「ジャズ」と聞くとカフェやバーで流れているBGMや、海外のお洒落なバンドを想像する人が多いのではないでしょうか。
日本ではポップスやロックバンドに比べるとメディアで目にする機会は少ないですが、海外ではジャズを愛する人が多くいます。
日本や海外にはどんなジャズバンドがいるのでしょうか。
ココがおすすめ
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この記事のもくじ
日本のおすすめジャズバンド
ジャズは19世紀~20世紀にかけてアメリカを中心に発展した音楽ジャンルです。
ジャズと言えば海外のバンドを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、日本にも多くのジャズバンドがあります。
最初に、日本のジャズの歴史を築いた大御所バンドから最新の注目バンドまで紹介します。
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bohemianvoodoo
2008年結成の4人組バンド「bohemianvodoo」は、4人の地元である横浜で結成し、横浜や東京を拠点として活動しています。
ジャズイベントだけでなく、ヒップホップやR&Bなど他のジャンルのアーティストとも共演し、支持を得ました。
彼らの代表曲「Adria Blue」は、イントロのアコースティックギター美しさを残しつつ、どこかノスタルジックな雰囲気をまとっています。
メロディアスでキャッチーな曲が多いため、普段ジャズを聴かない人でも聴きやすいのが魅力です。
GENTLE FOREST JAZZ BAND
「GENTLE FOREST JAZZ BAND」は、2005年にジェントル久保田さんが率いて結成された、17人の楽器隊と3人のボーカルからなるビッグバンドです。
笑顔溢れるライブパフォーマンスが魅力的で、2か月に1度のワンマンライブは、毎回完売するほどの人気があります。
人形劇やダンスといったさまざまな芸術を取り入れたり、バラエティに富んだ明るいライブは老若男女に人気です。
興味がある人は、ぜひライブ会場に足を運んでみてください。
Lowland Jazz
10人を超えるメンバーで活動している「Lowland Jazz」は、サックス・トロンボーン・トランペットの掛け合いが見事で、各楽器の個性が輝くバンドです。
「ジャズの敷居を低く」をコンセプトに活動しており、アニメの主題歌をカバーしているのも親しみやすい理由の1つでしょう。
彩り鮮やかな音を操り、スウィングジャズの枠にとらわれない新しい音楽を生み出しています。
普段ジャズを聴かない人でも馴染みやすい曲が多いため、ジャズ初心者におすすめのバンドです。
Calmera
トランペットやサックスによる明るいメロディーが印象的な「Calmera」のバンド名は、「じゃりン子チエ」という漫画からきています。
ジャズを基調にファンクやダンスミュージックのノリの良さを取り入れ、聴く人が思わず踊りたくなるような曲が魅力です。
大阪発のジャズバンドとして活動しており、大型フェス「SUMMER SONIC」の出演も経験しています。
2015年に「犬、逃げた。-ver.2.0-」がテレビCMソングに抜擢されたり、音楽バラエティ番組でのバックバンドを担当するなどメディアへの露出も盛んです。
TRI4TH
「踊れるジャズ」をテーマにした曲やライブパフォーマンスが人気のTRI4TH。
ロックやクラシックをバックグラウンドに持つメンバーが多く、ジャズとロックを織り交ぜた曲で頭角を現しました。
ロックやパンクからも影響を受けたパワフルな音に加え、若者にも馴染みやすいライブパフォーマンスも魅力です。
メンバーが観客を煽ったり、観客が熱狂の声を挙げたりと、ジャズとは思えないライブを観ることができます。
PE’Z
2000年にストリートライブから活動を始めた「PE'Z」は、2001年にインディーズでミニアルバムを発表し、翌2002年には「Akatsuki」でメジャーデビューを果たしました。
日本のジャズ界に新しい風を吹き込み、「侍ジャズバンド」のキャッチコピーで2015年の解散までの16年間、日本のジャズファンに愛されていました。
ラテンやロックを取り入れたドラムサウンドや、観る人を圧倒するライブパフォーマンスで、他のジャズバンドとは一線を画しています。
また、楽曲の無料配信キャンペーンなど、新しいことにも積極的に挑戦してファンを楽しませてくれました。
rabbitoo
ギター・テナーサックス・コントラバス・ドラム・ピアノ(シンセ)の5人からなるジャズバンド「rabbitoo」は、エレクトロニカやクラブミュージックに影響された美しいジャズサウンドが特徴です。
