「ブラックミュージックはどんな音楽?」と聞かれたとき、答えられない人は多いのではないでしょうか。
けれども、このブラックミュージック、実は日本人アーティストにも大きな影響を与えています。
ブラックミュージックとは?
そもそもブラックミュージックとはどのような音楽のことをいうのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
ルーツ
ブラックミュージックのルーツはアメリカ?と、漠然と思っている人もいるでしょう。
けれども、意外にもそのルーツはアフリカ大陸にあります。
ブラックミュージック(黒人音楽)とは「黒人から生まれた音楽」のこと。
アフリカから長い航海を経てアメリカにたどり着き、生き延びた彼らが持っていた独自の音楽です。
ブラックミュージックの特徴はソウルフルな歌声と体を揺らしてしまうような強いビート感です。
ブラックミュージックから派生した音楽ジャンル
ブラックミュージックから派生した音楽ジャンルは多々あります。
- ブルース
- ゴスペル
- ソウル
- R&B
- ジャズ
- ファンク
- ヒップホップ…
これらのジャンルは現在、ブラックミュージックの一部という認識もあります。
また、意外にもポップスやロック、カントリーなど20世紀に生まれた多くのポピュラー音楽もブラックミュージックの影響を受けたジャンルなのです。
【邦楽】ブラックミュージックの人気おすすめ名曲
ここからは、人気の邦楽ブラックミュージックをご紹介します!
意外!と思いきや、確かにブラックミュージック…という曲が揃っています。
STAY TUNE|Suchmos
Stay tune in 東京 Friday night
Oh Good time 癒えない like The “Dead rising”soon
第69回NHK紅白歌合戦への出場を果たす前から、音楽ファンの支持を受けていたおしゃれ系ロックバンド「Suchmos(サチモス)」。
「ルイ・アームストロング」などの世界的ジャズ・ミュージシャンの影響を色濃く受けているため、「ロック」よりも「ブラックミュージック」の要素が強いバンドだといえます。
ジャズファンも好む音楽かもしれません。
代表曲の『STAY TUNE』は、アップテンポのダンスチューンとして多くの人に愛されている楽曲です。
「金曜日の夜に東京へ繰り出そう」という歌詞からするとパーティーチューンに思えますが、全体の歌詞を読むと、「生き方」についてリスナーにメッセージを送っているようにもとれます。
文化祭や学園祭のステージで披露すれば、一目置かれる一曲です。
『STAY TUNE』は第59回日本レコード大賞の最優秀アルバム賞を受賞した2ndアルバム「THE KIDS(発売日:2017年1月25日)」にも収録されています。
Watashi|iri
君と未知なsceneにdive
深く触れるきらめきwe try
君と未知なsceneにdive
揺れて切れて吐き捨ててfly
弾けて見せてよyour power
引き裂いていま身をゆだねて
女性シンガーソングライター「iri(イリ)」は、可愛らしい顔とは裏腹なハスキーでソウルフルな歌声が印象的。
『Watashi』は、「水曜日のカンパネラ」のケンモチヒデフミさんが楽曲を提供。
都会的な低音ボイスと心地良いテンポのサウンドが魅力です。
Hip Hop要素が強いのに軽やかでクールな歌い回しで、ケンモチヒデフミさんの楽曲ながら「水曜日のカンパネラ」のボーカル、コムアイさんとはまた違った魅力が味わえます。
爆弾こわい|在日ファンク
爆弾こわい 爆弾こわい
爆弾こわい 爆弾こわい
俳優としても活躍をする”ハマケン”こと浜野謙太さんがボーカルを務める、7人組ファンクバンド「在日ファンク」。
ユニークかつエッジの効いたファンキーなタイトルを次々と世に送り出してきた彼ら。
その魅力の詰まった楽曲が『爆弾こわい』です。
ただひたすら「爆弾こわい」というワードを繰り返すだけのユニーク曲ではありません。
高い演奏技術によって繰り出されるかっこよすぎるサウンドにきっと驚かされるはず。
コミカルなMVも必見ですよ!
