ぼくが生きていたこと 歌詞 奥田美和子 ふりがな付

もう一度いちど 見みてみたい
道みちゆくひとの傘かさについた桜さくらの花はなびら
海うみよりも青あおい紫陽花あじさい
ぼくを見みるきみの目め

もう一度いちど 聞きいてみたい
かたづけ忘わすれた風鈴ふうりんと鈴虫すずむしの歌うた
羽根はねをふくらませ寄より添そう鳩はとたちの鳴なき声ごえ
ぼくを呼よぶきみの声こえ

憶おぼえていて
ぼくが見みたかったもの
ぼくが聞ききたかったもの
憶おぼえていて
ぼくがきみを好すきだったこと
ぼくが生いきていたこと

もう一度いちど 見みてみたい
ひと波なみ割わって近ちかづいてくる赤あかい御神輿おみこし
足あしあとのついていない雪ゆき
ぼくを見みるきみの目め

もう一度いちど 聞きいてみたい
風かぜにざわめく笹ささの葉はと短冊たんざくの音おと
夕暮ゆうぐれが迫せまる縁側えんがわで降ふり注そそぐ蝉時雨せみしぐれ
ぼくを呼よぶきみの声こえ

憶おぼえていて
ぼくが見みたかったもの
ぼくが聞ききたかったもの
憶おぼえていて
ぼくがきみを好すきだったこと
ぼくが生いきていたこと...

憶おぼえていて
ぼくが見みたかったもの
ぼくが聞ききたかったもの
憶おぼえていて
ぼくがきみを好すきだったこと
ぼくが生いきていたこと...

もう一度いちど……