1. 歌詞検索UtaTen
  2. コラム&特集
  3. K-POP
  4. ハン・スンヨン

【インタビュー】ハン・スンヨンが待望の日本初EP『I・恋』をリリース。弾き語りシンガー間々田優とのSP対談から作品の魅力に迫る

KARAのメンバーとして日本の音楽シーンを彩り、女優・タレントとしても幅広く活動してきたハン・スンヨンが待望の日本初EP『I・恋』を10月3日にリリースした。今作はタイトル通り愛や恋をテーマにした全3曲が内包され、ソロシンガーとしての彼女の表情を存分に楽しめる1枚に仕上がっている。今回はそんな彼女と弾き語りシンガー間々田優のスペシャルな対談を敢行し、『I・恋』の魅力はもちろん、互いの作詞方法など、シンガーとしての二人に迫っていこうと思う。

待望の日本初EP『I・恋』


──まずはスンヨンさんにお聞きします。この度、待望の日本初EP『I・恋』をリリースされます。率直に日本で活動されることにどのような思いを抱かれていますか?

ハン・スンヨン(以下、スンヨン):日本での活動は15年以上やってきているので、ある種韓国で活動するのと同じくらい慣れていますし、こうしていろんな人にお会いして、ファンの皆さんにいろんな姿を見せることが出来ていつも嬉しく思っています。
また、今回EP『I・恋』というパッケージで日本で初めてソロ楽曲をリリースできることもすごく嬉しいです。


──きっと日本のファンの方も待ち望んでいたことだと思います。このタイミングでソロとしてファンの皆さんにお会いできることも嬉しいですよね。

スンヨン:そうですね! 7月にちょうどKARA THE 6th JAPAN TOUR 2025「KARASIA:MAGICAL WORLD」があったんですが、その後にこうしてソロとして皆さんに会うことができるのは、ドキドキしています。
逆にチームとしてやるよりソロだと緊張しちゃうんですよね。


──なるほど。今作『I・恋』は既発曲である「初恋」を含む3曲が内包される作品ですが、「初恋」はバラードですごく新鮮な印象を受けました。スンヨンさん的には、この楽曲はチャレンジングな楽曲でしたか?

スンヨン:やっぱりKARAをやっているから、皆さんにはダンス曲のイメージがあると思います。でも、私はもともと静かというか、バラードの曲が好きなので今回もデモを聴いた段階で「この曲を歌いたいです」と言っちゃいました(笑)。本当にお気に入りの曲ですね。


──間々田さんはスンヨンさんのEPを拝聴されて、いかがだったでしょうか?

間々田優(以下、間々田):スンヨンさんのソロになったことでの、いい意味での寂しさ、そして勇気、全面にいろんな人に歌を届けたいという思いやあなたと恋をしたいという思いがすごく詰まっている作品で、とてもいい作品だと思いましたね。

スンヨン:ありがとうございます、嬉しいです。


──一貫して恋や愛というテーマである種物語を紡いでいるというか。

間々田:すごくいいですよね。1stEPでそれをストレートにテーマにするってとてもいいなと思いました。


二人はどう言葉を紡ぐのか

──今作は「初恋」の他に、「フユザクラ(Second Bloom)」と 「I-GOO」が収録されますが、この2曲はスンヨンさんご自身が作詞に携わっていますね。歌詞を考える際に、どのようなことを考えていましたか?

スンヨン:以前から作詞には携わっていましたけど、私は作詞家ではなくシンガーだから、歌声を出す際に発音が邪魔にならないようになることが私にとって一番重要なポイントなんです。
そして2番目に重要なのは作曲家の意志。作曲家は何を言いたいのかを汲み取りながら言葉を紡いでいきます。


──「フユザクラ(Second Bloom)」 は楽曲を聴くだけでその場面が想起されたんですが、実際に冬桜の光景を見たことがあったんですか?

スンヨン:私は見たことないです(笑)。でも、一緒に作詞に参加してくれたMayu Wakisakaさんとお話しながら、「同級生に一度告白して、拒絶されて、2度目の告白に挑戦する」というストーリーに合うものはないですか?とお聞きしたら、「冬にまた咲く桜がありますよ」と教えていただいて、すごくいいですね!って。

間々田:2度目の告白を冬桜に例えるってすごくいいですね。


──すごく素敵ですね。一方で「I-GOO」はとてもチャーミングな歌詞でした。

スンヨン:「I-GOO」は愛犬への恋を込めた曲なので、〈아구(a-gu)〉や〈I-goo〉はワンちゃんや猫ちゃんが可愛いときに愛でる言葉なんですよ。私はもともと韓本語という日本語と韓国語が混ざっている言葉が好きなので、自然に〈여기도 저기도 (yogido jogido)〉など韓国語も入っていますし、日本の方にも〈아구(a-gu)〉という音を紹介したかったんです。

間々田:全体的に可愛い歌詞に仕上がっていますよね。


──間々田さんはシンガーソングライターとして作詞をされる際、どのようなところにポイントを置いていますか?