アンビエントやポストロックなど、多彩なジャンルを組み合わせ、新たなジャンルを切り開いています。
そのサウンドはロックファンやエレクトロファンの間でも話題となっており、2014年にはフランスのTV局でも取り上げられるなど、世界で注目を浴びているバンドです。
クレージーキャッツ
「クレージキャッツ」は1960年代に日本で一世を風靡したジャズバンドです。
渡辺晋さんが主にバンドに出資していたため、渡辺プロダクションに所属して活動し、テレビ番組の出演をきっかけに大人気となりました。
2006年までに計30曲を発表し、日本のジャズやエンタメを支え続けたクレージーキャッツですが、1990年以降はメンバーの死去も続きバンドでの活動はほとんどなく、事実上の解散となっています。
EGO-WRAPPIN’
1996年に結成された「EGO-WRAPPIN'」は、結成時は長らく関西を中心に活動していましたが、現在は東京を中心に活動しています。
代表曲の「くちばしにチェリー」はTVドラマの主題歌になっており、その名を全国区へ広めました。
アコースティックを基調としてジャズやブルースなどをミックスした音楽性が特徴です。
メロディは昭和歌謡のような要素もあり、ボーカルの中納さんのハスキーな歌声が非常にマッチしています。
Blu-Swing
2004年に活動を開始した「Blu-Swing」は、ニュージャズバンドと言われています。
「ニュージャズ」とは、ジャズを基調にヒップホップやファンク、ポストロックなどさまざまな音楽をミックスしたジャズのジャンルの1つです。
2008年にデビューアルバム「Revision」を発表し、主要レコード店のクラブチャート、Jポップチャートなどで上位を獲得したことで、一気に全国区となりました。
ドラムンベースアーティスト・MAKOTOさんや海外のビッグネームのバックバンドを務めるなど、幅広い活躍を見せています。
原信夫とシャープス&フラッツ
テナーサックスの実力者として有名なジャズミュージシャン・原信夫さんが手がけたジャズバンド「原信夫とシャープス&フラッツ」は、NHK紅白歌合戦への出演、アメリカのニューポートジャズフェスティバルに日本人初出演を果たすなど、数々の偉業を成し遂げてきました。
これらの活動が認められ日本レコード大賞功労賞、芸術祭優秀賞などの栄名誉ある勲章を受賞し、輝かしい道を歩んできました。
2010年に惜しまれながら解散しましたが、日本のジャズや音楽の世界に多大な功績を残してきたバンドです。
J-Squad
「J-Squad」は、テレビ朝日系列の報道番組「報道ステーション」のテーマソングを作るために結成されたジャズバンドです。
ジャズの本場・ニューヨークの最前線で活躍している若手のジャズミュージシャン5人で構成されており、今後世界のジャズシーンを背負っていく期待の若手バンドと言われています。
1曲のテーマ曲を作るためだけに集まったメンバーでしたが、これまでに2枚のアルバムをリリースしています。
世界で活躍する実力者5人それぞれが数曲持ち寄り、あえてアルバムの全体像を共有しないままレコーディングされた楽曲からは、演奏の緊張感が伝わってきます。
H ZETTRIO
「H ZETTRIO(エイチゼットリオ)」は、ピアノとベース、ドラムによるトリオバンドです。
大人も子供も「笑って踊れる」をテーマに掲げ、キレのあるビートと独創的でテクニカルなピアノを武器に、3人独自の音楽を追求しています。
世界3大ジャズフェスティバルとも言われている、スイスの「モントルー・ジャズ・フェスティバル」に出演をきっかけに有名となりました。
ピアノのH ZETT Mさんは、PE'Zのピアニスト・ヒイズミマサユ機さんではないかと言われていますが、雑誌のインタビューなどでやんわりと否定していました。
Schroeder-Headz
キーボーディスト・渡辺シュンスケさんのジャズプロジェクトである「Schroeder-Headz」は、ピアノ・ベース・ドラムのシンプルな楽器とプログラミングを融合させたサウンドが特徴です。
ダンスミュージックやポストロック、ブレイクビーツといったさまざまなジャンルをジャズで表現しており、「ジャズの未来形」とも言われています。
プログラミングを使って緻密に打ち込まれた有機的なグルーヴと綺麗なメロディが印象的です。
さまざまな音楽のフォーマットの枠にとらわれず、実験的な音楽を続けています。
Jazztronik
「特定のメンバーを持たない自由なミュージック・プロジェクト」として活動している「Jazztronik」は、ジャズだけでなくダンスミュージックやハウス、クラシックなどさまざまな音楽を手がけています。
