自分のエレキギターの音に物足りなさを感じていて、パーツ交換や改造を検討しているという人も多いのではないでしょうか。
プロのリペアマンにお願いするのが基本ですが、簡単な改造くらいなら自分一人でもできるようになりたいものですよね。
この記事のもくじ
ギターの改造は初心者でもできる?
ギターの改造は、初心者でも気軽に挑戦できるような簡単なものも多いです。
金属パーツの交換は、サイズや規格が同じものであればネジやナットの取り外し、取り付けだけで簡単にできます。
ギター内部に取り付けられた電気系統パーツの交換も、はんだ付けの技術が必要ですが、練習して慣れていけば初心者でもできるようになりますよ。
DIYが好き、ドライバーやはんだごてなどの工具を使うのが得意なタイプであれば楽しみながら作業できるので、ギターの改造が気になっている人はぜひ挑戦してみてくださいね。
ギターの改造に必要な道具
ギターの改造には、特殊で高価な道具が必要と思っている人も多いのではないでしょうか?
精度を求められる作業では専用の道具が必要ですが、簡単な作業をするのであればホームセンターに売られている既製品だけでも十分です。
また、家具や家電の組み立て、楽器のメンテナンスに使う道具も多いので、揃えておくと色々な場面で活躍しますよ。
ギターの改造に必要な道具を紹介するので、これから道具を揃えたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。
ライブUtaTenの関連記事!
-
エレキギターおすすめ18選!初心者・中級者・上級者別の予算目安と人気メーカーを価格別紹介
続きを見る
ドライバー
改造だけでなく、メンテナンスや日常生活の色々な場面で活躍するのがドライバーです。
ギター用として購入するのであれば、持ち手の部分が太く力を入れやすい形状になっているものを選びましょう。
あわせて、金属部分が長めになっているドライバーを+と-の両方揃えておくと、細かな部分の作業、ストラトのトラストロッド調整などが快適に行えますよ。
簡単なネジ締めなら100均のものでも可能ですが、ネジを傷めにくいドライバーでも500円ほどで購入できるので、改造をするなら少し高めの高品質なものを選びましょう。
ペンチ
ペンチは細かなパーツを掴むとき、ナットやネジを軽く回すときなどに便利な道具です。
特に先端が細長い形状になっているラジオペンチが使いやすく、細かな作業も簡単なので改造用として購入するならこのタイプを選ぶと良いでしょう。
500円前後でも高品質なラジオペンチが購入できるほか、1000円以上になると特殊な機能を持ったなラジオペンチも登場しますよ。
安すぎないラジオペンチであれば長く愛用できるので、500円前後を目安に気に入ったものを選んでみてくださいね。
ニッパー
配線や金属線をカットするときに活躍する道具がニッパーです。
ギターやベースの弦をカットするときにも使うので、弦楽器を弾く人は1つ持っておくようにしましょう。
おすすめは少し大きめのサイズ感で、握りやすい形状のニッパーです。
ほどよいサイズであるため細かな作業にも対応できるほか、エレキベース弦のような太い鉄線もスムーズにカットできます。
価格は他の道具と同じように極端に低価格なものを避け、使いやすさを重視して選ぶと自分に合った1本が見つかりますよ。
ワイヤーストリッパー
エレキギターの内部の改造をするときの必須アイテムがワイヤーストリッパーです。
配線の外側に付けられたビニール素材の「皮膜」をむく道具で、内部の金属線を傷つけることなく作業できるのが特徴。
ハサミやニッパーを使ってしまうと、金属線を傷つけたり、誤ってカットしたりする場合もあるため必ずワイヤーストリッパーを使うようにしましょう。
ギター改造にピッタリのものは、楽器販売サイトやリペア工房のHPなどでも販売されているので、迷ったときには楽器関連の販売サイトを利用するのもおすすめです。
はんだごて
はんだごては、ギターの電子パーツと配線を固定するときに必要な道具です。
主に固定する部分を温めたり、接着に使う「はんだ」という金属を溶かしたりする役割を持っています。
安いものも多いですが、ギターの改造に使うのであれば温度調節ができるはんだごてを選んでおくと便利ですよ。
あわせて、きれいなはんだ付けのサポートするはんだ吸い取り機、Kester44やWBTの820Tなどの音質に優れたはんだも用意しておきましょう。
