(一)
かあさんは 夜よなべをして
手袋てぶくろ 編あんでくれた
“木枯こがらし吹ふいちゃ 冷つめたかろうて
せっせと 編あんだだよ”
ふるさとの 便たよりは届とどく
いろりの 匂においがした
(二)
かあさんは 麻糸あさいとつむぐ
一日いちにちつむぐ
“おとうは 土間どまで藁打わらうち仕事しごと
お前まえも がんばれよ”
ふるさとの 冬ふゆはさみしい
せめてラジオ 聞きかせたい
(三)
かあさんの あかぎれ痛いたい
生味噌なまみそを すりこむ
“根雪ねゆきもとけりゃ もうすぐ春はるだで
畑はたけが 待まってるよ”
小川おがわの せせらぎが聞きこえる
懐なつかしさが しみとおる
(一)
かあさんはkaasanha 夜yoなべをしてnabewoshite
手袋tebukuro 編aんでくれたndekureta
“木枯kogaらしrashi吹fuいちゃicha 冷tsumeたかろうてtakaroute
せっせとsesseto 編aんだだよndadayo”
ふるさとのfurusatono 便tayoりはriha届todoくku
いろりのirorino 匂nioいがしたigashita
(二)
かあさんはkaasanha 麻糸asaitoつむぐtsumugu
一日ichinichiつむぐtsumugu
“おとうはotouha 土間domaでde藁打warauちchi仕事shigoto
おo前maeもmo がんばれよganbareyo”
ふるさとのfurusatono 冬fuyuはさみしいhasamishii
せめてsemeteラジオrajio 聞kiかせたいkasetai
(三)
かあさんのkaasanno あかぎれakagire痛itaいi
生味噌namamisoをwo すりこむsurikomu
“根雪neyukiもとけりゃmotokerya もうすぐmousugu春haruだでdade
畑hatakeがga 待maってるよtteruyo”
小川ogawaのno せせらぎがseseragiga聞kikoえるeru
懐natsuかしさがkashisaga しみとおるshimitooru