ギターの練習やレコーディング用のヘッドホンを探しているけれど、種類が多すぎてどれを選んだら良いか分からないという人も多いのではないでしょうか?
選び方というと難しいイメージもありますが、音の確認や演奏に向いているモデルの中から、好みや予算に合ったものを選ぶだけと、実情はとてもシンプルですよ。
この記事のもくじ
ギターヘッドホンの選び方のポイント
ギターに使うヘッドホンは音楽を聴くためのモデルではなく、フラットな音質で解像度の高いモニター用や、演奏専用のモデルを選ぶのがポイントです。
これらの選び方はリスニング用と共通点が多いですが、さらにいくつかのポイントを押さえておくと、快適に使える商品を見つけやすくなりますよ。
はじめに、ギター演奏にピッタリなモニター・演奏向けのヘッドホンの選び方を紹介します。
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有線接続
ギターの練習や録音などに使うヘッドホンは、有線接続タイプがおすすめです。
Bluetoothを使ったワイヤレスタイプはタイムラグが発生しやすいほか、電波を飛ばすトランスミッターが別途必要となるため、楽器の練習に向いていません。
ラグのない赤外線やデジタルワイヤレス方式の製品もありますが、選択肢が少ないです。
有線接続タイプであれば、どの製品でもラグを感じることなく演奏を楽しめます。
好みのサウンドで快適にギターを演奏したいなら、できるだけ有線接続のヘッドホンを選びましょう。
ギターに直接挿せるか
自宅にアンプがない人やセッティングが面倒と感じる人には、ギターに直接挿せるタイプがおすすめです。
通常のヘッドフォンは楽器に直接つなげられませんが、VOXやBOSSなどの人気メーカーが販売するアンプ内蔵モデルなら、シールドと同じ感覚で挿せます。
サウンドも本格的で、エフェクト機能も搭載しているので手軽に実践的な練習ができるでしょう。
DAWのモニター用やリスニング用としての使用を考えているなら、通常タイプのヘッドホンとギターに挿すタイプのアンプとの併用もおすすめです。
コスパの良さ
ギターの練習やレコーディングに使うヘッドホンを選ぶときには、コスパにも注目しましょう。
ヘッドホンは、10万円以上の高価なモデルから2000円ほどの低価格モデルまで、幅広い商品があり音質と機能性、価格のバランスなどもそれぞれ違います。
1万円以下のコスパ重視モデルを探しているなら、AKGやaudio-technicaなどの有名メーカーのエントリーモデルがおすすめ。
レコーディングやモニター用として使うなら性能と価格、評判のバランスの良い1万円以上のモデルを選ぶと良いでしょう。
イヤーカップの種類
イヤーカップとは、ヘッドホンの本体の音を覆う部分に取り付けられているカバーです。
ハウジングとも呼ばれており、音質や遮音性、重量などに大きな影響を与えています。
使用環境や用途に合ったものが欲しい、より音質にこだわりたい場合には、イヤーカップの種類にも注目しましょう。
代表的な3種類を紹介するので、ぜひヘッドホンを選びの参考にしてみてくださいね。
密閉型
密閉型はイヤーカップに穴が無く、音を出すパーツ・ドライバーが密閉された構造になっているヘッドホンです。
遮音性に優れたタイプで音漏れが少なく、ギターの練習の邪魔になる騒音もカットしてくれます。
音質は低音がハッキリしたパワフルなサウンドで、細かな音を聴き取りやすいのが特徴。
長時間の使用は耳に負担がかかるというデメリットがありますが、ギターの練習やレコーディングにピッタリの定番タイプです。
開放型
穴開きタイプのイヤーカップが取り付けられており、ドライバーが密閉されていない構造のヘッドホンが開放型です。
密閉型のようなパンチの効いた低音は出せませんが、空間的な表現や中高域の伸びなどに優れています。
耳に負担がかかりにくいため、長時間のレコーディングや練習も快適に行えるでしょう。
遮音性が低いため防音室や、自宅用での使用がメインとなりますが、疲れにくく自然なサウンドのヘッドホンを探している人にはピッタリのアイテムです。
セミオープン型
セミオープン型は、開放型の穴や空気を通す面積を減らし、バランスの良いサウンドを実現したタイプです。
音質は密閉型と開放型の中間で、低音の力強さと空間の表現力を両立しているのが特徴。
開放型よりも遮音性は高いですが、基本的に音が漏れる構造なので室内向きでしょう。
自然なサウンドが好きだけれど、パワフルな低音も欲しい人におすすめのヘッドホンです。