うまく使えるようになるとギターの改造だけでなく、エフェクターの修理などもできるようになるので、気になる人はぜひ購入してはんだ付けに挑戦してみてくださいね。
Y字型レンチ・六角レンチ
Y字型レンチと六角レンチもギター改造に必須の道具です。
Y字型レンチは、ボリュームやペグに使われる六角形の金属パーツを回すときに使う道具。
六角レンチはトラスロッドやブリッジなどに付いている、六角形の穴が空いたネジに使用します。
どちらもパーツの取り外しの際に必要となる道具で、弦高やネックの調整、ゆるんだ箇所の締め直しのようなメンテナンスにも使えるのでギターを弾く人は持っておきましょう。
アメリカ製のギターの場合には定番のミリ規格ではなく、インチ規格が使われている場合があるので、購入前にギターに合ったサイズかを確認するようにしてくださいね。
弦
弦の変更は簡単にサウンドを変化させられる、手軽な改造の1つです。
メーカーごとに特徴があり、アーニーボールはきらびやかな音、ダダリオはバランスの良い音、SITはマイルド、ghsは高音がハッキリしたサウンドなどの傾向があります。
また、太さもサウンドに影響するもので、太いほど音の伸び(サスティーン)は減りますがハリとコシのある音になり、細いほどサスティーンが強調されたサウンドになりますよ。
素材にも違いがあり、定番でバランスの良いニッケル、固くシャープな音のニッケルなど様々です。
表面をツルツルにしたジャズ向けサウンドのフラットワウンド、通常タイプとフラットワウンドの中間の音のハーフラウンドなど巻弦の加工でも音が変わります。
ギター改造の入門としてもおすすめで、音の違いも気軽に楽しめるのでぜひ試してみてくださいね。
ピックアップ
ギターのサウンドをワンランク上のものにしたい人には、ピックアップの交換がおすすめです。
ヴィンテージを意識したサウンドのものから、ハイパワーでモダンな音のモデルまで色々な種類があり、交換するだけでもギターのサウンドを変化させることができます。
メーカーも有名なSeymour DuncanやDIMARZIO以外にも、MontreuxやVoodoo、LINDY FRALINなどこだわりたい人向けのメーカーもあるので選ぶのも楽しいですよ。
内部パーツへのはんだ付けが必須なので、少し難易度は高めですが気になる人は挑戦してみてはいかがでしょうか?
ピックガード
ピックガードの交換は、主にギターのルックスを変えたいときにおすすめの改造です。
レスポールやテレキャスターであれば作業もドライバー中心なので、初心者でも簡単にできますよ。
ストラトキャスターの場合は、はんだごてを使ってジャックからつながる線を外す作業、Y字型レンチを使ってボリュームとトーンを外す作業など分解作業が必要になります。
作業内容はシンプルですが、海外製のギターはインチ規格で作られており、サイズが合わない場合もあるので、購入前にギターとピックガードの両方の規格を確認しておきましょう。
ライブUtaTenの関連記事!
-
SGタイプのギターおすすめ9選!初心者向けの人気エレキギターなど紹介
続きを見る
ボディ塗装
ギターのルックスを大きく変えたいというときには、ボディ塗装に挑戦してみるのもおすすめです。
他の改造よりも難易度が高く、手間や時間がかかりますが、DIYが好きな人なら楽しみながら作業できますよ。
また、塗装の変更による音質の変化が楽しめるのもポイントです。
失敗するとギター本体にダメージを与えてしまうため、中古品やジャンク品、弾かないギター向けの改造ですが、気になる人はぜひ挑戦してみてくださいね。
塗装剥がし
ボディ塗装をするときの、一番最初の工程が塗装剥がしです。
まず、ギター本体に付いたパーツを全て外すことからはじめ、ネックがネジ止めタイプである場合にはネックも取り外しておきましょう。
その後、キレイに塗装を剥がしたい場合にはサンドペーパー、手軽に剥がしたいならアイロンやドライヤーの熱を使って塗装を取っていきます。
アイロンやドライヤーを使う場合には、柔らかくなった塗装を剥がすための工具として「スクレーパー」を使うと快適に作業ができますよ。
リフィニッシュ(再塗装)
塗装剥がしが終わり、デコボコな部分に軽くヤスリをかけたら、次はリフィニッシュ(再塗装)です。
木の質感や手触りを残したオイルフィニッシュをするときには、木材用の加工オイルを塗りながら仕上げていきます。
