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tuki.「声命」歌詞の意味を考察!正解が見えない「生きる」という試練とは

tuki.『声命』はTBS系日曜劇場『キャスター』の劇中歌です。生きにくさを滲ませる歌詞が、聴く人に刺さる理由は何か。現代を生きるリアルな感情を描いた歌詞に着目して、その意味を紐解いていきます。

tuki.「声命」が日曜劇場「キャスター」劇中歌に

tuki.『声命』は、TBS系のドラマ『キャスター』の劇中歌として起用されました。

▲tuki.-『声命』Official Audio(TBS系日曜劇場「キャスター」劇中歌)【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

2025年5月26日にデジタルリリースされましたが、tuki.は既に同ドラマに『騙シ愛』『ストレンジャーズ』の2曲を提供しています。

劇中歌第3弾として、満を持してリリースされた楽曲というわけですね。

報道の現場を描く社会派ドラマというだけあり、扱う内容も重めのものが多いようです。

私たちが日々生きている中で起こりうる事故や事件、災害など、世の中には受け入れ難い悲惨な出来事も少なくありません。

だからこそ、tuki.『声命』の歌詞がよりリアルに、実感を伴って聞く人の心に届くのかもしれません。

生きにくい世界を生き抜く力をくれるような、『声命』の歌詞のパワーや魅力を、歌詞の意味を読み解きながら考察していきます。

正解の見えない「生きる」という試練


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身に覚えもないまま
背負わされた何かを
脚に感じながらも歩いて行く
≪声命 歌詞より抜粋≫
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いつからなのか、なんのためなのか分からないけれど、気づいたらついてまわる重圧や生きにくさ

自分はここにいていいのか。

存在意義も自由な発言もはばかるような息苦しさが漂う歌詞です。

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答えがひとつならば
迷わず居られようか
それはさぞ幸せ
つぶやくように

砂を撒く風に向かいながら
布を当て言の葉を隠し
≪声命 歌詞より抜粋≫
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誰かが正解を教えてくれたら、人生は生きやすいのでしょうか。

そんなシンプルな世界ならばどれほど楽だろうかと、皮肉めいた歌詞が印象的です。

人生はそんなに簡単ではないから人は迷い、苦しみ、行き詰まったり希望を見いだしたりするのでしょう。

心の奥にある言葉を口には出せず、そっと覆い隠す。

それが生きるために必要な知恵です。

言葉が武器になり、自分を破滅される諸刃の剣にもなりうるこんな時代だからこそ、ぴたりとハマる歌詞ではないでしょうか。

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爆ぜゆくこの命が
信じられる物を探してる
畦道で手をつないでいた
ぬくもりが今も残るせいで
小さな私を捨てきれない
≪声命 歌詞より抜粋≫
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幼い頃の手の温もりが忘れられず、閉ざしたはずの心がふと緩んでしまう。

自分の身を守るために身も心も固く閉ざしたはずなのに、ふと弱い自分が出てしまう不安。

信じることが怖いのに、希望を捨てきれないもどかしさを感じさせる歌詞です。

遠い日の記憶が繋ぎ止める希望


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手のひらが渇いていくような
居心地の悪さを感じても
その声が身体に染み渡る
砂剥がれ落ちていくように
≪声命 歌詞より抜粋≫
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居場所がないような居心地の悪さを感じても、立っていられるほどの力をくれる人

その人の声を聞くだけで、現実と戦っていける。

それほどまでに特別な存在というものは強く、脆いものです。

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爆ぜゆくこの命は
何を残そうと足掻くのだろう
影踏みながら追いかけた
貴方の背中が残るせいで
小さな私を捨てきれない
≪声命 歌詞より抜粋≫
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生きにくさを抱えながらも、何かを残したくてもがくのは、人の性なのでしょう。

この世に生きた証。

どんな形であれ、自分という人間が存在したことの証明をしたいと願うのは、当たり前の欲求です。

憧れた背中に追いつきたくて、懐かしさが消えないから、全てを切り捨てて強くなれない。

しかし、弱いままでいいのかもしれません。

人は弱いからこそ、人であるような気がするのです。

tuki.「声命」が意味するものは

声命』の歌詞を見ていると、歌全体に生きにくさが滲んでいます。

正解が見えない世界で、本音を言うこともままならない空気。

言葉に衣を着せ、顔色を伺い、叩かれように気を張るのは、現代ならではでしょう。

そうしている内に心はすり減り、命を消耗していくのかもしれません。

日曜劇場『キャスター』は、報道の現場を描いた作品です。

リアルを伝える場でありながら、そこにはいくつもの思惑が絡み合った複雑な世界。

伝えられている情報がどこまでリアルなのか。

見えない真実や見いだせない正解という息苦しさが、『声命』というタイトルに集約されているように思えます。

命をすり減らしながら、それでも信じることを諦めたくないという小さな希望。

『声命』には、生きにくさと同時に、この世界で声を上げて、自分はここにいると叫びながら、どうにか前を向いていきようとする命のほとばしりを感じます。

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