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”天才的でスケベな音楽を誰かに伝染させたくなる”PARIS on the City!「悪魔の遊歩道」[しゅかしゅんYUNA Urock!第112回]

大阪☆春夏秋冬・YUNAの連載歌詞コラム[しゅかしゅんYUNA Urock!]。9月は10月8、9、10日に開催されるFM802主催のサーキット・ライブイベント『MINAMI WHEEL』をテーマに選曲。今回は、PARIS on the City!「悪魔の遊歩道」です。

大阪☆春夏秋冬のYUNA(ユウナ)です。

Urock!112回目になりました。



今月は10月8、9、10日に開催されるFM802主催のサーキット・ライブイベント『MINAMI WHEEL』をテーマに選曲しています。

なんと1週目と2週目に書いたコラムが、紹介させていただいたバンドの方々の元まで届いたみたいで、、、。

私の解釈でしかないので少し恥ずかしさはありますが、とても嬉しいです。

いつか一緒に対バンしたり、何かのきっかけに繋がることを願っています!

さて、今週も素晴らしいバンドを紹介させていただきたいと思います。

10月9日出演のこのアーティストを。

PARIS on the City!「悪魔の遊歩道」

バンド名やアーティスト写真が匂わせる音楽を想像しながら、店の扉を開けるように音源を聴くと、「あぁ〜これこれ」と求めていたところに落ち着きます。

しかし、店内を見渡したりコーヒーを飲んたり、マスターと話すようにどんどん深掘りしていくと、良い意味でこだわり抜かれた空間には、‟スケベ”という言葉が当てはまるような魅力が詰め込まれていて。

ひねられるほど気持ちいいし、つねられるほど気持ちいいんです。

曲によって雰囲気が様々ですし、楽器の音作りの繊細さに圧倒されたのはもちろんですが、音源からでもヴォーカルやバンドのテンションが伝わってくるのが不思議なんですよね。

感情が上乗せされたり表情が見えるライブではわかりやすいものですが、このバンドは音源からも歌詞に書かれる悔しさや儚さ、泥臭さみたいなものがリアルに伝わってくるんです。

他にも癖になるポイントがいくつかあって。

1つはヴォーカル・明神さんの鼻にかかっているような歌声。

一歩引いたような美しい歌声なのであまり緩急のない一定感を保たれるのかと思いきや、言葉のアクセントの付け方でダイレクトに歌詞を訴えかけてくる力強さがあって驚きました。

‟間違って”、‟間違った”と連呼する曲では、遊び心を感じるほど。

そのギャップにはついつい惹かれてしまいます。

あと、もう一つは歌詞。

多く生み出されるラブソングの中でもやはり他と違う何かがあって。

いろんな曲を聴かせていただきましたが、‟夢”という単語が多く歌詞に出てくる印象を受けました。

それぞれの曲の主人公にとって、‟恋や愛”というものは、まだまだ夢のような位置にあるものなのかなぁと。

実体験だけでは足りない、現実からはどこか離れているものとして歌われているのならば、聴き手を時に突き放し、時に抱き締めるこのバンドの歌詞は、最低で最高なストーリーだと感じました。

主人公を愛おしく思ってしまうからなのか、いざその夢が現実になった時には、不器用ながら手を伸ばしてみるものの、やはり上手くいかないようなままであってほしい、と思ってしまうんですよね。

愛おしい。

私自身も、乱れては泥臭いそんな生き方が好きなのかもしれません。

頭に残るインパクトのある言葉やメロディーは、今後どれだけの人にこのバンドのスケベさを伝染させていくのでしょうか?

