デスメタルをテーマにした強烈なコメディアニメ「デトロイト・メタル・シティ」は、観ていてスカッとする爽快感のある作品です。
国内では「過激だ」といわれることが多いアニメですが、海外の反応はどうなのでしょうか。
この記事のもくじ
アニメ「デトロイト・メタル・シティ」とは
「デトロイト・メタル・シティ」は2005年から白泉社のマンガ雑誌「ヤングアニマル」で連載され、単行本は累計300万部を発行した大人気コミックのアニメ化作品です。
デスメタルをテーマにしたコメディは、過激な表現や激しい音楽が多く登場するため「映像化するのはハードルが高い」といわれていました。
そんな「デトロイト・メタル・シティ」を手掛けたのは「鉄コン筋クリート」などを手掛けたアニメ制作会社「STUDIO4℃」です。
さらに「蟲師」のアニメ化で高い評価を得た監督の長濱博史氏によって、原作に忠実なスピード感、過激さが表現された作品に仕上がっています。
DVDボックス発売時には作品と縁がある六本木ヒルズにおいて、記念イベントが開催されたことも注目されました。
人気俳優がゲスト声優
「デトロイト・メタル・シティ」では実力派の声優や有名俳優が多数声の出演をしていますが、ゲスト声優の豪華さも見逃せません。
「デトロイト・メタル・シティ」の実写映画化で主演を務めた松山ケンイチや加藤ローサ、さらに実写映画の監督である李闘士がゲストで参加しているのです。
彼らが演じるのは、劇中映画「ノ・ビーレ」の監督、主演俳優、ヒロイン役です。
実写映画での立ち位置と同じ役柄を演じる構成に遊び心を感じますよね。
デトロイト・メタル・シティのアニメあらすじ
「デトロイト・メタル・シティ」の主人公は、渋谷系ポップアーティストを目指して東京の大学に進学した根岸崇一(ねぎしそういち)です。
大学ではポップミュージックのサークルに入ったり、同期の女性に恋をしたりと充実した生活を送っていました。
しかし、夢を叶えるために卒業後契約したレコード会社は、まさかの「デスメタル」を扱う会社。
崇一は悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」のギターボーカル「ヨハネ・クラウザーII世」として自分が好きな音楽とは正反対のジャンルでバンドデビューすることになってしまうのです。
そうして崇一は「ヨハネ・クラウザーII世」としてカリスマ的な人気を持ち、本人の意志とは裏腹なバンド生活を送ることになります。
ライブUtaTenの関連記事!
-
【神作】バンドアニメおすすめ15選!クラシックやジャズの音楽アニメ6選もあわせて紹介
続きを見る
デトロイト・メタル・シティのアニメキャラクター・声優一覧
「デトロイト・メタル・シティ」にはたくさんの個性的で強烈なキャラクターが登場します。
そんなキャラクターたちの持つ魅力を表現しているのが、キャラクターボイスを担当している声優の方々です。
スピード感たっぷりな作風に負けない強烈な演技が作品の楽しさや過激さをより高めてくれています。
「デトロイト・メタル・シティ」にどんなキャラクターがいるのか、その声を演じているのは誰なのかなどを主要人物中心に見ていきましょう。
ヨハネ・クラウザーII世(CV:うえだゆうじ)
「ヨハネ・クラウザーII世」(よはねくらうざーにせい)は、悪魔系デスメタルバンド「DMC」のギター&ボーカルを担当しているアーティスト。
金髪ロングの髪と白塗りで隈取りが施されたメイクがトレードマークで、額に書かれた「殺」の文字が特徴的です。
DMC信者からは「クラウザーさん」という愛称で呼ばれ、デスメタル界のカリスマとおそれられています。
ヨハネ・クラウザーII世の声を演じるのは声優のうえだゆうじです。
「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の相楽左之助や「ポケットモンスターシリーズ」のタケシなど、人気アニメのキャラクターを多数担当している実力派。
歌も歌える声優として評価が高く、DMCのデスメタル曲でも迫力抜群の歌唱力を披露しています。
根岸崇一(CV:岸尾だいすけ)
「根岸崇一」(ねぎしそういち)は「デトロイト・メタル・シティ」の主人公で、ポプミュージシャンを目指して東京の大学に進学した青年です。
本人は卒業後、夢だった渋谷系ポップミュージックの道に進むはずでしたが、インディーズレーベル「デスレコーズ」によってデスメタルバンドのボーカル「ヨハネ・クラウザーII世」としてデビューすることになります。
声を担当したのは、声優や歌手として活躍する岸尾だいすけです。
「ゾイド-ZOIDS-」のバン・フライハイト役や「ドラゴンボール改」のジース役などが代表作で声優ユニットによる歌手活動も行っていました。
声のトーンはハイバリトンで、森久保祥太郎の声真似という特技を持っています。
ジャギ(和田真幸)(CV:中野裕斗)
「ジャギ」はDMCのベースギターを担当するメンバーで、フルネームは「アレキサンダー・ジャギ」です。
信者からは、信者からは「ジャギ様」と唯一様付けで呼ばれ、バンド内ではギター以外にもさまざまな楽器を担当しています。
