ランディ・ローズはクワイエット・ライオット、オジー・オズボーンのバンドの初代ギタリストとして有名ですよね。
25歳という若さで飛行機の墜落事故により命を落としていることでも、知っている人は多いのではないでしょうか。
この記事のもくじ
ランディ・ローズ(Randy Rhoads)の経歴・生い立ち
本名 | ランドール・ウィリアム・ローズ |
生年月日 | 1956年12月6日 |
命日 | 1982年3月19日 |
出身地 | アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡 サンタモニカ |
身長 | 170cm |
職業 | ギタリスト |
ギターの基礎を身に付けた幼少期
ランディ・ローズがギターを始めたのは12歳の頃でした。
8歳でロックギターに目覚めたランディ・ローズは、12歳の誕生日プレゼントにアコースティックギターをもらいました。
その後、母親の経営する音楽学校でエレキギターを習います。
そしてギターを初めて1年で講師から「教えることはほぼない」と言われるほどに成長しました。
ランディ・ローズは幼少期からギタリストとしての才能の片鱗を示していたようです。
アマチュアバンドでの下積み時代
ランディ・ローズは兄のケル・ローズとヴァイオレット・フォックスというバンドを結成しました。
しかし、このバンドは結成5ヶ月で解散することになります。
その後は、イングランドのハードロックバンド「ディープ・パープル」のギタリストである「リッチー・ブラックモア」をひたすらコピーする日々を送りました。
そのおかげもあり、ランディはハードロックに様々なスケールを取り入れるテクニックを得ることができたのです。
また、母の音楽学校のギター講師としても活動を始め、ギタリストとしての活動を広げていきます。
クワイエット・ライオット時代
1975年にランディ・ローズはクワイエット・ライオットを結成します。
ドラマーは何人ものメンバーチェンジを経て決定し、デビューライブにはなんと1500人のファンがライブを見にきました。
その後、デモテープの作成が行われさまざまなレコード会社に売り込むも、契約が取れたのは日本のCBSソニーのみでした。
アメリカでのデビューは叶わず、「静かなる暴動」で日本デビューを果たしました。
その後、アルバムの「暴動に明日はない」も日本のみの発売となり、アメリカで発売されることはありませんでした。
オジー・オズボーンバンド時代
その後ランディ・ローズはオジーオズボーンバンドに加入します。
そのため、クワイエット・ライオットは自然消滅となりました。
オジー・オズボーンのバンドで全英チャート15位獲得や、全英ツアーを行うなどランディ・ローズは誰もが認めるギタリストになります。
1981年にはクワイエット・ライオット時代には叶わなかった母国アメリカでのCDリリースや全米ツアーなどを開催し、順調にギタリストとしての経験値をあげていきました。
25歳の若さで死去
全米ツアーが行われた翌年、1982年3月19日にランディ・ローズは飛行機の墜落により命を落としてしまいます。
アメリカのフロリダ州で友人と小型飛行機に乗っていたところ、飲酒により酔っていた操縦士が操縦を誤り、ランディ・ローズを含む3人がオジーの目の前で飛行機が墜落してしまったのです。
25歳という若さでの死亡でした。
ランディの死は世界に多大な衝撃を与え、オジーはそれにより酒や薬に溺れる日々が続きました。
ランディ・ローズとオジー・オズボーンの絆
Rest In Peace My Friend#RandyRhoads Forever pic.twitter.com/F1V4qtmgkS
— Ozzy Osbourne (@OzzyOsbourne) March 19, 2020
約3年間共にバンド活動を行ったランディ・ローズとオジー・オズボーンは、ランディ・ローズが亡くなった後もとても強い絆で結ばれています。
酒や薬に溺れるなどの破天荒なオジーとは対称的に、紳士的な性格のランディはファンからは「天使と悪魔」などと例えられていました。
そこまで対称的な2人の出会いなどのエピソードを紹介します。
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オーディションでの運命の出会い
ブラック・サバスというバンドを脱退したオジー・オズボーンは、ソロ活動を始めるためにギタリストを探していました。
そのことを知人から伝えられたランディは最初は興味を示さなかったものの、母からの助言もあり、オーディションを受ける決意をします。
そして、オジーが泊まっているホテルでランディがギターのチューニングを始めるとともに「君に決めた」と大きな声で言い放ち、ランディの加入が決定しました。
後にオジーはランディが放つオーラを感じて合格にしたと言っています。
やはり大物のミュージシャンは、見る目やオーラが違うのかもしれませんね。
毎年ランディへの想いを綴るオジー
ランディが亡くなってから毎年ランディの命日にオジーは、SNSにてランディへの想いを書いています。
オジーが前身バンドを脱退して酒や薬に溺れる生活を送る中、ランディとの出会いはオジーにとって希望でした。
ランディが事故で亡くなってから音楽活動を1度引退してしまうほどオジーは、ランディが好きだったのでしょう。
ランディが亡くなって38年。
それでもなお、毎年ランディの命日にはオジーがランディへの思いを綴っています。