間々田:私は作詞だけでなく作曲もするので、いまスンヨンさんがおっしゃったことがとても嬉しくて。作詞をする際に作曲家の方のメロディの良さを活かして歌詞を書くとおっしゃった時に、「うわあ、嬉しい!」って(笑)。
作詞と作曲、それぞれ違う方がやることの良さはそこだなと思いました。
私は1人でやるので、2つの人格を立てて、ある意味自由にコントロールは効くので、作詞だけに特化する訳ではなく掛け算でやっていくんですけど、今回のスンヨンさんのEPのように最初に抱いた景色や色みたいなもの、ファーストインプレッションは大切にするようにしていますね! 
だから、スンヨンさんの「初恋」はこういう恋を描きたいという衝動が最初にあって、それを大切に大切に広げていったんだろうなと感じましたね。


──お話を聞いているとスンヨンさんの楽曲が間々田さんの琴線に触れたんだなと感じましたが、スンヨンさんの歌詞にはどのような印象を受けましたか?

スンヨン:あはは(笑)。恥ずかしいですね〜。自分が書いた歌詞って日記みたいなものなので、歌詞もメロディも人に評価されるとなると、少し恥ずかしいです…(笑)。

間々田:その恥ずかしさがとてもいいんですよ! 「フユザクラ(Second Bloom)」 は日本でも咲くんですよね。コバザクラと言って、二つの季節に咲く桜なんですけど枯れてもまた咲く、諦めずまた咲くという健気さと、それでもまだ私はあなたを思い続けていてまた咲きたいという熱い思いを一生懸命言葉にしているキュートさがとても素敵だと思います。
私は作詞作曲をして20年くらいになるので、その衝動、思ったことをそのまま言葉にすることはどこかで忘れてしまっていた感覚かなと曲を聴きながら思い返しました。


──気づきもあった。

間々田:こんなふうに作詞をしていたなと思い返しました。ある種、原点回帰できた。とてもいい歌詞だと思いました。

スンヨン:ああ、ありがとうございます。

間々田:照れ臭そう!


──(笑)。間々田さんも5年ぶりのアルバム『タイポグリセミア』にて、恋愛にまつわる曲を書かれていて、恋や愛を表現する上ではスンヨンさんと重なる感情があったのかなと。

間々田:そうですね。恋をストレートに書くって大人になっていくにつれて恥ずかしくなってしまったり、少しカッコつけたり、失恋をして私のせいではないと相手のせいにしちゃったり、少しずるくなってしまうんですけど、そういう気持ちを誤魔化さずに何度でも恋をしたいという思いを「セカンドダンス」という曲にしたり、今夜だけでもあなたと恋をするように歌を奏でたいという思いをデュエットソングにした「白黒ラブソング」があったり、そういう意味では下手くそながら原点回帰できた曲もありますね。


──恋や愛をテーマにすることで、その人の内面が出てきてしまう側面もありませんか?

間々田:あります! 初恋という意味では、このテーマのものは一生歌っていきたい、書き続けたいと思いますね。


──それはなぜですか?

間々田:その感情って、歌を歌う原点というか、ステージに上がりたいという気持ちの源のような気がしていて。ステージに上がってお客さんを楽しませたいとか、この曲を知ってもらいたいとか、そういうパワーって初恋と似ていると思うんですよ。
お客さんと初めての出会い、初めての恋をするという気持ちに似ている。女の子は何度恋をしていても、その恋が初恋、男の子は最後の恋(笑)。

スンヨン:あはは(笑)。分かります。


──なるほど。スンヨンさんは今作で作詞をしてみての手応えや感じていることはありますか?

スンヨン:「I-GOO」は単独での作詞になるのですが、自分の表現したかった世界観をちゃんと表現できたと思いますし、ショート動画で流行るような展開というか。ワンちゃんの頭を撫でながら〈여기도 저기도 (yogido jogido)〉と動画映えもするようになっていると思うので、歌うたびに私も気持ちが良くなりますね。だからよく出来たなと思う瞬間がたくさんあります。

間々田:ショート動画という考えは、いいですね! 一つのアプローチとしてとても重要なことですね。なるほど!


──ちなみに今作はどのくらいの期間をかけて完成したんですか?