歌手のYUKIさんが参加した「ベットタイムストーリーfeat.YUKI」は、2010年公開の映画「死刑台のエレベーター」の主題歌となりました。
他にも映画やドラマのサウンドトラックも数多く手掛けており、多方面から高い評価を受けています。
quasimode
2006年に結成した「quasimode」は、日本を代表するアシッドジャズバンドです。
日本のクラブジャズシーンを牽引し、正統派なジャズのビートと幅広い音楽性が海外からも高い評価を受けています。
有名なジャズレーベル「BLUE NOTE」の70周年記念企画の日本代表としても選出されるなど、活躍は日本だけにとどまりません。
「踊れるジャズ」をコンセプトに、パーカッションを使ったダンサブルなビートやウォーキングベースなど、彼らにしかできない音楽を生み出しました。
海外のおすすめジャズバンド
ジャズの聖地であるアメリカのニューヨークは、世界中の有名なジャズミュージシャンや若手有望株が集まる場所です。
ニューヨーク以外にもジャズ発祥の町ニューオーリンズやボストン、アメリカ以外ではイングランドやイギリスなど、ジャズは世界中で愛されています。
海外で活躍をしたレジェンドや期待の新人バンドまで、海外のおすすめジャズバンドを紹介します。
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Soft Machine
1960年代から1980年代にかけて活躍した、イングランド出身のジャズロックバンド「Soft Machine」は、特に1970年~1972年頃の全盛期に圧倒的なジャズロックサウンドを誇ったのです。
度重なるメンバーの変更で音楽性も変わり、1973年以降は「ジャズフュージョン」のサウンドが中心となりました。
柔らかいキーボードサウンドとグルーヴィなドラムとベース、ハードロックのようなギターが特徴です。
1976年にはジャズロックの名作である「Softs」をリリースし、後のジャズロック界に大きな影響を与えています。
Weather Report
アメリカのジャズ・フュージョンバンドである「Weather Report」は、「70年代最高のフュージョンバンド」と言われています。
サックスのウェイン・ショーターやピアニストのジョー・ザヴヌルが中心となり、ファンク・グルーブの要素をやシンセを取り入れた高クオリティサウンドが人気となりました。
中心メンバー以外のドラムやベースはほとんど固定されておらず、ドラマーを探すのに苦労した時期もあったようです。
そういった時期を乗り越え、1970年代後半にはワールドツアーを敢行し、世界で活躍しました。
Arti e Mestieri
イタリア出身の「Arti e Mestieri」は、ヴァイオリンやアコースティックギターを使用したジャズロックバンドであり、革新的な音楽であるイタリアン・プログレッシブ・ロックの神髄とも言われています。
1974年に結成されてから、途中15年の活動休止期間を経て現在も活動を続けています。
イタリア国内外でも有名なプログレッシブロックイベントに多数出演し、地中海音楽特有のリズムや独特のメロディが国際的にも高く評価されています。
NERIJA
6人の女性と1人の男性で構成されている「NERIJA(ネリヤ)」は、2017年度の「Jazz Nuwcomer」を受賞した、イギリスのジャズシーン期待の新人バンドです。
メンバーには、UKジャズ界をリードするヌビア・ガルシアや、「SEED ENSEMBLE」など他のバンドでも活躍するキャシー・キノシがいます。
アークティック・モンキーズやザ・キルズが所属したこともある、イギリスの名門「ドミノレコーズ」と契約したことでも話題となりました。
女性が躍進するロンドンの音楽シーンで大注目のジャズバンドです。
Seed Ensemble
NERIJAのサックス奏者キャシー・キノシを中心に10人で編成されたバンド「Seed Ensemble」は、「ロンドン・ジャズのあるべき姿」と評価されています。
ジャズサウンドにアフリカ系のビートが印象的で、10人編成の重厚なサウンドは、現代のロンドンジャズをそのまま表しているような迫力を感じます。
2019年にはデビューアルバム「DRIFTGLASS」がリリースされ、2020年5月には日本国内版もリリースされます。
ロンドンジャズ、そして世界のジャズシーンをリードする存在になるであろうSeed Ensembleの今後に期待しましょう。
MAISHA
ジャズやアフリカンリズム、アフロビートなどをミックスしたサウンドが特徴の「MAISHA」は、あらゆる音楽ジャンルを使って自分たち独自のスタイルを築いてきました。