ではさっそく、『この世で一番嫌いな君へ』というタイトルのアルバムの中から、「悪魔の遊歩道」という曲を紐解いていきます。


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雨上がりの街を
君は旅立つのさ
涙は昨日の水たまり
今更な言葉を
告げられる訳もなく
遠くなる背中を見つめてた
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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心躍るPOPなメロディーから始まるこの曲のストーリーは、とある主人公と、好意を抱いてる‟君”によって描かれているようです。

雨上がりの街を後に、君は僕の元から離れてしまうわけですが、‟涙は昨日の水たまり”という歌詞から雨が降っていた頃も一緒に過ごしていた事がわかります。

そして何か言い訳をされたり、今更期待する言葉を告げられることもなく、去っていってしまう君の後ろ姿を、主人公はどうする事もできずただ見つめているのです。

人との別れ際や物事が終わってしまう時って、最後の最後まで期待してしまいますよね。私自身も、どんなに大きなことでもどんなに小さなことでも、諦めきれない時は何度も何度も粘ってしまう癖があります。

諦めてしまった方がもちろん楽なのですが1人になった瞬間、でもやっぱりどうにかできないか? と考えてしまいますし、最後まで相手の姿を見届けてしまうんです。

そしてこの主人公は、何かに期待を込めつつも涙を流しているようですが、少し諦めもあったのかもしれません。

一体この2人はどんな関係にあるのでしょうか?

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「いつまでもそばにいる」って
君の言葉は悪魔のようだ
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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個人的に好みをくすぐってくるメロディーがもうここに。

曲始まりから弾むようなリズムを重ねてきたにもかかわらず、一度トンネルを潜るかのような落ち込みを作ってワクワク感を感じさせてくれるんですよね。

あ、わかった。あれですあれ。

ジェットコースターが登ってる時の感じに凄く近い。

歌詞の文字数が多いわけではないのに、一気にサビまで話を展開させてくれるんです。

それはわかりやすい歌詞だからこそだと思うのですが、主人公と君がお互いに好意を抱いている時に、君から「いつまでもそばにいる」という言葉をかけられたのでしょう。

付き合っているのか付き合っていない状態なのかはわからないですが、好意のある人にこんな言葉をかけられると嬉しくて仕方がないでしょうし、この先もずっと一緒にいられると思い込んでしまうはずです。

しかし、そんな君の言葉を‟悪魔”と呼ぶのならば、旅立ちの意味は‟別れ”だったのかもしれません。

気持ちを安心させてくれる薬であり、気持ちを引き裂くような効き目もある言葉は、本当に難しい。

言葉を伝えた時は本心だったとしても、人間なんて簡単に気持ちが変わってしまうものですしね。恋愛なんて尚更。

何年も付き合ったカップルが突然別れたり、恋愛のせいで人格が変わってしまう人が沢山いるわけで。

そんな狂気染みたものは置いておいて、もっとジェットコースター感を味わいながら、、、。

坂を登って頂上にたどり着いたサビではどんな景色が見えるのでしょうか?


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あの日君と手を繋いだ
悪魔の遊歩道
あの坂道の向こうに
見えるOCEAN 追いかけながら
太陽も沈まないくらい
FLIGHT宇宙まで
君とならどこまでも行ける
そんな気がしてた
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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ここでは君と過ごした過去の話をしています。

君と手を繋ぎながら歩いた遊歩道も、君と見た景色も全部全部、とても大事にしていたのでしょう。

君とならどんな事があってもどこまでも乗り越えていけるというくらいの幸せが伝わってきます。

当時との高低差を比べると、今では君と過ごした時間が幻のような感覚なのかもしれません。

そしてサビ前では、君の言葉が‟悪魔”と呼ばれていましたが、ここでは遊歩道が‟悪魔”と呼ばれています。

もしかするとこの遊歩道で、手を繋ぎながら「いつまでもそばにいる」という言葉をかけられたのかもしれません。

この言葉を思い出せばあの遊歩道が思い浮かぶし、この遊歩道を歩けばあの言葉を思い出すっていう関係になってしまうほど、離れないものなのでしょう。

----------------
雨上がりの街を
君は旅立つのさ
涙も見せずに旅立つのさ
出来ることなら今すぐに
君を引き止めたい
朝焼けの空の下立ち尽くす
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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1番では涙を流していた主人公のことが書かれていましたが、それと対比して2番では涙を見せずに旅立つ君の事が書かれています。