エレキギターとヘッドホンのつなぎ方
エレキギターの音をヘッドホンで鳴らすためには、音を増幅するアンプが必要です。
自宅練習用の小型アンプやミニアンプであれば、普段どおりにセッティングして、パネルやアンプの裏側に付いているPHONE端子にヘッドホンを接続します。
ギターに直接挿すタイプは、接続後にPHONE端子にプラグを挿し、アンプのスイッチを入れるだけです。
アンプ内蔵ヘッドホンなら、端子をシールドと同じ部分に挿して電源を入れたら使えるようになります。
アンプによってはシールドの先端と同じサイズの標準プラグしか使えないモデルも多いため、接続する前に端子のサイズを確認しておきましょう。
サイズが違う場合は、500円ほどのステレオ対応の変換プラグを用意するか、付属の変換プラグを使うと接続できます。
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エレキギター練習におすすめのヘッドホン10選
選び方とつなぎ方を把握したら、次は自分好みのヘッドホンを探してみましょう。
ギターに使えるものには、ロングセラーモデルや機能性に優れたモデルなど幅広い商品が揃っています。
それぞれに音質や付け心地、機能などが違っているので、選び方や好みと照らし合わせながら選んでみてくださいね。
最後に、エレキギターの練習やレコーディングにおすすめのヘッドホンを紹介します。
密閉型
SONY / MDR-CD900ST
SONYの「MDR-CD900ST」は、発売から30年近くたった現在でも多くのミュージシャンに親しまれている、モニターヘッドホンのロングセラーモデルです。
ギターの練習やDAWのモニタリングにピッタリの、バランスが良く解像度が高いサウンドが特徴。
消耗品の交換できる構造で、パーツ類も手に入れやすいためメンテナンスも簡単です。
標準プラグ仕様なので音楽プレーヤーやスマホには使えませんが、オーディオインターフェースやミキサー、アンプ用の定番ヘッドホンが欲しい人にはピッタリの製品です。
audio-technica / ATH-M40x
機能性の高さと原音に忠実なバランスの良いサウンドを両立したヘッドホンが、audio-technicaの「ATH-M40x」です。
ギターの演奏に使いやすい3.0mのストレートコードと、モニタリングに便利な1.2mのカールコードが付属しており、用途に合わせて交換できるようになっています。
好みの音質のケーブルに付け替える「リケーブル」にも対応。
1万円前後で、コスパに優れた使いやすいヘッドホンが欲しい人におすすめのモデルです。
audio-technica プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M40x ブラック スタジオレコーディング/楽器練...
SHURE / SRH840-A
「SRH840-A」は、モニターイヤホンやマイクで有名なSHUREが販売する、ミドル~ハイエンド帯の高音質ヘッドホンです。
有名音響メーカーならではの、精密なチューニングと40mmのドライバーによって、細かな音もハッキリと聴き取れるようになっています。
クリアでフラットな音質なので、ギターの練習やレコーディングだけでなく、リスニング用としても使えるのもポイント。
ケーブルも3mと長めで、標準プラグ変換アダプタも付いているなど、使いやすさにもこだわられた本格ヘッドホンです。
開放型・セミオープン型
YAMAHA / HPH-150
YAMAHAの「HPH-150」は、電子楽器にピッタリのフラットな音質が特徴の開放型モニターヘッドホンです。
エレキギターの練習はもちろん、キーボードや電子ピアノの練習にも使いやすい音質になっています。
200gを超えるモデルが多いなか、ケーブル込で163gという軽量な設計になっているのも特徴。
耳が疲れにくいサウンドと優れた装着感を持つ、ギターの演奏にピッタリのヘッドホンです。
AKG / K702
コスパに優れたミドル帯の開放型ヘッドホンが欲しい人にピッタリのモデルが、AKGの「K702」です。
AKG独自の構造や音響技術を採用し、フラットな音質ながらも優れた空間の表現力や音の分解能力を実現。
他のモニター機器よりも柔らかいサウンドが特徴で、開放型の自然なサウンドと合わさって、長時間のギター演奏でも耳が疲れにくくなっています。
ヘッドバンドも付け心地を重視した設計になっているなど、音質と機能、価格のバランスが良いヘッドホンです。
