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Vaundy「まぶた」の歌詞の意味は?「女神の教室〜リーガル青春白書〜」の主題歌を考察

作詞作曲からアレンジまで全て自分でこなす現役大学生のマルチアーティスト・Vaundyが2023年1月10日にデジタルシングル『まぶた』をリリース。月9ドラマ『女神の教室〜リーガル青春白書〜』の主題歌でもある楽曲の歌詞の意味を徹底考察します。

「女神の教室」ってどんなドラマ?

Vaundyの新曲『まぶた』は、月9ドラマ『女神の教室〜リーガル青春白書〜』の主題歌として書き下ろされた楽曲です。

▲Vaundy - 『まぶた』【OfficialMusicVideo】

この曲の歌詞の意味を考察する前に、まずはドラマのあらすじをご紹介します。

ドラマの舞台は、未来の法曹界を担う若者たちが通うロースクール(法科大学院)。

北川景子演じる主人公・柊木雫が新米教員として裁判官から派遣されますが、ロースクールでは、教員も学生も“司法試験合格”という目先のゴールばかりにとらわれていました。

柊木雫は司法試験にしか興味のない教員や学生とぶつかり合いながらも「人を知らなければいい法律家にはなれない」をテーマに「法」だけでなく「人」を学ぶ授業を展開します。

学生たちが“人々の行動に隠れたなぜ?”を見つめ、成長していく姿が見どころのリーガル&ヒューマンドラマです。

ちなみに、ドラマのタイトルはギリシャ神話に登場する女神・テミスが由来です。

左手に天秤、右手に剣を持ち、目を閉ざした「法の女神テミス」像も、ドラマ内で象徴のように登場します。

「法の女神テミス」像が目を閉ざしているのは、前に立つ者の姿を見ず、貧富や権力に左右されることなく「法の下の平等」を実践するためだといわれています。

主題歌のタイトル『まぶた』にも、そのような意味合いがあるのかもしれませんね。

苦しみを抱えた「あなた」を考察


ドラマのあらすじを踏まえたうえで『まぶた』の歌詞を考察していきます。

冒頭の歌詞から見ていきましょう。

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あなたが今も
口をはにかみ、涙流すから
放つ言葉も
血が滲んでる
≪まぶた 歌詞より抜粋≫
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「涙流す」や「血が滲んでる」という表現から「あなた」が苦しみを抱えていることが伝わってきます。

一方で「はにかみ」という言葉も使われています。

恥ずかしがりながら微笑むような姿は、苦しみとは対極にある表現のような気がしますね。

苦しみを抱えていながらも何らかの事情があって表に出せず、はにかんで誤魔化しているような状況を表現しているのかもしれません。

法をテーマにしたドラマの主題歌であることを踏まえると「あなた」=「訴えたい思いがあるのに、泣き寝入りするしかない人」。

つまり弁護士から見た依頼者と捉えることもできそうです。

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きっと
日々の蟠りが香るにおいで
つーんと
刺すような悲しみが瞳を刺してる
もしも
その手取れど悲しみが消えぬなら
忘れて
瞼が疲れるほど
≪まぶた 歌詞より抜粋≫
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そのように捉えると、続きの歌詞の「日々の蟠り(わだかまり)」という言葉は、事件争いを指していると考察できるでしょう。

「その手取れど」というのは、“弁護士が依頼者の手を取り、思いを理解しようとしても”と読み替えられそうです。

弁護士が目を見つめて、話を聞いても、理解できない部分もあり、依頼者の悲しみは簡単には消えてくれないというもどかしさを表現している歌詞だと考察できます。

「まぶた」を閉じあうことの意味とは


サビの歌詞を見てみましょう。

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僕ら
目を閉じあうことで
少しずつわかるようになるかもね
背を向け合うほどね
確かめ合い
生きてる
≪まぶた 歌詞より抜粋≫
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「目を閉じあうことで 少しずつわかるようになるかもね」という歌詞が印象的です。

見つめあうのではなく、閉じあうことでわかるとは、どういう意味なのでしょうか。

ドラマでは“人々の行動に隠れたなぜ?”を考えることの大切さが描かれています。

これを踏まえると「目を閉じあう」というのは“目を閉じて人の心を想像すること”を指していると考察できそうです。

目を開いていると、どうしても外見や数字など、目の前の事実に囚われてしまいがちです。

瞼を閉じることで人々が行動に至った背景をより豊かに想像でき、相手への深い理解に繋がることもあるでしょう。

「背を向け合うほどね 確かめ合い 生きてる」という歌詞についても考察していきます。

「背を向け合う」という言葉には敵対するようなイメージがあるため「背を向け合う」という言葉に「確かめ合い 生きてる」という言葉が続くのは、意外な感じがします。

しかし、裁判では弁護士と検察官が対立した立場で主張をぶつけ合うことで、正しい結論を導き出します

この仕組みを踏まえると、“背を向け合うほどに確かめ合うことができる”という考え方にも頷けるのではないでしょうか。

Vaundyは日常を歌っている?

ドラマのあらすじを踏まえて歌詞を考察してきましたが『まぶた』の歌詞はドラマの世界だけでなく、私たちの日常にも当てはまるように思います

弁護士と依頼人という関係性にとどまらず、あらゆる人間関係を視野に入れて考察すれば、「目を閉じあう」ことは、相手の欠点に目をつむり、許し合うという意味とも捉えられるでしょう。

「背中を向け合う」ことは、対立ではなく、「背中を預けあう」あるいは「それぞれの道へ歩き出す」というニュアンスで捉えることもできます。

それぞれの道へ歩き出すことは、別れを意味しますが、相手の意志を尊重する行為だと捉えれば「背を向け合うほどね 確かめ合い 生きてる」という歌詞とも合うでしょう。

広い解釈が可能なのも、この曲の大きな魅力だといえそうです。

Vaundy(バウンディ)。アーティスト 24歳。 作詞、作曲、アレンジを全て自分でこなし、デザインや映像のディレクション、セルフプロデュースも手掛けるマルチアーティスト。 2019年春頃からYouTubeに楽曲を投稿開始。 「東京フラッシュ」「不可幸力」など、耳に残るメロディーを持つ、···

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