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リトグリ「心に空を」は青春の片想いソング?歌詞の意味を徹底考察!

Little Glee Monsterの新曲『心に空を』。シンガーソングライター・優里の書き下ろし楽曲で、北海道発地域ドラマ『春の翼』の主題歌に起用されたことで話題になりました。今回は、そんな『心に空を』の歌詞の意味を考察していきます。

優里の書き下ろしラブソング!北海道発地域ドラマ「春の翼」主題歌

研ぎ澄まされた歌声、透き通ったハーモニーで高度なアカペラを歌いこなす女性ボーカルグループ、Little Glee Monster

“リトグリ”の愛称で知られる大人気グループです。

2022年4月20日にはリトグリ6thアルバム『Journey』をリリース。

心に空を』は同アルバムの1曲目に収録されたラブソングで、作詞作曲は大人気シンガーソングライター・優里が手がけました。

YouTubeではMVが公開されており、かれん、MAYU、アサヒの3名で開催する全国ツアー『Little Glee Monster Live Tour 2022 Journey』に向けたリハーサル風景がうかがえるスタジオライブビデオとなっています。

▲Little Glee Monster - 『心に空を』【OfficialMusicVideo】

また『心に空を』はNHK北海道発地域ドラマ『春の翼』の主題歌に決定されました。

このドラマは、札幌から離島へ移り住んだ女子高生が島民との関わりを通して「人との絆を結ぶ上で大切なこと」に気づいていく成長物語。

そんな『春の翼』の主題歌『心に空を』ですが、歌詞に注目してみると「青春時代の片想い」を思い起こさせる描写が多く見られます。

そこで、今回はこの「青春の片想い」を軸に『心に空を』の歌詞の意味を考察していきたいと思います。

想いを伝えられないもどかしさ


まずは1番の歌詞を見てみましょう。

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もうさダメかもなんて 時に限って君が
どうしたの なんてまた 気付くから
きっとやられてたんだ もっと近くに居たいって気持ち
熱を感じてた
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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主人公の意中の相手は「ダメかも」と思うほど大変なときに「どうしたの」と心配してくれるような優しい人のようです。

そして主人公の思いは「もっと近くに居たい」。「熱を感じてた」という歌詞も相まって、体がほてるような「恋の始まり」を思わせます。

次の歌詞は以下です。

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雲が両手を振るように 嗚呼 空は切ない
声にださなきゃ届かない 頬撫でる風
気持ち膨らんでゆく
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
----------------

「雲が両手を振るように 嗚呼 空は切ない」からは、雲がたなびいては消えていく様子を想像できます。その切なさは主人公の恋心に通ずるものがあるのでしょう。

好きな人を想いながらぼんやり空を見上げている主人公の姿が目に浮かぶようです。

続く「声にださなきゃ届かない 頬撫でる風」は、内に秘めている「好き」を言葉にしたい、この風に乗せて届けたい、といったもどかしい欲求を表していると思われます。

しかし、気持ちが膨らむばかりで主人公はうまく行動には移せないようです。

この点は以下の2番の歌詞からも推測できます。

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きっと誰もがずっと一緒に居たいだけだ
届けたい 伝えたいはずなのに
素直に近づけなくて 一生に一度の愛の言葉
不器用に探す
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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「誰もがずっと一緒に居たいだけ」で、それを「伝えたいはずなのに」うまくアプローチできない「不器用」さ。

ここでの「一生に一度の愛の言葉」は、歌詞全体の文脈からプロポーズでなく「告白」と捉えた方がよさそうです。

本人を前にすると素直になれないながらも、頭の中では何度も告白のシミュレーションをしてしまう。そんな「青春の恋のもどかしさ」が伝わってきませんか。

さらに次の歌詞を見ていきましょう。

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春夏秋冬 見上げてる 嗚呼 空は果てない
見えなくても繋がってる 頬撫でる風
いつか君に届くと
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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「春夏秋冬 見上げてる 嗚呼 空は果てない」から、主人公が想いを伝えられないまま季節だけが過ぎていく様子がうかがえます。

1番では「切ない」だった空の印象は「果てない」に変わりました。おそらく主人公の恋の「終わりの見えなさ」を重ねているのでしょう。

そして目の前に本人がいなくても、自分の頬を撫でる風は巡り巡って大好きな「君」に届くだろうと想像し、わずかな繋がりを肌で感じているのかもしれません。

時間とともに遠くなる恋


続いてはサビの歌詞を中心に見ていきます。

まずは歌い出しのサビです。

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会いたい人に会いたくなるの
この空はずっと遠く思えるけれど
傍に居るから 忘れないで
心に青空を
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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会いたい人に会いたくなるの」は全てのサビで共通するフレーズです。

