ちゃんみな初の映画主題歌のテーマは初恋
2025年5月30日に配信リリースされたちゃんみなの『I hate this love song』は、奥平大兼・出口夏希によるW主演映画『か「」く「」し「」ご「」と「』の主題歌です。『か「」く「」し「」ご「」と「』は住野よるによる同名小説が原作で、互いに“かくしごと”を持ち、もどかしい想いを抱える高校のクラスメイト5人の眩しくて時に切ない純度100%の青春ラブストーリー。
『I hate this love song』が自身初の映画主題歌となるちゃんみなは、自身の初恋をテーマに楽曲を書き下ろしました。
楽曲に合わせてボーカルもこれまでの楽曲とは異なる優しく柔らかい雰囲気が際立っていて、甘酸っぱくほろ苦い気持ちが映画のストーリーとマッチしています。
どのような内容になっているのか、歌詞の意味を考察していきましょう。
----------------
絶対に笑わないでね
Just listen このメロディー
あなたと話した朝も
目が合って逸らして繰り返した
あの帰り道もyeah
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
冒頭から恋のドキドキ感が示されています。
ここで出てくる「メロディー」は、主人公の高鳴る鼓動を示しているのかもしれません。
「あなたと話した朝」や「目が合って逸らして繰り返した あの帰り道」といった何気ない時間に、主人公はいつも胸の高鳴りを感じていたのでしょう。
そうした自分の気持ちを「絶対に笑わないでね」と願っています。
----------------
everytime you 知らないふりして
私はまたbreathを飲んで
全て知ってるかのように
笑ってみせてlike you want me,
You want me to say it
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
それなのに相手はいつも「知らないふりして」、「全て知ってるかのように 笑って」みせます。
だから主人公は感情を揺さぶられて、度々息を飲んでいるようです。
「like you want me,You want me to say it (まるで私に言ってほしいみたいに)」とあるように、相手は主人公の気持ちに気づいているようなのに自分からは何も言わずに微笑むだけ。
じれったくてもどかしい気持ちが伝わってきますね。
タイトルに込められたもどかしい想い
----------------
言わない 口が裂けても
言えない 何が合っても
Boy you know it's not fair
世界中の人が知っても
教えない あなただけには
知らないままでもいいや
I really hate this love song
そんな簡単な事じゃない
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
サビでは、強がって自分の気持ちを伝えようとしない主人公の様子が綴られています。
「Boy you know it’s not fair (不公平だとわかってるでしょ)」というフレーズから、彼が何も言おうとしないなら自分も言わない、言えないと思っていることが読み取れるでしょう。
世界中の人が自分の気持ちを知っても直接教えるつもりはないし、「知らないままでもいいや」と思っています。
タイトルと関連している「I really hate this love song (こんなラブソングは本当に嫌い)」のフレーズは、一見するとこの恋愛にうんざりしているようにも思えます。
しかし「そんな簡単な事じゃない」と続いていることからすると、もっと複雑な気持ちが込められていると考えられそうです。
主人公の今の気持ちを表す歌があるとすれば、片想いのラブソングです。
本当は想いを伝えたいけど怖くて言えず、伝わらなくてもいいと強がってしまう不器用な自分に苦しんでいる様子が生々しく表現された歌になるでしょう。
そうした状況から抜け出したい、でも関係を変えたくないというもどかしさが込められているように感じます。
ここに見出しを入れてください。
----------------
Yeah 難しい言葉は言わないで
ただわかりやすく一言だけ
それだけで報われる気がするの
ぐちゃぐちゃな部屋と心も
ただloving you
いやI like you
それかI will see you
また会おうよとかでもいいの
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
「ただわかりやすく一言だけ」、好きだと言ってくれたら「それだけで報われる気が」します。
気持ちが通じ合っているとわかるだけで、混乱する心は晴れるでしょう。
「ただ loving you」と言ってほしい、それがだめなら「I like you」でもいい。
「I will see you (会いたい)」や「また会おうよ」と言ってくれるだけでもいいから、心が通じていることを感じさせてほしいと切実に願っています。
----------------
You know what 今ならI can tell you
2人の最後のかくしごとをoh now
教えてこの歌が終わる前にyeah
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
想いが高まり勇気が出たとき、今なら正直に気持ちを伝えられそうです。
何も変わらないままこの時間が終わってしまう前に、心を開いて「2人の最後のかくしごと」を明かし合いたいと思っています。
----------------
知りたいなら言ってもいいよ
But you and I 2人でせーの
Girl you know it's so fair
世界中がもう知ってるよ
くだらない話はもういいから
いらないもう前置きなんか
I really hate this love song
ほらもう大体わかるでしょ
≪I hate this love song 歌詞より抜粋≫
----------------
「知りたいなら言ってもいいよ」の言葉から、一歩踏み出すかどうかは相手次第だという気持ちが読み取れるでしょう。
そして「2人でせーの」と同時に言うなら公平だと主張します。
しかし「you and I」は“言わない”とも聴こえるため、本当は相手から想いを告白してほしいと思っているようです。
私の気持ちはもう大体わかるはずだから、「くだらない話」も「前置き」もなしにして率直な想いを教えてほしいと求めています。
「I really hate this love song」のフレーズには、ありきたりなラブソングではなく自分自身の恋と向き合おうとする気持ちが込められているのかもしれませんね。
初恋を思い出しながら聴きたいピュアなラブソング!
ちゃんみなの『I hate this love song』は、初恋で揺れる甘くてほろ苦い気持ちを凝縮した楽曲です。誰にとっても自分の初恋を思い出すような青春の爽やかさを感じさせてくれるでしょう。
映画のストーリーとのリンクを感じながら、ちゃんみなが生み出す音楽性の新たな一面を楽しんでください。