ラッカー塗装をする場合には、まず塗料が木材に染み込むことを防ぐウッドシーラーを塗り、表面を平らにするためのサンディングシーラーを塗る作業からスタート。
次はラッカーで色を塗り重ねていき、塗装が終わったらつや出し用のトップコートを塗ります。
乾燥後は細かな目(1000番~1500番1枚と2000番1枚が目安)の耐水サンドペーパーを水で濡らし、表面を磨く水研ぎという作業をするとリフィニッシュの完了です。
コントロールノブ(ボリュームポット)
ボリュームやトーンなどのコントロールノブは、機械部分と表面のパーツが分かれているので、表面のパーツだけを取り替えることも可能です。
このパーツを取り替えるだけでも、見た目を自分好みに変化させられますよ。
やり方は簡単で、金属製の場合はドライバーや六角レンチでネジを緩めて外すだけ、樹脂製の場合は上方向に引張るだけで取り外せます。
また、機械部分(ポッド)の交換も可能で、このパーツを交換すると音質調節のカーブがゆるやかになったり、全体の音質を向上させたりできますよ。
安いギターの場合には、ポッドを高品質なCTSやスイッチクラフト、Xotic製のモデルに交換するだけで全体的な音質向上につながることも多いです。
ピックアップやジャックなどとのはんだ付けが必要な改造ですが、気になる人はぜひ挑戦してみてくださいね。
ペグ
チューニングの安定性を向上させたい、ボディとヘッドの重量を調節したい場合におすすめのギター改造がペグの交換です。
ペグは弦を巻きつける部分の名称で、弦を固定する方法、素材、重量などで選べるようになっています。
チューニングの安定性を重視するなら、弦をボルトや金属パーツで固定するロックペグがおすすめで、安定性が高いだけでなく弦交換もスピーディーに行えるのが特徴。
演奏中にヘッド側にギターが動く場合には、軽量なペグに交換すると改善できます。
また、重量のあるペグにすると低音がタイトになり、高音がクリアな音になりますよ。
モデルによってはヘッドの穴の加工が必要となりますが、サイズが同じであればドライバーとY字型レンチだけで簡単に交換できるので、初心者でも挑戦しやすいギター改造です。
ライブUtaTenの関連記事!
-
ヤマハのエレキギターおすすめ13選!初心者から上級者までレベルごとにおすすめを紹介
続きを見る
コンデンサ
コンデンサとは、ギターの高音域をコントロールするトーンポッドに取り付けられているパーツです。
このコンデンサを交換するだけでも、トーンの効き方や全体の音質を向上させることができますよ。
付け方はシンプルで、トーンポッドに取り付けられたコンデンサをはんだごてで外し、好みのコンデンサをはんだ付けするだけです。
定番商品には、DEL RITMOのビタミンQのリイシューモデルや、Spragueのオレンジドロップなどがあり、ヴィンテージ風で音楽的な音がでると人気がありますよ。
交換だけで音質が大きく変わるわけではありませんが、細かな音までこだわりたい人にはぜひ挑戦してほしいギター改造です。
ギターを改造すれば自分好みの音が追求できる!ただし元に戻せない改造もあるので注意
ギターの改造は自分好みの音を目指すことができ、デザインのイメージチェンジもできる楽しい作業です。
弦の交換やドライバーのみを使うカスタムは比較的簡単で、はんだを使う作業もジャンクギターなどを使って練習して慣れておけば十分にキレイにできますよ。
ただし、塗装や木材部分の削り取りなどは基本的に元には戻せず、大きく失敗してしまうとプロでも対処が難しい状況になってしまう場合もあるので気をつけましょう。
改造に興味がある人は、ぜひこの記事で紹介した道具やおすすめのカスタムを参考にして、ギターを自分好みの作品にカスタマイズしてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- 初心者でも気軽に挑戦できるような、簡単なギター改造もある
- ギター改造に使う道具は、品質が良く使いやすいものを選ぼう
- 改造に使う道具は、ギターのメンテナンスや修理に使えるものも多いので、一通り揃えておくと便利
- 初めてギターを改造する人は弦交換やペグ交換など、ドライバーとレンチだけでできる簡単なものから挑戦してみよう
- はんだごてを使う改造は慣れや練習が必要だが、キレイなはんだ付けをマスターすれば色々な改造ができるのでおすすめ