ジャギとして活動している和田真幸(わだまさゆき)は女性に対しての気遣いが上手く、作中では珍しい常識的な青年です。
細身でイケメンですが、合コンにホストのような服装で現れる独特な感性を持っています。
そんなジャギの声優を担当したのは、中野裕斗です。
Vシネマや映画俳優として活動していた時期もあり、さまざまなメディアで活躍しています。
また「デトロイト・メタル・シティ」の監督である長濱博史の代表作「蟲師」では主人公のギンコ役に抜擢されました。
カミュ(西田照道)(CV:保村真)
「カミュ」はDMCのドラム担当メンバーで、ピエロのようなマスクを着用しています。
カミュとして振る舞っている西田照道は上着をケミカルウォッシュジーンズにインした典型的なオタクスタイルの青年です。
寡黙でしゃべる時も小声ですが、メンバーに対しても刺すような一言を放つ毒舌家でもあります。
カミュの声を演じるのはナレーターや声優として活動している保村真です。
「REC」の松丸文彦役や「スカルマン」の御子神隼人役などを演じた他、多数のアニメに出演しています。
2002年から2013年には声優ユニット「謎の新ユニットSTA☆MEN」として活動していました。
資本主義の豚(梨元圭介)(CV:松山タカシ)
「資本主義のブタ(梨本圭介)」はライブの時に呼ばれるDMCのサポートメンバーです。
ライブ中にクラウザーからのSM行為をされて喜ぶM男パフォーマンスを行う人物で、根岸とは厚い信用で結ばれている人物です。
長期的にライブが行われなかった場面では、ライブハウスの前でDMCの復活を待ち続け「忠豚ブタ公」の銅像が建てられました。
声を演じているのは声優や歌手、作詞家など様々な分野で活躍する松山タカシです。
同じ声優の皆川純子に「アドリブ大王」と呼ばれたエピソードがあり、台本通りにしゃべることが少ないことが特徴です。
ただし、即興のアドリブではなくパターンを台本に書き込んで対応するという緻密なアドリブを得意としています。
DMC ファンA・B役(CV:前田剛 / 矢部雅史)
「DMCファンA・B」は、作中で登場するDMC信者です。
DMCが行うあらゆる言動に対して好意的な解釈を行い「クラウザーさんに○○なんて関係ないんだ!」「キサマSATSUGAIするぞ!」など、モブながら多くの名言を生み出しています。
クラウザーを真似て額に「殺」の文字を入れているファンA役は、声優の前田剛が担当しています。
「ギャグマンガ日和」の聖徳太子などを演じている声優です。
鼻チェーンが特徴的なファンB役は矢部雅史が演じています。
「妖怪ウォッチ」ではホノボーノ、ノガッパを始めとした多数のキャラクターボイスを担当しています。
佐治秀紀(CV:永嶋柊吾)
佐治秀紀(さじひでき)は根岸が卒業した大学の高校生で根岸のことを「ギターも歌も上手い先輩」として尊敬しています。
インディーズバンド「テトラポット・メロン・ティ」を結成し、路上ライブで活動している作中では数少ない良識的な人物です。
クラウザーII世とも面識がありますが、正体が根岸であることには気付いていません。
佐治秀紀を演じているのは俳優の永嶋柊吾。
「ごくせん 卒業スペシャル'09」や「大河ドラマ 平清盛」など多数のテレビドラマに出演していますが、アニメ作品での声優経歴は「デトロイト・メタル・シティ」が初めてです。
ニナ(CV:名塚佳織)
「ニナ」は作中に登場する女性パンク・ロックバンドのボーカルです。
セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスを崇拝し、過激なパフォーマンスと反男性社会的な曲が特徴的。
勝気な瞳とショートヘアが印象的で、作中でも「音楽性は嫌いだがボーカルの子はカワイイ」という評価を得ています。
声を演じている名塚佳織はフリーランスで活動する声優です。
「.hack//Roots」の志乃役や「交響詩篇エウレカセブン」のエウレカ役が代表作。
もともとは舞台女優としての活動がメインでしたが、現在は声優活動がメインとなっています。
デスレコーズ社長(CV:小林愛)
「デスレコーズ社長」はDMCが所属するレコード会社の女社長です。
金髪と革ジャンファッションがトレードマークで、昼間から飲酒したり煙草の火を自分の舌で消したりとデスメタルな生き方を好んでいます。
根岸のデスメタルの才能を見極め、クラウザーII世としてデビューさせた張本人でもあります。
デスレコーズ社長の声は女優や声優として活躍している小林愛が演じています。
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」のチャコ役や「臨死!!江古田ちゃん」の江古田ちゃん役などが代表的な出演作品です。
デトロイト・メタル・シティのアニメの評価
「デトロイト・メタル・シティ」を視聴した人の多くは「ずっと笑っていた」「過激で楽しい」といった意見を多く挙げていました。
かなり強めな表現や激しさを感じる作品なので、コメディの中でもハードなギャグが好きだという人に刺さるアニメでしょう。
ここでは「デトロイト・メタル・シティ」を観た人の口コミやレビューの中から参考になる意見を3つ紹介します。
ライブUtaTenの関連記事!
