コートを脱ぐと新しい季節が動きだす"というフレーズが春の訪れを表しているようです。
恋の行方が描かれていないのは、続く歌詞の展開をリスナーに自由に想像してほしい、恋をしている人に物語の続きを描いてほしいという想いが込められているように思います。
『息もできない』の歌詞のように、いつまでもときめく恋の感情を忘れずに持ち続けていましょうね。
TEXT Roy