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クリープハイプ「ナイトオンザプラネット」歌詞の意味を考察!過去の恋をちょっと思い出しただけ?

映画『ちょっと思い出しただけ』の主題歌として、2021年11月12日に配信リリースされたクリープハイプの『ナイトオンザプラネット』。過去の記憶をテーマにした優しく切ない歌詞の意味を考察します。

映画「ちょっと思い出しただけ」の主題歌

▲クリープハイプ-ナイトオンザプラネット【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

クリープハイプの『ナイトオンザプラネット』は、2022年春公開の池松壮亮・伊藤沙莉主演の映画『ちょっと思い出しただけ』の主題歌に起用されています。

監督の松居大悟はクリープハイプのMVを多く手がけていて親交があり、今作は『ナイトオンザプラネット』の楽曲を元に制作されました。

楽曲は1991年公開の映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』に由来しています。

5都市で繰り広げられる女性タクシードライバーと乗客のオムニバスストーリーで、『ちょっと思い出したたけ』でも伊藤沙莉が演じる役がタクシードライバーであることを考えると、リンクしていることが分かりますね。

尾崎世界観の好きな映画として挙げられている作品ですが、実はクリープハイプの「ハイプ」はこの映画のニューヨーク編で登場する乗客ヨーヨーの「Hype!」というセリフからつけられたそう。

そんな思い入れの深い映画のタイトルを冠した楽曲がどんな内容なのか、『ナイトオンザプラネット』の歌詞の意味を考察していきましょう。

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夜にしがみついて 朝で溶かして
何かを引きずって それも忘れて
だけどまだ苦くて すごく苦くて
結局こうやって何か待ってる
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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サビの「夜にしがみついて 朝で溶かして」という歌詞に注目してみましょう。

こちらは『ナイトオンザプラネット』が収録されているニューアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』のタイトルにも使われている印象的なフレーズです。

何となくセンチメンタルな気分になってしまう夜のひと時に、主人公の女性が過去の出来事を思い出している様子が描かれています。

おそらく随分前に別れた恋人との思い出でしょう。

それは朝になれば忘れてしまうような些細な記憶ですが、夜になるとまた思い出してしまうくらいに苦く、心の隅にこびりついているようです。

きっと誰しもそんな記憶をひとつは抱えているのではないでしょうか?

「結局こうやって何か待ってる」のフレーズから、自分でも分からない何かを待ってしまうほど心に引っかかっていることが伝わってきます。

映画のポスターに見る過去の記憶と今の幸せ


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ナイトオンザプラネット額縁にいれたポスター
窓のそばの花のとなりに飾ってた
吹き替えよりも字幕で 二人で観たあの映画
巻き戻せば恥ずかしいことばかりで早送りしたくなる
思わず止めた最低の場面 出会った夜に言った台詞は

ブラは外すけどアレは付けるから全部預けて 空は飛べないけどアレは飛べる
愛とヘイトバイト 明日もう休もう 二人で一緒にいたい
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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主人公にとって『ナイト・オン・ザ・プラネット』は窓のそばに「額縁にいれたポスター」を飾るほど好きな映画のようです。

言葉が分からなくても「吹き替えよりも字幕で」観るということはオリジナルの演技や空気感を味わいたいということ。

つまり、本当にこの作品を大切にしているのでしょう。

しかも恋人と二人で一緒に楽しんでいたようなので、映画と思い出が密接に結びついていることが垣間見えます。

後半の歌詞は彼が「出会った夜に言った台詞」なのでしょう。

求められて一夜を共にし、二人の愛を裂く翌日のバイトは休んで「二人で一緒にいたい」と告げた彼。

後から思い返せばその言葉を受け入れた自分が恥ずかしくて「早送りしたくなる」最低な出来事ですが、当時は紛れもなく楽しく幸せな時間でした。

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夜にしがみついて 朝で溶かして
何かを引きずって それも忘れて
だけどまだ甘くて すごく甘くて
結局こうやって何か待ってる
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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2番のサビは1番と似ていますが、その記憶が彼女にとって苦いだけでなくまだ甘く誘われるものであることが分かります。