audio-technica / ATH-EP700
audio-technicaの「ATH-EP700」は、ギターやベース、電子ピアノなどの演奏用として設計されたお手頃価格の開放型ヘッドホンです。
140gの軽量設計になっており、ケーブルと本体を接続する部分は演奏の邪魔になりにくい場所に設置されています。
プラグは色々な機器に使えるミニプラグで、アンプやミキサーに接続するための標準プラグ変換アダプタも付属していますよ。
バランスの良い音質と使いやすさを両立した、1万円以下のヘッドホンが欲しい人におすすめのモデルです。
SHURE / SRH1440
マスタリングや楽器の音色の聴き取り向けに開発された、高音質な開放型モニターヘッドホンが、SHUREの「SRH1440」です。
モニター向けのフラットな音質ですが、低音の迫力もあり、高音域の伸びやレスポンスにも優れているのが特徴。
開放型ならではの空間表現力も備えているので、ギターやベース用としてはもちろん、DAWのモニタリングやリスニングなどにも使えますよ。
マイルドなサウンドよりも、キレを重視したい人にピッタリのヘッドホンです。
AKG / K240 Studio
AKGの「K240 Studio」は、世界中のエンジニアやミュージシャンに愛されている、定番のモニターヘッドホンです。
セミオープン型の構造を採用しているのが特徴で、開放型の自然なサウンドと密閉型の低音の力強さを兼ね備えています。
3.0mと程よい長さのケーブルを採用しているほか、軽く付け心地も良いのでギターの練習も快適です。
価格もお手頃なので、安くて音質も良いヘッドホンが欲しい人は、ぜひ試してみてくださいね。
アンプ内蔵ヘッドホン
BOSS / WAZA-AIR
BOSSの「WAZA-AIR」は、5種類のアンプシミュレーターと、50種類のエフェクターを搭載したワイヤレスタイプのアンプ内蔵ヘッドホンです。
ワイヤレスというとラグが気になりますが、BOSSの独自方式を採用した2.4GHzデジタル・ワイヤレスにより、快適に演奏できるレベルにまで抑えられています。
アンプとの位置関係をシミュレートする機能を備えているのも特徴です。
内蔵されたジャイロセンサーによって、頭を動かすと聴こえ方も変わため、ステージやスタジオのようなサウンドが楽しめます。
使い方もシンプルで、Bluetoothを使った音楽リスニングや、アプリでの音作りにも対応した高機能なアンプ内蔵ヘッドホンです。
VOX / VGHシリーズ
シンプルな使い心地のアンプ内蔵ヘッドホンを探している人におすすめなのが、VOXのVGHシリーズです。
音質を調整するコントロールは、GainとTone、Volume、リバーブやコーラスを設定するEffectのみとシンプルなので、ギター初心者でも簡単に使いこなせます。
音楽プレイヤーとの接続に使えるAUX端子が付いているので、曲に合わせた練習にも対応していますよ。
VOXの名器AC30をモデリングした「AC30」と、マーシャル系のサウンドの「ROCK」、コンプレッサーが付いたベースアンプタイプの「BASS」の3種類のバリエーションも魅力。
気軽に自分好みのサウンドが出力できる、練習用のアンプ内蔵ヘッドホンが欲しい人におすすめです。
エレキギターの練習用にヘッドホンを買おう!自宅で使うなら密閉型がおすすめ
時間帯を気にせずに、思い切りエレキギターの練習をしたいならヘッドホンの購入がおすすめです。
楽器練習に特化したモデルから、DAWのマスタリングに使えるものまで幅広い商品があり、好みや予算、用途に合わせて選べるようになっています。
はじめて購入する人や自宅利用がメインの人は、定番の密閉型から試してみるのがおすすめです。
ぜひこの記事で紹介した選び方や、おすすめモデルを参考に自分好みのヘッドホンを見つけて、ギターの練習を楽しんでみてくださいね。
この記事のまとめ!
- ギターの練習やレコーディングに使うヘッドホンは、有線接続で価格と音質のバランスに優れたモニターヘッドホンがおすすめ
- イヤーカップの種類に注目して選ぶと、使用環境にマッチした好みの音質のヘッドホンが見つかる
- ギターとヘッドホンの接続は、アンプのHEADPHONE端子にヘッドホンをつなぎ、普段通りにセッティングするだけ
- アンプ内蔵ヘッドホンはギターに直接挿せるので、セッティングが面倒な人やアンプを持っていない人におすすめ
- ギターに使えるヘッドホンには、ロングセラーモデルからアンプ内蔵ヘッドホンまで色々な商品がある