スンヨン:収録自体は、2日間にかけてやったんですけど、作詞はプロダクションの期間を含めると1ヶ月半くらいかかったと思いますね。でも作詞に関しては、私は一晩で書き終わるんですよ。そこから少し調整するんですけど、私が書けるテーマであれば一晩で終わります。

間々田:すごい! 私は、ずるいんですよ(笑)。一晩くらいで一度バーっと書くんですけど、そこから悩む期間が長い! 次の日に心配になって丸っと書き直したり、その繰り返しなんですけど、結局最初の歌詞が一番よかったりするんですよね。でも、何度もやり直すって無駄じゃないですか!

スンヨン:いやいや! 無駄じゃないですよ! 

間々田:でも、必要な作業なんでしょうね。それこそ、書いた紙をぐちゃぐちゃにしちゃったり(笑)。やっぱり最初が一番パワーがこもっているんですよね。


──でも、繰り返してしまう、生みの苦しみというか。スンヨンさんはそういうことがないと。

スンヨン:丸々最後までやり直しっていうことはあまりないです。逆に私に書けないものであれば、1ラインも書けないんですよ。諦めたことも結構ある。


──それは、テーマ的に苦手だったとか?

スンヨン:多分、作曲家の方の感情を理解できなかったんだと思います。意図が自分の中で掴めないから、歌詞も出てこなかったのではないかなと、いま振り返ると思いますね。

間々田:それってちゃんと曲に向き合って書いているということですよね。作曲された方にリスペクトがあるし、音とちゃんと向き合っている。


──スンヨンさんの中ではそこが一番重要なんですね。音を介して対話をする。

スンヨン:それが一番大事です!

間々田:じゃあ、「フユザクラ」 も「I-GOO」も一晩で?

スンヨン:一晩で書きましたね! 夜の感覚というか、夜の方が集中できるんです。

間々田:私も夜の方が書き進められたりするんですけど、いろんなことを詰め込みたいとなると筆が止まったりするので、夜は感情的に気持ちをたくさん書いて、朝気持ちを冷静に整理する感じ。

スンヨン:テンションというか、朝と夜では脳の機能が違いますよね。

間々田:そうそう! 1番と2番の歌詞やメロディを合わせるという作業は朝やることが多いです。夜は書き殴りで、感情を分けています。


二人とも夏女?!


──『I・恋』は3曲を通じて季節を感じさせるものだったと思うんですが、ここでアイドリングトーク的な雰囲気で、お二人の好きな季節についてお話していただこうと思います。

スンヨン:私は、夏が好きです。だって、寒くなると病気になるじゃないですか! 寒がりということもあるんですけど、暑さは病気にはならないなと思ってるんです。

間々田:冬は風邪を引いちゃいますもんね。

スンヨン:そうです! 冬はコンディションが良くない日が多いです。

間々田:でも、ここ数年の夏は酷暑すぎて、体がついていかないこともしばしば…。

スンヨン:暑いですよね! 

間々田:今年は、体温を超えるような暑さでしたから! でもそもそも春や夏は人間の活力が溢れて、冬は冬眠という感じですからね。


──そんな間々田さんの好きな季節は?

間々田:こんなことを言っておきながら、私もスンヨンさんと同じく夏です! 8月生まれで夏に生まれたので。

スンヨン:そうなんですか! 私は7月です!

間々田:夏生まれ同士ですね! 夏に生まれたから、太陽の日差しを浴びると元気になるんですよ! とはいえ、今年は参っちゃってましたけど。

スンヨン:今年は危ない暑さでしたよね。7月、8月とKARAのライブで日本に来ていましたけど、すごく暑くて歩けなかったです!

間々田:ステージに上がるアーティストは本当に気をつけないといけないですよ!

スンヨン:辛かったです……。涼しくなるボディシートを使ったり、対策をしていました。


──お二人とも夏女でしたね。ちなみに私は、春です。

間々田:春って最近どんどん期間が短くなっていません? 日本って四季を楽しめるはずなのに、春と秋がどんどん短くなっている印象が…!

スンヨン:韓国でも同じことを言われています。春も秋も体感的には2週間くらいですよね。

間々田:そうそう! 春や秋って、季節の変わり目で作詞が進むような時期なのに短いものだから、困っちゃいますよ!

スンヨン:本当にすぐ終わった!って感じですよね(笑)。

──もう四季ではなく、二季ですもんね。

間々田:本当に!!


今後はロックにも挑戦?!

──お時間も迫ってきましたので、ここからはスンヨンさんにUtaTen恒例の質問を。今作に収録される3曲の好きな歌詞、フレーズを教えていただきたいのですが、まず「初恋」から聞いてもいいですか?