そうであれば彼女が何かを待っている想いの中には、彼との再会や今ある日常の変化へのほのかな期待が含まれているように感じます。

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あの頃と引き換えに
字幕より吹き替えで
命より大切な子供とアニメを観る
いつのまにかママになってた
このまま時間が止まればいいのになって思う瞬間が
この先つま先の先照らしてくれれば
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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人生とは、過去の自分の好きなものや生き方を「引き換えに」して、新しい何かを得ていくものなのかもしれません。

主人公は思い出の中の彼とは別の男性と結ばれ、「命より大切な子供」を授かり「ママ」になりました。

字幕で見ていた映画も分かりやすい吹き替えで観るようになり、自分の趣味よりも子供に合わせて「アニメを観る」ことの方が多くなっています。

愛にあふれた幸せな瞬間に「このまま時間が止まればいいのにな」とさえ思う日々を送っています。

しかし心の隅で忘れられない記憶を抱えているため、今ある幸せが未来の幸せまで保証してくれればと願っているようです。

忘れられない思い出と共に生きていく


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ナイトオンザプラネットじゃあって別れてから
ジャームッシュは一体何本撮った
今もあの花のとなりでウィノナライダーはタバコをくわえてる
ライターで燃やして一体何本吸った
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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二人が別れてから今まで、『ナイト・オン・ザ・プラネット』の監督であるジム・ジャームッシュは何本の映画を撮っただろう。

その疑問は別れた後の年月の長さを物語っています。

「ウィノナライダー」は、『ナイト・オン・ザ・プラネット』でタクシードライバーを演じた女優です。

変わらず窓のそばの花のとなりに飾られたままのポスターを眺めながら、ポスターの中でタバコをくわえているウィノナライダーは、これまで何本のタバコを吸って過ごしてきたのかと考えています。

「じゃあって別れてから」というフレーズから、二人は意外にもあっさりと別れたようです。

それでも年月が経ち環境が変わっても「今もあの花のとなり」からポスターの位置が変わっていないのは、彼女の中に心残りがあることを示していると解釈できます。

決して時間の進まないポスターの中のように、彼女だけが過去の記憶の中に囚われているように思えますね。

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最高の場面を焼きつけよう
雨に濡れた帰り道は風で乾かそう
久しぶりに観てみたけどなんか違って
それでちょっと思い出しただけ
≪ナイトオンザプラネット 歌詞より抜粋≫
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彼女は過去の記憶をどうしても忘れられず、むしろ今目の前にある「最高の場面を焼きつけよう」と気持ちを切り替えることにしたようです。

雨に濡れたら風で乾かせばいいのだから、もっと自由な気持ちで今と向き合っていこうと考えていると思われます。

二人で楽しんでいた映画は一人で観ると「なんか違って」感じるものです。

主人公は彼に未練があったり今の生活に不満があったりするわけではなく、好きだった映画が思っていた印象と違っていたからただ「ちょっと思い出しただけ」なのです。

それは自分や周囲への言い訳のようでもありますが、こうやって人は多くの思い出や気持ちに折り合いをつけながら生きているのではないでしょうか。

過去があるから今の自分がいるのだから、過去を捨てる必要はありません。

ふと思い出す苦くて甘い記憶を優しく肯定しつつ、今と未来を大切にするよう背中を押してくれる楽曲です。

「ナイトオンザプラネット」は心に寄り添ってくれる曲

クリープハイプの『ナイトオンザプラネット』は、特徴的な言葉遊びで人の核心を突く温かさと切なさを秘めた歌詞に引き込まれます。

映画や音楽など、様々なものを通して記憶は呼び覚まされるものです。

きっと『ナイトオンザプラネット』も、いつか今のかけがえのない時間を思い出させてくれる大切な曲になるでしょう。

尾崎世界観(Vo/Gt)、小川幸慈(Gt)、長谷川カオナシ(Ba)、小泉拓(Dr)からなる4人組ロックバンド。2012年、アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビュー。 2014年には日本武道館2days公演を行うなど、シーンを牽引する存在に。 2018年の5月11日には約4年ぶりとな···

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