二人はとても強い絆でつながっていることがわかるエピソードですね。
盗まれた遺品を取り戻すため奔走
2019年に、ランディの遺品であるギターの機材などが盗まれる事件が発生しました。
そのことを受け、オジーはInstagramにて、犯人逮捕につながる情報を提供した人に約270万円支払うことを発表しました。
無事、その翌日にゴミ捨て場にトランペット以外のギターなどが捨てられているのが見つかりました。
なんとも腹立たしい事件ではありますが、オジーのランディやランディの母への優しさなどがわかるエピソードですね。
ランディ・ローズのギター奏法の凄さ
ランディ・ローズは少年時代からクラシックに影響を受けていたため、ロックギターにいち早くクラシックの要素を取り入れた人物として有名です。
ランディが作るギターのメロディは激しくも、聴きやすく、どこか柔らかい雰囲気があります。
また、ピッキングハーモニクスというロックに必須のテクニックを多用に使い、曲中で激しいフレーズから柔らかいフレーズを違和感なく取り入れているのが特徴です。
速弾きと呼ばれる難易度の高いテクニックもらくらくとこなし、フィンガリング&ピッキングの速さ、正確さもピカイチといっていいいでしょう。
ランディ・ローズの愛用ギター
ランディが主に使っていたギターは、3本で今でも発売されています。
多くのギタリストは、より多くのギターを使う印象がありますがランディは1本で多様な音を出すため、それほど本数は必要なかったのでしょう。
ランディ好きの人ならぜひ1本は持っておいても良いのではないでしょうか。
ここでは、ランディ・ローズの使っていたギターの紹介をします。
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レスポール・カスタム
ランディは1974年製のレスポール・カスタムを使用していました。
このギターは、従来のレスポール・スタンダードとは指板などに使う木材が違います。
パンケーキ構造とも呼ばれる作り方で、レスポール・スタンダードよりもタイトな音になるのが特徴で、ランディのファンからは人気のギターです。
このギターはランディが最も長く使用していたとも言われています。
ランディV
こちらはランディの名前がつくほど代表的なギターです。
ジャクソン社がランディのために作ったギターとして有名です。
現在も発売されており、同じモデルのギターや左右非対称デザインのギターが販売されています。
フライングVとも少し形は似ていますが、ボディの形が左右非対称で6弦側が大きくなっているところが違いますね。
フライングV
変態ギタリストが使用することで有名なフライングV。
しかし、ギブソンのフライングVとは仕様が違います。
ランディのギターは水玉のデザインが施されているのが特徴です。
この水玉模様はランディがクワイエット・ライオット時代に着ていた衣装が元になっています。
このギターはレスポール・カスタムの次に出番の多かったギターとも呼ばれており、カール・サンドヴァルにより再生産されました。
ランディ・ローズのギターを楽しめる名曲2選
最後にランディ・ローズのギターテクニックが楽しめる曲を2曲紹介します。
この2曲を聞けばギタリストならもちろん、ギターをしていない人でもランディの技術の高さやパフォーマンスなどの凄さがわかるのではないでしょうか。
ランディのようなギタリストになりたい人はコピーしてみるのもおすすめですよ。
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Mr. Crowley
曲のイントロから印象的なリフが特徴的な曲ですね。
また、シンプルなフレーズに聞こえますがところどころにピッキングハーモニクスを取り入れており、ランディの強みが生かされた曲になっています。
途中、クリーンな音になり、少しクラシックの要素を取り入れたメロディになっているのもランディらしさが出ています。
ギターソロの部分はライブの音源とは思えない程のクオリティの高さで、テクニックの高さが伺えます。
また、オジーが時々ランディの方を笑顔で見ており、二人の関係性が良いことがわかります。
Crazy Train
この曲も、印象的なギターのフレーズから始まります。
タイトで少しヘビーな音作りになっています。
ところどころで入るソロ的な速弾きや少しスケールから外れた音も取り入れており、耳に残るフレーズがとても多いです。
複雑なフレーズは他の楽器とかぶってしまうことも多いですが、ランディのフレーズは違和感なく聴けるのがすごいところではないでしょうか。
ランディ・ローズの奏法はギタリストたちのお手本!短すぎる人生の中で伝説を作ったギターヒーロー
世界には様々なギタリストが存在しますが、その中でもランディは世界最高峰のギタリストと言っても過言ではないのではないでしょうか。
25歳という若さで命を落としてしまったところが残念ですが、間違いなく様々なギタリストに影響を与えた人物と言えるでしょう。
また、オジーとの強い絆で結ばれていることなどから愛される性格だったこともわかります。
他にもいろんな曲を聞いたりして、よりランディのことを調べるのも面白いのではないでしょうか。
この記事のまとめ!
- ランディは幼少期から並外れたギターの才能を持っていた
- クワイエット・ライオットは日本のみでデビュー
- オジーとは固い絆で結ばれている
- 使用ギターはレスポール・カスタム、ランディV、フライングV
- ハードロックにクラシックの要素をいち早く取り入れた人物