スンヨン:「初恋」だと、〈あなたと生きていってもいいですか?〉。そういう質問って付き合っている相手に一番聞きたい質問じゃないかなと思うんです。聞きたいけど、勇気がなかったり、タイミングが合わなくて聞けない質問だと思う。

間々田:なかなか、聞けないですよね。

スンヨン:でも一番重要だと思う。

間々田:好き同士で一緒にいて、日々暮らしている中でさらに自分の思いが溢れて、とても大切な気持ちなのに相手にYESをもらえなかったらどうしようと心配になって聞けない。

スンヨン:最初は勇気を無くして、傷ついて恋をしないという気持ちからどんどん進んでいって、〈あなたと生きていってもいいですか?〉と勇気を出すことで主人公の成長というか、気持ちがちゃんと伝わっていく歌詞になっていると思いますね。


──「フユザクラ(Second Bloom)」 の好きな歌詞はどこになりますか?

スンヨン:〈君が見せた このぬくもり〉というところ。だって、温もりって見えるものじゃないですか。でも、この歌詞は理解できる。

間々田:温もりを見せてくれるってすごく幸せですよね。確かに見えないもんな〜。


──深いですね〜。では、最後に「I-GOO」の好きな歌詞も教えてください。

スンヨン:この曲は少し幼稚な歌詞というか(笑)。キュートな歌詞なんですけど、〈おしゃべりね〉という歌詞が一番好きです。
あまり歌詞の中で〈おしゃべりね〉って使わないと思うんですよ。うちのワンちゃんがすごくおしゃべりなんですけど、その子を思い浮かべながらこの歌詞を書いたので、個人的に好きな歌詞です。すごくうるさいワンちゃんで家の中でも動き回るんですけど、もう15歳なんです! まだまだ元気です!


──それでは最後の質問ですが、スンヨンさんには今後の展望や目標を教えていただきたいです。

スンヨン:本当に久しぶりのEPなので、まずは今作のプロモーションを頑張っていきたいと思っていますし、これからソロシンガーとしてのお仕事とKARAでの活動を両立できるように、健康も気を付けて頑張っていきたいと思います!


──ちなみに今後挑戦したいジャンルはありますか?

スンヨン:バラードも好きですが、ロックも好きなんです! LiSAさんの「紅蓮花」がすごく好きなので、そういう雰囲気の曲もやってみたいです!

間々田:すごくいいと思います!!


──間々田さんは今回の対談はいかがでしたか?

間々田:私事の話を少しさせてもらうとKARAさんが日本で活躍し出した頃ちょうど音楽活動を休止していたんですね。
その時、自分の音楽を続けたいけど、どういうふうにやっていたらいいだろうと考えながらカラオケに通っていたんです。そこでKARAの曲をめちゃくちゃ歌ってたんですよ! 
その当時のことを思い出しながら、このタイミングでスンヨンさんに会えるというのは、運命を感じていて。今日お話をさせていただいて、私も曲を書き始めた頃の喜びを忘れず書き続けたいなと、スンヨンさんとの会話の中でたくさんの気づきをもらうことができました! ありがとうございます!

スンヨン:こちらこそ、ありがとうございます!


──スンヨンさんがロック系がお好きということで、今後間々田さんとのコラボレーションもあったら面白そうだなと個人的には思いました。

間々田:是非是非! 私、ロック系得意です! シャウトしすぎて1曲で喉を潰しちゃうくらい!

スンヨン:あはは(笑)。それはロックですね!

Photo 鈴木健太(モブ)
Text 笹谷淳介

プレゼント応募について

Xで応募するとハン・スンヨンサイン入りチェキをUtaTenをご覧の方に抽選でプレゼント!!

【応募方法について】
UtaTenのXアカウント(@utaten)をフォローをします。
(既にフォローしていただいている方はそのままで!)


②UtaTenのXアカウントの以下プレゼント応募ポストをリポスト。
※入力されている内容は消さないようにご注意ください!(引用リポストで当選率UP!?)


③応募完了となります。応募締め切り後、当選者の方にDMにて当選の旨をご連絡致します。
※応募完了後であっても、該当のポストの削除、UtaTenのフォローを外した場合、その時点で応募対象外となります。


【応募締め切り】
10/19 23:59まで


【当選の通知方法】
締め切り後に抽選を行い、当選者には@utatenからDMにてご連絡いたします。
※ご自身のXアカウントのDM設定をご確認ください!!

感情突き刺し系シンガーソングライター。 2008年のアルバム発売以降、サマソニ、COUNTDOWN JAPAN等あらゆる大舞台を踏むが、2010年に活動休止。 ブランクを経て、2015年秋に本格的に活動を再開。全国を舞台に、バンドサウンド、弾き語り等でライブを中心に活動。 2017年7月、ワンマンライブを開···

この特集へのレビュー

この特集へのレビューを書いてみませんか?

この特集へのレビューを投稿

  • ※レビューは全角500文字以内で入力してください。
  • ※他の人が不快に思うような内容や個人情報は書かないでください。
  • ※投稿後の編集・削除はできません。
UtaTenはreCAPTCHAで保護されています
プライバシー - 利用契約