このフレーズは、ぼんやり空を見上げたときの、普段から「会いたい」と思っている人に一層「会いたい」と感じる恋しさを表していると考えられます。

主人公を中高生と仮定すれば、好きな人は同じ学校に通っている友達くらいの距離感だと想定できそうです。

歌詞に「傍に居る」とあることから、2人はそれなりに親しい関係なのかもしれません。

また、前の章で考察した通り、曲中の「空」模様は「恋心」とリンクしていると思われます。

なので「傍に居るから 忘れないで 心に青空を」は、「いつも傍にいる友達への秘めた想いを胸に留め、青春の恋を謳歌しよう」といった解釈ができそうです。

そして次は1番のサビの歌詞です。気持ちだけが膨らんでいった主人公ですが、恋の雲行きが怪しくなります。

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会いたい人に会いたくなるの
この恋はずっと遠く思えるけれど
傍に感じた 忘れないよ
心にあの空を
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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まず「空」と同様、今の「恋」を遠くに感じているようです。

さらに「傍に感じた」という過去形や「心にあの空を」の「あの」などから、意中の相手の存在が今までより遠くなっていることが推測できます。

好きになってしまったのに「好き」と言えない主人公の内情が、2人の関係を微妙に変化させてしまったのかもしれません。

そして2番のサビでは季節だけが過ぎていく日々、主人公は「風」を頼りに繋がりを感じているところでした。

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会いたい人に会いたくなるの
この恋はいつだって叶わないけど
移り変わるよ いつかきっと
心に青空を
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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ここでは「この恋はいつだって叶わない」と明言されています。

それでも「移り変わるよ いつかきっと」と自身を慰めているようです。

これは「いつかあの子も僕の気持ちを分かってくれるさ」や「いつかこの叶わない恋も吹っ切れるさ」などと解釈できるでしょう。

また、締めが「心に青空を」であることから、「叶おうが叶うまいが今の恋を大事にしよう」というサッパリした思いに落ち着いたとも考えられます。

そんな主人公の「青春の片想い」。

果たして結末はどのようなものになるのでしょうか。

淡い「青春の片想い」の行方


いよいよ終盤です。Cメロの歌詞から見ていきましょう。

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桜も海もコスモスも雪も僕らの空を眺めてる
一生に一度の人生だろう
諦められないから
伝えられたらいいのに
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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「桜」「海」「コスモス」「雪」は四季の象徴といえます。そんな四季折々の風物詩が「僕らの空を眺めてる」という点から、さらに1年、好きな人を想って空をぼんやり眺める日々を主人公は送ってしまったようです。

「一生に一度の人生」で「諦められない」にもかかわらず、ずっと勇気が出せない主人公。「伝えられたらいいのに」と思いながらも時間だけが過ぎていきます。

そして最後のサビです。

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会いたい人に会いたくなるの
この空はずっと遠く思えるけれど
傍に感じた あの瞬間が
心に青空を
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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「傍に感じた あの瞬間」という歌詞から、好きな人と一緒にいた時間を「瞬間」と表現するほど「傍にいない時間」の割合が大きくなったと推測できます。

もしかしたら最後のサビは「大人になった主人公の回想」なのかもしれません。

いずれにせよ、主人公の「青春の片想い」は成就することなく終わってしまったと考えられます。

そして今でも空を見上げると好きな人のことを考えてしまう主人公。

空に繋がりを見出していたかつての恋も、同じように空を見上げることで思い出されるのでしょうか。

ただ、今となってはそれも青春の1ページに過ぎません。

「傍に感じた あの瞬間が 心に青空を」は、「友達に恋していたあの日々が青春の思い出として心に残っている」といった解釈ができます。

「青空」の「青」は「青春」の「青」とリンクしているのかもしれません。

また、サビの後には以下の歌詞が続きます。

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It will be fine someday
もっと会いたくなるよ
It will be fine someday
もっともっともっともっと
恋が叶いますように
≪心に空を 歌詞より抜粋≫
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「It will be fine someday」は「きっと大丈夫さ」というような意味です。このフレーズは歌い出しや1番のサビの後にも添えられています。

会いたさが募るばかりの主人公への慰めであると同時に、似たような恋をしているリスナーへの優しい言葉かけでもあるのでしょう。

そして最後の1行は「恋が叶いますように」。

「“この”恋」のように限定していないことから、主人公の「青春の恋」だけでなく「大人になってからの恋」、さらには「全リスナーの恋」の成就を祈っているように感じられます。

曲中のストーリーでは恋は実らなかったようですが、最後には私たちリスナーが恋に前向きになれる、優しいラブソングでしたね。

誰もが通る道「青春の片想い」

今回はLittle Glee Monster『心に空を』の歌詞の意味を考察しました。

曲中の主人公の「素直になれなさ」を客観的に見ると、とても焦れったいものだったかもしれません。

しかし、そんなもどかしい「青春の片想い」は人生には付きものです。

おそらく多くの方が共感し、かつての恋を思い出したり今の恋と重ねたりできる歌詞だったのではないでしょうか。

『心に空を』が主題歌となっているドラマ『春の翼』は5月20日から放送開始です。

そして『春の翼』の大きなテーマには「人との繋がり」があります。

ドラマの内容と照らし合わせて楽曲を聴いてみると、また新たな考察の糸口が見つかるかもしれません。

研ぎ澄ました歌声で人々の心に爪痕を残すことをテーマに結成された女性ボーカルグループ。 力強い歌声と高度なアカペラをも歌いこなす透き通ったハーモニーを武器に、2014年に『放課後ハイファイブ』でメジャーデビュー。 2017年に初の武道館単独公演のほか、Earth, Wind & FireやAriana Gran···

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