そして、やはりまだ諦められていない心情も。

それに加えて、‟朝焼け”という時間帯が明らかになっていますがこの言葉から、この2人は一晩を過ごしたのでしょう。だんだん2人の関係がわかってきましたね。

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いつの日か、いつの日か・・・
ってそんな未来の話も全て消えた
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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ここの歌詞は思い出を考えれば考えるほど切なくなるばかり。

君と過ごしている間には、永遠という言葉が存在していて終わりがないものですから、「いつか○○をしようね」「いつの日か一緒に○○しようか」なんて話を沢山したのでしょう。

しかし別れが訪れてしまえば、未来の約束なんてものは全て消えてしまいます。

それは恋愛に限らず、大切な人や家族との約束、夢を果たすための約束と様々です。

誰かとの約束や描いた夢が叶わなくとも、もう一度描く事はできるのでそれは自分の経験としてまた次のステージで叶う時がきっと訪れるはずです。

だからこそどんな状態であれ、今を大事にすべきなのかもしれませんね。

----------------
あの日君と手を繋いだ
悪魔の遊歩道
あの坂道の向こうに
見えるOCEAN 追いかけながら
太陽も沈まないくらい
FLIGHT宇宙まで
君とならどこまでも行ける
そんな気がしてた

「いつまでもそばにいる」って
君の言葉は悪魔のようだ

あの日君と手を繋いだ
悪魔の遊歩道
あの坂道の向こうに
見えるOCEAN 追いかけながら
太陽も沈まないくらい
FLIGHT宇宙まで 君
とならどこまでも行ける
そんな気がしてた
≪悪魔の遊歩道 歌詞より抜粋≫
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お洒落なのにどこか親近感を持てたり、何故か勇気が湧いてくる曲を生み出すバンド。

聴き手の感情にすら、予測できないようなストーリーを描いてくれているようで、聴いていてとても楽しいです。

顔も人間性もわからない音源だけでもこれだけワクワクさせてくれますが、YouTubeに上がっているライブ映像を拝見した時には、もっと沼にハマりたいと思うほどに癖になっていました。

勝手な想像ではありますが、この主人公がもう一度君と悪魔の遊歩道を歩けた時には、もうきっと手を繋げなくなってる性格なんだろうなぁ・・・なんて。



どうでしたでしょうか?

ライブハウスで観るとそりゃ最高なんだろうなあ~、と想像できてしまうくらいには音源で楽しんでおります。

早くライブが観たい観たい。

ではまた。

You Rock!!

[しゅかしゅんINFO]

【リリース】
■最新アルバム『BRAVE SOULS』 CD発売中&配信中

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この記事を書いた人

YUNA(ユウナ)



1999年5月26日生まれ(双子座 /A型/一人っ子)

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5人組ガールズ ダンス&ヴォーカルユニット! 圧巻の歌唱力と、4人の個性溢れるコーラス&ダンスワークで、ROCK・ファンク・POPS・バラードと幅広い音楽を、歌とダンスで表現する驚きのパフォーマンス。音源だけでは満足できない、本物の LIVEアーティスト。 ▷大阪☆春夏秋冬オフィシャルHP ▷大阪☆···

この特集へのレビュー

男性

黄色いカラス

2021/09/15 18:37

イントロ1音目からわかる素敵シティポップ感。
ちょっと高めに下げたギターとベースで左右にステップを踏む感じを想像して、YouTubeで映像見たらドンピシャ。

その後コラム読み始めて「あぁ〜これこれ」の文字を見てまたドンピシャ笑

型にハマらない良さもあるけどイメージしたものが実際に見えた時の快感。

なんとなく自分と同世代か少し前を生きた人たちの曲っぽいなと思ってプロフィールを調べてこれまたドンピシャ笑笑

久しぶりに心地よい曲に出会えた気がしました。

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