Perfumeのニューアルバムからリード曲をチェック
2022年7月27日発売のPerfumeの約4年振りとなる最新アルバム『PLASMA』の収録曲『Spinning World』が、7月15日の先行配信から大きな注目を集めています。
音楽プロデューサー・中田ヤスタカによるブラック・ミュージックのテイストを押し出したシティポップなサウンドは、懐かしくも新しい現代のポップ・ミュージックを作り出しています。
また、田中裕介監督が手がけたMVはからくり人形と「Spinning(回転)」がテーマとなっており、オリエンタルな世界観の中でゼンマイ仕掛けのからくり人形に扮したPerfumeのメンバーが歌い踊る姿に魅了されるでしょう。
どのような歌詞なのか、さっそく歌詞の意味を考察していきます。
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踊るSpinning Girl 僕の夢に
艶やかないい香り ユルメのフライト
≪Spinning World 歌詞より抜粋≫
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冒頭の歌詞には「踊るSpinning Girl」というフレーズがあります。
おそらくこれがMVの中のメンバーたちのことを表しているのでしょう。
彼女達がいるのは天空の城で、下界から離れて三人だけで暮らしているようです。
俗世とは異なる神秘的な存在として、描かれていることが伝わってきます。
時おり人々の夢に現れては、幻想的な踊りで楽しませてくれる「Spinning Girl」。
彼女たちが「Spinning Girl(回転する少女)」と呼ばれるのは、踊りのターンと人の夢を廻る様子をかけているのかもしれませんね。
そうして「艶やかないい香り」を残して去っていくため、人々は「ユルメのフライト」を楽しんだかのようなふわふわとした良い心地に浸っているのだと思われます。
タイトル「Spinning World」の意味とは
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踊るSpinning World 街の上を
裸足で歩くように飛べるはずさ
踊るSpinning World
≪Spinning World 歌詞より抜粋≫
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タイトルの「Spinning World(回転する世界)」は何を示しているのでしょうか?
「Spinning Girl」を神や天使のような崇高な存在と仮定すると、人生という世界が廻るという意味で輪廻転生を象徴していると考察できます。
それが「踊る」ということは、それぞれの人生を明るく楽しんでいるようなポジティブなイメージが感じられるのではないでしょうか。
MVでは「Spinning Girl」たちは、互いに背中のゼンマイを巻きながら生活しています。
巻いたゼンマイが切れるとからくり人形は止まってしまうため、これは死んだ状態といえるでしょう。
そしてゼンマイを巻き直すことでまた動き始める様子は、ある意味輪廻転生に近いものを感じます。
このことが示すのは、誰もが支え合って日々自身を新たにしながら生きているということなのかもしれません。
続く「街の上を素足で歩くように飛べるはずさ」という表現から、その軽やかな生き様が垣間見えるかのようです。
繰り返される歌詞から伝わる深い意味
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かざすこのミュージック 夢の二人
光る街のマジック 心揺らいで
≪Spinning World 歌詞より抜粋≫
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夢の中にいるのは「僕」と「Spinning Girl」の二人だけ。
どこからか彼女の踊りを引き立てる魅力的な音楽が流れているのが聴こえてきます。
街のネオンの美しさがまるで「マジック」のように、踊る彼女をより幻想的に輝かせる様子が想像できるでしょう。
この楽曲ではこれらの歌詞が繰り返され、歌詞もまさに“Spinning”していることが分かります。
Perfumeの代名詞とも言えるダンスというモチーフが華やかに描かれていて、アーティストとしてリスナーをこれからも夢の世界へ連れて行ってくれるイメージが伝わってきました。
彼女たちが見せてくれる心を揺さぶるような音楽の世界に、引き続き注目していきたいですね。
Perfumeが魅せる音楽の世界に浸ろう
『Spinning World』は日本のみならず、世界でも人気のPerfumeの音楽へのひたむきな想いが読み取れる楽曲でした。二つの英語のフレーズは単純ながら、深い意味が込められているように思えます。
MVの映像と共にじっくり歌詞を聴いて、楽曲の魅力を存分に感じ取ってくださいね。