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King Gnu「ねっこ」歌詞の意味を考察!「ねっこ」が表すものとは?

King Gnuが2024年10月21日に配信リリースしている『ねっこ』。約1年ぶりの新曲となるこの曲はTBS系ドラマ『海に眠るダイヤモンド』の主題歌です。 今回は『ねっこ』の歌詞の意味を考察していきます。

「海に眠るダイヤモンド」の主題歌となっている「ねっこ」について

▲King Gnu-ねっこ【Sony Music (Japan)】

TBS系ドラマ『海に眠るダイヤモンド』は2018年の東京と1955年の長崎・通称軍艦島といわれる端島が舞台のドラマです。

端島には海底炭坑があり、炭坑によって成り立っている島です。

物語の中で掘削作業をすることを海の下と表現されています。

今回の歌詞のタイトルでもある『ねっこ』と同じように地面より下がテーマになっていますね。

普段目に見えない「ねっこ」


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ささやかな花でいい
大袈裟でなくていい
ただあなたにとって
価値があればいい
誰も気づかない
有り触れた一輪でいい
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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冒頭からこの曲は花の『ねっこ』についての曲だということが分かります。

しかしここまでは『ねっこ』そのものを歌っている歌詞はなく、花を意味する歌詞が歌われています。

その花は派手で鮮やかといったお花屋さんに並んでいるような花ではなく、ひっそりと道端に生えているような花が私の頭の中に浮かんできました。

見栄を張って自分を大きくみせることなく、その他大勢の1人で良いという控えめで優しい気持ちを花に例えているのではないでしょうか。

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あなたが項垂れた
その先に根を張る
そんな花でいい
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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項垂れると人は下を向いてしまうことがほとんどです。

そんなとき自分が花となって近くにいたいという意味の歌詞ではないでしょうか。

困っているときがいても声をかけることなく、ひっそりと近くに寄り添う花。

根がある花は動けないのでずっと近くにいることはできません。

少しの時間でも近くにいられたら嬉しいという気持ちが、「そんな花でいい」と少し妥協した言い方にもなっているのかもしれません。

「ねっこ」は花以外の「ねっこ」の意味もある?


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ただ黙々とねっこ伸ばして
あなたに見つかるのを待つの
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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花というと芽が出て蕾ができて、というイメージが湧きますが、ここでは花そのものではなく目に見えない『ねっこ』の部分について歌っているようです。

根が張っているので自分はそこから動くことはできないもどかしさも感じます。

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求める程遠ざかる
大事な者こそ
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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動けないので自分が近くにいたい人を選ぶことはできないし、追いかけることもできないことを意味しているのでしょうか。

ここでも少し寂しさを覚えてしまいます。

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思い出の瓦礫に根を張ってる
此処で何時迄も待っている
今日もあなたを想っている
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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しかしもどかしさや寂しさがあっても、動かずにずっとそこで待ち続ける忍耐強さも感じますね。

どんなことがあっても自分のことより相手のこと。

そんな気持ちが根底にあるように思えます。

タイトルである『ねっこ』は花の根であることはもちろん、自分の中での曲げたくない強い信念の例えでもあるのかもしれません。

「ねっこ」の上にあるものと下にあるものは?


『ねっこ』と聞くと一番下の部分のイメージがありますが、根より下があることを歌っている歌詞もあります。

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華やかでなくていい
あなたの痛みの上に
根を張れればいい
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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ここで歌っている『ねっこ』より下の部分とは痛みのこと

心の奥底にある曲げたくない気持ちよりもさらに下にある根底の痛み。

根を張ってその痛みを包みこんで外側から見えなくなれば、自分自身もその痛みを忘れることができるかもしれません。

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ただ君が泣くなら僕も泣くから
その美しく強く伸びた根は
誰にも見えやしないけれど
無常の上に咲き誇れ
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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この歌詞では反対に根の上の花の部分について歌っています。

今までの辛いことも根にして力に変えて、自分自身で立っていられるようにしたいと思えるような歌詞ですね。

また自分に対しては控えめな歌詞が多かったですが、あなたに対しては「咲き誇れ」と訴えかけているのも印象的です。

相手を花に例えているときは背中を押して鼓舞してくれているようです。

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一頻りの雨に
流されぬような
ふとした悲しみを
そっと忘れさせるような
そんな花がいい
≪ねっこ 歌詞より抜粋≫
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そんな控えめなねっこと花。

しかし控えめな歌詞だけでなく「そんな花がいい」と自分の曲げたくない気持ちを表現している歌詞が2回登場します。

他の花に紛れても、注目されなくても、ねっことして誰にも気づかれなくてもいいから、大切な人の悲しみだけはそっと忘れさせたい。

そんな自分のことよりも相手の幸せを願う優しい気持ちを歌った1曲だと考察します。

King Gnuが考えさせてくれた本当の優しさと私の「ねっこ」

相手を思いやるなかで、自分自身の心の中にある『ねっこ』に気づくことができる1曲でした。

優しいとひとことでいっても形はそれぞれ。

誰かに気づかれなくてもいいという気持ちに私もハッとさせられました。

私の『ねっこ』はなんだろうと聞き終わったあとに思わず考え込んでしまったほどです。

これからドラマが進んでいく中で主題歌がどんな意味を見出すのかも楽しみです。

東京藝術大学出身で独自の活動を展開するクリエイター常田大希が2015年にSrv.Vinciという名前で活動を開始。 その後、メンバーチェンジを経て、常田大希(Guitar/Vocal)、勢喜遊(Drums/Sampler)、新井和輝(Bass.)、井口理(Vocal/Keyboard)の4名体制へ。 SXSW2017、Japan Nite US Tour ···

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