ギターソロなどで存在感を出したいときに役に立つピッチシフター。
しかし、ピッチシフターには種類がいくつかあり、使い方やどの種類を選べばよいのかわからない人も多いのではないでしょうか。
ピッチシフターとは
ピッチシフターとは、ギターで弾いた音の音程を自由にずらすことができるエフェクターのことをいいます。
ピッチシフターを使うと、ツインギターのような厚みのある音を作れたり、チューニングをせずにダウンチューニングの音を出すことが可能です。
ピッチシフターを使いこなせると、特徴的なフレーズや複雑なフレーズが弾けるようになります。
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オクターバーとの違い
ピッチシフターとよく似たエフェクターでオクターバーというものがあります。
ピッチシフターは自由に音程を上下させられるエフェクターであるのに対し、オクターバーは原音のオクターブ単位でしか音を変えることができません。
しかし、ピッチシフターはデジタル回路であるため、音痩せや遅延が起こりやすいのに対して、オクターバーはアナログ回線なので音痩せや遅延が起こりにくくなっています。
また、ファズのような歪みでオクターブ音が作られているので、独特な音色が生まれ、その音を好んで使うギタリストも多いようです。
ピッチシフターの種類
ピッチシフターにはいくつかの種類があり、ピッチシフターの他に、ハーモナイザー、インテリジェント・ピッチシフター、ワーミーペダルに分類することができます。
それぞれの種類の特徴を理解した上で、自分の出したい音や弾きたいフレーズにあった種類を選びましょう。
ここでは、ピッチシフターの種類について解説します。
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ピッチシフター
ピッチシフターは、音程を自由にずらすことができるエフェクターです。
あらかじめ音程差を設定しておくことで、弾いた音に加えて設定した音を鳴らすことができます。
弾いた音とエフェクトを掛けた音を同時に鳴らすと、ツインギターのような厚みのあるフレーズを弾くことが可能です。
また、エフェクトを掛けた音のみを鳴らすと、チューニングをしなくてもドロップチューニングの音などを鳴らすことができます。
しかし、遅延や音痩せがしやすいという弱点があるのも特徴の一つでしょう。
ハーモナイザー
ハーモナイザーはピッチシフターと似ているエフェクターですが、和音を作ることに特化したエフェクターといえるでしょう。
ハーモナイザーはスケールに合わせてピッチを変更できるので、きれいなハモリをギター一本で作ることができます。
そのため、ギターソロなど厚みがほしいフレーズのときに使うのが効果的です。
インテリジェント・ピッチシフター
インテリジェントピッチシフターはハーモナイザーと同じ種類として扱われることが多く、弾いているスケールに合わせて自動的に設定したピッチに変更できるエフェクターです。
高機能の商品になると、自動的にスケールを解析したりアルペジエーターといった機能がついている商品もあります。
ワーミーペダル
ワーミーペダルは足元でペダルを踏むことによって、無段階に音程を変化させられるエフェクターのことです。
ピッチシフターとは使い勝手が大きく変わりますが、右手を使わずにトレモロアームを使っているような演奏が可能になるため、より複雑なフレーズを弾けるようになります。
ペダルを踏みっぱなしにしておくことで、通常のピッチシフターと同じ使い方をすることも可能です。
ピッチシフター使い方
ピッチシフターはギターソロのときによく使われています。
特に、単音弾きのソロのフレーズのときに使うと、一つのギターでハモっているようなフレーズが弾けて、よりかっこいいギターソロを作ることができるのです。
また、チューニングを変えずにダウンチューニングにしたいときや、右手を使わずにトレモロアームのようなフレーズを弾きたいときなど様々な場面で活躍してくれるでしょう。
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接続の順番
ピッチシフター系のエフェクターは、基本的に歪み系の前に繋ぎましょう。
歪み系の後に繋いでしまうと歪んだ音の倍音によって、ピッチを正確に検知することができなくなり、精度が悪くなってしまいます。
そのため、アンプ側ではなく、ギターに近い位置で繋ぐことがおすすめです。
しかし、ワーミーペダルを飛び道具として使う場合は、歪み系の後に繋ぐとよりインパクトのある音を鳴らすことができるので、あえて歪み系の後につなぐ人もいるようです。
ピッチシフターのおすすめ7選
ピッチシフターには様々な種類があるので、試奏や演奏動画を見てから購入するようにしましょう。
楽器屋は店員さんから商品の説明をしてもらえたり、試奏をさせてもらえるので、自分の目で見て買いたい人にはおすすめです。