-
アニメ「金色のコルダ」の評価やキャラクター声優を紹介!シリーズ作品の主題歌も厳選
続きを見る
20代・女性
主人公は気弱で優しそうなのに、無理やり破天荒なことをさせられてるところが面白い。
流されてやってるのに才能が開花してどんどんカリスマになってくし、そのギャップにずっと爆笑してました。
もともとの主人公は最初ちょっとイラっとする性格だなと思ったけど、ヨハネ・クラウザーII世として頑張ってる姿を見てると本物の方も応援したくなりました。
10代・男性
音楽系のアニメって爽やかで青春的な印象が強いけど、これは全く違います。
下品で過激で、家族で見るのはおすすめできません。
でもその突き抜けた激しさが爽快感を感じるので、観た後はジェットコースターに乗っていた気分になります。
デスメタルについては詳しくありませんが、本当にあんなにハードな感じなのか見てみたいな、と思ってます。
10代・女性
最高のアニメだと思う。
女性に進めるのはちょっと、っていう話も聞くけど少なくとも私は大好きだな。
下品とかセクハラとか、そういう難しいことは考えないで頭をからっぽにして見れる作品です。
ヨハネ・クラウザーII世とかデスメタル界隈の人たちはかなりぶっ飛んでて笑えるけど、根岸君は可愛い!
応援したくなるけど、ずっとデスメタルで活躍しててほしいとも思う。
デトロイト・メタル・シティのアニメを観た海外の反応
「デトロイト・メタル・シティ」は、海外のアニメファンからも高い評価を得ている作品です。
過激なコメディというジャンル性だけではなく、デスメタルの音楽レベルが高いことも人気を集めている理由の1つでしょう。
海外の反応を調査したところ、10代から20代頃の若い年代からのレビューが多めでした。
口コミの中から「デトロイト・メタル・シティ」をよく表したコメントをピックアップしたので、海外でどう思われているのかチェックしてみましょう。
ライブUtaTenの関連記事!
-
メタルバンドおすすめ20選!日本と海外の人気ヘヴィメタバンドを紹介
続きを見る
20代・男性
ヨハネ・クラウザーII世の歌声は素晴らしかった。
漫画を読んでイメージしていた声とマッチしていたし、デスメタルをよく表現していたと思うよ。
彼の歌声がこの作品の魅力をワンランクアップさせていると感じている。
崇一のチープで軽い音楽も面白いね、真剣にそのジャンルを目指している彼には申し訳ないけれど。
これが無ければギャップが引き立たないと思う。
10代・女性
とにかくエピソードが最高!
原作のコミックを読んだ時は、正直そこまでアニメには期待していなかったの。
でも全てのエピソードが魅力的に描かれているし、スピード感も原作のままだったわ。
すぐに次の話が見たくなるし、DVDボックスも揃えたい気分。
お気に入りのシーンはドラマーが演奏を続けたところかな。
火が消えても演奏をし続けていた彼は本物のバンドマンだと思う。
20代・男性
日本のコメディがこんなにハイレベルなんて信じられないよ。
「東京タワーレイプ」はこのアニメ最大の名シーンだと思う。
ヨハネ・クラウザーII世はカリスマだと思っているけど、他のキャラも素晴らしいね。
僕が特に好きなのは「資本主義のブタ」。
アニメ10話には彼の出番が少し多めにあったし、エピソードも良かったから一番のお気に入りだね。
デトロイト・メタル・シティのアニメは海外でも人気!原作・実写を観た人はOVAも観てみよう
過激なギャグが爆笑必須なコメディアニメ「デトロイト・メタル・シティ」は、国内だけではなく海外のアニメファンからも高い評価を得ている作品です。
原作も魅力的ですが、キャラクターが画面を暴れまわるアニメを見れば、「デトロイト・メタル・シティ」の激しさを堪能できるでしょう。
アニメを見てヨハネ・クラウザーII世のカリスマ性に触れ、DMC信者の仲間入りしましょう。
「デトロイト・メタル・シティ」は漫画雑誌「ヤングアニマル」に連載された漫画のアニメ化作品。
この記事のまとめ!
- 主人公の根岸崇一と彼が演じるヨハネ・クラウザーII世のギャップが面白い
- 過激で下品なのについ笑ってしまうデスメタル曲も人気の秘密
- 海外でも若い世代を中心に高い評価を得ている