中心メンバーであり、サックス担当のヌビア・ガルシアは、このバンド以外でもさまざまな音楽シーンで活躍しています。
「スピリチュアルジャズ」という様式を取り入れており、ダンサブルなビートから落ち着いたメロディまで、多彩な音楽を奏でるバンドです。
海外のアシッドジャズバンド
海外のジャズやジャズロックバンドを紹介しましたが、1990年代には「アシッド・ジャズ」というジャンルが流行しました。
現在でいうドラムンベース・ブレイクビーツ・ヒップホップ・R&Bなどさまざまな音楽に繋がっています。
生音を重視したアシッドジャズはバンド形式であることが多く、全盛期には多くのバンドが活躍しました。
お洒落でかっこいい、若者にも人気の海外のアシッドジャズバンドを紹介します。
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アシッドジャズとは
「アシッドジャズ」は1980年代後半に立ち上げられたレーベルの名前であり、ジャズのサブジャンルの1つです。
ジャミロクワイやインコグニートといった、ジャズとヒップホップ、ファンクやソウルに影響を受けた音楽のことを言います。
1990年代初頭からイギリス各地のクラブではジャズのイベントが多く開催され、「ジャズで踊る」という文化が根付きつつありました。
そんな中、ジャズDJのジャイルス・ピーターソンが1986年に開催したイベントが大反響を呼び、一気にアシッドジャズが流行しました。
アシッドジャズは現在のドラムンベースやブレイクビーツにも繋がっています。
Jamiroquai
「Virtual Insanity」などのヒット曲で有名な「Jamiroquai」は、日本でも知名度の高いアシッドジャズ・アーティストです。
「Virtual Insanity」の奇抜なMVを観たことがある人も多いのではないでしょうか。
サイケデリックなシンセサウンドやクリーンギターのカッティングなど、お洒落なアシッドジャズを日本に広めたのはJamiroquaiです。
現在日本で大人気のSuchmosはJamiroquaiに大きな影響を受けていると言われています。
indigo jam unit
2005年に日本で結成した「indigo jam unit」は生の音にこだわり、レコーディングは全て一発録音、修正は加えないサウンドを追求しています。
そんな彼らの音源には一発録りならではの臨場感や緊張感があります。
存在感のあるコントラバスの低音、ピアノの透き通ったサウンドはまさにその場で生の音を聴いているかのようであり、時には楽譜をめくる音やドラムのペダルを踏む音が聴こえることもあるほど臨場感のあるサウンドが楽しめます。
Incognito
「Incognito」は「アシッドジャズといえばこのバンド」と言われているほど有名なジャズバンドです。
1990年代のアシッドジャズムーブメントをBrand New Heaviesと共に牽引し、1979年に結成してから現在まで変わらない情熱をもって曲を作り続けています。
バンドメンバーを固定せず毎回違うメンバーで演奏しており、メンバーや人数はいつもバラバラなのが特徴です。
バンドを率いるブルーイは、そういったバンドの匿名性を表す「Incognito」という名前を付けたそうです。
Brand New Heavies
アシッドジャズのムーブメントを支えたバンドの1つである「Brand New Heavies」は、ヒップホップやファンクの要素が強いのが特徴です。
「Never Stop」や「Dream Come True」などの大ヒット曲を持っており、日本にも多くのファンがいます。
ジャズをもとにさまざまなジャンルをブレンドしているBrand new heaviesの音楽は、世界中のアーティストやダンスミュージックシーンに影響を与えてきました。
ジャズバンドの自由な音楽と独特のリズムは病みつきになる?ジャズを聴いておしゃれな時間を過ごそう!
ジャズはアメリカが発祥ですが、その後世界各地に広まり、独自の進化を遂げてきました。
ロックやフュージョン、ソウルやヒップホップなどさまざまな音楽が自由に混ざり合い、それぞれ違った魅力を持っています。
ジャズの持つ自由な音楽性、思わず体を揺らしてしまうリズム、さまざまな楽器の心地良いアンサンブルを聴きながら、ぜひお洒落な時間を過ごしてみてください。
この記事のまとめ!
- 日本にもさまざまなジャズバンドがいる
- 近年は新しいジャンルのジャズバンドが出てきている
- ジャズは米ニューオーリンズで発祥し、その後世界各地に広まった
- 1980年代後半にはダンスミュージックとジャズをブレンドした「アシッドジャズ」が生まれた