It’s Who We Are|Nulbarich
I think that um…
me myself and I need some time
深い意味はないけど
また笑顔で会えるそれだけで
it who we are
思い通りの方がboring
2016年結成のロックバンド「Nulbarich(ナルバリッチ)」は、ボーカルのJQ以外顔出しをしていません。
また、メディア露出も極端に少ないことに、”音楽のみで勝負したい”という気持ちが現れています。
『It’s Who We Are』は、冒頭のギターやドラムを聴くだけで「この曲はノれる!」と思えるほど、リズミカルでポップな作品。
軽快でダンサブルなサウンドと英語と日本語で紡がれる歌詞から、ブラックミュージックらしさも感じられます。
【洋楽】ブラックミュージックの人気おすすめ名曲
HUMBLE|Kendrick Lamar
(Hol’ up bitch) sit down,
(Hol’ up lil bitch,hol’ up, lil bitch)be humble
(Hol’ up bitch) sit down (sit down hol’ up lil bitch)
Be humble(bitch)
2010年代にデビューしたラッパー「Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)」。
殺人やドラッグの使用など犯罪が後を絶たない、アメリカでも最も治安が悪いといわれる地域で育った彼が、実際に見て経験したことをのせたラップは人々に衝撃を与えました。
しかし、彼自身は犯罪歴もない非常にクリーンな人間です。
この『HUMBLE』は、謙虚という意味を持った曲名とは真逆の歌詞。
意味深なMVをどう捉えるかはあなた次第です。
No One|Alicia Keys
No one no one no one can get in the way of what I’m feeling
No one no one no one can get in the way of what I feel for you
You, you
Can get in the way of what I feel for you
2001年にデビューしたアメリカを代表するシンガーソングライター「Alicia Keys(アリシア・キーズ)」。
作詞作曲、プロデュースだけでなく、あらゆる楽器の演奏も自身でこなします。
中でもピアノの演奏技術は桁外れに高く、第61回グラミー賞では2台のピアノを使ったパフォーマンスで、全世界の観客を虜にしました。
とはいえ彼女の一番の魅力は、艶っぽいハスキーヴォイスです。
喉から絞り出すようなソウルフルな歌声で、飾らないストレートな歌詞をリスナーの心に突き刺します。
Bring It On Home To Me|Sam Cooke
If you ever change your mind
About leaving leaving me behind
Baby, Bring it to me
Bring it on home to me
Yeah(yeah) Yeah(yeah)
Yeah(yeah)
甘くソフトな歌声と、その声からは想像できないソウルフルなシャウトが印象的なアメリカのシンガー「Sam Cooke(サム・クック)」。
1962年にリリースされた楽曲『Bring It On Home To Me』は、シカゴの聖歌隊で歌って育った彼の歌唱力を存分に堪能できる名盤。
この曲は数々のアーティストにカバーされています。
On Bended Knee|Boyz II Men
Can we go back
ll the days our love was strong
Can you tell me how a perfect love
goes wrong
Can somebody tell me how you get things
back the way they used ll be
Oh God give me the reason
I’m down on bended knees
日本でも人気の高かったR&B・ソウルジャンルのボーカルグループ「Boyz II Men(ボーイズ・ツー・メン)」。
『On Bended Knee』は、当時4人組グループだった彼らの涙を誘う名バラードです。
彼らのバックで演奏するあらゆる楽器の音をなくし、4人のボーカルだけで聴いたとしても、音楽として成り立ってしまうほど厚いハモリが特徴。
甘い歌声と彼ら一人ひとりのハイレベルな歌唱力は圧巻です!
LONELY|Akon
Lonely
I’m mister lonely
I have nobody
For my own
I’m so lonely
セネガル出身のR&Bシンガー「Akon(エイコン)」。
代表曲『LONELY』は、ボビー・ビントンの失恋バラードをサンプリングして、めちゃくちゃかっこよくアレンジした楽曲。
グルーヴ感溢れる歌に、思わず「かっこいいわ!」と唸ってしまうこと必至。
クラブで流れたら否応なく盛り上がるでしょうね。
ブラックミュージックは魂震える歌声に注目!
ブラックミュージックの起源はアフリカ大陸にあります。
思わず体を揺らしてしまうビート感やグルーヴ感の強いサウンドと、魂を震わせるソウルフルな歌声が特徴です。
また、海外のみならず、日本の多くのアーティストもブラックミュージックの影響を受けています。
もしかしたら、私たちが普段聴いているアーティストもそのひとりかもしれません。
あなたもブラックミュージックを聴いて、体でリズムを、魂で歌声を感じてみてはいかがでしょうか?
この記事のまとめ!
- ブラックミュージックの起源はアフリカ大陸にある
- ブラックミュージックとは黒人の音楽
- ブラックミュージックはソウルフルな歌声と、強いビート感が特徴
- 日本でも世界でも多くのアーティストがブラックミュージックの影響を受けている