あいみょんの新曲はドラマ「コントが始まる」の主題歌
シンガーソングライターのあいみょんが、2021年5月26日にリリースする11thシングル『愛を知るまでは/桜が降る夜は』。
表題曲の1つ『愛を知るまでは』は、日本テレビ系土曜ドラマ『コントが始まる』の主題歌に起用されています。
ドラマ『コントが始まる』は主演の菅田将暉、有村架純、仲野太賀、神木隆之介など1993年生まれの同世代役者が顔をそろえたことでも話題の作品。
出演者たちと同じく歳が近いあいみょんも、「同じ世代として作品に参加できて嬉しい」と主題歌起用についてコメントしていました。
5月7日に公開されたMVでは、船出に使われるカラフルな紙テープの中で歌うあいみょんの姿が印象的に描かれています。
今回はそんな話題の新曲『愛を知るまでは』の歌詞の意味を徹底解釈します。
「愛を知るまでは」の歌詞を考察!
『愛を知るまでは』が主題歌のドラマ『コントが始まる』は、売れない芸人3人を中心に展開される物語。
20代後半になり「このまま夢を追いかけるべきか」と人生について悩む人々の姿を描いています。
ドラマのストーリーを踏まえて曲を聴くと、『愛を知るまでは』も夢と現実の狭間で揺れる主人公の葛藤を描いているように思います。
それでは、詳しく歌詞を見ていきましょう。
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いざ、手のなる方へと
導いたのは 誰でもない自分自身なのに
自信がないよ 笑っちゃうな
もたついている
空気が抜けたままの身体
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞で、曲の主人公は「自分自身が決めた道に対して自信がない」と語っています。
夢を追いかけるものの上手くいかず、「自分が選んだ道は間違っているのではないか」と不安に思っているのでしょう。
ドラマ『コントが始まる』の登場人物たちと重なる部分もありますね。
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走れど走れど続く
人生という名の死ぬまでのエピソードは
軽いままの身体では
吹き飛ばされて
すぐに終わってしまうな
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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「軽いままの身体」は、主人公の満たされない感情を表しているように思います。
「自分の思い通りにいかないまま時間だけがどんどん過ぎていく」という主人公の焦りを描いているのではないでしょうか。
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目の前に見えた星は
幾千年の輝きを失いそう
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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同様に、2番の冒頭でも主人公のやるせない気持ちを表す歌詞が綴られます。
「幾千年の輝きを失いそう」は、長年描いていた夢が消えてしまいそうなことを表しているのでしょう。
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夢で終わる夢ならば
見なくていいと 自分に言い聞かせた
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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最初から夢を見なければ、夢が叶わなくて苦しい想いもしなくて済みます。
「もし叶えられないで終わるなら、夢を見ない方が楽だった」と主人公は思っているのかもしれませんね。
タイトル「愛を知るまでは」の意味
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優しい心を持ちたいのだけれど
時にはがむしゃらに怒って
涙は真に受け止める
愛を知るまでは死ねない私なのだ!
導かれた運命辿って
今日も明日も生きて行こう
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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しかし、主人公はそれでも諦めません。
「導かれた運命を辿って今日も明日も生きて行こう」と誓います。
「導かれた運命」は、「自分の選んだ道」「自分がやりたいと思ったこと」。
自分に嘘をつかず夢を追いかけようとする、主人公の強い想いが感じられますね。
そして、サビではタイトルの『愛を知るまでは』の歌詞が登場します。
歌詞中での「愛」とは一体何を指しているのでしょうか。
サビ直前の歌詞で、主人公はこう言っています。
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あー、誰にもないものを持っていたいのになぁ
無理矢理に抱きしめてた
心を今解いて
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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「誰にもないもの」を持っていれば、皆から注目されますよね。
つまり、主人公は「周りに認められたい」と願っているのではないでしょうか。
『愛を知るまでは』の「愛」とは、「周りから評価される」ことを表しているのかもしれません。
芸人であれば芸人として、音楽家であれば音楽家として評価されたい。
「愛を知るまでは死ねない私なのだ!」は、「周りから自分を評価されるまでは死ねない」と、夢を叶えようとする主人公の強い意思を描いているように感じられます。
あいみょん自身にも重なる、夢を追う人への応援歌
あいみょんが『愛を知るまでは』の原型を作ったのは、2017年だったとインタビューで発言していました。
そして、『マリーゴールド』が配信チャートでヒットを記録し、あいみょんの名前が一気に広まったのが2018年。
『愛を知るまでは』は、アーティストとして活動するものの自分の思い描くところまで辿り着かない、そんな歯がゆい想いの中で生まれた曲なのかもしれません。
そう考えると、『愛を知るまでは』の歌詞は、作詞作曲をしたあいみょん自身にも重なる部分がありますね。
次は2番のサビの歌詞を見ていきましょう。
ここでは、主人公の希望に満ちた想いが綴られます。
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交わることのない誰かと巡り合い
無限に広がる雲に乗って
見たことのない虹を見たい
愛を知るまでは死ねない私なのだ!
導かれる運命頼って
今日も明日も生きて行こう
≪愛を知るまでは 歌詞より抜粋≫
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「交わることのない誰かと巡り合い」は、ファンや支えてくれた人など「夢へ向かって歩んだからこそ得られた出会い」かと思います。
「無限に広がる雲」や「見たことのない虹」は、まだ自分が見たことのない世界を表現しているのでしょう。
まるで、『マリーゴールド』や『裸の心』などのヒット曲を残し、多くの世代から指示を受けている今のあいみょんを映しているようですね。
主人公の姿を通して、夢に向かって歩むためのエールをもらえるあいみょんの新曲『愛を知るまでは』。
ぜひ、歌詞の意味を考えながら、じっくりと聴いてみてください。