ネットショッピングでは、中古品やアウトレット品など販売価格よりも安く手に入れられる商品も多くあるので一度見てみるのもよいでしょう。
ここでは、ピッチシフターのおすすめ7選を紹介します。
BOSS / PS-6 Harmonist
BOSSのPS-6Harmonistは、数多くのピッチシフターを生産してきたBOSSの中でも一番高機能な商品です。
PS-6Harmonistの一番の特徴は、3声ハーモニーでの音作りが可能になっていることでしょう。
ピッチシフターは2声ハーモニーの商品がほとんどですが、PS-6Harmonistは3声ハーモニーができるので、3本のギターでハモっているかのような感覚が味わえます。
また、他にもオクターバーやワーミーペダルの機能も搭載しているので、様々な機能を試したい人にはおすすめの商品です。
Walrus Audio / LUMINARY
高機能で個性的なデザインで人気のあるWalrus AudioのLUMINARYも、多くのギタリストから愛用されているオクターバーです。
オクターブ音がかかるまでの時間を調整することや、エフェクトを掛けた音にコーラスをかけることができるので、より多彩な音作りができるようになります。
また、エクスプレッションペダルを接続すると、演奏しながらノブの調整が可能になるので、ライブで役に立つエフェクターといえるでしょう。
WALRUS AUDIO ウォルラスオーディオ LUMINARY V2 ルミナリーV2 OCTAVE WAL-LUMI/V2
TC Electronic / Quintessence Harmonizer
Quintessence Harmonizerは、コンパクトなデザインで人気のあるTC Electronicから発売されたピッチシフターです。
Quintessence Harmonizerは遅延が少なく、音質もかなり良くデジタル感を感じさせない商品となっています。
また、Tone printを使えば、エフェクターとパソコンやスマホを接続することで、より多くのエフェクトやプロのセッティングをコピーすることも可能です。
DIGITECH / WHAMMY5
高品質なプリアンプなどで有名なDIGITECHのWHAMMY5は、前作の商品よりも使い勝手が良くなったワーミーペダルです。
トゥルーバイパスと呼ばれる、電源OFF時に回路を通っていない状態にする方式を採用したことにより、音痩せなどの音質劣化を防ぐことが可能になりました。
また、以前までは専用アダプターが必要でしたが、WHAMMY5は9vのアダプターなのでよりコンパクトにエフェクターボードに収納することができます。
DIGITECH / Whammy Ricochet
Whammy Ricocheは歴代最小のワーミーペダルで、ペダルがついていないワーミーペダルです。
普通のワーミーペダルの半分サイズなので、コンパクトに収納することができます。
また、ペダルはないですが、スイッチを踏み続けている状態で、ワーミーペダルのような使い方をすることができ、他にも単音弾きやコード弾きで使い分けられる機能が搭載されています。
DIGITECH / Whammy DT
Whammy DTはワーミーペダルの機能に加え、ダウンチューニングやアップチューニングの機能が搭載された商品です。
本来なら、ギターを持ち替えたりカポタストを装着しなければいけない場面でも、Whammy DTを使うことにより、スイッチひとつで可能になります。
また、トゥルーバイパス方式を採用しているので音痩せが少ないのもこの商品の魅力でしょう。
Electro Harmonix / HOG2
個性的な商品が多いことでも有名なElectro Harmonixの HOG2は同時に複数のオクターブ音やハーモニーを鳴らすことができるピッチシフターです。
コード弾きでもアルペジオでも様々な弾き方に対応できるので、より個性的なサウンドを作り出すことができるでしょう。
また、音に対してリアルタイムでコントロールすることもできるので、幅広いフレーズや音作りが可能になります。
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター ハーモニックオクターブジェネレーター HOG2 【国...
ピッチシフターでリードプレイに存在感を出そう!使い方はギタリスト次第
ピッチシフターはギタリストにとって必須のエフェクターではありませんが、一台持っておくと、より幅広い音作りが可能になります。
また、ツインギターのような厚みのあるフレーズを作ることもできるので、存在感のあるリードプレイができるようになるのではないでしょうか。
ギタリストの使い方次第で、色々な場面で活躍してくれるエフェクターになるでしょう。
この記事のまとめ!
- ピッチシフターとはギターのピッチを変更するエフェクター
- ピッチシフターにはオクターバーやワーミーペダルなど様々な種類がある
- ピッチシフターは基本的には歪みの前に繋ぐ
- ピッチシフターを使うことで存在感のあるフレーズを鳴らせるようになる