日本を感じさせる「Bushido」
いま世界で最も注目されているといっても過言ではない日本語ラップといえば『Bushido』。
日本人ラッパー『JP THE WAVY』とアメリカで活動するラッパー『FKi 1st』のソロプロジェクト『Good Gas』による曲です。
なぜこんなにも注目を集めているかというと、世界的に人気を誇るアクション映画「ワイルド・スピード」の劇中歌として使用されたから。
今シリーズで抜擢されたアーティストの中でアジア人は『JP THE WAVY』のみということもあり、タイトルや歌詞には海外の人も馴染みがありそうな日本語を多く使っているそう。
たしかに、タイトルの「Bushido=武士道」は日本を感じさせる単語ですよね。
楽曲では一体どんなことが歌われているのでしょうか?
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Made in 富士山の武士道
俺Sippin saki TOKIOの街 I got vision
JP Trap Flow 空手柔道
首都高で爆音で走る俺は中毒
Yeah got a drip Like kimono
死ぬ迄Fly GetるRespect
邪魔するウザい奴 I never respect
俺負けない だってSamurai mode
走り始めたら止められない
Ride out Pull up 仲間達で
Konnichiwa 俺Living NEO TOKIO
Ginza Shibuya
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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「富士山」「kimono」「Samurai」など、日本を象徴するような単語かつ海外の人にも馴染みがありそうな言葉が多用されています。
また、「TOKIO」「Ginza」「Shibuya」という有名都市がでてくるのもポイント。
海外の人が聞いた時、何語かわからなくてもこれらの単語をきっかけに「日本人アーティストだな」とわかりそうですね。
ちなみに、この部分で歌われているのは仲間たちと共にどこかへ突き進もうとする意思。
「走り始めたら止められない」というフレーズは映画ともリンクしそうです。
猛スピードで人生を突き進む
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Yaya 止まらない
Yaya 止めれない
Yaya この世界
Yaya マジヤバイ
Yaya 負けれない
Yaya 制限は無い
Yaya 俺がやる
Yaya We do 時代
TOKIOの街をブーン
今日はどこ行く
焼肉でも食う?
VERBAL told me OK,COOL
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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続いて歌われているのも、自分の人生を突き進もうとする強い思い。
「焼肉でも食う?」という余裕を見せるようで、その裏には競争社会において「負けれない」とする熱い思いがあるようです。
そしてこの部分で注目したいのが、最後1行に登場する『VERBAL』という人物。
彼は『m-flo』や『TERIYAKI BOYZ』のメンバーとして活動するアーティストであり、ワイスピのサントラに参加した初の日本アーティストでもあります。
今回楽曲には参加していないものの、『Bushido』のMVに出演。
当時『TERIYAKI BOYZ』としてサントラに参加したことから、MVの中でTERIYAKI BOYZのロゴが記された紙を渡すシーンが映し出されています。
ぜひ注目してみてくださいね。
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首都高飛ばしすぎて取れるギャルのマツエク
俺ら中身子供だけど見た目灼熱
本当にRapが銀河系しょうがねぇ 韻硬ぇ罰金
紫クロコと金色のバーキン
Whole Lotta VV18kだよ板金
誰にも負けないしNoとか無いです
仲間とMoët Chandonこぼしてる
ここまで来た本当にありがとう
世界の果てまで本気で飛んでく
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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こちらのパートは「バーキン」や「モエ・エ・シャンドン」などリッチ感を感じさせる単語が多用されています。
ノリに乗った現状であること、そしてそんな状態に感謝していることが歌われているようですね。
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止まれねぇ 最後まで 仲間家族にRespect
誰のせいとか関係が無いし 全ての人にRespect
まぁあんまし悲しい話無い意味 Bull shit bull shit bull shit
たまにかけるフチが欠けた Cartier Cartier Cartier
俺の言葉マジNo帽子
曲をポンで金がドン
I make money moves
旅行でMalibu
欲しい物は買う
俺がLiveすれば揺れるClubまるごと
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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続くフレーズで歌われているのも絶好調な様子と周りへの感謝の気持ち。
うまくいってても天狗にならず、周りへのリスペクトを忘れないあたりに「武士道」の精神を感じます。
仲間がいるから今がある
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初めは俺もずっと下の下
変わらないあの日見てた夢
俺らは期待を裏切らねぇ
仲間皆で上がる上の上
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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いまでこそ絶好調でも、昔は苦労した時代があった様子。
それでも期待してくれていた仲間がいたから今があり、そんな仲間と一緒にさらに高みを目指そうとする気持ちが歌われています。
この仲間思いなフレーズも、映画の内容とリンクしますね。
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アレも欲しい コレも欲しい
出る時Toyotaで帰りFerrari
俺いらないLean 興味が無い
また入れるハイオクが漏れるまで
俺らは All night
Made in JP 乗ってる波
Ya dig
≪Bushido 歌詞より抜粋≫
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ここで歌われているのも、自分の人生をさらに高めようという意思。
「Toyota」という日本企業が登場するのも面白いポイントです。
「帰りFerrari」ということは日本から飛び出て海外で活躍し、高級車で帰ってこれるような存在になるという意思表示かもしれません。
このあとはもう一度冒頭のフレーズを繰り返し、楽曲が終わります。
常に高みを目指し続ける姿勢に、聴き手も勇気付けられそうですね。
「Bushido」はTikTokでも話題!
『Bushido』はサウンドも歌詞の内容もとてもクールな一曲。映画を知っていれば内容とリンクしている部分を楽しめますし、知らなくても楽曲そのものの格好良さに浸ることができます。
また、同曲はTikTokの「浮世絵」というフィルターの音楽にも採用されているため、SNS上でも大変話題に。
「Bushido challenge」というタグが登場するなど、さらなるブームを巻き起こしています。
楽曲、映画、TikTokと3つ合わせてぜひチェックしてみてくださいね。