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平野紫耀プロデュース曲のテーマは“逆再生”
2025年5月19日リリースのNumber_iの2ndシングル『GOD_i』では、各メンバーがプロデュースした楽曲がカップリングとして収録されています。そのうち、平野紫耀がプロデュースしたのが『i_DOG』です。
岸優太がプロデュースプロデュースのタイトル曲『GOD_i』を逆さにしたタイトルが印象的で、楽曲には『GOD_i』のサウンドを逆再生したものだけをサンプリングして使用しています。
歌詞には「昔に戻ったらこうなのにな」という想いが込められているそう。
楽曲でたびたび“時間”を意識してきたNumber_iとして、この楽曲ではどのような気持ちを表現しているのか、さっそく歌詞の意味を考察していきましょう。
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振り出しからまたずっと
止まってるぜ平成からの少年
輪の中心宙に取って凝った取ったflip the page
未練まるでtime sink
巻き戻ると生と死
この指止まればすぐに
memory number3
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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主人公は平成に生まれた「振り出し」から今まで、自分の時間が止まっているように感じています。
それは初めに抱いた信念や受けた教えが、心の中に今も残っているという意味でもあるのかもしれません。
「輪の中心」にいた頃の思い出の「flip the page(ページをめくる)」と、様々な記憶が蘇ってきます。
未練を抱き続けるのは「time sink(時間の無駄)」だと分かっていますが、過去を振り返ることにより「生と死」を強く実感するため、心が揺れているようです。
しかし、“この指止まれ”と集まった3人で新しい思い出を作ろうとしていることも窺えます。
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何回目かわかんねぇ人生take
選ばれし者が砕くbreak
俺だとしてなにとだれを制す?
外も暮れる前待った
don't wanna go to that phase
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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人生には自分の未来を大きく変えるような選択を選び取らなければならない瞬間が何度もあるでしょう。
その決定によって世間の常識やレッテルを壊し、新たな地位を築けるのは「選ばれし者」だけです。
自分がもしその「選ばれし者」だとしたら「なにとだれを制す?」と自問しています。
「don't wanna go to that phase(その段階には行きたくない)」というフレーズは、何もせずにただ時間が過ぎるのを待つことはしたくないという気持ちを表しているように思えます。
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見てみな宙に描いたsorry
とうに甲に残したメモは消えそうに
こんがらがったfriday night
俺だけ未だに描けない未来が現在後退
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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主人公には思い描いていた未来がありました。
そこに行き着くために忘れないでいようと「甲に残したメモ」は、もはや消えそうです。
そして、ある金曜日の夜の出来事が自分の思考や人との関係を混乱させ、決定が正しかったのかという葛藤から、思うように前に進めない今の状況を作り出しています。
折り合いをつけて未来へと前進している周囲を尻目に、自分の未来は形にもならないまま遠のいて行くのを感じます。
従順な犬でいるだけでは何も成し得ない

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去ってった急に
まだ舞ってる宙に
感じるfeeling
後振り返りチューニング
飛ぶ前にcalling falling
思ってる以上に
まだ言いたそうな口開きっぱな中2
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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この部分では、自分に大きな影響を与えた存在との突然の別れに呆然としている様子が読み取れるでしょう。
しかし、姿形は失ってもまだ自分の心にはその影響が残っているのを感じます。
新しいステージに向かう前に、葛藤や不安でひずんでいく自分の内面のバランスを整えようと、過去を振り返って「チューニング」を試みます。
「まだ言いたそうな口開きっぱな中2」は、右も左も分からずに言いたいことも言えなかった未熟な自分を指しているのでしょう。
そんな過去を思い出し、気持ちを言葉にする大切さを学んだからこそ、今の自分の胸にある言葉をきちんと伝えようとしていることが伝わってきます。
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もうちょっと待った
ステップアップグレードで下級から投げろhate
one shot で重要なあいつも
奴の手を取り空にchange
もうちょっと待った
ステップアップグレードで下級から投げろhate
あいつとあいつの犬になれずお手と待てでend
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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世間からのイメージや置かれている状況により、やりたいことを「もうちょっと待った」と止められることがあります。
したいことが自由にできないのを苦痛と感じるのも仕方がないことです。
「ステップアップグレード」とは、段階的に改善や向上を進めることを指す言葉です。
ゼロからのスタートを切った今、反骨精神を持って「下級」から上へと上っていこうとしているのでしょう。
覚悟を決めた「one shot(一発)」を打ち込めば、チャンスは自分の手に落ちてくるはずです。
次の「あいつとあいつの犬になれずお手と待てでend」のフレーズが、タイトルの「i_DOG」と繋がります。
誰かの指示に従順に従っているだけでは、思い描く結末には到底届きません。
だからこそ、多少強引にでも未来のために行動する決意が表現されています。
振り出しに戻って新たなスタートを切る

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俺だけが止まったまま
ただ過ぎてくドラマ
繰り返すワード無に帰すなんて
命綱無しのフライテスト mic check
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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周囲の環境は目まぐるしく変化していくのに、自分だけは取り残されたように感じます。
「繰り返すワード」とは、自分の信念やファンへの約束のことかもしれません。
大切なその想いを「無に帰すなんて」ことはしたくないと思います。
「命綱無しのフライテスト」のように挑戦には危険が伴いますが、自分のパフォーマンスで変化をもたらそうとしていることが伝わってきますね。
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頭のライフゲージは既に削れてくが
i know と群れた思想のポイントゲーム
ジリジリ擦れた音ジェラシー蹴ったり
慣れた底からの底辺startラインベース
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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主人公はどうすればいいのかと、「ライフゲージ」が削れるほどに頭を悩ませて考え続けています。
しかし現実は、言われたことを「i know」と同意する人ばかりが得をしているように見えるのも事実です。
心は消耗し人との関係にも摩擦が生まれ、湧き上がるジェラシーに苛立ちます。
それでも誰かの犬になって得られるものに満足するのではなく、「底辺」から自分の手で成功を掴みたいと願う強い思いが垣間見えるでしょう。
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丸まった俺から角ばった行為
特急ならtopなゾーン
戻すtime振り出しにもどって
≪i_DOG 歌詞より抜粋≫
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アウトロ部分では、周囲に従ってきた過去の「丸まった俺」から、「角ばった行為」で大胆に行動する今の自分への変化が歌われています。
特急電車が目的地まで止まらずに走り続けるように、目指す「topなゾーン」まで走り抜けるつもりです。
一般的に振り出しに戻るというと、失敗して始めからやり直さなければならず、ネガティブなイメージを抱いてしまいます。
しかし、夢を持ったときの純粋な想いや信念、大切な人との約束を思い起こすことも振り出しに戻るようなものです。
時間は戻せませんが、心をリセットして新たな気持ちで踏み出す力を得るために大切なことなのではないでしょうか。
葛藤を乗り越えて未来へ進む力をくれる!
Number_iの『i_DOG』は、過去に得た全てのものを糧として未来に標準を合わせ努力する覚悟が見える楽曲です。何かに従わなければならないのであれば、他人ではなく自分自身の心に従いたいものです。
Number_iが抱く信念や未来への想いを通して、夢に向けて力強く進み続けることの素晴らしさを感じてください。